【完結】人嫌いの竜(少女)は、人を愛することが出来るのか!?

かのん

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第二十九話 最終話

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 シンにかけられていた魔術は、キャロルの力を口を通して得たおかげで解けたのだろうとラハトは解釈したようであった。

 シンは皇帝として立ち、そしてキャロルはその妃として横に立つことになる。

 キャロルは竜の再来として民らは女神のように崇めたてられるがその謙虚な姿勢に民の好感度はうなぎ登りとなる。

 キャロルを使い、ヒューを皇帝に仕立てあげようとしたものらのほとんどが流刑となった。マタイもこの中に入っている。

 生きてこの国の土を踏むことは一生ないだろう。

 ヒューは蛇の姿のままの幽閉となり、小さな檻の中でその一生を蛇のまま終えることになるだろう。

 執務中のシンの膝の上でキャロルは呟く。

「ねぇシン?」

「なんだキャロル。」

「これからもずっと一緒にいてね?」

 暗い部屋に閉じ込められていた少女はもういない。

 ここにいるのは、自由の翼を手にしたシンの妃であるキャロルだ。

 あの頃の人を嫌う少女は、もういない。

 シンはキャロルを抱き締めると言った。

「もちろんだ。これけらずっとキャロルと共にあろう。」

「シン、愛してる。」

「ふふ。キャロル愛している。さぁ、男を煽ったのだから、その責任はとってくれるな?」

「へ?」

 そばで控えていたラハトのため息が聞こえる。

「お世継ぎが生まれるのは早そうですね。」

 キャロルはシンに抱き抱えられて声をあげた。

「シン!お仕事!」

「キャロルが可愛い事を言うのが悪い!」

 皇帝夫婦の仲の睦まじさは国一と言われる日はそう遠くない。




 これにて、この物語は終わりとなります。

 ここまで読んで下さった皆様方、本当にありがとうございました!!
 



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感想 12

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みんなの感想(12件)

淡雪
2022.05.24 淡雪

ハッピーエンドで素敵なお話でした!

解除
るる
2021.07.24 るる

とってもおもしろかっです!主人公が不幸なとこから幸せになる系の物語大好きです!長さもちょうどよくてサクサク読めました!

解除
猫と犬とハムスター

キャロルが幸せになってくれてよかったです。神秘的な竜になるシーンを是非とも絵で見たいなぁ…

2020.03.24 かのん

ありがとうございます!
私も見たいです。
絵にしたら綺麗でしょうねぇ🎵

解除

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