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黒豚令息と訳あり令嬢の学園生活〜怒涛の進学編〜
ヴュイヌスの降臨
デイビッドは受け取った書類を学園に戻ってすぐ、ベルダの温室に持って行った。
「さっすがぁ!これさえあればヒュリスの加工品は何作っても文句言われないし、いっくらでも栽培できちゃうよ!」
「こっちの宣伝も上々だ。後は量産体制整えて…そうすりゃこっちは他の薬に集中できる。」
「いや~助かるよ~!あれ原液が一晩でドバドバ出てくるんだよ!どっかにコックでも着けて汲み出せるようにしちゃおうかなぁ。」
そんな話し合いがあり、ベルダはデイビッドの留守中もひとまず生徒達を使い、一番簡単な洗髪剤の量産に勤しんでいた。
そして遠征から帰った次の日。
「ーーーで、この表現はアデラ語でーー」
今日はアデラ語の授業の担当日。
新しいテキストにも慣れた生徒達が真剣に話を聞いている。
「新学期はアデラからも留学生が来るらしい。学科はまだ知らねぇけど、機会があったら話しかけてみるといいかもな。」
「豪商のご子息でめちゃくちゃカッコ良いらしいですよ?!」
「フルーツカンパニーの御曹司ですって!」
「Mr.チョコレートなんて呼ばれて、すごく優しくて素敵な人だって話です!」
「そういう情報は早いな…」
授業は和やかに進み、いつもより穏やかな昼下がり。
デイビッドは研究室へ戻る前に、温室へ向かった。
「あ!デビィ、おかえりぃ!」
「遠征お疲れ様。」
「君がいない間、僕達も頑張ったよ。君の望む成果が出せていたらいいな。」
温室にたむろするいつものメンバーが、手を振りながらデイビッドを歓迎する。
「ところでさぁ、このトリートメント凄すぎない?1回髪洗っただけでアタシの癖っ毛が滑らかウェーブになっちゃった!」
「作り方も簡単で、それこそ魔法かと思った。髪がキレイで嬉しいって…初めての体験だったよ。」
「香りがすごく良いんだよね。香水なんかいらないくらい。男性にも人気出るんじゃないか?」
「シェリーがね、もうサラッサラのキラッキラで廊下歩くだけでいつもの3倍は視線集めてるの。」
そんなシェルリアーナは、今日はミセス・アプリコットから直々のお誘いを受け、珍しく外に出ているそうだ。
そこへベルダがやってきて何かの紙をデイビッドに見せた。
「おかえり、デイビッド君!君に渡す物があるんだ。はいこれ!」
「なんだこれ?」
「第2級特殊魔性植物取り扱いの資格証明書だよ!?この間のテスト、なんと満点プラス模範解答で追加点の120点叩き出してて、いやぁびっくりしちゃった!」
「合格なら何でもいい…これで後ひとつ受かれば終わりか…やっとここまで来たって感じだな。」
「ウチの研究生は全員ほぼ満点で合格したから嬉しかったよ!これからもよろしくね!?」
「よろしくったって、後一月もしない内に卒業だろ?」
「いいや?僕達はまだ卒業しないよ?!」
「卒業しない?なんでだ?」
エドワードが笑いながらデイビッドの隣に座る。
「僕とイヴェットは薬学と医療系の専攻だから、資格の関係で元より3年じゃ卒業できないんだ。普通4年、長くて5年はかかるから今年も一緒だよ?!」
「アタシはあと4つ資格取りたいの!それ終わるまで卒業しないから今年は一緒にいられるよぉ!?」
「そういやシェルも院生進学するとか言ってたな…」
「良かったね、デイビッド君!今年もこのメンバーでやっていけるよ!?」
「う……」
「良くない」と言いかけて、言葉を詰まらせる程度にはこの3人に馴染んでしまったデイビッドは、証書を読む振りをして目を逸らした。
一方その頃、王都の中央通りでは、大勢の美男子を引き連れたシェルリアーナが、髪をなびかせながら闊歩していた。
流れる銀髪を見せびらかしながら、アニス&アプリコット渾身の新作パンツドレスを身にまとい、街中の視線を総取りで優雅にショッピングを楽しんでいる。
今日はウィニー・メイのニューモードお披露目の日。
一緒にいるのはモデルの男性達で、ミス・アプリコットが契約している事務所の若手らしい。
何十社もの雑紙や新聞の記者達が集まり、あらゆるメディアが彼女を映そうと躍起になる中、女王の如く振る舞いながら周りなど歯牙にも掛けないその態度から、王都に美の女神が降臨したと、その姿を一目見るため大勢が中央通りに押しかけた。
パレードは約2時間。
その間に王都の半分近くの人々がこの中央通りへ集まって来たそうだ。
ミス・アプリコットは店に戻って来たシェルリアーナを両手を広げて迎え入れた。
「本当にありがとう!以前会った時よりも益々綺麗になっていて驚いてしまったわ!!特にその髪…まるで光のヴェールの様ね…」
「こちらこそ!とても楽しませて頂きましたわ。髪は…そうですわね、特別なトリートメントがもうすぐ売り出し予定ですの。」
「あら、そうなの?それじゃ楽しみにしておかないと!」
「こちらにサンプルを置いて行きますわ!皆さんでどうぞ。」
「「ありがとうございます!!」」
「きゃー!先輩素敵!女神過ぎ!!」
直ぐに制服に着替えたシェルリアーナは、隠蔽魔法で姿をくらますと、学園に帰り何もなかったかのように温室へやって来た。
「はぁ…お腹すいたわ…」
「腹減ったからってこっち見んな!捕食者か!!」
ビーカーの沈殿物を確認していたデイビッドを、シェルリアーナが獲物を見るような目で見つめていると、横からエリザベスが話しかけて来た。
「ねぇ、この間から思ってたんだけどさぁ、シェリーってお腹すく人だったんだね?!」
「え?何よいきなり…」
「そう言えば、去年の春くらいまではお昼は食べないし、カフェでも紅茶くらいしか口にしてなかったなぁ。」
「…夏の終わりくらいからかな…ガリガリだったアナが少しずつ健康的で明るくなり出したの。」
「その頃から僕等とは一緒には行動しなくなったよね。」
「シェリーってばどんどんキレイになっちゃって、その頃内緒で誰かに会いに行ってるなんて噂もあってさ、恋でもしたのかなぁ…って思ってたんだけど…」
「こ…後輩とランチしてただけよ!!」
「アハハ!単純に食べて元気になっただけだったんだね!?仲の良い子できたんだ?」
丁度、魔術大会前後辺りの頃の話だろう。
確かに、デイビッドと初めて会った時のシェルリアーナは少し青白い顔をしていた気もする。
「結局あれって誰に会ってたの?」
「人に会ってたわけじゃないわ。大切なお師匠様に手紙を出してたのよ。」
「アナの付き合いが悪くなったのはそのせいだったのか。余程良い師を得たんだね。」
「まぁそんなところよ。」
「領地経営学の研究棟の最奥部に魔法の関係者なんて居るの…?」
「なによ、イヴェット。疑うの?」
「人に会わずにどうやって手紙を出していたのか、気になってね…?」
「手紙だもの!ポストに入れてただけよ!」
「流石にそれは言い訳にしては苦しいって!」
そこへ更にエリザベスが切り込んでくる。
「それでねぇ、アタシ気になったからこの前行ってみたのよ、あの端っこの研究室。そしたらすっごいカワイイ1年のコが出て来て「デイビッド先生は今留守なのでご用件承ります」って言うの!え?それってつまりデビィの研究室ってことよね?ご用件承っちゃう様な仲ってことはこの子が婚約者??シェリーってばここに何の用があって来たの…って謎だけ増えて帰って来ちゃったのよねぇ…」
「余計な事を…」
「アナ…顔が怖いよ…?」
デイビッドは何も聞こえない振りをしながら、ひたすらビーカーと試験管を見ていたが、そこへトドメの来客者が現れた。
「おーい、デイビッド君!ヴィオラちゃん来てたから中に入ってもらったよー!?」
「余計な事ぉっ!!」
思わずベルダに掴みかかりそうになる手を抑えて、ヴィオラの方を見ると少し不安気な表情をしている。
「あの…お邪魔でしたか…?」
「いや!そんな事…無いから大丈夫…」
チラ…と後を見ると興味津々の3人がヴィオラの方を見つめている。
「さっすがぁ!これさえあればヒュリスの加工品は何作っても文句言われないし、いっくらでも栽培できちゃうよ!」
「こっちの宣伝も上々だ。後は量産体制整えて…そうすりゃこっちは他の薬に集中できる。」
「いや~助かるよ~!あれ原液が一晩でドバドバ出てくるんだよ!どっかにコックでも着けて汲み出せるようにしちゃおうかなぁ。」
そんな話し合いがあり、ベルダはデイビッドの留守中もひとまず生徒達を使い、一番簡単な洗髪剤の量産に勤しんでいた。
そして遠征から帰った次の日。
「ーーーで、この表現はアデラ語でーー」
今日はアデラ語の授業の担当日。
新しいテキストにも慣れた生徒達が真剣に話を聞いている。
「新学期はアデラからも留学生が来るらしい。学科はまだ知らねぇけど、機会があったら話しかけてみるといいかもな。」
「豪商のご子息でめちゃくちゃカッコ良いらしいですよ?!」
「フルーツカンパニーの御曹司ですって!」
「Mr.チョコレートなんて呼ばれて、すごく優しくて素敵な人だって話です!」
「そういう情報は早いな…」
授業は和やかに進み、いつもより穏やかな昼下がり。
デイビッドは研究室へ戻る前に、温室へ向かった。
「あ!デビィ、おかえりぃ!」
「遠征お疲れ様。」
「君がいない間、僕達も頑張ったよ。君の望む成果が出せていたらいいな。」
温室にたむろするいつものメンバーが、手を振りながらデイビッドを歓迎する。
「ところでさぁ、このトリートメント凄すぎない?1回髪洗っただけでアタシの癖っ毛が滑らかウェーブになっちゃった!」
「作り方も簡単で、それこそ魔法かと思った。髪がキレイで嬉しいって…初めての体験だったよ。」
「香りがすごく良いんだよね。香水なんかいらないくらい。男性にも人気出るんじゃないか?」
「シェリーがね、もうサラッサラのキラッキラで廊下歩くだけでいつもの3倍は視線集めてるの。」
そんなシェルリアーナは、今日はミセス・アプリコットから直々のお誘いを受け、珍しく外に出ているそうだ。
そこへベルダがやってきて何かの紙をデイビッドに見せた。
「おかえり、デイビッド君!君に渡す物があるんだ。はいこれ!」
「なんだこれ?」
「第2級特殊魔性植物取り扱いの資格証明書だよ!?この間のテスト、なんと満点プラス模範解答で追加点の120点叩き出してて、いやぁびっくりしちゃった!」
「合格なら何でもいい…これで後ひとつ受かれば終わりか…やっとここまで来たって感じだな。」
「ウチの研究生は全員ほぼ満点で合格したから嬉しかったよ!これからもよろしくね!?」
「よろしくったって、後一月もしない内に卒業だろ?」
「いいや?僕達はまだ卒業しないよ?!」
「卒業しない?なんでだ?」
エドワードが笑いながらデイビッドの隣に座る。
「僕とイヴェットは薬学と医療系の専攻だから、資格の関係で元より3年じゃ卒業できないんだ。普通4年、長くて5年はかかるから今年も一緒だよ?!」
「アタシはあと4つ資格取りたいの!それ終わるまで卒業しないから今年は一緒にいられるよぉ!?」
「そういやシェルも院生進学するとか言ってたな…」
「良かったね、デイビッド君!今年もこのメンバーでやっていけるよ!?」
「う……」
「良くない」と言いかけて、言葉を詰まらせる程度にはこの3人に馴染んでしまったデイビッドは、証書を読む振りをして目を逸らした。
一方その頃、王都の中央通りでは、大勢の美男子を引き連れたシェルリアーナが、髪をなびかせながら闊歩していた。
流れる銀髪を見せびらかしながら、アニス&アプリコット渾身の新作パンツドレスを身にまとい、街中の視線を総取りで優雅にショッピングを楽しんでいる。
今日はウィニー・メイのニューモードお披露目の日。
一緒にいるのはモデルの男性達で、ミス・アプリコットが契約している事務所の若手らしい。
何十社もの雑紙や新聞の記者達が集まり、あらゆるメディアが彼女を映そうと躍起になる中、女王の如く振る舞いながら周りなど歯牙にも掛けないその態度から、王都に美の女神が降臨したと、その姿を一目見るため大勢が中央通りに押しかけた。
パレードは約2時間。
その間に王都の半分近くの人々がこの中央通りへ集まって来たそうだ。
ミス・アプリコットは店に戻って来たシェルリアーナを両手を広げて迎え入れた。
「本当にありがとう!以前会った時よりも益々綺麗になっていて驚いてしまったわ!!特にその髪…まるで光のヴェールの様ね…」
「こちらこそ!とても楽しませて頂きましたわ。髪は…そうですわね、特別なトリートメントがもうすぐ売り出し予定ですの。」
「あら、そうなの?それじゃ楽しみにしておかないと!」
「こちらにサンプルを置いて行きますわ!皆さんでどうぞ。」
「「ありがとうございます!!」」
「きゃー!先輩素敵!女神過ぎ!!」
直ぐに制服に着替えたシェルリアーナは、隠蔽魔法で姿をくらますと、学園に帰り何もなかったかのように温室へやって来た。
「はぁ…お腹すいたわ…」
「腹減ったからってこっち見んな!捕食者か!!」
ビーカーの沈殿物を確認していたデイビッドを、シェルリアーナが獲物を見るような目で見つめていると、横からエリザベスが話しかけて来た。
「ねぇ、この間から思ってたんだけどさぁ、シェリーってお腹すく人だったんだね?!」
「え?何よいきなり…」
「そう言えば、去年の春くらいまではお昼は食べないし、カフェでも紅茶くらいしか口にしてなかったなぁ。」
「…夏の終わりくらいからかな…ガリガリだったアナが少しずつ健康的で明るくなり出したの。」
「その頃から僕等とは一緒には行動しなくなったよね。」
「シェリーってばどんどんキレイになっちゃって、その頃内緒で誰かに会いに行ってるなんて噂もあってさ、恋でもしたのかなぁ…って思ってたんだけど…」
「こ…後輩とランチしてただけよ!!」
「アハハ!単純に食べて元気になっただけだったんだね!?仲の良い子できたんだ?」
丁度、魔術大会前後辺りの頃の話だろう。
確かに、デイビッドと初めて会った時のシェルリアーナは少し青白い顔をしていた気もする。
「結局あれって誰に会ってたの?」
「人に会ってたわけじゃないわ。大切なお師匠様に手紙を出してたのよ。」
「アナの付き合いが悪くなったのはそのせいだったのか。余程良い師を得たんだね。」
「まぁそんなところよ。」
「領地経営学の研究棟の最奥部に魔法の関係者なんて居るの…?」
「なによ、イヴェット。疑うの?」
「人に会わずにどうやって手紙を出していたのか、気になってね…?」
「手紙だもの!ポストに入れてただけよ!」
「流石にそれは言い訳にしては苦しいって!」
そこへ更にエリザベスが切り込んでくる。
「それでねぇ、アタシ気になったからこの前行ってみたのよ、あの端っこの研究室。そしたらすっごいカワイイ1年のコが出て来て「デイビッド先生は今留守なのでご用件承ります」って言うの!え?それってつまりデビィの研究室ってことよね?ご用件承っちゃう様な仲ってことはこの子が婚約者??シェリーってばここに何の用があって来たの…って謎だけ増えて帰って来ちゃったのよねぇ…」
「余計な事を…」
「アナ…顔が怖いよ…?」
デイビッドは何も聞こえない振りをしながら、ひたすらビーカーと試験管を見ていたが、そこへトドメの来客者が現れた。
「おーい、デイビッド君!ヴィオラちゃん来てたから中に入ってもらったよー!?」
「余計な事ぉっ!!」
思わずベルダに掴みかかりそうになる手を抑えて、ヴィオラの方を見ると少し不安気な表情をしている。
「あの…お邪魔でしたか…?」
「いや!そんな事…無いから大丈夫…」
チラ…と後を見ると興味津々の3人がヴィオラの方を見つめている。
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