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第一章
作戦会議 82
しおりを挟む室内にいるのは四第貴族の四人とその婚約者達。
計八人は、神妙な顔をして話しを進めていた。
「このままでは、僕はいけないと思う。」
ユーリの声にエマも賛同を示す。
「そうですわ。まあ、勇者のようにグリード様を助け出したフィリアは素敵ですが、このままでは何も進展しません。」
皆が頷いた。
「ですから、ここで、勇者フィリアにはちゃんと淑女に戻っていただきましょう。」
「賛成の方は挙手を。」
皆の手があがる。
「今までやられた分、しっかりと返そう。」
「では、勇者フィリアのお相手は?」
その時、部屋の扉がガチャりと開いた。
「それは、俺が努めよう。」
八人は頭を下げた。
そして、ロイが口を開く。
「ハロルド殿下。よろしいので?」
「ああ。フィリアの可愛らしい姿も見てみたいしな。」
しかし、そこで珍しくもシェーラが口を挟んだ。
「殿下、僭越ながら、これはグリード様とフィリアの為の作戦会議です。ハロルド殿下はそれでよろしいので?」
ハロルドはにっこりと晴れやかな笑顔で頷いた。
「勿論。俺はフィリアの友となることを決めたのだ。だからその作戦に入れて欲しい。」
その言葉に八人は頷いた。
「では、ハロルド殿下を交えてもう一度話をおさらいしていきましょう。」
九人の作戦会議は続いた。
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