38 / 56
六の浪 ウィッチェル魔導国⑧
しおりを挟む
⑧
……なんて言った?
この獣は、なんて言った?
「先、生……?」
……ああ、嘘だ。
思わず見開いてしまった目が痛い。開いた口が、塞がらない。
「お母様! 先生! 私、健康になりましたよ!」
「ウ、ル……?」
魔女王の呟きが、彼女も同じものを知覚しているのだと教える。
いいえ、まだ、幻覚の類の可能性もある。この畜生が私たちを喰らうために誑かそうとしているのかもしれない。
魂を観測する魔術を発動する。
「アーテル殿、どうだ……?」
請うような、縋るような、魔女王らしからぬ声が問いかけてくる。違った、まやかしだった、ウルではなかった。そう言えたなら、どれほど良かったか。
「……ウルです」
我ながら絞り出した声だったと思う。蚊の鳴くような声で、あまりに残酷な真実を告げる。
「そう、か……。そなたでも、戻せぬのか?」
「無理です。あれは、魂に干渉されています。仮に許されたとしても、私では……」
杖を握る手に力が籠る。
「どうしたんですか? ほら、見てください! 健康です!」
「うわっと」
飛び掛かってきたウルの、人の腕を振り下ろす一撃を躱し、吐き出されたエネルギー弾は魔女王が障壁で受け止めた。
明らかに理性を失っている。言葉とは裏腹に、殺意すら乗った攻撃だった。
再び合流した魔女王は今起きたことが信じられないのか、酷い顔をしている。
「時間があればどうだ? 私ならば完全に封印出来る。それなら……」
詰め寄ってきた彼女の顔は苦悶にゆがみ、希望を探すように瞳を揺らしていた。ウルを助けられる未来を探して、気高さをかなぐり捨てて、流れ者に縋りついてくる。
応えたい。彼女に、応えたい。ウルも、魔女王も、助けたい。
「可能性は、あります」
深く呼吸をして、魔女王の目を見つめ返す。弱さを見せて不安にさせないように、明るい未来を信じて。
私たちには無限に等しい時間があるのだから、やってやれない事は無い筈だ。
「やってみせま――」
「残念ですが、あなた方人間では幾億の時をかけようと不可能です」
その気配は、突然現れた。私と魔女王の魔力を足しても足元にすら届かないような膨大な魔力と、その大きさを測る事すら敵わないような存在感。それなのに、声をかけられるまで、一切気が付けなかった。
恐ろしいほどの気配を前に、ウルも私たちも動けない。
「彼女は、古の神に魅入られてしまったようですから」
凛として落ち着いた女声だ。
声のした右隣を見ると、クラシカルなメイド服に身を包んだ、美しい金髪碧眼の女性がいた。一見すれば、魔導国の城にいる侍女たちと何ら変わらない普通の人間だ。近接能力でも私では隙を見つけられない程熟達しているように見えるけれど、そんな事は小さな違和感だろう。
寿命を失う程の魔力量を倍にしても足りない魔力を持った侍女。そんな存在に、一つだけ心当たりがあった。
「ごきげんよう、二人の魔女に幼き眷属よ。私はこの世界で最も偉大なる三柱の女神にお仕えする者。あなた方人間が『女神の侍女』と呼ぶ存在です」
納得と驚愕の狭間で蟀谷を濡らす私たちの眼前、女王よりも偉大な侍女は上ってきた月を背に、優美なカーテシーを披露した。
「さて、彼女が何をしてしまったのかについて私の口から伝える事も出来るのですが、それよりもご自分の目で確かめていただくのが良いでしょう。あなたの能力なら可能なはずです」
薄く開かれた瞳は、私を見ている。
彼女は、『智慧の館』も知っているみたい。
「アーテル殿、どういうことだ?」
「私には、世界の記録を閲覧する権限があります。限定的にですが」
ウルに注意を払いつつ、ウルの記録を紐解く。閲覧できたのは、彼女に研究の手伝いを頼むようになってそれほど経たない頃まで。けれど、それで十分だった。
「……魔女王、申し訳ありません。ウルは盗み見た私の研究の一部をもとにして、独自に研究を進めていたようです。そして、彼女の言う古の神を召喚し、願ってしまった」
「っ……!」
魔女王の目が険しくなった。射殺すような視線が一瞬、私を貫く。でもすぐに背けられて、彼女は深く息を吐いた。
「そなたに、大きな過失はない。それよりも伺いたい」
魔女王が姿勢を正して『女神の侍女』の方を向いた。魔女王でも神の一柱には緊張するようで、声が固い。
「『女神の侍女』ともあろうお方が、この場に如何なるご用でしょうか」
声に混じっているのは、期待と、不安。当然だ。最高位に近しい神が突如顕現したのだから、ただならぬ事態で間違いない。それも、状況とタイミングからして、ウルに関わることだ。
「あなたの娘に干渉したのは、旧世界よりも更に古き世界の神です。この世界にとっては既に、異物以外の何ものでもありません。下手をすれば魂のシステムを崩壊させかねない、危険な因子です。管理者として、あまり長く存在させるわけにはいきません」
「それはつまり、ウルを、娘を滅ぼすと?」
「そうなります。魂の一片すら残さずに」
淡々と、何の感情も見せずに神は言う。
魂の一片も残さないとなると、転生すら許されない。どの道記憶は引き継がれないにしても、この世界からウルの存在は永久に失われることになる。
「そのような事、許せるはずが無かろう!」
「ええ。そもそも、本当にウルを殺す他に道は無いのですか?」
正直、こうして言い募るのも賭けだ。記録にある通りの彼女なら大丈夫だと信じたいけれど、問答無用で私たちまで殺される恐れがある。
それでも、諦められない。
「ありません。魂が完全に変質してしまっています。例え我が主であろうと、どうにも出来ません」
三女神でも……。
これが他の神であったならば、伝聞ばかりで知る存在だったならば、食い下がれただろう。
けれど私は、この目で見て、知っている。三女神の途方もない力を。私が所詮、寿命を失っただけの人間に過ぎないという現実を。
「それはさ、例えば魂に干渉する事を許して貰えたとして、ソフィアの魔法でも不可能ってこと?」
アストの疑問はわかる。でも、理屈しか知らないが故のモノだ。
「無理です」
ほら。
私が捧げられる対価では、古の神の力を塗り替えられない。
神に願う事がそうであるように、魔法も相応の対価を支払う必要があるのだから。
「『女神の侍女』よ、魂が消滅すると、どうなるのでしょう?」
振るえないよう押し殺した、しかし威厳を保つ声。さすがは魔女王、なのかしら。
それとも、母と言うべきなのか。私には分からない。
「その瞬間を持って彼女は世界に存在しなかった事になります。世界の記録を閲覧できる者を除き、年月を経ると共に彼女に関する記憶を失っていく事でしょう。人間の寿命であれば気にするものではありません」
では、私たち不老の存在なら?
なんて惨い。
魔女王の口が、手が震えるのが見える。彼女だけじゃない。私の心臓も、震えている。
「もうよろしいですね? 魂滅を実行します。……大丈夫、ひと時の苦しみです」
女神が笑った。
困ったように、悲しそうに、苦しそうに。
初めて見えた彼女の感情は、きっと私たちを慰めるもの。だって彼女は、元々どこにでもいる、唯の人間の少女だったのだから。紆余曲折あって三女神に仕えるまでは、人より恵まれていて王城の侍女となっただけの、同じ城の騎士に恋しているだけの、普通の人間だったのだから。
魔女王と同じ元人間の、一人の母として同情しているのだ。
それは分かる。分かるけれど、それは、自らの生を刻むために死を拒絶し続けた魔女王の受け入れられる結末ではない。
「せめて、魂だけでも救えないのですか?」
女神が見せた一縷の望みに懸けた問だ。最悪だけでも免れたいと願っただけ。
この問いに彼女は、私たちへ向き直った。
「願うならば、対価を差し出しなさい。それが、私たちが取り決め以外で現世に干渉できる唯一の条件です」
再び何の色も見られなくなった瞳が、私たちを圧迫する。神気の類を放っているわけでも、威圧しているわけでもない。ただ私が勝手に感じている威圧感。ごくりと、喉がなった。
「何を、望まれる?」
「断罪を。禁忌を破り、古の神を呼び出した咎人を、あなた方人間の手で裁きなさい」
声が出なかった。『女神の侍女』は私たち自身の手でウルを殺せと言ったのだ。
道理ではあるのかもしれない。試練なのかもしれない。頭ではそれらしい理屈を考えられるけれど、心は拒絶する。論理的な思考など投げ出してしまえと言う。
けれど、その心に従えばどうなるか。考えるまでもない。あらゆる智慧が現実と事実を示す。
最善なんて、今更言葉にするまでもない。
けれど、この母子はどう?
ウルは母を悲しませるくらいならと消える事を望むかもしれない。その未来を嘆く母を思って、断罪を望むかもしれない。たかだか二年ばかりを共にしただけの私では、それ以上を推し量ることはできない。
ただ一つ確かなのは、母親の選択ならば喜んで受け入れるであろう事だけ。
なら、魔女王の選択に従おう。例えその結果、この手を汚すことになったとしても。
……なんて言った?
この獣は、なんて言った?
「先、生……?」
……ああ、嘘だ。
思わず見開いてしまった目が痛い。開いた口が、塞がらない。
「お母様! 先生! 私、健康になりましたよ!」
「ウ、ル……?」
魔女王の呟きが、彼女も同じものを知覚しているのだと教える。
いいえ、まだ、幻覚の類の可能性もある。この畜生が私たちを喰らうために誑かそうとしているのかもしれない。
魂を観測する魔術を発動する。
「アーテル殿、どうだ……?」
請うような、縋るような、魔女王らしからぬ声が問いかけてくる。違った、まやかしだった、ウルではなかった。そう言えたなら、どれほど良かったか。
「……ウルです」
我ながら絞り出した声だったと思う。蚊の鳴くような声で、あまりに残酷な真実を告げる。
「そう、か……。そなたでも、戻せぬのか?」
「無理です。あれは、魂に干渉されています。仮に許されたとしても、私では……」
杖を握る手に力が籠る。
「どうしたんですか? ほら、見てください! 健康です!」
「うわっと」
飛び掛かってきたウルの、人の腕を振り下ろす一撃を躱し、吐き出されたエネルギー弾は魔女王が障壁で受け止めた。
明らかに理性を失っている。言葉とは裏腹に、殺意すら乗った攻撃だった。
再び合流した魔女王は今起きたことが信じられないのか、酷い顔をしている。
「時間があればどうだ? 私ならば完全に封印出来る。それなら……」
詰め寄ってきた彼女の顔は苦悶にゆがみ、希望を探すように瞳を揺らしていた。ウルを助けられる未来を探して、気高さをかなぐり捨てて、流れ者に縋りついてくる。
応えたい。彼女に、応えたい。ウルも、魔女王も、助けたい。
「可能性は、あります」
深く呼吸をして、魔女王の目を見つめ返す。弱さを見せて不安にさせないように、明るい未来を信じて。
私たちには無限に等しい時間があるのだから、やってやれない事は無い筈だ。
「やってみせま――」
「残念ですが、あなた方人間では幾億の時をかけようと不可能です」
その気配は、突然現れた。私と魔女王の魔力を足しても足元にすら届かないような膨大な魔力と、その大きさを測る事すら敵わないような存在感。それなのに、声をかけられるまで、一切気が付けなかった。
恐ろしいほどの気配を前に、ウルも私たちも動けない。
「彼女は、古の神に魅入られてしまったようですから」
凛として落ち着いた女声だ。
声のした右隣を見ると、クラシカルなメイド服に身を包んだ、美しい金髪碧眼の女性がいた。一見すれば、魔導国の城にいる侍女たちと何ら変わらない普通の人間だ。近接能力でも私では隙を見つけられない程熟達しているように見えるけれど、そんな事は小さな違和感だろう。
寿命を失う程の魔力量を倍にしても足りない魔力を持った侍女。そんな存在に、一つだけ心当たりがあった。
「ごきげんよう、二人の魔女に幼き眷属よ。私はこの世界で最も偉大なる三柱の女神にお仕えする者。あなた方人間が『女神の侍女』と呼ぶ存在です」
納得と驚愕の狭間で蟀谷を濡らす私たちの眼前、女王よりも偉大な侍女は上ってきた月を背に、優美なカーテシーを披露した。
「さて、彼女が何をしてしまったのかについて私の口から伝える事も出来るのですが、それよりもご自分の目で確かめていただくのが良いでしょう。あなたの能力なら可能なはずです」
薄く開かれた瞳は、私を見ている。
彼女は、『智慧の館』も知っているみたい。
「アーテル殿、どういうことだ?」
「私には、世界の記録を閲覧する権限があります。限定的にですが」
ウルに注意を払いつつ、ウルの記録を紐解く。閲覧できたのは、彼女に研究の手伝いを頼むようになってそれほど経たない頃まで。けれど、それで十分だった。
「……魔女王、申し訳ありません。ウルは盗み見た私の研究の一部をもとにして、独自に研究を進めていたようです。そして、彼女の言う古の神を召喚し、願ってしまった」
「っ……!」
魔女王の目が険しくなった。射殺すような視線が一瞬、私を貫く。でもすぐに背けられて、彼女は深く息を吐いた。
「そなたに、大きな過失はない。それよりも伺いたい」
魔女王が姿勢を正して『女神の侍女』の方を向いた。魔女王でも神の一柱には緊張するようで、声が固い。
「『女神の侍女』ともあろうお方が、この場に如何なるご用でしょうか」
声に混じっているのは、期待と、不安。当然だ。最高位に近しい神が突如顕現したのだから、ただならぬ事態で間違いない。それも、状況とタイミングからして、ウルに関わることだ。
「あなたの娘に干渉したのは、旧世界よりも更に古き世界の神です。この世界にとっては既に、異物以外の何ものでもありません。下手をすれば魂のシステムを崩壊させかねない、危険な因子です。管理者として、あまり長く存在させるわけにはいきません」
「それはつまり、ウルを、娘を滅ぼすと?」
「そうなります。魂の一片すら残さずに」
淡々と、何の感情も見せずに神は言う。
魂の一片も残さないとなると、転生すら許されない。どの道記憶は引き継がれないにしても、この世界からウルの存在は永久に失われることになる。
「そのような事、許せるはずが無かろう!」
「ええ。そもそも、本当にウルを殺す他に道は無いのですか?」
正直、こうして言い募るのも賭けだ。記録にある通りの彼女なら大丈夫だと信じたいけれど、問答無用で私たちまで殺される恐れがある。
それでも、諦められない。
「ありません。魂が完全に変質してしまっています。例え我が主であろうと、どうにも出来ません」
三女神でも……。
これが他の神であったならば、伝聞ばかりで知る存在だったならば、食い下がれただろう。
けれど私は、この目で見て、知っている。三女神の途方もない力を。私が所詮、寿命を失っただけの人間に過ぎないという現実を。
「それはさ、例えば魂に干渉する事を許して貰えたとして、ソフィアの魔法でも不可能ってこと?」
アストの疑問はわかる。でも、理屈しか知らないが故のモノだ。
「無理です」
ほら。
私が捧げられる対価では、古の神の力を塗り替えられない。
神に願う事がそうであるように、魔法も相応の対価を支払う必要があるのだから。
「『女神の侍女』よ、魂が消滅すると、どうなるのでしょう?」
振るえないよう押し殺した、しかし威厳を保つ声。さすがは魔女王、なのかしら。
それとも、母と言うべきなのか。私には分からない。
「その瞬間を持って彼女は世界に存在しなかった事になります。世界の記録を閲覧できる者を除き、年月を経ると共に彼女に関する記憶を失っていく事でしょう。人間の寿命であれば気にするものではありません」
では、私たち不老の存在なら?
なんて惨い。
魔女王の口が、手が震えるのが見える。彼女だけじゃない。私の心臓も、震えている。
「もうよろしいですね? 魂滅を実行します。……大丈夫、ひと時の苦しみです」
女神が笑った。
困ったように、悲しそうに、苦しそうに。
初めて見えた彼女の感情は、きっと私たちを慰めるもの。だって彼女は、元々どこにでもいる、唯の人間の少女だったのだから。紆余曲折あって三女神に仕えるまでは、人より恵まれていて王城の侍女となっただけの、同じ城の騎士に恋しているだけの、普通の人間だったのだから。
魔女王と同じ元人間の、一人の母として同情しているのだ。
それは分かる。分かるけれど、それは、自らの生を刻むために死を拒絶し続けた魔女王の受け入れられる結末ではない。
「せめて、魂だけでも救えないのですか?」
女神が見せた一縷の望みに懸けた問だ。最悪だけでも免れたいと願っただけ。
この問いに彼女は、私たちへ向き直った。
「願うならば、対価を差し出しなさい。それが、私たちが取り決め以外で現世に干渉できる唯一の条件です」
再び何の色も見られなくなった瞳が、私たちを圧迫する。神気の類を放っているわけでも、威圧しているわけでもない。ただ私が勝手に感じている威圧感。ごくりと、喉がなった。
「何を、望まれる?」
「断罪を。禁忌を破り、古の神を呼び出した咎人を、あなた方人間の手で裁きなさい」
声が出なかった。『女神の侍女』は私たち自身の手でウルを殺せと言ったのだ。
道理ではあるのかもしれない。試練なのかもしれない。頭ではそれらしい理屈を考えられるけれど、心は拒絶する。論理的な思考など投げ出してしまえと言う。
けれど、その心に従えばどうなるか。考えるまでもない。あらゆる智慧が現実と事実を示す。
最善なんて、今更言葉にするまでもない。
けれど、この母子はどう?
ウルは母を悲しませるくらいならと消える事を望むかもしれない。その未来を嘆く母を思って、断罪を望むかもしれない。たかだか二年ばかりを共にしただけの私では、それ以上を推し量ることはできない。
ただ一つ確かなのは、母親の選択ならば喜んで受け入れるであろう事だけ。
なら、魔女王の選択に従おう。例えその結果、この手を汚すことになったとしても。
20
あなたにおすすめの小説
異世界転生者のTSスローライフ
未羊
ファンタジー
主人公は地球で死んで転生してきた転生者。
転生で得た恵まれた能力を使って、転生先の世界でよみがえった魔王を打ち倒すも、その際に呪いを受けてしまう。
強力な呪いに生死の境をさまようが、さすがは異世界転生のチート主人公。どうにか無事に目を覚ます。
ところが、目が覚めて見えた自分の体が何かおかしい。
改めて確認すると、全身が毛むくじゃらの獣人となってしまっていた。
しかも、性別までも変わってしまっていた。
かくして、魔王を打ち倒した俺は死んだこととされ、獣人となった事で僻地へと追放されてしまう。
追放先はなんと、魔王が治めていた土地。
どん底な気分だった俺だが、新たな土地で一念発起する事にしたのだった。
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
異世界の片隅で引き篭りたい少女。
月芝
ファンタジー
玄関開けたら一分で異世界!
見知らぬオッサンに雑に扱われただけでも腹立たしいのに
初っ端から詰んでいる状況下に放り出されて、
さすがにこれは無理じゃないかな? という出オチ感漂う能力で過ごす新生活。
生態系の最下層から成り上がらずに、こっそりと世界の片隅で心穏やかに過ごしたい。
世界が私を見捨てるのならば、私も世界を見捨ててやろうと森の奥に引き篭った少女。
なのに世界が私を放っておいてくれない。
自分にかまうな、近寄るな、勝手に幻想を押しつけるな。
それから私を聖女と呼ぶんじゃねぇ!
己の平穏のために、ふざけた能力でわりと真面目に頑張る少女の物語。
※本作主人公は極端に他者との関わりを避けます。あとトキメキLOVEもハーレムもありません。
ですので濃厚なヒューマンドラマとか、心の葛藤とか、胸の成長なんかは期待しないで下さい。
ぽっちゃり女子の異世界人生
猫目 しの
ファンタジー
大抵のトリップ&転生小説は……。
最強主人公はイケメンでハーレム。
脇役&巻き込まれ主人公はフツメンフツメン言いながらも実はイケメンでモテる。
落ちこぼれ主人公は可愛い系が多い。
=主人公は男でも女でも顔が良い。
そして、ハンパなく強い。
そんな常識いりませんっ。
私はぽっちゃりだけど普通に生きていたい。
【エブリスタや小説家になろうにも掲載してます】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる