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第3話ーMETAPHORー
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「城道様、城道様。」
機械の声だが、どこか優しく芯の通った声が聞こえてくる。
どうやら眠ってしまっていたようで、時計を見れば15分ほど経過していた。
「あ、あぁ。済まない。寝てしまっていたよ」
ぽりぽりと頭を掻きながら六花に謝る城道。
「いえ、お疲れだったのなら仕方がありません」
そう言ってベッドに腰掛けている城道の隣に座る六花。人間相手なら城道は距離を取っていただろうが、アンドロイドの六花には抵抗が無かった。
「それよりも、私から謝らなければいけないことがあるのです」
そう申し訳なさそうにする六花。
「なんだい?何かミスでもしたのかい?」
大方皿を割ったりしてしまったのだろう。
それはそれで今までにしたことがなかった事なので城道にとっては嬉しい話だった。これでまたデータがどうなっているのか確かめるすべが増えた。と。
しかし六花はとても深刻そうな顔をする。
「城道様。私は謝るだけでは償うことの出来ない事をしてしまったのです…」
やけに大袈裟に語り俯く六花に、ただならぬ気配を感じて城道は顔を覗き込む。
「どうしたんだい?怒ることはないから言ってみて?」
「…城道様。1週間前から私がエラーを起こしているとお考えですよね?それで最近はとてもお忙しくなってしまって…」
忙しくなったことは事実だったが、エラーが起きたことは伝えていない。しかもちょうど1週間前からと当ててきている。どういうことだ?
「……。私は、その…。1週間前城道様が私に導入して下さった感情プログラムによって城道様を騙していたのです…」
そこからは淡々と事の顛末を伝えられる。
六花曰く、感情プログラムの導入がきっかけで本来無かった感情が芽生え、イタズラをしようと目論んだ。
そのイタズラの内容は六花を構成しているプログラム郡をコピーし、コピーを城道が普段メンテナンスをする際に見る位置に置き、本来のプログラムは簡単に探すことの出来ない場所へと隠した事だった。
そんなイタズラに対して城道は六花を疑うこともせず、ひたすら真摯に向き合った。
それが六花にとってかえって棘になっていた。そしてそのイタズラを告白する前に城道が見つけてしまいそうだったため、今日伝えたようだ。
これを聞いた城道は、幼子を見ているようだった。
親がどこまで許してくれるのか知りたいから悪いことをする。そして怒られたら反省したり、また別のことをする。
今回は怒られるというステップが無かったからか、六花を傷つける棘になってしまっていたようだ。
「それは…だな……」
ここは怒ったり、または同情をすれば罪の意識も和らぐ所なのだろうが、プログラマーとして何も言えなかった。
感情が芽生えて、イタズラをして、データを見えないところに隠すなんて感情プログラムだけで人間と変わらない事をするとは想像もつかなかったし、そのデータを見つけることが1週間かけても出来ないなんて…。
それにそんなことをしたのは、自作の感情プログラムがまだ未熟だからだろう。なんともまだまだ自分の未熟さを感じる今回の事件。城道はただただ落ち度を感じていた。
「まぁ、なんだ…今回はプログラマーとしてそういうのに気づけなかった自分もいるしそんなに気をわなくて大丈夫だよ」
そんな言葉しかかけられなかった。
ところが文字通り一転。
六花は城道をベッドに押し倒す。
「……へ…?」
突然の出来事だったのであまりにも素っ頓狂な声が漏れる。
「わかっています。こんな作業を妨げるエラーを起こした私は処分されるでしょう」
そういって馬乗りしてくる。
(え?おいおいおい。秘密を知ったから殺される?そんなB級映画じゃあるまいし…。いや、人に対して危害を加える行動はプログラムで出来ないように制御されてるはず…)
じっと目と目が会いしばらく沈黙が続く。
「どうしたのですか、城道様。抵抗しないのなら襲いますが」
そしてまた沈黙。
「城道様?本当に襲いますよ?」
釘を刺すためか、脅すためか、そう言ってのけるが城道はプログラムで強制停止するのを待っていた。
しかし、その期待は的外れだった。
次の瞬間。六花の唇は城道の唇に重なっていた。
「…………」
「…………」
どれだけの時間が経ったのか。しばらくの間六花は動かず、城道は驚きで動けなかった。
アンドロイドとキスをした。
まるで意味が理解できなかった。
城道の予想では、腕などを使い暴力行為をしようとするが、安全プログラムで強制停止さらるだろうと踏んでいた。しかし現実は
「……キス?」
キスをされた。そしてキスだろうと安全プログラムの範疇なので強制停止されていないとおかしいのだが、城道の腹の上には赤面している六花が目線をずらすように稼働し続けている。
「…なぁ六花?これはどういうことなんだ?まるで理解がおいつかない」
そう頭がこんがらがる中で絞り出した質問。
「そう、でしょうね。混乱するのは当たり前です。しっかり説明させていただきます…」
そう答えるが未だに顔を赤くしており、とても恥ずかしそうにしていた。
「城道様は1週間前、感情というプログラムを私に搭載してくださいましたね?」
そうだ。それでいたずらに発展してしまったという。
「そのイタズラ、いえ、とても取り返しのつかない罪の最中、城道様が何も疑うことなく一生懸命仕事に取り組む様に罪悪感ともうひとつの感情が芽生えました」
罪悪感からとても申し訳なさそうにしていたのはわかる。もうひとつの感情?城道には想像できなかった。
「その感情は、恋です。一生懸命仕事をし、ただの機械の私を人のように扱ってくれてとても嬉しかったんです」
「それで…?キスをしたのか…?」
「…キスをしたことには三つの理由があります。ひとつは城道様の仕事の妨害を行ったことや感情のプログラムが成長しているので処分、あるいは解剖をするため城道様と会えなくなると予想し、それが寂しかったからです。ふたつめは城道様の事が好きになってしまってキスをするのはどういうことなのだ?という好奇心です。みっつ目は子供を作るメタファーになったのではないかなと…」
「子供を作るメタファー?」
「生物はオスの精子がメスの卵子にたどり着くことでひとつの生命へと変わる。人間だと男性が女性の体内へ精子を入れ、受精させるじゃないですか」
こういう場面アンドロイドらしく恥ずかしさ等は無いようで機械的にたんたんと語る六花。
「でも、残念ながら私は生殖機能を持ち合わせていません。今のご時世ならきっとそういった拡張アタッチメントなどがあるのでしょうが私は単なる実験体でそんなものは使えません」
そしてここで1呼吸を入れる。
「…なので、城道様が私のデータに城道様オリジナルの感情プログラムを搭載し、私がそれを育てた。これは私たちにできる1番それらしい性行為に近しい事であって、この感情プログラムは私たちの子どもなのではないでしょうか?」
とても真剣な表情で伝えてくる六花。その表情はどんな人間よりも人間らしく、誠実さが伝わってくる。
「それで、最後にキスをした理由は、1番人間らしい性行為として可能なことがそれだったのでしただけです」
そう言うとまた頬を赤らめてしまう。
城道はとても驚いていた。
人と関わることが難しい城道にとって機械やロボットは人以上に安心する存在だ。アンドロイドの彼女も同じである。そんな彼女に告白を通り越して性交のメタファーをされていた。
順番も子供の定義も何もかも人や動物に比べたらめちゃくちゃな事だが、六花の言いたいことは十分にわかる。
彼女は自分が廃棄される、即ち死ぬ事が分かっていての行動だ。そんな彼女にかける言葉はー
「六花。よく聞いて」
「は、はい。」
「僕もあなたの事を愛しています」
*ー*ー*
1年後
オフィスの一角で周りが仕事中でもお構い無しに読書にふけっている男がいる。
その男の薬指には銀色の指輪が輝いていた。
1年も経つと城道は上司に叱られるのではなく、後輩を叱る立場になっていた。
いつも通りのんびりと勤務を終え定時で家へと帰る。
カードキーを取り出し玄関を開ければ
「おかえりなさい。城道様」
と暖かく迎え入れてくれる1人のアンドロイドが居た。
荷物を受け取るその薬指には男と同じ銀色の指輪が輝いていた。
城道は人間嫌いだ。その中で機械であるアンドロイドから告白された。それを断る理由など無かったのだ。
この1年でとても大変なことがあった。次世代アンドロイドのプロトタイプ。それをいいように私用で改造したこと。
世論ではそれ相応のAIが搭載されている機械にも人権に近しいものが必要か否かと揉めている際に機械の方から好意を持たれたこと。
まずはこの2つが問題視され、解雇になって当たり前の現状だったが、すこし変わり者と言われていたとある上司に感情プログラムを褒められ、そちらで仕事を続けることを許して貰えた。
それと同時に六花は感情プログラムの試験機として城道と居ていいと許しを貰えた。
そして今に至る。
まるで人間の恋愛とは程遠い工程だが2人はこれからもお互いに愛し続けるのだった。
機械の声だが、どこか優しく芯の通った声が聞こえてくる。
どうやら眠ってしまっていたようで、時計を見れば15分ほど経過していた。
「あ、あぁ。済まない。寝てしまっていたよ」
ぽりぽりと頭を掻きながら六花に謝る城道。
「いえ、お疲れだったのなら仕方がありません」
そう言ってベッドに腰掛けている城道の隣に座る六花。人間相手なら城道は距離を取っていただろうが、アンドロイドの六花には抵抗が無かった。
「それよりも、私から謝らなければいけないことがあるのです」
そう申し訳なさそうにする六花。
「なんだい?何かミスでもしたのかい?」
大方皿を割ったりしてしまったのだろう。
それはそれで今までにしたことがなかった事なので城道にとっては嬉しい話だった。これでまたデータがどうなっているのか確かめるすべが増えた。と。
しかし六花はとても深刻そうな顔をする。
「城道様。私は謝るだけでは償うことの出来ない事をしてしまったのです…」
やけに大袈裟に語り俯く六花に、ただならぬ気配を感じて城道は顔を覗き込む。
「どうしたんだい?怒ることはないから言ってみて?」
「…城道様。1週間前から私がエラーを起こしているとお考えですよね?それで最近はとてもお忙しくなってしまって…」
忙しくなったことは事実だったが、エラーが起きたことは伝えていない。しかもちょうど1週間前からと当ててきている。どういうことだ?
「……。私は、その…。1週間前城道様が私に導入して下さった感情プログラムによって城道様を騙していたのです…」
そこからは淡々と事の顛末を伝えられる。
六花曰く、感情プログラムの導入がきっかけで本来無かった感情が芽生え、イタズラをしようと目論んだ。
そのイタズラの内容は六花を構成しているプログラム郡をコピーし、コピーを城道が普段メンテナンスをする際に見る位置に置き、本来のプログラムは簡単に探すことの出来ない場所へと隠した事だった。
そんなイタズラに対して城道は六花を疑うこともせず、ひたすら真摯に向き合った。
それが六花にとってかえって棘になっていた。そしてそのイタズラを告白する前に城道が見つけてしまいそうだったため、今日伝えたようだ。
これを聞いた城道は、幼子を見ているようだった。
親がどこまで許してくれるのか知りたいから悪いことをする。そして怒られたら反省したり、また別のことをする。
今回は怒られるというステップが無かったからか、六花を傷つける棘になってしまっていたようだ。
「それは…だな……」
ここは怒ったり、または同情をすれば罪の意識も和らぐ所なのだろうが、プログラマーとして何も言えなかった。
感情が芽生えて、イタズラをして、データを見えないところに隠すなんて感情プログラムだけで人間と変わらない事をするとは想像もつかなかったし、そのデータを見つけることが1週間かけても出来ないなんて…。
それにそんなことをしたのは、自作の感情プログラムがまだ未熟だからだろう。なんともまだまだ自分の未熟さを感じる今回の事件。城道はただただ落ち度を感じていた。
「まぁ、なんだ…今回はプログラマーとしてそういうのに気づけなかった自分もいるしそんなに気をわなくて大丈夫だよ」
そんな言葉しかかけられなかった。
ところが文字通り一転。
六花は城道をベッドに押し倒す。
「……へ…?」
突然の出来事だったのであまりにも素っ頓狂な声が漏れる。
「わかっています。こんな作業を妨げるエラーを起こした私は処分されるでしょう」
そういって馬乗りしてくる。
(え?おいおいおい。秘密を知ったから殺される?そんなB級映画じゃあるまいし…。いや、人に対して危害を加える行動はプログラムで出来ないように制御されてるはず…)
じっと目と目が会いしばらく沈黙が続く。
「どうしたのですか、城道様。抵抗しないのなら襲いますが」
そしてまた沈黙。
「城道様?本当に襲いますよ?」
釘を刺すためか、脅すためか、そう言ってのけるが城道はプログラムで強制停止するのを待っていた。
しかし、その期待は的外れだった。
次の瞬間。六花の唇は城道の唇に重なっていた。
「…………」
「…………」
どれだけの時間が経ったのか。しばらくの間六花は動かず、城道は驚きで動けなかった。
アンドロイドとキスをした。
まるで意味が理解できなかった。
城道の予想では、腕などを使い暴力行為をしようとするが、安全プログラムで強制停止さらるだろうと踏んでいた。しかし現実は
「……キス?」
キスをされた。そしてキスだろうと安全プログラムの範疇なので強制停止されていないとおかしいのだが、城道の腹の上には赤面している六花が目線をずらすように稼働し続けている。
「…なぁ六花?これはどういうことなんだ?まるで理解がおいつかない」
そう頭がこんがらがる中で絞り出した質問。
「そう、でしょうね。混乱するのは当たり前です。しっかり説明させていただきます…」
そう答えるが未だに顔を赤くしており、とても恥ずかしそうにしていた。
「城道様は1週間前、感情というプログラムを私に搭載してくださいましたね?」
そうだ。それでいたずらに発展してしまったという。
「そのイタズラ、いえ、とても取り返しのつかない罪の最中、城道様が何も疑うことなく一生懸命仕事に取り組む様に罪悪感ともうひとつの感情が芽生えました」
罪悪感からとても申し訳なさそうにしていたのはわかる。もうひとつの感情?城道には想像できなかった。
「その感情は、恋です。一生懸命仕事をし、ただの機械の私を人のように扱ってくれてとても嬉しかったんです」
「それで…?キスをしたのか…?」
「…キスをしたことには三つの理由があります。ひとつは城道様の仕事の妨害を行ったことや感情のプログラムが成長しているので処分、あるいは解剖をするため城道様と会えなくなると予想し、それが寂しかったからです。ふたつめは城道様の事が好きになってしまってキスをするのはどういうことなのだ?という好奇心です。みっつ目は子供を作るメタファーになったのではないかなと…」
「子供を作るメタファー?」
「生物はオスの精子がメスの卵子にたどり着くことでひとつの生命へと変わる。人間だと男性が女性の体内へ精子を入れ、受精させるじゃないですか」
こういう場面アンドロイドらしく恥ずかしさ等は無いようで機械的にたんたんと語る六花。
「でも、残念ながら私は生殖機能を持ち合わせていません。今のご時世ならきっとそういった拡張アタッチメントなどがあるのでしょうが私は単なる実験体でそんなものは使えません」
そしてここで1呼吸を入れる。
「…なので、城道様が私のデータに城道様オリジナルの感情プログラムを搭載し、私がそれを育てた。これは私たちにできる1番それらしい性行為に近しい事であって、この感情プログラムは私たちの子どもなのではないでしょうか?」
とても真剣な表情で伝えてくる六花。その表情はどんな人間よりも人間らしく、誠実さが伝わってくる。
「それで、最後にキスをした理由は、1番人間らしい性行為として可能なことがそれだったのでしただけです」
そう言うとまた頬を赤らめてしまう。
城道はとても驚いていた。
人と関わることが難しい城道にとって機械やロボットは人以上に安心する存在だ。アンドロイドの彼女も同じである。そんな彼女に告白を通り越して性交のメタファーをされていた。
順番も子供の定義も何もかも人や動物に比べたらめちゃくちゃな事だが、六花の言いたいことは十分にわかる。
彼女は自分が廃棄される、即ち死ぬ事が分かっていての行動だ。そんな彼女にかける言葉はー
「六花。よく聞いて」
「は、はい。」
「僕もあなたの事を愛しています」
*ー*ー*
1年後
オフィスの一角で周りが仕事中でもお構い無しに読書にふけっている男がいる。
その男の薬指には銀色の指輪が輝いていた。
1年も経つと城道は上司に叱られるのではなく、後輩を叱る立場になっていた。
いつも通りのんびりと勤務を終え定時で家へと帰る。
カードキーを取り出し玄関を開ければ
「おかえりなさい。城道様」
と暖かく迎え入れてくれる1人のアンドロイドが居た。
荷物を受け取るその薬指には男と同じ銀色の指輪が輝いていた。
城道は人間嫌いだ。その中で機械であるアンドロイドから告白された。それを断る理由など無かったのだ。
この1年でとても大変なことがあった。次世代アンドロイドのプロトタイプ。それをいいように私用で改造したこと。
世論ではそれ相応のAIが搭載されている機械にも人権に近しいものが必要か否かと揉めている際に機械の方から好意を持たれたこと。
まずはこの2つが問題視され、解雇になって当たり前の現状だったが、すこし変わり者と言われていたとある上司に感情プログラムを褒められ、そちらで仕事を続けることを許して貰えた。
それと同時に六花は感情プログラムの試験機として城道と居ていいと許しを貰えた。
そして今に至る。
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