【完結】元ゼネコンなおっさん大賢者の、スローなもふもふ秘密基地ライフ(神獣付き)~異世界の大賢者になったのになぜか土方ばかりしてるんだがぁ?

嘉神かろ

文字の大きさ
22 / 54

第22話 なんか姿が見えないらしいんだがぁ?

しおりを挟む

 うん、今回のベーコンも脱水はいい感じだねぇ。
 あとは周りに付いた水分を拭き取って、ソミュール液に五日間くらい漬け込むだけ。

「ゴロゴロ」

 ご機嫌そうで何よりだよ、二匹とも。

 さぁて、午後は何しようかねぇ。
 畑の方も今やらないといけないことは終わったし、家の細かい部分もあらかた終わった。

 魚も一昨日釣ってきたばかりだからまだ余裕があるしなぁ。

 地下格納庫に納める乗り物か何かでも作ろうかねぇ?
 そうするとレイ君たちが来た時のリリアの実践訓練場所が制限されちゃうけど……まあ、今のあの子の攻撃魔法が当たったところで問題ないかぁ。

 うーん、授業がない日は暇だねぇ。
 またのんびり寝て過ごすでもいいんだけど、そればっかりはなぁ。

 たまには旅行でもしてみるかい?

「そういえば、今日もレイ君たちは来なさそうだねぇ。珍しい」
「んにゃぁ」

 二日続けて来なかったのは初めてだよ。
 ようやく諦めたのかねぇ?

 偶然かもしれないけど。
 弟子にするのは面倒にしても、毎日来てたのが来ないのはちょっと寂しいねぇ。

「コペンもせっかく遊び相手ができたのにねぇ」
「んにゃぁ……」

 手加減はしないといけないけど、それでも楽しそうだったしねぇ。

 うん?
 この気配は、リリアだねぇ?
 どうしてまた一人でここまで?

 一人で森の深いところに入るのは禁止してたんだけどねぇ。
 まぁ、もう下位のゴブリンくらいまでならどうにかなるだろうけど。

「にゃっ」
「ああ、うん、お願いフィア。僕もこれ片付けたら降りるから」

 フィアが迎えに行ってくれるみたいだし、さっさとベーコン冷蔵庫に入れちゃおうか。

「よいしょっと。ふぅ。ストレージ経由とはいえ、この量は大変だねぇ」

 さて、そろそろ――

「先生! レイたちは来てませんか!?」

 これは、のんびりしてられないやつかもしれないねぇ。

「来てないねぇ! 帰ってないのかい!?」
「はい! 昨日から!」

 昨日から……。
 穏やかじゃないねぇ。

 いったん下に降りようか。

「それで、何か心当たりは?」
「いえ、昨日の夜村のみんなで探して、見つからなくて、明るくなってから探してもいなくて……」
「唯一残ったのがここだったと」
「はい……」

 ふぅむ。
 そうすると、最悪の可能性が出てくるか。

 これは僕の責任でもあるね。
 もっと強く止めておくべきだった。

 なんだかんだ、危ないエリアはフィアたちの索敵範囲だから、何かあってもすぐ助けられるって楽観してた。

「フィア、コペン、四人の臭いは感じるかい?」
「にゃぁ」
「んにゃぁ……」

 ダメか。
 少なくともフィアたちの鼻が利く範囲にはいないと。

 風向きの影響はあるだろうけど、神獣の二匹はその気になればその辺の獣やモンスターよりずっと鋭い感覚で周囲を探れる。
 それでも分からないってなると、そうとう離れたところにいることになる。

「風向きは、こっちか……」

 あるとすれば、風下方向を通ってもっと奥に行ってる可能性。
 全然別の方向、それこそ町の方なんかに行ってなければ、あり得てしまう。

「リリア、向こうの方か、向こう側を通っていける森の奥には何が?」
「あ、あっちには特になにもなかったはずです。森が続いてるだけで……あっ」

 何かあるみたいだ。

「そういえば、昔あった儀式で使うルートが、たしかこっちだったって村長さんに聞いた覚えが……」
「以前言ってた成人の儀式だね」

 例えば、僕に弟子入りを許して貰えない理由が、自分たちに才能がないと思われてるからだとしたら……。

「その儀式については、レイ君たちも知ってるんだよね?」
「そのはずです。レイと一緒に聞いたので」

 可能性が高まったね。
 いや、でもまだ最悪の状況とは限らない。

 急げば間に合うかも。

「フィア、コペン、レイ君たちの臭いを探しながらついて来てください。リリアは僕の家で待ってるように」
「わ、私も行きます!」
「危険です。今から森の一番深いところ、この間のフォレストオーガジェネラルクラスがごろごろいるあたりに行くんですよ」
「そ、それでも、先生にだけ任せるわけにはいきません! たぶん、私が先生のところに通ってるせいで皆を焦らせたんだと思うんです!」

 子供なりの正義感、か。
 これは簡単に引き下がりそうにないねぇ。

 仕方ない。
 問答する時間がもったいないし、勝手に動かれるよりは、見える範囲に居てもらった方がいいでしょう。

「フィア、リリアをお願いします」
「にゃっ」

 どうか無事でいてちょうだいよ……!



しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

荷物持ちを追放したら、酷い目にあった件について。

しばたろう
ファンタジー
無能だと思い込み、荷物持ちのレンジャーを追放した戦士アレクス。 しかし―― 彼が切り捨てた仲間こそが、 実はパーティを陰で支えていたレアスキル持ちだった。 事実に気づいた時にはもう遅い。 道に迷い、魔獣に襲われ、些細な任務すらまともにこなせない。 “荷物持ちがいなくなった瞬間”から、 アレクスの日常は静かに崩壊していく。 短絡的な判断で、かけがえのない存在を手放した戦士。 そんな彼と再び肩を並べることになったのは―― 美しいのに中二が暴走する魔法使い ノー天気で鈍感な僧侶 そして天性の才を秘めた愛くるしい弟子レンジャー かつての仲間たちと共に、アレクスはもう一度歩き出す。 自らの愚かさと向き合い、後悔し、懺悔し、それでも進むために。 これは、 “間違いを犯した男が、仲間と共に再び立ち上がる” 再生の物語である。 《小説家になろうにも投稿しています》

【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~

きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。 前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。

【最強モブの努力無双】~ゲームで名前も登場しないようなモブに転生したオレ、一途な努力とゲーム知識で最強になる~

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
アベル・ヴィアラットは、五歳の時、ベッドから転げ落ちてその拍子に前世の記憶を思い出した。 大人気ゲーム『ヒーローズ・ジャーニー』の世界に転生したアベルは、ゲームの知識を使って全男の子の憧れである“最強”になることを決意する。 そのために努力を続け、順調に強くなっていくアベル。 しかしこの世界にはゲームには無かった知識ばかり。 戦闘もただスキルをブッパすればいいだけのゲームとはまったく違っていた。 「面白いじゃん?」 アベルはめげることなく、辺境最強の父と優しい母に見守られてすくすくと成長していくのだった。

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

赤ん坊なのに【試練】がいっぱい! 僕は【試練】で大きくなれました

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前はジーニアス 優しい両親のもとで生まれた僕は小さな村で暮らすこととなりました お父さんは村の村長みたいな立場みたい お母さんは病弱で家から出れないほど 二人を助けるとともに僕は異世界を楽しんでいきます ーーーーー この作品は大変楽しく書けていましたが 49話で終わりとすることにいたしました 完結はさせようと思いましたが次をすぐに書きたい そんな欲求に屈してしまいましたすみません

【完結】うさぎ転生 〜女子高生の私、交通事故で死んだと思ったら、気づけば現代ダンジョンの最弱モンスターに!?最強目指して生き延びる〜

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
 女子高生の篠崎カレンは、交通事故に遭って命を落とした……はずが、目覚めるとそこはモンスターあふれる現代ダンジョン。しかも身体はウサギになっていた!  HPはわずか5、攻撃力もゼロに等しい「最弱モンスター」扱いの白うさぎ。それでもスライムやコボルトにおびえながら、なんとか生き延びる日々。唯一の救いは、ダンジョン特有の“スキル”を磨けば強くなれるということ。  跳躍蹴りでスライムを倒し、小動物の悲鳴でコボルトを怯ませ、少しずつ経験値を積んでいくうちに、カレンは手応えを感じ始める。 「このままじゃ終わらない。私、もっと強くなっていつか……」  最弱からの“首刈りウサギ”進化を目指して、ウサギの身体で奮闘するカレン。彼女はこの危険だらけのダンジョンで、生き延びるだけでなく“人間へ戻る術(すべ)”を探し当てられるのか? それとも新たなモンスターとしての道を歩むのか?最弱うさぎの成り上がりサバイバルが、いま幕を開ける!

【改訂版アップ】10日間の異世界旅行~帰れなくなった二人の異世界冒険譚~

ばいむ
ファンタジー
10日間の異世界旅行~帰れなくなった二人の異世界冒険譚~ 大筋は変わっていませんが、内容を見直したバージョンを追加でアップしています。単なる自己満足の書き直しですのでオリジナルを読んでいる人は見直さなくてもよいかと思います。主な変更点は以下の通りです。 話数を半分以下に統合。このため1話辺りの文字数が倍増しています。 説明口調から対話形式を増加。 伏線を考えていたが使用しなかった内容について削除。(龍、人種など) 別視点内容の追加。 剣と魔法の世界であるライハンドリア・・・。魔獣と言われるモンスターがおり、剣と魔法でそれを倒す冒険者と言われる人達がいる世界。 高校の休み時間に突然その世界に行くことになってしまった。この世界での生活は10日間と言われ、混乱しながらも楽しむことにしたが、なぜか戻ることができなかった。 特殊な能力を授かるわけでもなく、生きるための力をつけるには自ら鍛錬しなければならなかった。魔獣を狩り、いろいろな遺跡を訪ね、いろいろな人と出会った。何度か死にそうになったこともあったが、多くの人に助けられながらも少しずつ成長し、なんとか生き抜いた。 冒険をともにするのは同じく異世界に転移してきた女性・ジェニファー。彼女と出会い、ともに生き抜き、そして別れることとなった。 2021/06/27 無事に完結しました。 2021/09/10 後日談の追加を開始 2022/02/18 後日談完結しました。 2025/03/23 自己満足の改訂版をアップしました。

セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~

空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。 もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。 【お知らせ】6/22 完結しました!

処理中です...