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黒豚令息と訳あり令嬢の学園生活〜怒涛の進学編〜
野外授業
たった半日で神経がゴリゴリすりに減らされた夕方。
この日はファルコに頭を突かれても反応できない程、デイビッドは精神的に疲れていた。
頭も回らずぼんやりしながらソファにひっくり返っていると、視界にひょいとヴィオラの顔が覗き込む。
「大丈夫ですか…?」
「ちょっと参ってる…でもヴィオラの顔見たら少し元気出たよ…」
ヴィオラがいつものように抱きつこうと手を出そうとするが、デイビッドはさり気なく避けてしまう。
昨日いつもより強めに肩や腕をつかんでしまってから、触れるのが怖くてずっとためらっているのだ。
両手をわざと塞いでしまうと、それでもくっつきたくてヴィオラはその背中にずっとついて回っていた。
(じれっっったぁぁぁい………)
エリックはこの光景にそろそろ限界を感じていた。
(いつまであのヘタレに付き合わないといけないんだ?!…ヴィオラ様に発破かけたら怒られるかな…)
バレた時のリスクが大きいので今はしないが、その内こっちが我慢しきれなくなりそうだ。
(少しくらい進展しろよー……)
夕食時、いつもは良く食べるヴィオラの食が進まず、少し暗い表情で手元を見ていた。
「どうした?どっか具合悪いのか…?」
「あ、いえ…そうじゃなくて…」
「浮かない顔ね?何かあったの?」
「…実は…マナーの授業で補習になってしまって…」
淑女科に限らず、貴族の通う学園では作法の勉強は必須だ。
ヴィオラは子爵令嬢に当たるので中流以上の作法が求められるが、どうも成績が振るわないらしい。
「このままじゃ上のクラスに進めないんです…皆と頑張ろうって約束したのに…」
「確かに、寮住まいで食事もここの生活でしたのもね。」
「基礎ができてるシェル様は良いとしても、これから学ばれるヴィオラ様には少し甘い環境でしたかね。でも、お手伝いはできますよ?」
「そうよ!この私が付いているんですもの!貴女を完璧な淑女に仕立て上げて見せますわ!」
そう言うシェルリアーナの片手には、肉の塊を突き刺したフォークが握られている。
「淑女の皮被るのは上手くなりそうだな…」
「黙れ、豚の皮被ったチキン野郎が!!」
「…な?ここまで口悪くても外面良ければ淑女の鏡なんだぜ…?」
「世の中どう自分を見せるかですよ!」
「この2人を手本にするのはちょっと不安しかねぇけどな…」
「わ、私頑張ります!次の補講で満点取って、2年生は上級クラスに入って見せます!」
気合いを新たに、ヴィオラはいつもの調子に戻り、笑顔になると夕食をぺろりと平らげて帰って行った。
「マナーか…あんま思い出したくねぇなぁ…」
「カトレア様の指導は苛烈でしたからね。」
「殺されると思って覚えたようなもんだったぞ…?」
今まで嫌な記憶には蓋をしてきたが、そろそろ取り出さなくてはならないようだ。
幼少時に受けた恐怖を思い出し、少しだけうんざりするデイビッドだった。
木曜日は午前いっぱい雑用を詰め込んで片付け、日が暖かいのでファルコとムスタを外に出し、遊ばせておく。
昼休みが終わる前には研究室を出て魔法学棟へ向かい、一足先に教室の隅に座ってノートをまとめた。
古い書物から抜き出した薬草の調合と、現代の魔草学を擦り合わせられないか考えながら、ノートの端に殴り書きしていると、教室にもだんだん人が集まって来た。
ドアが開くたびに増える嫌な視線。
その中に手元にぴったり張り付く視線がひとつ。
「…なんの為に端に居ると思ってんだよ…」
「逃げ場がなくなるようにでしょ?!」
「離れようとしてんだよ!寄ってくんな!」
「あっ!ノート閉じないでよ、まだ読んでるのに!」
「俺のノートだよ!」
「見たっていいでしょ?古代魔草学の考察なんてしてる人他にいないのよ!」
「後にしろ後に!!予鈴鳴ってんだろ?自分の席戻れよ!!」
「何言ってるのよ。この教室は自由席よ?」
「最後列の真ん中はマドンナの特等席だから開けろってドヤされてんだよこっちは!あっちいけ!!」
シェルリアーナはもう周りの目もお構い無しにぐいぐい話しかけて来る。
デイビッドは端に寄ったのが災いして本当に逃げ場が無くなった。
「はーい!皆揃ってるかなぁ?今日は学園所有の魔素地帯まで行くから、事前にしっかり話聞いててね?!」
現れたベルダはいつもの白衣の下に色々な装備を着けている。
今回メインで採取する植物はマンドラゴラ。
冬でも夏でもよく育つ魔性植物だ。
採取出来たらその場で調合し、回復薬を完成させれば合格。
できなければやり直しになるそうだ。
「今回入る場所は魔力壁で囲ってある中だけだから、魔獣は入ってこないよ。ただし小動物はいるだろうから気をつけてね。水辺も崖もあるし、油断はしないようにね。それじゃ上の階に行って転移門を潜るから移動しよう!」
その時、一番後ろで手が上がった。
「質問かな?」
「場所は?地図上だとどの辺りになります?」
「ここから10km程離れた所だけど、転移で直ぐに…あ、そっか!君、転移門はダメなんだっけ!ごめんよ、地図を渡すから少し待ちたまえ!」
ベルダが紙に魔力を流すと、あっという間に地図が浮かび上がる。
「はい、これ!丸印の所に集合だよ。全員移動するまでに15分はかかるから、それまでにおいで?!」
「わかりました…」
デイビッドが1人だけ別方向へ向かおうとすると、シェルリアーナもついて来る。
「どこ行くのよ?」
「お前等と同じ所だよ!」
「転移使わないの?まさか怖いとか?」
「そりゃぁな…最悪肉の塊だけになる可能性があんだからよ…」
「あ…」
「先行ってろよ。直ぐ追いつくから…」
魔法学棟を抜け、園庭を突っ切って外側からファルコのいる畜舎へ向かうと、自前の採集道具とシャベルを担いでベルトを掛ける。
「少し寒いけど、頼めるか?」
「キュルルルル!!」
ファルコに跨り、空へ上がると空気が冷たく澄んでいる。
目的地へは5分もかからず到着し、上空から先に集まった生徒達が見えた。
「あれか。よし降りるぞファルコ!」
ゆっくり降下するファルコの背中から飛び降りると、ファルコはそのまま上空へ戻って行った。
「キュールル!」
「あんまり遠くに行くなよ?」
ファルコは旋回してそのまま遊びに行ってしまった。
目的地に着いたのでこのままベルダを待とうと振り向くと、その場の全員が皆してこちらを見ている。
(まぁ豚が空から降ってくれば目立つよな…)
「デイビッド君!今のってヒポグリフ?!本当に乗りこなしてるんだ!っていうか君の装備本格的!ねぇ僕と採集班来まないか?」
「エド、抜け駆けは許さないよ?デイビッド君、僕とも是非組んで欲しいなァ?」
「アタシもアタシも~!シェリーもおいでよ!ベル研組結成しよ!?」
「し、仕方ないですわね!ほら、貴方も早くいらっしゃい!」
わらわら寄って来た昨日のメンバーに囲まれて、屋外でですら逃げ場が無くなったので、デイビッドは諦めて4この人と組むことにした。
「皆無事に転移出来たかなぁ?デイビッド君も到着してるね!それじゃ始めようか。怪我には充分注意してね。僕はここで待ってるよ?」
他の班が我先にと移動する中、デイビッドは森の中の水の流れる音を聞いていた。
「どうしたの?早く行こうよ。」
「あ、いや…なんで全員下に降りてったのか気になって…」
「マンドラゴラは湿地に生えるだろう?皆下流にある泉を目指して行ったのさ。」
「下流に生えてるヤツはあんま美味くねぇんだけどなぁ…」
「ならどこを探すの?」
「上流に日が差す所が見えるから、ひとまずあそこかな。」
「僕はデイビッド君の意見に従うよ!フィールドワークなんてほとんどしたこと無いしね。」
「アタシも身体動かすの苦手ぇ!」
「私は…何度もあるけど、どの本にも上流下流で違いがあるなんて話はありませんでしたわ?」
「そうなのか?俺はいつも日の当たるところに生えてるヤツ食ってたぞ?」
「まず食う話から離れなさいよ!!」
そうして一行は他の生徒から離れ、反対側へと登って行った。
この日はファルコに頭を突かれても反応できない程、デイビッドは精神的に疲れていた。
頭も回らずぼんやりしながらソファにひっくり返っていると、視界にひょいとヴィオラの顔が覗き込む。
「大丈夫ですか…?」
「ちょっと参ってる…でもヴィオラの顔見たら少し元気出たよ…」
ヴィオラがいつものように抱きつこうと手を出そうとするが、デイビッドはさり気なく避けてしまう。
昨日いつもより強めに肩や腕をつかんでしまってから、触れるのが怖くてずっとためらっているのだ。
両手をわざと塞いでしまうと、それでもくっつきたくてヴィオラはその背中にずっとついて回っていた。
(じれっっったぁぁぁい………)
エリックはこの光景にそろそろ限界を感じていた。
(いつまであのヘタレに付き合わないといけないんだ?!…ヴィオラ様に発破かけたら怒られるかな…)
バレた時のリスクが大きいので今はしないが、その内こっちが我慢しきれなくなりそうだ。
(少しくらい進展しろよー……)
夕食時、いつもは良く食べるヴィオラの食が進まず、少し暗い表情で手元を見ていた。
「どうした?どっか具合悪いのか…?」
「あ、いえ…そうじゃなくて…」
「浮かない顔ね?何かあったの?」
「…実は…マナーの授業で補習になってしまって…」
淑女科に限らず、貴族の通う学園では作法の勉強は必須だ。
ヴィオラは子爵令嬢に当たるので中流以上の作法が求められるが、どうも成績が振るわないらしい。
「このままじゃ上のクラスに進めないんです…皆と頑張ろうって約束したのに…」
「確かに、寮住まいで食事もここの生活でしたのもね。」
「基礎ができてるシェル様は良いとしても、これから学ばれるヴィオラ様には少し甘い環境でしたかね。でも、お手伝いはできますよ?」
「そうよ!この私が付いているんですもの!貴女を完璧な淑女に仕立て上げて見せますわ!」
そう言うシェルリアーナの片手には、肉の塊を突き刺したフォークが握られている。
「淑女の皮被るのは上手くなりそうだな…」
「黙れ、豚の皮被ったチキン野郎が!!」
「…な?ここまで口悪くても外面良ければ淑女の鏡なんだぜ…?」
「世の中どう自分を見せるかですよ!」
「この2人を手本にするのはちょっと不安しかねぇけどな…」
「わ、私頑張ります!次の補講で満点取って、2年生は上級クラスに入って見せます!」
気合いを新たに、ヴィオラはいつもの調子に戻り、笑顔になると夕食をぺろりと平らげて帰って行った。
「マナーか…あんま思い出したくねぇなぁ…」
「カトレア様の指導は苛烈でしたからね。」
「殺されると思って覚えたようなもんだったぞ…?」
今まで嫌な記憶には蓋をしてきたが、そろそろ取り出さなくてはならないようだ。
幼少時に受けた恐怖を思い出し、少しだけうんざりするデイビッドだった。
木曜日は午前いっぱい雑用を詰め込んで片付け、日が暖かいのでファルコとムスタを外に出し、遊ばせておく。
昼休みが終わる前には研究室を出て魔法学棟へ向かい、一足先に教室の隅に座ってノートをまとめた。
古い書物から抜き出した薬草の調合と、現代の魔草学を擦り合わせられないか考えながら、ノートの端に殴り書きしていると、教室にもだんだん人が集まって来た。
ドアが開くたびに増える嫌な視線。
その中に手元にぴったり張り付く視線がひとつ。
「…なんの為に端に居ると思ってんだよ…」
「逃げ場がなくなるようにでしょ?!」
「離れようとしてんだよ!寄ってくんな!」
「あっ!ノート閉じないでよ、まだ読んでるのに!」
「俺のノートだよ!」
「見たっていいでしょ?古代魔草学の考察なんてしてる人他にいないのよ!」
「後にしろ後に!!予鈴鳴ってんだろ?自分の席戻れよ!!」
「何言ってるのよ。この教室は自由席よ?」
「最後列の真ん中はマドンナの特等席だから開けろってドヤされてんだよこっちは!あっちいけ!!」
シェルリアーナはもう周りの目もお構い無しにぐいぐい話しかけて来る。
デイビッドは端に寄ったのが災いして本当に逃げ場が無くなった。
「はーい!皆揃ってるかなぁ?今日は学園所有の魔素地帯まで行くから、事前にしっかり話聞いててね?!」
現れたベルダはいつもの白衣の下に色々な装備を着けている。
今回メインで採取する植物はマンドラゴラ。
冬でも夏でもよく育つ魔性植物だ。
採取出来たらその場で調合し、回復薬を完成させれば合格。
できなければやり直しになるそうだ。
「今回入る場所は魔力壁で囲ってある中だけだから、魔獣は入ってこないよ。ただし小動物はいるだろうから気をつけてね。水辺も崖もあるし、油断はしないようにね。それじゃ上の階に行って転移門を潜るから移動しよう!」
その時、一番後ろで手が上がった。
「質問かな?」
「場所は?地図上だとどの辺りになります?」
「ここから10km程離れた所だけど、転移で直ぐに…あ、そっか!君、転移門はダメなんだっけ!ごめんよ、地図を渡すから少し待ちたまえ!」
ベルダが紙に魔力を流すと、あっという間に地図が浮かび上がる。
「はい、これ!丸印の所に集合だよ。全員移動するまでに15分はかかるから、それまでにおいで?!」
「わかりました…」
デイビッドが1人だけ別方向へ向かおうとすると、シェルリアーナもついて来る。
「どこ行くのよ?」
「お前等と同じ所だよ!」
「転移使わないの?まさか怖いとか?」
「そりゃぁな…最悪肉の塊だけになる可能性があんだからよ…」
「あ…」
「先行ってろよ。直ぐ追いつくから…」
魔法学棟を抜け、園庭を突っ切って外側からファルコのいる畜舎へ向かうと、自前の採集道具とシャベルを担いでベルトを掛ける。
「少し寒いけど、頼めるか?」
「キュルルルル!!」
ファルコに跨り、空へ上がると空気が冷たく澄んでいる。
目的地へは5分もかからず到着し、上空から先に集まった生徒達が見えた。
「あれか。よし降りるぞファルコ!」
ゆっくり降下するファルコの背中から飛び降りると、ファルコはそのまま上空へ戻って行った。
「キュールル!」
「あんまり遠くに行くなよ?」
ファルコは旋回してそのまま遊びに行ってしまった。
目的地に着いたのでこのままベルダを待とうと振り向くと、その場の全員が皆してこちらを見ている。
(まぁ豚が空から降ってくれば目立つよな…)
「デイビッド君!今のってヒポグリフ?!本当に乗りこなしてるんだ!っていうか君の装備本格的!ねぇ僕と採集班来まないか?」
「エド、抜け駆けは許さないよ?デイビッド君、僕とも是非組んで欲しいなァ?」
「アタシもアタシも~!シェリーもおいでよ!ベル研組結成しよ!?」
「し、仕方ないですわね!ほら、貴方も早くいらっしゃい!」
わらわら寄って来た昨日のメンバーに囲まれて、屋外でですら逃げ場が無くなったので、デイビッドは諦めて4この人と組むことにした。
「皆無事に転移出来たかなぁ?デイビッド君も到着してるね!それじゃ始めようか。怪我には充分注意してね。僕はここで待ってるよ?」
他の班が我先にと移動する中、デイビッドは森の中の水の流れる音を聞いていた。
「どうしたの?早く行こうよ。」
「あ、いや…なんで全員下に降りてったのか気になって…」
「マンドラゴラは湿地に生えるだろう?皆下流にある泉を目指して行ったのさ。」
「下流に生えてるヤツはあんま美味くねぇんだけどなぁ…」
「ならどこを探すの?」
「上流に日が差す所が見えるから、ひとまずあそこかな。」
「僕はデイビッド君の意見に従うよ!フィールドワークなんてほとんどしたこと無いしね。」
「アタシも身体動かすの苦手ぇ!」
「私は…何度もあるけど、どの本にも上流下流で違いがあるなんて話はありませんでしたわ?」
「そうなのか?俺はいつも日の当たるところに生えてるヤツ食ってたぞ?」
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