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黒豚令息の領地開拓編
大詰め
その時、場の緊張感を無視してテレンスが手を挙げた。
「ちょっとタイム!エリック先生、彼女の言ってる事って本当なんですか?」
「え?ここでいきなり僕に振る!?まぁ…でも、本当は本当なんですよねぇ…」
「認めちゃうの!?」
「確かにありますよ。左胸の真ん中くらいにポツンと…う~ん…でもねぇ…ホクロですかぁ…」
「ホクロねぇ……」
「え?何?何かあるの?」
何やら訝しむエリックとヴィオラは、疑惑の目をリリアに向けた。
「ねぇ、リリア。そのホクロ、本当に貴女が見たの?」
「嫌だわお姉様!いくらなんでも殿方の裸なんてもの淑女が何度も目にするものではなくてよ?!お姉様は違うかも知れないけれど…とても衝撃的で脳裏に焼き付いてしまったの!恐ろしい記憶が忘れられなくて夜も眠れなくなったらどうしましょう!」
「ああ!なんてかわいそうなミス・リリア…」
芝居掛かったこの2人のやり取りを、薄ら白けた様子でヴィオラが眺めている。
「リリア、その時他に何か見えた?」
「他に?さぁ…咄嗟のことでしたもの。ホクロしか目に入らなかったわ。」
「そんなに目立ってたの?」
「いくら肌が黒いからって、ホクロくらいわかるでしょう?エリック先生も認めたじゃない!ねぇ、そうなんでしょうエリック先生?」
「そうですね。ホクロはありますよ。」
「そんなにはっきり見えたの?」
「顔を見るのが怖くて目を逸らした先に見えたのよ!なによ!何が言いたいの!?」
「だって…ねぇ…エリック先生?」
「そうですねぇ…」
2人の会話にイライラし出したリリアは、ついに声を荒げ出した。
「なによ!婚約者に相手にされなくて悔しいならそう正直に言いなさいよ!今更縋ったって遅いのよ?もう彼は私の言いなりなの!」
「他人の婚約者を言いなりして、貴女はそれでいいの?」
「ふ、不本意よ!誰が自分を襲いに来た相手を従えたいと思うの?私だって好きでこんな事してるわけじゃないのよ!?本当に恐ろしかったんだから!」
「それが本当なら仕方がないと思うけど、たぶん貴女は嘘をついてるから…」
「嘘?嘘ですって?!一体何が嘘なのよ!私は本当に見たのよ?この人の胸のホクロを!!」
「それがおかしいのよ。」
「だから何がよ!!」
「だって…デイビッド様の左胸を見たらまず目に入るのは銃創と、大きな爪痕と袈裟懸けの切り傷よ?」
「…は…??」
ヴィオラの言葉に今度はリリアが固まった。
「なん…ですって…?」
「銃で撃たれた痕が皮膚の色がそこだけ白く変わる程くっきり残ってるのよ?しかも肉が抉れて窪んでるの。魔獣の爪痕は全部で4本もあって、切り傷は反対の腰まで伸びてるし、ホクロなんてまず気にはならないわ。」
「ええ、左側なら肩の一番新しい刺し傷の縫い跡も完治していませんしね。かなり深い傷なのでまだ赤黒いまま残っていますよ。」
「そ…そ…そんな…」
「本当に襲われて恐ろしい目に遭ったなら、それこそ目になんて入らないわよ。ホクロなんて。」
首を傾げるヴィオラに、リリアは狼狽えシュトラールは風向きが変わった事でリリアから離れた。
「なによ…それ…」
「私はデイビッド様が大怪我を負わされた時、その治療の場にいたのよ。止血から縫合までずっと見てたけど、正直ホクロなんてあったかどうかすら覚えていないわ。」
「で…でも!わ、私は確かに…」
その時、リリアの後ろで俯きがちに突っ立っていたデイビッドがいきなり笑い出した。
「フッ…ハハッ!アハハハ!!あーおっかしい!アンタ意外と間抜けなんだなぁ!?」
「な!なんで?!私の魔術が…そんなはずない!アンタ!どうやって解いたのよ!?」
ケラケラ笑うデイビッドに、ヴィオラはやはりと言う顔をした。
(やっぱり、本物じゃなかった…)
「効かないねぇ、俺人間じゃないから!」
「はぁ?!」
デイビッドの体が一瞬揺らめき、そこに現れたのは黒い服を着て頭に角を生やした悪魔の姿だった。
「どうせそこらの妖精でも捕まえて“体のどこかにホクロが無いか見て来い”なんて命令したんだろ?甘いなぁ、力の無い妖精には人間の言葉の裏は読めない。正しく言葉通りの行動しか取れないから、術者の方が頭を使わないとな?」
「キャァァーーッ!イヤァッ!助けて!誰かぁっ!」
見るだに恐ろしい如何にもな姿に、リリアは側にいたはずのシュトラールに手を伸ばしたが、こちらは既に逃げしさった後だった。
「おいおい、逃げ足早いなあの刈り上げ頭。せめて女を庇うくらいのコトしねぇの?冷たい奴ぅ!アンタも残念だったな。本当は王子様かあの侯爵んとこの坊やが良かったんだろ?ずいぶん薄情なのに当たっちまったな?つってもこんな人騒がせな悲劇のヒロイン気取りの頭ン中ゆるふわ女、誰も助けたかねぇか!」
「来ないで!この悪魔!!見てないで誰か助けなさいよぉっ!」
そこへカツカツとヒールの音も高らかに、シェルリアーナが近寄って来た。
「もういいわよ、戻りなさい。」
「なんだよぉ。これからかと思ったのに、もうお迎えか?つまんねぇの!」
シュルンと黒い影がシェルリアーナの手にしたコンパクトの鏡に吸い込まれ、見物人達も胸を撫で下ろす。
「お騒がせ致しました皆様。先生方もご安心下さいませ。この通りただの使役妖精ですわ。」
「な、な、な…なんでそんなものがいるのよ!」
「あら、デュロック先生がご自分の身を守るために用意した身代わりですのよ?なかなか良い働きをしてくれたと思っておりますわ。ねぇ、エリック先生もそう思いませんこと?」
「そうですねぇ、禁術を掛けられた挙げ句、婚約者に嘘を吹き込まれて、あわや人生を台無しにされる所でしたから、大成功だったと言えるでしょうね?!」
会場の空気が変わり、リリアに冷たい視線が突き刺さる。
いつの間にか音楽も止まり、教員達も戸惑っていると、パンパン!と手を叩く音がしてアリスティアが進み出た。
「何かトラブルがあったご様子ですわね。では、続きは別室で。エリック先生、ミス・リリアをお連れ下さいな。さぁ皆さん!仕切り直しましょう!改めて、親善会を楽しんで下さいませ!!」
アリスティアのスピーチに今度は温かい拍手が向けられ、リリアを庇護しようとした者達が小さくなる。
エリックはリリアの手に素早く簡易の魔封じを施し、無理矢理立たせると、エスコートする様に奥の部屋へ連れて行った。
逃げようとしたシュトラールもテレンスがすかさず捕まえ、その後ろからシェルリアーナが逃げ道を塞ぐ。
「ヴィオラ、貴女はここにいなさい。」
「でも…」
「大丈夫よ。それに、ドリンクの次はアミューズでしょ?楽しみにしてたじゃない?!」
「はっ!そうでした!」
「後の事は僕等に任せて、ヴィオラ様は思い切りパーティーを楽しんで来て下さいね?」
「ありがとうございます!」
シェルリアーナ達の姿が見えなくなると、直ぐに奥の給仕用のドアが開いてワゴンが運び込まれて来た。
「うぅぅ…ドリンク全然減ってない!」
「何かあったのかな?」
「何があっても確実に料理を出さなきゃならないの!それが私達の仕事よ!」
「えぇ~!せっかく作ったのに…」
「泣き言言わずに、使命を果たすの!例え断罪劇に巻き込まれて床に散らされる運命であっても!」
「いいから静かにしてろ!コックが会場に来るなんざ本来タブーなんだぞ!?」
厨房で調理を任されていたコックコートの生徒達がワゴンの後からついて来て、サーブされていく料理を真剣に見つめている。
「本当の厨房係じゃここまで確認することはできないからな、よく見とけ?自分たちの作ったもんがどうなってくのか、表と裏からじゃ見え方も違うだろ?」
「すごい…あんな風に並べるんだ…」
「今まで意識して見てなかったね。」
「あ!1個飾り取れてる!!」
「どうか食べてもらえますように…!」
そこへヴィオラが近づいて行く。
「デイビッド様!」
「お、ヴィオラ!良かった。そのドレスもよく似合ってるな!」
「はいっ!ありがとうございます!お料理できたんですか?」
「最初のだけな。まだ進行の序盤だから、あと3回入れ替えがある。」
「楽しみですっ!」
デイビッドは、ワゴンからワンスプーンに盛られたムース仕立てのクリームスープをヴィオラに差し出した。
「これは…もしかして…!」
「ちょっと凝ってみた…新作だけど、ヴィオラが気に入ると思って。」
「エビだぁっ!」
ふんわりムースの中に濃厚なエビの味わいとプリプリの食感が閉じ込められていて、一口ではとても満足できない。
「ここにあるの全部食べたいです!」
「今は我慢しとけ?後でたっぷり作るから!」
「やったぁ!」
ホールの端から聞こえる、先程とは全く違う和やかな雰囲気の会話に、会場の視線がチラチラと集まる。
ヴィオラの手にした料理はもちろん、デイビッドと並んだヴィオラの嬉しそうな顔を見て、会場の緊迫した空気が一気に解けていった。
「ちょっとタイム!エリック先生、彼女の言ってる事って本当なんですか?」
「え?ここでいきなり僕に振る!?まぁ…でも、本当は本当なんですよねぇ…」
「認めちゃうの!?」
「確かにありますよ。左胸の真ん中くらいにポツンと…う~ん…でもねぇ…ホクロですかぁ…」
「ホクロねぇ……」
「え?何?何かあるの?」
何やら訝しむエリックとヴィオラは、疑惑の目をリリアに向けた。
「ねぇ、リリア。そのホクロ、本当に貴女が見たの?」
「嫌だわお姉様!いくらなんでも殿方の裸なんてもの淑女が何度も目にするものではなくてよ?!お姉様は違うかも知れないけれど…とても衝撃的で脳裏に焼き付いてしまったの!恐ろしい記憶が忘れられなくて夜も眠れなくなったらどうしましょう!」
「ああ!なんてかわいそうなミス・リリア…」
芝居掛かったこの2人のやり取りを、薄ら白けた様子でヴィオラが眺めている。
「リリア、その時他に何か見えた?」
「他に?さぁ…咄嗟のことでしたもの。ホクロしか目に入らなかったわ。」
「そんなに目立ってたの?」
「いくら肌が黒いからって、ホクロくらいわかるでしょう?エリック先生も認めたじゃない!ねぇ、そうなんでしょうエリック先生?」
「そうですね。ホクロはありますよ。」
「そんなにはっきり見えたの?」
「顔を見るのが怖くて目を逸らした先に見えたのよ!なによ!何が言いたいの!?」
「だって…ねぇ…エリック先生?」
「そうですねぇ…」
2人の会話にイライラし出したリリアは、ついに声を荒げ出した。
「なによ!婚約者に相手にされなくて悔しいならそう正直に言いなさいよ!今更縋ったって遅いのよ?もう彼は私の言いなりなの!」
「他人の婚約者を言いなりして、貴女はそれでいいの?」
「ふ、不本意よ!誰が自分を襲いに来た相手を従えたいと思うの?私だって好きでこんな事してるわけじゃないのよ!?本当に恐ろしかったんだから!」
「それが本当なら仕方がないと思うけど、たぶん貴女は嘘をついてるから…」
「嘘?嘘ですって?!一体何が嘘なのよ!私は本当に見たのよ?この人の胸のホクロを!!」
「それがおかしいのよ。」
「だから何がよ!!」
「だって…デイビッド様の左胸を見たらまず目に入るのは銃創と、大きな爪痕と袈裟懸けの切り傷よ?」
「…は…??」
ヴィオラの言葉に今度はリリアが固まった。
「なん…ですって…?」
「銃で撃たれた痕が皮膚の色がそこだけ白く変わる程くっきり残ってるのよ?しかも肉が抉れて窪んでるの。魔獣の爪痕は全部で4本もあって、切り傷は反対の腰まで伸びてるし、ホクロなんてまず気にはならないわ。」
「ええ、左側なら肩の一番新しい刺し傷の縫い跡も完治していませんしね。かなり深い傷なのでまだ赤黒いまま残っていますよ。」
「そ…そ…そんな…」
「本当に襲われて恐ろしい目に遭ったなら、それこそ目になんて入らないわよ。ホクロなんて。」
首を傾げるヴィオラに、リリアは狼狽えシュトラールは風向きが変わった事でリリアから離れた。
「なによ…それ…」
「私はデイビッド様が大怪我を負わされた時、その治療の場にいたのよ。止血から縫合までずっと見てたけど、正直ホクロなんてあったかどうかすら覚えていないわ。」
「で…でも!わ、私は確かに…」
その時、リリアの後ろで俯きがちに突っ立っていたデイビッドがいきなり笑い出した。
「フッ…ハハッ!アハハハ!!あーおっかしい!アンタ意外と間抜けなんだなぁ!?」
「な!なんで?!私の魔術が…そんなはずない!アンタ!どうやって解いたのよ!?」
ケラケラ笑うデイビッドに、ヴィオラはやはりと言う顔をした。
(やっぱり、本物じゃなかった…)
「効かないねぇ、俺人間じゃないから!」
「はぁ?!」
デイビッドの体が一瞬揺らめき、そこに現れたのは黒い服を着て頭に角を生やした悪魔の姿だった。
「どうせそこらの妖精でも捕まえて“体のどこかにホクロが無いか見て来い”なんて命令したんだろ?甘いなぁ、力の無い妖精には人間の言葉の裏は読めない。正しく言葉通りの行動しか取れないから、術者の方が頭を使わないとな?」
「キャァァーーッ!イヤァッ!助けて!誰かぁっ!」
見るだに恐ろしい如何にもな姿に、リリアは側にいたはずのシュトラールに手を伸ばしたが、こちらは既に逃げしさった後だった。
「おいおい、逃げ足早いなあの刈り上げ頭。せめて女を庇うくらいのコトしねぇの?冷たい奴ぅ!アンタも残念だったな。本当は王子様かあの侯爵んとこの坊やが良かったんだろ?ずいぶん薄情なのに当たっちまったな?つってもこんな人騒がせな悲劇のヒロイン気取りの頭ン中ゆるふわ女、誰も助けたかねぇか!」
「来ないで!この悪魔!!見てないで誰か助けなさいよぉっ!」
そこへカツカツとヒールの音も高らかに、シェルリアーナが近寄って来た。
「もういいわよ、戻りなさい。」
「なんだよぉ。これからかと思ったのに、もうお迎えか?つまんねぇの!」
シュルンと黒い影がシェルリアーナの手にしたコンパクトの鏡に吸い込まれ、見物人達も胸を撫で下ろす。
「お騒がせ致しました皆様。先生方もご安心下さいませ。この通りただの使役妖精ですわ。」
「な、な、な…なんでそんなものがいるのよ!」
「あら、デュロック先生がご自分の身を守るために用意した身代わりですのよ?なかなか良い働きをしてくれたと思っておりますわ。ねぇ、エリック先生もそう思いませんこと?」
「そうですねぇ、禁術を掛けられた挙げ句、婚約者に嘘を吹き込まれて、あわや人生を台無しにされる所でしたから、大成功だったと言えるでしょうね?!」
会場の空気が変わり、リリアに冷たい視線が突き刺さる。
いつの間にか音楽も止まり、教員達も戸惑っていると、パンパン!と手を叩く音がしてアリスティアが進み出た。
「何かトラブルがあったご様子ですわね。では、続きは別室で。エリック先生、ミス・リリアをお連れ下さいな。さぁ皆さん!仕切り直しましょう!改めて、親善会を楽しんで下さいませ!!」
アリスティアのスピーチに今度は温かい拍手が向けられ、リリアを庇護しようとした者達が小さくなる。
エリックはリリアの手に素早く簡易の魔封じを施し、無理矢理立たせると、エスコートする様に奥の部屋へ連れて行った。
逃げようとしたシュトラールもテレンスがすかさず捕まえ、その後ろからシェルリアーナが逃げ道を塞ぐ。
「ヴィオラ、貴女はここにいなさい。」
「でも…」
「大丈夫よ。それに、ドリンクの次はアミューズでしょ?楽しみにしてたじゃない?!」
「はっ!そうでした!」
「後の事は僕等に任せて、ヴィオラ様は思い切りパーティーを楽しんで来て下さいね?」
「ありがとうございます!」
シェルリアーナ達の姿が見えなくなると、直ぐに奥の給仕用のドアが開いてワゴンが運び込まれて来た。
「うぅぅ…ドリンク全然減ってない!」
「何かあったのかな?」
「何があっても確実に料理を出さなきゃならないの!それが私達の仕事よ!」
「えぇ~!せっかく作ったのに…」
「泣き言言わずに、使命を果たすの!例え断罪劇に巻き込まれて床に散らされる運命であっても!」
「いいから静かにしてろ!コックが会場に来るなんざ本来タブーなんだぞ!?」
厨房で調理を任されていたコックコートの生徒達がワゴンの後からついて来て、サーブされていく料理を真剣に見つめている。
「本当の厨房係じゃここまで確認することはできないからな、よく見とけ?自分たちの作ったもんがどうなってくのか、表と裏からじゃ見え方も違うだろ?」
「すごい…あんな風に並べるんだ…」
「今まで意識して見てなかったね。」
「あ!1個飾り取れてる!!」
「どうか食べてもらえますように…!」
そこへヴィオラが近づいて行く。
「デイビッド様!」
「お、ヴィオラ!良かった。そのドレスもよく似合ってるな!」
「はいっ!ありがとうございます!お料理できたんですか?」
「最初のだけな。まだ進行の序盤だから、あと3回入れ替えがある。」
「楽しみですっ!」
デイビッドは、ワゴンからワンスプーンに盛られたムース仕立てのクリームスープをヴィオラに差し出した。
「これは…もしかして…!」
「ちょっと凝ってみた…新作だけど、ヴィオラが気に入ると思って。」
「エビだぁっ!」
ふんわりムースの中に濃厚なエビの味わいとプリプリの食感が閉じ込められていて、一口ではとても満足できない。
「ここにあるの全部食べたいです!」
「今は我慢しとけ?後でたっぷり作るから!」
「やったぁ!」
ホールの端から聞こえる、先程とは全く違う和やかな雰囲気の会話に、会場の視線がチラチラと集まる。
ヴィオラの手にした料理はもちろん、デイビッドと並んだヴィオラの嬉しそうな顔を見て、会場の緊迫した空気が一気に解けていった。
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