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黒豚令息と訳あり令嬢の学園生活
ディルケの星
広場には屋台が並び、人が集まっていた。
中央の大きな木には、アミュレットのついた的がいくつも吊り下げられている。
「昼に何も食べてないだろう?何か見てくるか?」
「はい!お腹ペコペコです!」
串焼きや揚げ菓子、クレープに飴細工、目移りしていると、あちこちから大勢の声が掛かる。
「若旦那!来てくれたんですか?」
「寄ってって下さいよ若旦那!」
「最近全然顔見せてくれないから、心配してましたよ若旦那!」
「女連れなんて珍しいじゃないですか!?」
「もしかして、例の婚約したって言う…?!」
「みんなぁーー!!若旦那が、婚約者連れて祭りに来てるぞーー!!」
「お前等!人のプライベートにちょっかい出すのやめろ!!!」
蹴散らすように追い払っても、また次々と人が集まってくる。
「わか…だんな…?」
「ここら一体を牛耳ってんのが、さっきの商会の会頭で、親父の部下なんだよ…跡を継いだら、俺がそれを引き受けなきゃならないからな…で、そう呼ばれてる…恥ずかしいからやめてくれって言ってんだけどな…」
「はいよ、お嬢さん!どうぞ食べてっとくれ!?」
「こっちもどうだい?」
「できたてだよ!持っていきな!」
「わっ!わっ!ありがとうございます!!あの…お金…」
「いいってそんなもの!若旦那のお連れさんからお代なんて受け取れないよ!」
「逃げ足速くて、お礼しようにもすぐ居なくなっちまうから、こんな時くらいしかお返しができないからね!」
あちこちの屋台から両手に色々持たされて、広場のベンチでようやく一息ついて、一口かじると、どこかで食べたことのある味がする。
「このソーセージ…デイビッド様が作ったのと同じ味がします!」
「よく気づいたな!?肉の配合や味が決まったらレシピを店に降ろしてんだよ。売れ筋になった奴はどこも使うから、この辺には多いと思うぞ。」
「デイビッド様は、皆さんに慕われているんですね。」
「まぁ、散々世話になってるからな…」
「良かった…悪く言う人ばかり見てきたので、デイビッド様にも味方がたくさんいるとわかって安心しました。」
「そいつらまとめて、全部ヴィオラの味方にもなるぞ?!あんな狭い箱の中で誰に嫌われようと、その内に気にもならなくなるさ。まぁ、俺は誰に嫌われようと、ヴィオラさえ居てくれればそれでいいけどな……」
「デイビッドさま…」ーーーカシャーーー
「そこかぁ?!出て来いコラ!!さっきっからコソコソ付け回しやがって!!」
物陰から聞こえたほんの僅かな機械音に、デイビッドの怒りが向いた。
(あれで気が付くとか?!)
(地獄耳ね…)
観念して出てきたのは見慣れない二人組みだった。
「どうも!通りすがりのカメラマンです!」
「エリック…その色付き眼鏡とカツラを外せ…」
「え?!バレた!」
「当たり前ですわ。そんなちゃちな変装でごまかせる相手じゃなありませんわよ。」
「シェルのそれは幻影魔法か?!よくは出来てるが、そんな立ち居振る舞いの町娘はいねぇぞ…」
「くっ…盲点でしたわ…見た目さえ作り替えてしまえばいけると思ったのに…」
「お前等何しに来た?」
「なにって、お祭りを楽しみに来ました!ついでにいい写真撮れないかなーって思って、商会で出してる一番いい魔導式カメラ手に入れて来ました!ほら、これ!すぐ現像されるからその場で楽しめるんですよ!デイビッド様のハイパー照れ顔撮れました!」
「燃やせ!!」
「ああぁっ!!ソッコー火ぃ着けたこの人!!なんで魔導ライターなんか持ってんの!?」
「常備品だよ…行くぞヴィオラ、アホにかまってる時間がもったいない!」
「あ、あの!シェル先輩も、エリック様とお祭り楽しんできて下さい!」
「違うのよヴィオラ!!別に私はコイツと来たわけじゃなくて…」
「行っちゃいましたね、勘違いしたまま…」
「追っかけるのよ!!」
人混みをスイスイ避けながら、デイビッド達はどんどん先に行ってしまう。
「あ、あれ!星のアミュレット!」
ヴィオラが指差したのは中央の星の木だ。
いくつものアミュレットが揺れる中、そのてっぺんには一番大きく輝く青い石がぶら下がっていた。
カン!カラン!
四方から矢が飛んできて、アミュレットを狙っている。
誰かが手前の的を射抜いて、それを女性が受け取り、仲良く去っていく姿が見えた。
乙女の守護神である他、狩りの神でもあるディルケに、弓の腕を認めてもらい、愛する相手にその守護を受けると言うものらしい。
「ヴィオラも欲しいか?あの青い石のやつ。」
「え?えっと…あの…は、はい!欲しいです!デイビッド様が撃ち落としたアミュレット!!」
「そっか、わかった!」
そう言うが早く、足元の矢を一本拾い上げ、並べられた弓を選ぶと、ツルにつがえて思い切り引き絞る。
狙いを高く高く、確度を上げて、指が離れると風を切って矢が放たれた。
カァァン!と、ひときわ高い音が頭上から聞こえ、頂点の的が割れて真下にいたヴィオラの元へ、青い石がくるくる回りながら落ちて来る。
「わぁぁ!!すごいです!デイビッド様、本当に撃ち落としちゃった!!取りました!ディルケの星のアミュレット!!ありがとうございますっ!!」
「えー??あれ撃ち落としたんですか?若旦那!勘弁してくださいよ!」
「祭の目玉なんですから!そう簡単に取られちゃかなわねぇや!」
「彼女にいいとこ見せようったって、いくらなんでもやり過ぎでさぁ!」
「ハハハ!!悪ぃ悪ぃ!俺も驚いた!結構当たるもんだな!?」
木に長い梯子が掛けられ、新しい的とアミュレットが掛けられるのを見物してから、次は広場へ草芝居を見に行く。
「カッコよかったです!一発であんなに高い所の的に当てちゃうなんて!!」
「喜んでもらえたなら良かった。」
(あれって、撃ち落とせるもんなんですかね?普通…)
(普通じゃ無理でしょあんな高いの!)
(あ、またどっか行っちゃう。)
(見失うんじゃないわよ!?)
椅子代わりの木箱に腰掛け、後ろの方から一段高い舞台を眺める2人を、更に後ろからエリック達が見ている。
毎年必ず行われる、ディルケの物語。
正体を隠して人里に降りたディルケが、青年と恋に落ち、一夏を過ごして別れを告げ、空へ帰るという内容の悲恋話だ。
(またしても手が迷子!!)
(肩くらい抱き寄せて見せなさいよ、甲斐性なし!!)
ディルケを追って神の国を目指した青年は、旅の最中に力尽き、1輪の花になってしまう。
ディルケは悲しみながら、夏の夕暮れに咲くその花を、毎年星となって見守り続けているそうだ。
(あら、ヴィオラ…泣いてるのかしら…)
(ハンカチ、どこに入れたか忘れてる!わたわたすんな、胸ポケットだよバーカ!!あーもー!見てらんねーわ!)
(貴方のそれ、素なの?!結構すごいわね…)
(そーゆーのは飼い主に似るんですよ!)
やがて舞台が終わり、人が捌けても、ヴィオラとデイビッドはそこに座ったまましばらく動かなかった。
中央の大きな木には、アミュレットのついた的がいくつも吊り下げられている。
「昼に何も食べてないだろう?何か見てくるか?」
「はい!お腹ペコペコです!」
串焼きや揚げ菓子、クレープに飴細工、目移りしていると、あちこちから大勢の声が掛かる。
「若旦那!来てくれたんですか?」
「寄ってって下さいよ若旦那!」
「最近全然顔見せてくれないから、心配してましたよ若旦那!」
「女連れなんて珍しいじゃないですか!?」
「もしかして、例の婚約したって言う…?!」
「みんなぁーー!!若旦那が、婚約者連れて祭りに来てるぞーー!!」
「お前等!人のプライベートにちょっかい出すのやめろ!!!」
蹴散らすように追い払っても、また次々と人が集まってくる。
「わか…だんな…?」
「ここら一体を牛耳ってんのが、さっきの商会の会頭で、親父の部下なんだよ…跡を継いだら、俺がそれを引き受けなきゃならないからな…で、そう呼ばれてる…恥ずかしいからやめてくれって言ってんだけどな…」
「はいよ、お嬢さん!どうぞ食べてっとくれ!?」
「こっちもどうだい?」
「できたてだよ!持っていきな!」
「わっ!わっ!ありがとうございます!!あの…お金…」
「いいってそんなもの!若旦那のお連れさんからお代なんて受け取れないよ!」
「逃げ足速くて、お礼しようにもすぐ居なくなっちまうから、こんな時くらいしかお返しができないからね!」
あちこちの屋台から両手に色々持たされて、広場のベンチでようやく一息ついて、一口かじると、どこかで食べたことのある味がする。
「このソーセージ…デイビッド様が作ったのと同じ味がします!」
「よく気づいたな!?肉の配合や味が決まったらレシピを店に降ろしてんだよ。売れ筋になった奴はどこも使うから、この辺には多いと思うぞ。」
「デイビッド様は、皆さんに慕われているんですね。」
「まぁ、散々世話になってるからな…」
「良かった…悪く言う人ばかり見てきたので、デイビッド様にも味方がたくさんいるとわかって安心しました。」
「そいつらまとめて、全部ヴィオラの味方にもなるぞ?!あんな狭い箱の中で誰に嫌われようと、その内に気にもならなくなるさ。まぁ、俺は誰に嫌われようと、ヴィオラさえ居てくれればそれでいいけどな……」
「デイビッドさま…」ーーーカシャーーー
「そこかぁ?!出て来いコラ!!さっきっからコソコソ付け回しやがって!!」
物陰から聞こえたほんの僅かな機械音に、デイビッドの怒りが向いた。
(あれで気が付くとか?!)
(地獄耳ね…)
観念して出てきたのは見慣れない二人組みだった。
「どうも!通りすがりのカメラマンです!」
「エリック…その色付き眼鏡とカツラを外せ…」
「え?!バレた!」
「当たり前ですわ。そんなちゃちな変装でごまかせる相手じゃなありませんわよ。」
「シェルのそれは幻影魔法か?!よくは出来てるが、そんな立ち居振る舞いの町娘はいねぇぞ…」
「くっ…盲点でしたわ…見た目さえ作り替えてしまえばいけると思ったのに…」
「お前等何しに来た?」
「なにって、お祭りを楽しみに来ました!ついでにいい写真撮れないかなーって思って、商会で出してる一番いい魔導式カメラ手に入れて来ました!ほら、これ!すぐ現像されるからその場で楽しめるんですよ!デイビッド様のハイパー照れ顔撮れました!」
「燃やせ!!」
「ああぁっ!!ソッコー火ぃ着けたこの人!!なんで魔導ライターなんか持ってんの!?」
「常備品だよ…行くぞヴィオラ、アホにかまってる時間がもったいない!」
「あ、あの!シェル先輩も、エリック様とお祭り楽しんできて下さい!」
「違うのよヴィオラ!!別に私はコイツと来たわけじゃなくて…」
「行っちゃいましたね、勘違いしたまま…」
「追っかけるのよ!!」
人混みをスイスイ避けながら、デイビッド達はどんどん先に行ってしまう。
「あ、あれ!星のアミュレット!」
ヴィオラが指差したのは中央の星の木だ。
いくつものアミュレットが揺れる中、そのてっぺんには一番大きく輝く青い石がぶら下がっていた。
カン!カラン!
四方から矢が飛んできて、アミュレットを狙っている。
誰かが手前の的を射抜いて、それを女性が受け取り、仲良く去っていく姿が見えた。
乙女の守護神である他、狩りの神でもあるディルケに、弓の腕を認めてもらい、愛する相手にその守護を受けると言うものらしい。
「ヴィオラも欲しいか?あの青い石のやつ。」
「え?えっと…あの…は、はい!欲しいです!デイビッド様が撃ち落としたアミュレット!!」
「そっか、わかった!」
そう言うが早く、足元の矢を一本拾い上げ、並べられた弓を選ぶと、ツルにつがえて思い切り引き絞る。
狙いを高く高く、確度を上げて、指が離れると風を切って矢が放たれた。
カァァン!と、ひときわ高い音が頭上から聞こえ、頂点の的が割れて真下にいたヴィオラの元へ、青い石がくるくる回りながら落ちて来る。
「わぁぁ!!すごいです!デイビッド様、本当に撃ち落としちゃった!!取りました!ディルケの星のアミュレット!!ありがとうございますっ!!」
「えー??あれ撃ち落としたんですか?若旦那!勘弁してくださいよ!」
「祭の目玉なんですから!そう簡単に取られちゃかなわねぇや!」
「彼女にいいとこ見せようったって、いくらなんでもやり過ぎでさぁ!」
「ハハハ!!悪ぃ悪ぃ!俺も驚いた!結構当たるもんだな!?」
木に長い梯子が掛けられ、新しい的とアミュレットが掛けられるのを見物してから、次は広場へ草芝居を見に行く。
「カッコよかったです!一発であんなに高い所の的に当てちゃうなんて!!」
「喜んでもらえたなら良かった。」
(あれって、撃ち落とせるもんなんですかね?普通…)
(普通じゃ無理でしょあんな高いの!)
(あ、またどっか行っちゃう。)
(見失うんじゃないわよ!?)
椅子代わりの木箱に腰掛け、後ろの方から一段高い舞台を眺める2人を、更に後ろからエリック達が見ている。
毎年必ず行われる、ディルケの物語。
正体を隠して人里に降りたディルケが、青年と恋に落ち、一夏を過ごして別れを告げ、空へ帰るという内容の悲恋話だ。
(またしても手が迷子!!)
(肩くらい抱き寄せて見せなさいよ、甲斐性なし!!)
ディルケを追って神の国を目指した青年は、旅の最中に力尽き、1輪の花になってしまう。
ディルケは悲しみながら、夏の夕暮れに咲くその花を、毎年星となって見守り続けているそうだ。
(あら、ヴィオラ…泣いてるのかしら…)
(ハンカチ、どこに入れたか忘れてる!わたわたすんな、胸ポケットだよバーカ!!あーもー!見てらんねーわ!)
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カクヨムで公開したものに手を入れたものです。