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第6章 アーカウラの深き場所
第3話 命
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7-3
昨日はアンジェリカこと叔父さんと一緒に、少し高めのお店で夕食をいただきました。
樹海の魔物の肉や希少な香草を使った料理が非常に美味しかったです。
叔父さんとの食事はかなり久しぶりで、懐かしくて、ジジイを思い出してしまいましたが……この感覚にも慣れた方が良いのかもしれませんね。
さて、今日はエドの所へ石鹸の納品に向かっています。普段は使用人たちに任せてますが、偶には顔を見せようかと思いまして。
普段はヒューズスロープの町にいるエドですが、今はスタンピードという商機を目的にリムリアに来ています。
「そういえば、アリスとコスコルは初めて会うんじゃないかしら?」
「はい。その様に記憶しております」
「衛兵隊長のルーク殿とは何度か顔を合わせたことがあります。確か彼らは義兄弟だったと思いますが……」
「そうよ」
エドの姉、セレーナと結婚したのがルークですからね。
「これから先、何代かに渡って関わりを持つことになると思うから、今回はちょうどよかったのかもね」
「うん? お姉ちゃん、ルークさんとセレーナさんも来てるみたいだよ」
……本当です。店の中に二人の気配があります。
しかし、もう一つのこの気配は……。
「ちっさい、気配?」
「……お姉ちゃん、これって、そういう事だよね?」
「えぇ、そのようね」
不在にしていた一年半の内に、ですか。
自然に足が早くなります。
他の三人にも見当はついたようです。
商店が多く集まる区画の、いくらか貴族街に寄った位置。そこにある商店の一つに入ると、見知った顔の店員さんが迎えてくれました。
「今店主を呼んで参ります」
そう言ってその店員さんは店の奥に消えます。
少しすると、先程の店員さんがエドを連れて戻って来ました。
「ありゃ、アルジェはん……でよかったんでっしゃろ?」
「えぇ。問題ないわ」
エドは商人ですから、その辺りの情報は勿論仕入れてますよね。
「それにしても、少し太ったんじゃない?」
「ははは、おかげさまですわ」
繁盛してるみたいです。
「そっちの二人は……」
「アリスとコスコル。私の新しい従者よ」
アリスとコスコルが優雅に礼をします。この辺は相変わらずですね。
「ほぅ。ならよろしゅう頼んます」
「それで、ルークとセレーナも居るのよね。お祝いもしたいし、案内してもらって良いかしら?」
「ほな、こっちや」
エドの後ろをついて店の奥にある階段を上り、三階を目指します。
前は二階建てだったので、増築したんでしょう。本当に繁盛しているようです。
今歩いている三階の廊下は、品の良い花瓶が数点とそこに生けられた花が飾られるのみ。成金っぽさはありません。
そうして案内されたのが、奥から二番目の部屋。中に感じるのは三つの気配です。
「義兄さん姉さん、連れてきたでー」
若干ポッチャリしたエドが木製のドアを開けると、その先に居たのは左耳に青い宝石の耳飾りをつけた金髪の女性と、右耳に黄色い宝石の耳飾りをつけた濃い茶髪の男性。そして、女性の腕に抱えられた薄茶色の髪の赤ちゃんです。
「久しぶりね、ルーク、セレーナ」
「おひさー」
ブランは無言で頭を下げます。
「お久しぶりですアルジェ殿」
代表して返してくれたのは、私服姿のルーク。
二人して立ち上がろうとしたので手で制します。
「今日は、どうしたんですか?」
私たちが二人の向かいに腰掛けると、セレーナがそう聞いてきました。
「納品に来たのよ。偶には顔出そうって思ったのもあるけど。あとは、二人をエドに紹介しておこうと思ってね」
アリスとコスコルに目を向けながら言います。
「あぁなるほど。石鹸、最近は王都でも人気なんですよ?」
それは聞いてませんでしたね。まぁ、会ったこと自体が久し振りなので当然かもしれませんが。
「ほい、ノワリア茶や」
「あら、ありがとう」
前にも紹介しましたが、コーヒーの様なお茶の事です。
「エド、ごめんなさいね」
「気にせんでええで。姉さんはルースの事見んとあかんやろ。それに、ここに他人を呼ぶのは無粋や」
「そうね」
ルース、と言うんですか。あの子の名前。
うん? ……はぁ。まったくスズったら、こっそり私の服を引っ張らなくても、自分で言えば良いでしょうに。
「そろそろその子の事聞いて良い?」
「あっ、すみません。まだ紹介してませんでしたね。私たちの息子、ルーサルです」
セレーナは素で忘れていたようで、少し慌てています。珍しいところを見ました。
「ルースは愛称?」
「はい。私の名前と、妻の名前、それから、アルジェ殿、あなたの名前から取らせていただきました」
「私?」
「はい。あなたのように強くなってくれればと思いまして」
これは少し恥ずかしいですが、嬉しいですね。
「なんや、まだ紹介してなかったんかいな。下でお祝いがどうたらゆっとったさかい、もう紹介済みかと思っとったわ」
ルークたちのコーヒー擬きを入れ直していたエドがルークの横に腰を下ろしながら言います。
「さっき気配で初めて知ったのよ」
「あぁ、納得や。さすがやなぁ」
「ありがと。という訳で、はいこれ。お祝いよ」
そろそろスズが我慢の限界みたいですから、先にお祝いを渡してしまいましょう。
ですからもう少し待ってください。
包装するという習慣は貴族や王族に贈るのでもない限りありませんので、剥き身で簡素な袋に入れて手渡します。
「ありがとうございます、アルジェ殿。これは、香辛料ですか?」
「えぇ。旅の途中で大量に集めた一部よ。それで美味しいものを作ってあげて」
「はい!」
匙一杯で金貨が飛んでいくようなのも混じってますが……まぁご愛嬌という事で。
はい、もう良いですよ。
「あの! セレーナさん! ルース君抱っこさせて貰っても良い?」
物凄い勢いで身を乗り出して聞くスズに、セレーナさんは一瞬キョトンとなります。
「……ふふふ。えぇ。抱いてやってください」
「ありがとう! うぇへへへ……」
……スズ、どんだけデレデレしてるんですか。めちゃくちゃ可愛いのは認めますが。
それから暫く、腕の中の赤ちゃんにデレデレするスズや赤ちゃんのほっぺをツンツンするブランで和みながら久し振りのお喋りを楽しみました。主に旅の話ですね。
もうすぐお昼の時間です。そろそろお暇する事にします。
「それじゃ、そろそろ行くわ」
「あら、お昼は食べて行かれないのですか?」
「もう屋敷の方で準備してるはずだから」
今日は屋敷で食べると言ってありましたから。
「そんなら仕方ないなぁ。またいつでも来てや。アルジェはん達なら歓迎するで!」
「えぇ、ありがとう。……あぁそうだ、ルーク」
「なんですか?」
「これ、あげるわ」
そう言ってルークに無色透明の正八面体の形をした石を手渡します。
「これは……?」
「ちょ、義兄さん、それ見したって!!」
エドは知っていたようですね。
「嘘やろ……初めて見たで。伝説級のアイテムやないか……」
「エド、なんなの? これは」
スズからルースを返してもらったセレーナが、エドの手の中の石を覗き込みながら聞きます。
「……仮命石や」
「かめいせき?」
「身代わりの石ゆったら、二人も聞いたことあるやろ」
「っ……!?」
正に開いた口が塞がらない様子のセレーナと、目を見開くルーク。
面白い表情です。渡した甲斐がありました、というのは冗談ですが。
「う、受け取れません!」
「良いのよ。どうせ迷宮で拾っただけのヤツだし」
正確には混沌半御霊の討伐報酬ですが。
「それにルーク、折角子供が産まれたのに、あなたが死んだらどうするのよ。今回のスタンピードがどういうものになるか、わかってるでしょ?」
「それを言ったら、アルジェ殿達の方が危険じゃないですか!」
「大丈夫だよ。私たち、強いから」
スズが言います。
この石の効果は、一度だけ、致命傷を肩代わりしてくれるというもの。
つまり致命傷を受けなければ良いだけですから。
「あなた達は私よりも何倍も価値がある方々です! それにもし、私が死んでも、妻には頼ると――」
パシンっという、乾いた音がルークの声を止めます。
「ルーク……お願い。そんな事言わないで? あなたは私にとって、この世で一番大切な人の一人なのよ?」
「……ルークさん、人の価値はね、誰であっても変わらないんだよ? 誰もが、誰かにとって大切な人なんだから」
スズは、私たちを順に見ながら言います。
「……アルジェさん。貴重な物をありがとございます」
セレーナがそう言う横で、ルークは左頬を押さえたまま何も言いません。
「それじゃ、また会いましょう」
「またねー」
「また」
さて、帰りましょうか。
あとはあの家族の話ですから。
昨日はアンジェリカこと叔父さんと一緒に、少し高めのお店で夕食をいただきました。
樹海の魔物の肉や希少な香草を使った料理が非常に美味しかったです。
叔父さんとの食事はかなり久しぶりで、懐かしくて、ジジイを思い出してしまいましたが……この感覚にも慣れた方が良いのかもしれませんね。
さて、今日はエドの所へ石鹸の納品に向かっています。普段は使用人たちに任せてますが、偶には顔を見せようかと思いまして。
普段はヒューズスロープの町にいるエドですが、今はスタンピードという商機を目的にリムリアに来ています。
「そういえば、アリスとコスコルは初めて会うんじゃないかしら?」
「はい。その様に記憶しております」
「衛兵隊長のルーク殿とは何度か顔を合わせたことがあります。確か彼らは義兄弟だったと思いますが……」
「そうよ」
エドの姉、セレーナと結婚したのがルークですからね。
「これから先、何代かに渡って関わりを持つことになると思うから、今回はちょうどよかったのかもね」
「うん? お姉ちゃん、ルークさんとセレーナさんも来てるみたいだよ」
……本当です。店の中に二人の気配があります。
しかし、もう一つのこの気配は……。
「ちっさい、気配?」
「……お姉ちゃん、これって、そういう事だよね?」
「えぇ、そのようね」
不在にしていた一年半の内に、ですか。
自然に足が早くなります。
他の三人にも見当はついたようです。
商店が多く集まる区画の、いくらか貴族街に寄った位置。そこにある商店の一つに入ると、見知った顔の店員さんが迎えてくれました。
「今店主を呼んで参ります」
そう言ってその店員さんは店の奥に消えます。
少しすると、先程の店員さんがエドを連れて戻って来ました。
「ありゃ、アルジェはん……でよかったんでっしゃろ?」
「えぇ。問題ないわ」
エドは商人ですから、その辺りの情報は勿論仕入れてますよね。
「それにしても、少し太ったんじゃない?」
「ははは、おかげさまですわ」
繁盛してるみたいです。
「そっちの二人は……」
「アリスとコスコル。私の新しい従者よ」
アリスとコスコルが優雅に礼をします。この辺は相変わらずですね。
「ほぅ。ならよろしゅう頼んます」
「それで、ルークとセレーナも居るのよね。お祝いもしたいし、案内してもらって良いかしら?」
「ほな、こっちや」
エドの後ろをついて店の奥にある階段を上り、三階を目指します。
前は二階建てだったので、増築したんでしょう。本当に繁盛しているようです。
今歩いている三階の廊下は、品の良い花瓶が数点とそこに生けられた花が飾られるのみ。成金っぽさはありません。
そうして案内されたのが、奥から二番目の部屋。中に感じるのは三つの気配です。
「義兄さん姉さん、連れてきたでー」
若干ポッチャリしたエドが木製のドアを開けると、その先に居たのは左耳に青い宝石の耳飾りをつけた金髪の女性と、右耳に黄色い宝石の耳飾りをつけた濃い茶髪の男性。そして、女性の腕に抱えられた薄茶色の髪の赤ちゃんです。
「久しぶりね、ルーク、セレーナ」
「おひさー」
ブランは無言で頭を下げます。
「お久しぶりですアルジェ殿」
代表して返してくれたのは、私服姿のルーク。
二人して立ち上がろうとしたので手で制します。
「今日は、どうしたんですか?」
私たちが二人の向かいに腰掛けると、セレーナがそう聞いてきました。
「納品に来たのよ。偶には顔出そうって思ったのもあるけど。あとは、二人をエドに紹介しておこうと思ってね」
アリスとコスコルに目を向けながら言います。
「あぁなるほど。石鹸、最近は王都でも人気なんですよ?」
それは聞いてませんでしたね。まぁ、会ったこと自体が久し振りなので当然かもしれませんが。
「ほい、ノワリア茶や」
「あら、ありがとう」
前にも紹介しましたが、コーヒーの様なお茶の事です。
「エド、ごめんなさいね」
「気にせんでええで。姉さんはルースの事見んとあかんやろ。それに、ここに他人を呼ぶのは無粋や」
「そうね」
ルース、と言うんですか。あの子の名前。
うん? ……はぁ。まったくスズったら、こっそり私の服を引っ張らなくても、自分で言えば良いでしょうに。
「そろそろその子の事聞いて良い?」
「あっ、すみません。まだ紹介してませんでしたね。私たちの息子、ルーサルです」
セレーナは素で忘れていたようで、少し慌てています。珍しいところを見ました。
「ルースは愛称?」
「はい。私の名前と、妻の名前、それから、アルジェ殿、あなたの名前から取らせていただきました」
「私?」
「はい。あなたのように強くなってくれればと思いまして」
これは少し恥ずかしいですが、嬉しいですね。
「なんや、まだ紹介してなかったんかいな。下でお祝いがどうたらゆっとったさかい、もう紹介済みかと思っとったわ」
ルークたちのコーヒー擬きを入れ直していたエドがルークの横に腰を下ろしながら言います。
「さっき気配で初めて知ったのよ」
「あぁ、納得や。さすがやなぁ」
「ありがと。という訳で、はいこれ。お祝いよ」
そろそろスズが我慢の限界みたいですから、先にお祝いを渡してしまいましょう。
ですからもう少し待ってください。
包装するという習慣は貴族や王族に贈るのでもない限りありませんので、剥き身で簡素な袋に入れて手渡します。
「ありがとうございます、アルジェ殿。これは、香辛料ですか?」
「えぇ。旅の途中で大量に集めた一部よ。それで美味しいものを作ってあげて」
「はい!」
匙一杯で金貨が飛んでいくようなのも混じってますが……まぁご愛嬌という事で。
はい、もう良いですよ。
「あの! セレーナさん! ルース君抱っこさせて貰っても良い?」
物凄い勢いで身を乗り出して聞くスズに、セレーナさんは一瞬キョトンとなります。
「……ふふふ。えぇ。抱いてやってください」
「ありがとう! うぇへへへ……」
……スズ、どんだけデレデレしてるんですか。めちゃくちゃ可愛いのは認めますが。
それから暫く、腕の中の赤ちゃんにデレデレするスズや赤ちゃんのほっぺをツンツンするブランで和みながら久し振りのお喋りを楽しみました。主に旅の話ですね。
もうすぐお昼の時間です。そろそろお暇する事にします。
「それじゃ、そろそろ行くわ」
「あら、お昼は食べて行かれないのですか?」
「もう屋敷の方で準備してるはずだから」
今日は屋敷で食べると言ってありましたから。
「そんなら仕方ないなぁ。またいつでも来てや。アルジェはん達なら歓迎するで!」
「えぇ、ありがとう。……あぁそうだ、ルーク」
「なんですか?」
「これ、あげるわ」
そう言ってルークに無色透明の正八面体の形をした石を手渡します。
「これは……?」
「ちょ、義兄さん、それ見したって!!」
エドは知っていたようですね。
「嘘やろ……初めて見たで。伝説級のアイテムやないか……」
「エド、なんなの? これは」
スズからルースを返してもらったセレーナが、エドの手の中の石を覗き込みながら聞きます。
「……仮命石や」
「かめいせき?」
「身代わりの石ゆったら、二人も聞いたことあるやろ」
「っ……!?」
正に開いた口が塞がらない様子のセレーナと、目を見開くルーク。
面白い表情です。渡した甲斐がありました、というのは冗談ですが。
「う、受け取れません!」
「良いのよ。どうせ迷宮で拾っただけのヤツだし」
正確には混沌半御霊の討伐報酬ですが。
「それにルーク、折角子供が産まれたのに、あなたが死んだらどうするのよ。今回のスタンピードがどういうものになるか、わかってるでしょ?」
「それを言ったら、アルジェ殿達の方が危険じゃないですか!」
「大丈夫だよ。私たち、強いから」
スズが言います。
この石の効果は、一度だけ、致命傷を肩代わりしてくれるというもの。
つまり致命傷を受けなければ良いだけですから。
「あなた達は私よりも何倍も価値がある方々です! それにもし、私が死んでも、妻には頼ると――」
パシンっという、乾いた音がルークの声を止めます。
「ルーク……お願い。そんな事言わないで? あなたは私にとって、この世で一番大切な人の一人なのよ?」
「……ルークさん、人の価値はね、誰であっても変わらないんだよ? 誰もが、誰かにとって大切な人なんだから」
スズは、私たちを順に見ながら言います。
「……アルジェさん。貴重な物をありがとございます」
セレーナがそう言う横で、ルークは左頬を押さえたまま何も言いません。
「それじゃ、また会いましょう」
「またねー」
「また」
さて、帰りましょうか。
あとはあの家族の話ですから。
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