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第一章

 攻略キャラに会いました 7

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 攻略キャラ達はその言葉に瞳を輝かせると頷いた。



 うん。素直でよろしい。



 話を聞くと、今度王宮で二つ年上の王子とのお茶会が催されるらしい。そこに自分達の婚約者も参加する、と。けれど、自分達の婚約者が王子の目に止まってはたまらないと、自分達カラーのプレゼントをしようと男の子達でなったらしい。



 おや?

 ゲームよりも婚約者を大切にしている。



「でも、お前センスあるのか?だってお前もださい。」



 そう。何を隠そう。

 私の今の姿はすこぶるださい。

 だって私ヒロインですよ。ここで攻略キャラに一目惚れとかされたらこまる。

 ということで、瓶底眼鏡に、髪はボサボサの三つ編みヘアーです。服も型崩れしたものを着ています。



 これなら惚れられることはないでしょう。

 私なら惚れない。

 あ、グリードさんはめちゃくちゃ可愛いって言ってくれました。あの人は例外です。



「一応女子ですから、大丈夫です。では皆様の婚約者のことを教えてくださいませ。」



 すると、皆の様子がかわる。



「実際にはあんまり知らなくて、とりあえず、自分達カラーのものをおくればいいかなって。」



「王子に婚約者とられるとか嫌だしな。」



 ユーリ様とカイン様はそういい、後のお二人も後ろで頷いている。



 なんていうお子様達だ。ちょっと見直しそうになった自分が許せない。

 これでは愛しの悪役達が幸せになれない。



「たとえ政略結婚であろうと、愛のない結婚は辛いですよ。」



『え?』



 4人の声がかぶった。



「今からそんな考えでは、厳しいですね。」



『は?』



 また4人の声が重なる。息ピッタリだな。



「婚約者様が嫌いなのですか?」



 そう尋ねると、口々にそういう訳ではないとボソボソ聞こえる。  



「女の子は愛されればされるほど美しくなりますよ。それに、先程の言葉、貴方方が婚約者に言われたらどんなお気持ちになります?」



 何故かいつの間にか説教をされているということに気づかない4人である。



『嫌だな、、、』



「そうでしょうとも。それにご令嬢の愛を勝ち取ることは紳士の誉ですわよ。」



 その言葉に4人の目がキラリと光る。



「今すぐに婚約者様を愛すことは無理でも、歩み寄ることは大事です。相手を知り、愛してあげてくださいませ。」



 心から思っていた事だった。



 ゲームの中で、なぜか婚約者の事をちゃんと見ない攻略キャラ達。

 ちゃんと見てあげて!

 彼女達は貴方達に恋して、一生懸命だった。

 それに報いてほしい。



「さぁ、それではプレゼントを選びましょう。婚約者様を思い浮かべて、これだと言うものを持ってきて見せてくださいませ。」



 4人は先程までよりも真剣に、飾りを見始めた。



 なんだかんだ、4人いっきに出てきてくれて良かった。いっきにお手伝いできた気になる。



 ただ、4人のセンスは壊滅的で、選ぶのにすごく時間がかかった。



 途中、グリードさんが何回か店の前を行ったり来たりしているのがとても気になった。



 この、過保護さんめ!
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