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黒豚令息の領地開拓編
イイモノ
その日の午後、デイビッドはオーブンをフル稼働させて早くから何かを作り出した。
領地で摘んできたハックルベリーとキイチゴをジャムにして、バターたっぷりのトルテに焼き込み、滑らかにすり潰したクルミとアーモンドを混ぜたクッキーを焼いていく。
ラム酒で戻した干し果物はパウンドケーキに。プラムはワインでコンポートに。ニンジン入りのスパイスケーキに、ハーブを効かせたパン。春先に作った花のケーキはラベンダーとローズマリーの変わり種を数種類。
素朴だが丁寧に作られた焼き菓子が次々とオーブンから取り出されていく。
「わぁ!すごい、何かあるんですか!?」
「なにかあって…欲しいような…欲しくないような…」
「お菓子がこんなにたくさん!」
「台所がこんなだから、夜はあんまり作れねぇんだ。悪いけどウサギのシチューで我慢してくれるか?」
「キノコたっぷりウサギのシチュー!ごちそうじゃないですか!?」
くり抜いたブールにシチューを注ぎ、スプーン形に焼いたグリシーニとサラダを添えると、ヴィオラは予想以上に喜んだ。
エリックもこの菓子の量には驚き、スプーンを動かしながら訝しんでいる。
「ずいぶんと作りましたね。誰かいらっしゃるんですか?」
「んー…たぶん…」
「何企んでんですか!?また変な祭りとか止めて下さいよ?」
「どうなるか…俺にもちょっとわかんねぇんだ。でも、エリックがいりゃなんとかなると思ってる。」
「は?僕!?なんにも聞いてませんけど、僕!!」
「アリーがまた領地に行くって言うから、精霊樹の枝を手に入れられないか頼んだんだ。これは見返りを要求された時のために作ってる。」
「待って待って!貴方まさかお菓子と伝説級のアイテム物々交換しようとしてる!?」
「まさか。ただ、トラブルがあった時渡せるもんが無いと困るからと思って作ってる。」
「お菓子で妖精が言う事聞いたら苦労しませんよ!?」
「でもよ、昔はバターとかミルクを供えて妖精を呼ぶところもあったって聞くだろ?」
「おとぎ話と現実を混同しないで下さい!」
エリックにとっては相当頭の痛い話のようであるが、反対にデイビッドは楽観的に何とかなると思っている。
果たしてアリーは上手くやってくれるだろうか…
そして夕刻過ぎ、ヴィオラは久々に寮の自室へ帰された。
「そんな…どうして一緒じゃダメなんですか!」
「ダメに決まってんだろ!ここ学園だぞ!?昨日の事だってバレたら大目玉だ!」
「はぁ…目が覚めたらすぐ隣にデイビッド様がいる生活が終わっちゃうなんて…」
「テスト勉強だってあるだろ?遊んだ分しっかり頑張れよ!?」
「うぇ~ん!」
寮までヴィオラを送る途中、デイビッドはあちこちの空き教室で課外活動に励む生徒達を見つけた。
寮の食堂が閉まるギリギリまで各々の目標を目指して励んでいるのだろう。
「こうして見るとけっこう人は残ってんだな…」
「騒いでいるのは王都の貴族家の人達だけですから。郊外と領地持ちの家や一般クラスはなんの問題もありませんからね。普通に授業もありますし、先生も居ますよ。スカスカなのは淑女科と政務科くらいです。」
「なるほどな。こりゃ夏が大変そうだ…」
口煩い高位貴族と王都出身者が居ないからか、どこか皆楽しそうで活き活きして見える。
人が少ないこともあり、好きな事が出来るので嬉しいのだろう。
ヴィオラは寮まで来るとデイビッドに抱きつき、たっぷり10秒は数えてから部屋へ戻って行った。
「なんで抱きしめ返さないんだと思う?」
「両腕ともすんごい迷子だったよね。」
「ヘタレがよ!」
「でも、ほんの一瞬だけ困った様な顔するのよね。」
「あーじれったーい!」
学園外の下宿先へ戻るローラとミランダ、自宅へ帰るチェルシーとソフィアがその様子を離れた所から眺めて何かボヤいている。
女生徒達の目から見ても、デイビッドのヘタレは常軌を逸したものに映るらしい。
その中でローラだけがその様子を見て何かを書き留めていた。
日が完全に沈み、月が明るくなる頃。学生がいなくなり、教師達も帰ってしんと静まり返った学園に、明るい声が響いていた。
聞ける者にしか聞く事ができないその声は、だんだん大きくなり、やがてデイビッドの研究室の庭先に飛び込んで来た。
「オツカイ! アリーガ イチバーン!!」
外に出ると、大振りな木の枝をブンブン振り回しながら駆けてくるアリーの姿が見えた。
「デイビッド! アリー オツカイ デキタ! キノエダ トッテキター!」
「おお、すげぇな…これが精霊樹の枝か…」
アリーが差し出した木の枝は、ほんのり輝き触れるとどこか温かい。まるで生き物の様な枝の先には葉先がくるりと丸まった不思議な形の木の葉がたくさん付いたままになっている。
精霊樹…世界樹はあらゆる草木を巻き込んだ巨木となるため、その本体の枝を手に出来る人間はまずいないらしい。
しかし、精霊や妖精はよくこの枝葉を使い、自身を飾ったり服や道具を作ったりしているそうだ。
そしてそれはデイビッドの予想通り、アリーにも可能だったようだ。
デイビッドは受けとった枝を布で包み、丁寧にテーブルの上へ置いた。
しかし、事態はそれだけでは決して終わらなかった。
「トッテキタ」
「ボクモ」
「キノエダ タクサーン」
庭先には次々とやって来た妖精達が我も我もと手に手に木の枝を持って集まっていた。
「みんな おぎょうぎよくして ちゃんとならんで じゅんばんだよ!」
更にルーチェまでやって来て妖精達を誘導している。
庭先にはすでに小枝が山となり、その周りで妖精達が踊っていた。
「キノエダ トッテキタラ イイモノ クレルッテ」
「セイレイサマモ イイッテ イッテタ」
「イイモノ!イイモノ!」
数え切れない妖精が集まるせいで、庭が昼のように明るくなっている。
「アリー!お前、なんて言ったんだ?」
「セイレイサマニ キイタノ イイモノト コウカンスルカラ エダチョウダイッテ ソシタラ ミンナマネシテ ツイテキタ」
「とんでもねぇ数連れて来たな。これみんなアリーの友達か?」
「ウン! トモダチ!」
「じゃ仕方ねぇな。おーい、チビ共みんな来い!枝のお礼にイイモノやるよ!」
「「「ワーーイ!!」」」
妖精達は一斉に外に用意されたお菓子の山に飛び付いた。
ケーキの欠片を大切そうに抱えて食べるものもいれば、あれこれ手にとって一口ずつかじっていくものもいる。
取り合いになったクッキーが2つに割れて大笑いしたり、ケーキにトンネルを掘ってみたりと大騒ぎだ。
飲み物を欲しがったので、皿にミルクを注いでやると、端からみんな飲んでしまう。
ジュースやハーブ水も人気で、中に飛び込むものまでいて皆で大喜びしている。
デイビッドは意を決して、プラムの瓶をじっと見つめている一匹に声を掛けてみた。
「それ、気に入ったのか?」
「ウン デモ ボク チイサイエダシカ トッテコラレナカッタカラ…」
「かまわねぇよ、ほら。」
デイビッドが器にコンポートを出してやると、妖精は目を輝かせてかじりついた。
「オイシイ」
「気に入ったなら良かった。」
「セイレイサマモ オイシイッテ イッテタノ」
「ああ、あれ気に入ってもらえたのか。なら良かった。」
「タベテミタカッタノ ニンゲンハ ボクタチニ ニンゲンノタベモノ クレナイカラ」
「そうか…なぁ、一つ聞きたいんだが、妖精が人間に力を貸すのに、何か条件とかってあるのか?」
「ヨクワカンナイ デモ チカラヲ ワケテモラウノ」
「ちから…?」
「ボクタチ ヨワイカラ スグキエチャウノ」
「そうなのか…」
「ニンゲンノセカイデ イキルニハ ニンゲンノセカイノチカラガ ヒツヨウナノ」
「だったら魔力の方がいいんじゃないか?」
「ソンナコトナイノ オヒサマノチカラ ハナノチカラ タネノチカラ ミンナハイッテル ダカラ オイシイモノノホウガ ウレシイノ」
「そういうもんか…」
魔力の方が良いもののような気もするが、こうもしっかり喜んでいるところを見ると、あながちバターやミルクや蜂蜜で妖精に頼み事をしていたという古い記述も嘘ではないようだ。
異界の者と契約を結ぶなど、本来とても危うく恐ろしいものだ。
それを学生達はいとも容易く気軽に契約し、連れ歩いて居るが、大丈夫なのだろうか。
デイビッドは少し表情を曇らせたが、お前にだけは言われたくないと、どこからか小言が飛んで来そうだ。
領地で摘んできたハックルベリーとキイチゴをジャムにして、バターたっぷりのトルテに焼き込み、滑らかにすり潰したクルミとアーモンドを混ぜたクッキーを焼いていく。
ラム酒で戻した干し果物はパウンドケーキに。プラムはワインでコンポートに。ニンジン入りのスパイスケーキに、ハーブを効かせたパン。春先に作った花のケーキはラベンダーとローズマリーの変わり種を数種類。
素朴だが丁寧に作られた焼き菓子が次々とオーブンから取り出されていく。
「わぁ!すごい、何かあるんですか!?」
「なにかあって…欲しいような…欲しくないような…」
「お菓子がこんなにたくさん!」
「台所がこんなだから、夜はあんまり作れねぇんだ。悪いけどウサギのシチューで我慢してくれるか?」
「キノコたっぷりウサギのシチュー!ごちそうじゃないですか!?」
くり抜いたブールにシチューを注ぎ、スプーン形に焼いたグリシーニとサラダを添えると、ヴィオラは予想以上に喜んだ。
エリックもこの菓子の量には驚き、スプーンを動かしながら訝しんでいる。
「ずいぶんと作りましたね。誰かいらっしゃるんですか?」
「んー…たぶん…」
「何企んでんですか!?また変な祭りとか止めて下さいよ?」
「どうなるか…俺にもちょっとわかんねぇんだ。でも、エリックがいりゃなんとかなると思ってる。」
「は?僕!?なんにも聞いてませんけど、僕!!」
「アリーがまた領地に行くって言うから、精霊樹の枝を手に入れられないか頼んだんだ。これは見返りを要求された時のために作ってる。」
「待って待って!貴方まさかお菓子と伝説級のアイテム物々交換しようとしてる!?」
「まさか。ただ、トラブルがあった時渡せるもんが無いと困るからと思って作ってる。」
「お菓子で妖精が言う事聞いたら苦労しませんよ!?」
「でもよ、昔はバターとかミルクを供えて妖精を呼ぶところもあったって聞くだろ?」
「おとぎ話と現実を混同しないで下さい!」
エリックにとっては相当頭の痛い話のようであるが、反対にデイビッドは楽観的に何とかなると思っている。
果たしてアリーは上手くやってくれるだろうか…
そして夕刻過ぎ、ヴィオラは久々に寮の自室へ帰された。
「そんな…どうして一緒じゃダメなんですか!」
「ダメに決まってんだろ!ここ学園だぞ!?昨日の事だってバレたら大目玉だ!」
「はぁ…目が覚めたらすぐ隣にデイビッド様がいる生活が終わっちゃうなんて…」
「テスト勉強だってあるだろ?遊んだ分しっかり頑張れよ!?」
「うぇ~ん!」
寮までヴィオラを送る途中、デイビッドはあちこちの空き教室で課外活動に励む生徒達を見つけた。
寮の食堂が閉まるギリギリまで各々の目標を目指して励んでいるのだろう。
「こうして見るとけっこう人は残ってんだな…」
「騒いでいるのは王都の貴族家の人達だけですから。郊外と領地持ちの家や一般クラスはなんの問題もありませんからね。普通に授業もありますし、先生も居ますよ。スカスカなのは淑女科と政務科くらいです。」
「なるほどな。こりゃ夏が大変そうだ…」
口煩い高位貴族と王都出身者が居ないからか、どこか皆楽しそうで活き活きして見える。
人が少ないこともあり、好きな事が出来るので嬉しいのだろう。
ヴィオラは寮まで来るとデイビッドに抱きつき、たっぷり10秒は数えてから部屋へ戻って行った。
「なんで抱きしめ返さないんだと思う?」
「両腕ともすんごい迷子だったよね。」
「ヘタレがよ!」
「でも、ほんの一瞬だけ困った様な顔するのよね。」
「あーじれったーい!」
学園外の下宿先へ戻るローラとミランダ、自宅へ帰るチェルシーとソフィアがその様子を離れた所から眺めて何かボヤいている。
女生徒達の目から見ても、デイビッドのヘタレは常軌を逸したものに映るらしい。
その中でローラだけがその様子を見て何かを書き留めていた。
日が完全に沈み、月が明るくなる頃。学生がいなくなり、教師達も帰ってしんと静まり返った学園に、明るい声が響いていた。
聞ける者にしか聞く事ができないその声は、だんだん大きくなり、やがてデイビッドの研究室の庭先に飛び込んで来た。
「オツカイ! アリーガ イチバーン!!」
外に出ると、大振りな木の枝をブンブン振り回しながら駆けてくるアリーの姿が見えた。
「デイビッド! アリー オツカイ デキタ! キノエダ トッテキター!」
「おお、すげぇな…これが精霊樹の枝か…」
アリーが差し出した木の枝は、ほんのり輝き触れるとどこか温かい。まるで生き物の様な枝の先には葉先がくるりと丸まった不思議な形の木の葉がたくさん付いたままになっている。
精霊樹…世界樹はあらゆる草木を巻き込んだ巨木となるため、その本体の枝を手に出来る人間はまずいないらしい。
しかし、精霊や妖精はよくこの枝葉を使い、自身を飾ったり服や道具を作ったりしているそうだ。
そしてそれはデイビッドの予想通り、アリーにも可能だったようだ。
デイビッドは受けとった枝を布で包み、丁寧にテーブルの上へ置いた。
しかし、事態はそれだけでは決して終わらなかった。
「トッテキタ」
「ボクモ」
「キノエダ タクサーン」
庭先には次々とやって来た妖精達が我も我もと手に手に木の枝を持って集まっていた。
「みんな おぎょうぎよくして ちゃんとならんで じゅんばんだよ!」
更にルーチェまでやって来て妖精達を誘導している。
庭先にはすでに小枝が山となり、その周りで妖精達が踊っていた。
「キノエダ トッテキタラ イイモノ クレルッテ」
「セイレイサマモ イイッテ イッテタ」
「イイモノ!イイモノ!」
数え切れない妖精が集まるせいで、庭が昼のように明るくなっている。
「アリー!お前、なんて言ったんだ?」
「セイレイサマニ キイタノ イイモノト コウカンスルカラ エダチョウダイッテ ソシタラ ミンナマネシテ ツイテキタ」
「とんでもねぇ数連れて来たな。これみんなアリーの友達か?」
「ウン! トモダチ!」
「じゃ仕方ねぇな。おーい、チビ共みんな来い!枝のお礼にイイモノやるよ!」
「「「ワーーイ!!」」」
妖精達は一斉に外に用意されたお菓子の山に飛び付いた。
ケーキの欠片を大切そうに抱えて食べるものもいれば、あれこれ手にとって一口ずつかじっていくものもいる。
取り合いになったクッキーが2つに割れて大笑いしたり、ケーキにトンネルを掘ってみたりと大騒ぎだ。
飲み物を欲しがったので、皿にミルクを注いでやると、端からみんな飲んでしまう。
ジュースやハーブ水も人気で、中に飛び込むものまでいて皆で大喜びしている。
デイビッドは意を決して、プラムの瓶をじっと見つめている一匹に声を掛けてみた。
「それ、気に入ったのか?」
「ウン デモ ボク チイサイエダシカ トッテコラレナカッタカラ…」
「かまわねぇよ、ほら。」
デイビッドが器にコンポートを出してやると、妖精は目を輝かせてかじりついた。
「オイシイ」
「気に入ったなら良かった。」
「セイレイサマモ オイシイッテ イッテタノ」
「ああ、あれ気に入ってもらえたのか。なら良かった。」
「タベテミタカッタノ ニンゲンハ ボクタチニ ニンゲンノタベモノ クレナイカラ」
「そうか…なぁ、一つ聞きたいんだが、妖精が人間に力を貸すのに、何か条件とかってあるのか?」
「ヨクワカンナイ デモ チカラヲ ワケテモラウノ」
「ちから…?」
「ボクタチ ヨワイカラ スグキエチャウノ」
「そうなのか…」
「ニンゲンノセカイデ イキルニハ ニンゲンノセカイノチカラガ ヒツヨウナノ」
「だったら魔力の方がいいんじゃないか?」
「ソンナコトナイノ オヒサマノチカラ ハナノチカラ タネノチカラ ミンナハイッテル ダカラ オイシイモノノホウガ ウレシイノ」
「そういうもんか…」
魔力の方が良いもののような気もするが、こうもしっかり喜んでいるところを見ると、あながちバターやミルクや蜂蜜で妖精に頼み事をしていたという古い記述も嘘ではないようだ。
異界の者と契約を結ぶなど、本来とても危うく恐ろしいものだ。
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