前世が勇者!?~巡る命と、記憶を~

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プロローグ:夢を見た。そして

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夢を見た。
蟻のように群がる敵を剣で倒していく。
まるで、理不尽に抗う勇者のようだ。

「こんな世界、間違ってる…!」

今話したのが自分のように思えた。
しかし、俺は口も動かしていないし、そんなこと思ったこともない。

「私とあなたで、世界を救うのよ」

「あなたならできるわ。ハーデス。」

よく分からない。
何を伝えたいのかさっぱりな夢だ。

そしてそのまま、景色が白くなっていき・・・──────目が覚めた。

━━━━━━━━━━━━━━━━━

 
「こら、早く起きなさい。今起きないと遅刻するわよ!」 

俺を起こすのは妹でも幼馴染でもなく、母さんである。
ただ一つ特別なことを言えば、血が繋がっていないところか。
俺は小さい時に捨てられていたらしく、今の母、シキヤ・サイカが拾ったという話。
顔が似ていないところからまるわかりだが、年齢から考えてもそこに行き着くのは当然だった。
高校に入った時カミングアウトされたがそんなことはもっと前から知っていたので、泣いてる母さんを逆に慰めたのは今でもよく覚えている。

「うるさいな!今日は日曜日だよ!昨日もやっただろうに!」

「あらそうだったかしら…」

先ほど年齢から考えてと言った後にこのやりとりをすると年老いていると勘違いすると思うがまだ30代だ。

「今日もムツキんとこ行ってくる」

「いつでもうちに来ていいって伝えておいてね」

毎回同じことを言うので最初は口に出してツッコんでいたが、何回言っても変わらないのでツッコむのをやめた。

「はいはーい」

「はい、はいっかっ─あっちょっと!」

見ての通りお人好しな性格で、このまま説教に入れば10分じゃすまない。
面倒くさくなるので扉を勢いよく閉めた。

━━━━━━━━━━━━━━━━━


「おーい、入るぞー」

どこか暗く、人がよりがたい雰囲気を感じさせる一軒家。
通る人は誰も住んでいないと勘違いするだろう。
中にいるのは、ミナモト・ムツキだ。
俺の幼馴染で、可憐でどこか幼さを感じさせる顔、真黒の綺麗な色をしている髪。いわゆる美少女だ。
しかし、今は荒んでしまっていて面影は僅かしか残っていない。
俺は今でも美少女だと思っているけれど。

「……もう、関わらないでって言っているでしょ…………」

「それは出来ない。守るって決めたんだ。」

「…………」

ムツキは五年前に両親を亡くしている。
そして半年前、妹を火事で亡くした。
最近よく聞くようになったテロ集団『Previous Life』とかいったか。
直訳で前世。
そいつらが起こしたショッピングモール全焼事件にムツキとその妹は巻き込まれた。
炎の中に取り残された妹を助けるためにムツキは炎に飛び込んだ。
燃えている妹を抱えながら倒れていたところを駆けつけた救助隊によって、助けられたという。
今でもムツキの火傷あとが現場の壮絶さを物語っている。

「私が……悪かったのよ…私が……欲張ったから……」

「またそんなこと言って……。そう言えば今日夢を見たんだ!」

「夢……」

「そ。夢。いつもはすぐ忘れるのになーんかはっきり覚えてんだよなぁ。なんか勇者になったようなね。」

「勇者…?まさか……前世とか……」

「っ!そんな訳ないだろ!」

ムツキの妹を奪ったテロ集団が前世についていろいろ言っていたという話を思い出し、思わず声を上げそうになって、焦りながら否定する。

「そう…………」

深い沈黙が起こった。

「もう……帰って………」

「もうか?まだ一緒にいたいんだけどな」

「…………」

「…分かったよ」

今日はいつもよりかなり早いが、ムツキから意見を言われるのも珍しく、素直に従おうと思った。

━━━━━━━━━━━━━━━━━


「本日はゲストに突発性記憶創造症の患者sさんとこの病気のスペシャリスト、サシズメ・ショウジさんに来ていただいています。では、どうぞ。」

「突然ねぇー、記憶が見えたんですよぉ。まるで自分が巨大な蜘蛛に食べられちゃうって感じのぉー。」

「これが、突発性記憶創造症と呼ばれる病気ですか?」

「そうですね。原因は一切わかっていませんが、さしずめ、精神病だと学会では結論付けられました。」

「数年前から現れていたということですが。」

「そうですね。正確には四年前です。当時は全く見向きもされませんでした。しかし近年は無視出来ないほどに患者が増えています。今はまだ多いわけでは無いですが、これから加速的に増えると、さしずめ、言われています。」

「最近ではぁ、人の記憶を見るってぇ人がぁ増えているらしいぃですねぇ。」

「テロ組織にもこの病気が関係していると聞きますが。」

「そうですね。さしずめ、それは・・・────

━━━━━━━━━━━━━━━━━


「病気ねぇ。そうは思えないぐらいリアルなんだけどな。」

最近よくテレビで突発性記憶創造症とか言われる病気について報道される。
俺はまた夢を見た。それはまるで第二の人生とか、そういうレベルのスケールで。今では自分の記憶のように思える。

「しかしまたなんで勇者で……」

そう、問題が一つ

「あんな可愛い女の子なんだ!!」








受験終わるまで更新しないかも
展開とか設定だけはめっちゃ考えましたが、文にするのが難しいですね
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