死霊術師の人生日記

胡嶌要汰

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第3章

第二十六話「罪悪感」

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「万屋……エーカム?」

 路地裏の奥にある違和感を覚える店だ。
外見は木造の建築物で入口の扉の上に万屋エーカムと言う看板があるぐらいだ。
 だけども、何か不思議なオーラが噴き出している。
俺は意を決して入ることにした。

 ギィィ、と木の扉を開けて入るとそこには高価な魔物の素材から小道具まで売っていた。

「うわぁ。すげぇ」

 ドラゴンの爪に岩石竜ロック・リザードの鱗などしっかり商品棚に並べられて名札まで書いてある。
 俺はそれに見惚れてしまった。
今までに見たことがないものばかりだからだ。
俺が見惚れていると階段からコツコツとゆっくり誰かが降りてきた。

「お客、人間」

 それは身長に合わない大きな杖を持った幼女だった。

「あの、ここに学院の参考書は置いていませんか?」

 俺はとりあえず参考書があるかだけ聞いた。

「お前。人間。魔法。適性ないと。売らない」
「はえ?」

 どうやら、ここの幼女店主は客を見定めるようだ。
魔法の適性があるかないか、それによって売る品物も変わるらしい。
幼女店主は2階から本を持ってきた。

「人間。ここに手。置く」
「こ、こうですか?」

 カウンターに置かれた本の表紙に手をを置いた。
手を置いた本は全く光らなかった。

「人間。火の適性。なし。次は。これ。」
「は、はい」

 また本を出された。
そして手を置いた。
それを何度も繰り返した。

「人間。基礎魔法。全適性。なし。これじゃ。何も。売れない。」
「そ、そこを何とか」
「わかった。人間。禁忌。闇魔法。適性。みる。」
「わかりました」

 カウンターに真っ黒な本が置かれた。
俺はそれに手を置いた。
手を置いたその本は黒い霧を出し始めた。

「ありえない。人間。闇魔法。使える。」

 幼女店主は霧が出始めたり時から慌てている様子だった。

「人間。早く。魔力。抑える。なんでも。売るから。」
「は、はい」

 幼女店主は涙目で俺に訴えかけてきた。
なんか罪悪感がすごい。

「人間。名前。教えて。」
「お、俺はヨウです」
「ヨウ。お前。闇魔法。適性。あり。これ。参考書。お金。いらない。」
「流石にお金は払います」
「闇魔法。怖い。お金。いらない。」

 幼女店主にお金を払うように言っても幼女店主はそれを拒むだけだった。

「わかりました。ありがたく貰っていきます」
「早く。帰る。」

 俺は店をでた。
なんかエーカムだけでもかなりの罪悪感が生まれた。

「さて、帰りますか」

 俺は宿に向けて歩き始めた。
 夜になり、俺は参考書を開いた。
だが、ほとんどの問題が中学2年までの内容であった。
 前世ではそこそこ頭は良かったのですぐに解けた。
しかもこの世界では入学試験科目が算術、文術、魔学術の3つしかない。
算術、文術は解けたものの魔学術は初心者の俺だ。
だから明日になったらまた、エーカムに行こう。

 そう思いながら俺は寝た。
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