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第四十五話
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帝国位をオーレリアは略式ではあるが賜り、その上で貴族らの上に立った。
ほとんどの貴族らにはアルバスが手を回していたこともありすんなりといき、前帝王によって辺境などに送られていた優秀で善良な貴族らも近くへと呼び戻すことができた。
本来であれば貴族らそして国民を前にして帝王位を賜った式典を行いたかったのだが、レイズ王国との外交が遅れれば戦争の引き金にもなりかねないと、オーレリアは式典を後に回し、お触れだけを出すとレイズ王国国王との会談の席を設けた。
レスターとリリアーナの尽力もあり、それは思いのほか早く場が整い、オーレリアは正装に身を包むとその頭に帝王位を象徴とする冠をかぶり、国王ラオックとの話し合いの席に着いた。
国王ラオックも正装に身を包んでおり、オーレリアはその勇ましい姿に、さすがは現国王であると感じていた。
その場にいるのは国王ラオックと宰相ダンテと護衛の騎士ら。そしてオーレリアとレスターとそして共に帰国したリリアーナがいる。アルバスは国に残っている。
「この度は帝王となられましたこと、心よりお祝い申し上げます。」
以前とは違い、同等であるというように丁寧に話をしてきたラオックに、オーレリアも礼を返す。
「ありがとうございます。ラオック王のご配慮のおかげと存じます。」
二人はにこりと笑みを交わすと、その場に突如として妖精たちと聖獣が現れた。
突然のことにラオックは目を丸くすると、妖精達が言った。
『なんだか、畏まって大変そう!』
『仲良くしましょうだけじゃだめなのぉ?』
『レイズ王国は好きだけど、オーレリアも好きだから、仲良くしてほしいの。』
妖精たちは口々にそう言い、そして聖獣も声を上げた。
『我らは平和を望んでいるのだ。我が王はオーレリアだが、和平を成す為ならば、我の守護もレイズ王国へと広げても構わぬ。ただし、一つ条件がある。』
『そうそう。』
『これがもし通らなかったら、僕らはレイズ王国から出ていくよ。』
その言葉に国王は目を丸くした。
「妖精らに聖獣様も、人間の事に口を出すとは、今までにないことではないですか。」
これにはオーレリアも慌てていた。
「人間の事には口を出さないと聞きましたが、違うのですか?」
妖精たちは腕を組むと、ラオックに向かってはっきりとした口調で言った。
『僕らはいつもは口はださないよ。』
『でも今回は別!』
『だってオーレリアが好きなんだもん!それにレスターも好きなんだもん!』
『だからね、ラオックお願い!』
『レスターとオーレリアを結婚させて!』
『それを許さなきゃ僕たちもラオックを許さないから!』
その言葉にラオックは目を丸くしたのちに、オーレリアの横に控えていたレスターと、オーレリアに視線を向けた。
二人は顔を真っ赤にしている。
そんな様子を見て、ラオックは呆れたように声を出した。
「なんだ、なんだ!そういう関係なのか!」
一瞬にして緊張感に包まれていた会談の場がなごやかな雰囲気に包まれた。
ほとんどの貴族らにはアルバスが手を回していたこともありすんなりといき、前帝王によって辺境などに送られていた優秀で善良な貴族らも近くへと呼び戻すことができた。
本来であれば貴族らそして国民を前にして帝王位を賜った式典を行いたかったのだが、レイズ王国との外交が遅れれば戦争の引き金にもなりかねないと、オーレリアは式典を後に回し、お触れだけを出すとレイズ王国国王との会談の席を設けた。
レスターとリリアーナの尽力もあり、それは思いのほか早く場が整い、オーレリアは正装に身を包むとその頭に帝王位を象徴とする冠をかぶり、国王ラオックとの話し合いの席に着いた。
国王ラオックも正装に身を包んでおり、オーレリアはその勇ましい姿に、さすがは現国王であると感じていた。
その場にいるのは国王ラオックと宰相ダンテと護衛の騎士ら。そしてオーレリアとレスターとそして共に帰国したリリアーナがいる。アルバスは国に残っている。
「この度は帝王となられましたこと、心よりお祝い申し上げます。」
以前とは違い、同等であるというように丁寧に話をしてきたラオックに、オーレリアも礼を返す。
「ありがとうございます。ラオック王のご配慮のおかげと存じます。」
二人はにこりと笑みを交わすと、その場に突如として妖精たちと聖獣が現れた。
突然のことにラオックは目を丸くすると、妖精達が言った。
『なんだか、畏まって大変そう!』
『仲良くしましょうだけじゃだめなのぉ?』
『レイズ王国は好きだけど、オーレリアも好きだから、仲良くしてほしいの。』
妖精たちは口々にそう言い、そして聖獣も声を上げた。
『我らは平和を望んでいるのだ。我が王はオーレリアだが、和平を成す為ならば、我の守護もレイズ王国へと広げても構わぬ。ただし、一つ条件がある。』
『そうそう。』
『これがもし通らなかったら、僕らはレイズ王国から出ていくよ。』
その言葉に国王は目を丸くした。
「妖精らに聖獣様も、人間の事に口を出すとは、今までにないことではないですか。」
これにはオーレリアも慌てていた。
「人間の事には口を出さないと聞きましたが、違うのですか?」
妖精たちは腕を組むと、ラオックに向かってはっきりとした口調で言った。
『僕らはいつもは口はださないよ。』
『でも今回は別!』
『だってオーレリアが好きなんだもん!それにレスターも好きなんだもん!』
『だからね、ラオックお願い!』
『レスターとオーレリアを結婚させて!』
『それを許さなきゃ僕たちもラオックを許さないから!』
その言葉にラオックは目を丸くしたのちに、オーレリアの横に控えていたレスターと、オーレリアに視線を向けた。
二人は顔を真っ赤にしている。
そんな様子を見て、ラオックは呆れたように声を出した。
「なんだ、なんだ!そういう関係なのか!」
一瞬にして緊張感に包まれていた会談の場がなごやかな雰囲気に包まれた。
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