【完結】婚約破棄され処刑された私は人生をやり直す ~女狐に騙される男共を強制的に矯正してやる~

かのん

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十一話 兄、騎士、王子

 ルークは、その日以来、牙を抜かれたように大人しくなり、シャルロッテと勉強で競うように、ちゃんと学びに向き合うようになった。

 そして、傲慢な口調で言葉を発せば、シャルロッテから同じような言葉で返されることを学び、丁寧な口調で相手のことを考えながらしゃべるようにもなった。

「シャルロッテ嬢。ここはどうしてこうなるのか、教えてくれるかい?」

「えぇ。ルーク様。もちろんですわ」

 乱暴者だという噂のあった王子は、礼儀正しい王子へと噂を書き換えた。

 シャルロッテとルークの勉強に励む姿には皆がほほえまし気に見守るようになり、それに国王や王妃も喜び、この国は安泰だと口をそろえて言うようになる。

 そんなある日、シャルロッテとルークが休憩がてら庭にてお茶を飲んでいると、そこへ王子の側近となる兄グレイと騎士となるオリバーがやってきた。

 最近ではルークと、グレイとオリバーは共に行動することが増えてきている。

 そして、三人の性格はだいぶん前の時間軸とは違ってきている。

「シャル? また勉強会? そんなに勉強しなくてもいいのにねぇ?」

 グレイは妹を甘やかすシスコンと化した。

「シャルロッテお嬢様。その、また、戦うところを見せてくださいね」

 オリバーは、そういって頬を赤らめる乙女と化した。

「はぁぁ。お前たちはシャルロッテ嬢にべたべたとしすぎじゃないのかい? 彼女は私と勉強をしているのだから、あまり邪魔はしないでくれよ」

 ルークは、表面上は婚約者を大切にする王子様と化した。

 シャルロッテは紅茶を一口飲むと、三人のことを見つめて思う。
 
 今のところ順調であると。

 あまり自分にべたべたとされるのは好ましくないが、それでも良い方向に変わってきていると感じている。

 この調子でいけば、メリーとかいう女狐が現れても、簡単には攻略されないはずである。

 そう思うと、早くメリーよ来いと、シャルロッテは思ってしまう。

「あぁ、とても待ち遠しいわ」

 今度は絶対に負けないと、シャルロッテはにやりと微笑むのであった。




 


 
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