205 / 512
黒豚令息と訳あり令嬢の学園生活〜怒涛の進学編〜
ベルダ・オレアンダー
「嘘でしょ?!信じられないわ!」
「残念ながら本当のことなんですよ~!」
「ティターニアよ!ティターニア!!超希少種“夜明けの蝶”よ!それを惜しげもなく片翅磨り潰して薬にしたですって?!」
「アハハハ!貴女のコレクションにも無かったんでしたっけ?」
「せめて現物を見たかった!」
「僕が見た時は既にキラキラのラメになってたからねぇ。アハハハハ!」
酒でも入っているのだろうか。
上機嫌なベルダと、感情が爆発して淑女の皮が剥がれかけたアンジェリーナの目が振り向いて、同時にデイビッドを捕らえた。
「あら、またお会いしましたわね?」
「ほらほら、君達!こっちに来て座りなよ?!」
2人が飲んでいるのは紅茶だが、砂糖の代わりに何を入れているのかデイビッドにはすぐわかった。
「甘露かよ…駄目だ酒より質が悪ぃ…」
「えー?僕むしろ飲んでみたいです!」
ドライアドの花蜜をたっぷり垂らした一杯で、途端エリックもトリップしてしまう。
「アハハハハハ!なにコレ!超気持ち良ぃ~!!」
「そこまでにしとけよ?耐性がねぇとぶっ飛んでひっくり返るぞ。」
エリックが2人の仲間入りをしてしまったので、デイビッドも仕方なく、このイカれたお茶会の席に着くことにした。
「少し真面目な話、クロード殿下に渡した薬がすごい効き目で、中毒症状の大半を抑えて回復に向かっているそうよ。」
「それも僕が作った薬に混じってたデイビッド君の作ったヤツでね!」
「…ワザと紛れ込ませたんじゃねぇだろうな…?」
「いやいやまさかぁ!誰かが触ったらその時点で駄目になるんだよ?それにまだ試験段階の薬を王家に渡したりしないよ普通は!」
「扱いは少し難しいけれど、効き目が恐ろしく高いのよ!追加の注文を掛けたらまた入れて下さる?」
「しばらくは在庫でなんとかなるかなぁ。彼がこの3ヶ月頑張ってくれたから、あと10本くらいはストックがあるんで!」
デイビッドが手掛けていた製薬は3種類。
傷薬、解毒薬、鎮痛剤。
最初の傷薬から精度を上げ、最近はルポナス草を使った薬の精製に成功していた。
「いいこと?コレは極秘よ?!でなきゃ貴方、どっかに攫われて監禁されて、一生薬を作るだけの奴隷にされてしまうかも知れないのよ?!」
「そんな大袈裟な…」
「その前に彼自身が素材にされる方が先じゃない?血の通ったネクターなんて伝説級素材、そうそう手に入んないでしょ!?」
「縁起でもねぇ事言うなよ!!」
「あら、冗談抜きで。現在手に入るネクターは、国内ではほんの数カ所。魔素地の湖の底からごく僅かしか採れない海綿の仲間で、こーんな小さな瓶1本で大銀貨5枚はするの。それでも研究者達はこぞって欲しがるのよ?」
「そろそろ自分の価値、理解できた?」
「…肝が冷えた…」
月1~2回の採血で金貨何枚分の価値だっただろうか。
エドワード達が騒いだ理由も少し分かった。
しかし海綿生物と同じ扱いというのはどこか解せない。
「過去には、魔力抵抗の無い人間を切り売りしたという記録も残ってるわ。わかったら他の人には絶対話しちゃダメよ?いいこと?!」
「悪い大人に捕まっちゃうよ!?」
「もう捕まってる…」
「それじゃ、そろそろお願いしようかしら?!」
「…ナニを?」
「薬の調合よ!!」
アンジェリーナが手を叩くと、どこから現れたのかフードを被った魔術師達が機材を載せたワゴンを引いて来た。
「作るのは新種のルポナス草とヒュリスを使った解毒薬。手順は簡単だけど、魔草の扱いに注意して?レシピはコレ。大丈夫だよ、資格取ったでしょ?いつも通りにお願いね!」
「まさかこのために資格取らせたんじゃねぇよな…?」
結晶化や培養が必要ないので、そこまで時間も掛からない。
抽出と分離さえ終われば、後は混ぜるだけの単純な作業だ。
薬草を磨り潰していると、横のお茶会の会話が聞こえてくる。
「ねぇベルダ教授、貴方が引き入れたがっていた生徒って結局誰でしたの?」
「ああ、その話?」
「貴方が抜けたおかげで、この国の魔草学は10年は遅れたと言われておりますのよ?そうまでして学園に入られたのでしょう?気になりますわ!」
「それがね、来なかったの。毎年生徒名簿をくまなく探したけど、途中入学すらして来なかったんだよね。」
「え…そんな!それでは本当にただ無駄な時間を過ごしたって事ですの?」
「僕も始めはそう思ってた、本気で。」
ベルダはアムリタの回った頭で、ちまちま手を動かすデイビッドの方を楽しげに眺めていた。
「本当に辞めるギリギリだったなぁ。辞表も用意して後任を決めようとしてた矢先、ひょっこり現れて僕の関心を全部掻っ攫って行ったんだ。」
「あら!ではお会いできたのね?」
「だだし、生徒じゃなかったけどね。そうなると手出しも出来なくてもどかしかったけど、温室に通ってくれるだけでも嬉しかった。」
「それで代わりに彼を助手に?」
「代わりだなんて!始めから僕の目的はデイビッド君だけだよ?数カ月だけど、生徒としても指導できて満足した!面白いように懐いてくれたんで、つい調子に乗って距離置かれちゃったけど!こうして逃げずに居てくれるから嬉しいよ!アハハハハハ!」
その話を横で聞いていたデイビッドはゾッとした。
やたら協力的で気安いかと思ったら、絡め取るように逃げ道を塞がれて、半信半疑な存在であったベルダの、初めて知らされた本心。
母カトレアの知り合いとは聞いていたが、まさかそこまで執着されていたとは微塵にも思わず、おかげで今では八方塞がりだ。
(怖ぇ……)
「はい、ベルダ先生質問!デイビッド様じゃ魔力も無いし、学科も離れてるはずですよ?どうやって引き込むつもりだったんですか?」
「それでも、温室には必ず来るってわかってたからね。だからずっとあそこで待ってたんだよ。」
ベルダ・オレアンダーは、医学の権威オレアンダー伯爵家の長男であったが、魔草学の道を頑なに突き進み勘当を受けて後ろ盾を失った過去がある。
そのせいであらゆる派閥から弾き出され、伯爵家の影響を恐れて雇ってくれる所もなく、研究を手放す選択を強いられかけた。
その時手を差し伸べてくれたのが、まだデュロック家に輿入れしたばかりの若きカトレア夫人だった。
「この方は間違いなく大勢するわ!必ずやこの国になくてはならない存在となるはずです。どうか私に預からせて下さいませ!」
そう言って前当主に掛け合い、デュロックの研究施設を貸し与え、惜しみなく支援を注いだその結果、カトレアの宣言通りベルダは魔草学の第一人者として知らない者が居なくなり、勘当も解かれ、最年少で王立の研究所入りを果たし、次々と功績を残していった。
デュロックの施設を去る時に、カトレア夫人へ改めて礼を言いに行くと、カトレアは笑ってこう言った。
「気にしないで。貴方の才能が勿体なかっただけよ。代わりに、いつか私の息子がこの国に帰ってきたら相手をしてあげて。あの子は何かあるとすぐ温室に行くから、きっとどこかで会えると思うわ。」
それならばと、ベルダは時期を見てこの学園の温室で恩人の子息を待った。
ラムダの貴族子女は皆、必ずこの学園に通う。
ベルダの予想も間違いではなかったはずだ。
ただデイビッドが規格外過ぎただけだ。
(そんな前から…)
とは言え母の言葉に思い当たる節はある。
王都に来たばかりの頃、友人がいなかったデイビッドは、嫌なことがあると温室のすみっこで植物を眺めながら本を読んでいることが多かった。
物言わぬ草花に寄り添い、書物の世界に浸ることで現実から逃げていた。
今も行く先で温室を見つけると必ず立ち寄る癖がついているのはそのせいだ。
「そう、カトレアと繋がりがありましたのね貴方。まさか彼がその待ち人だったなんて思いも寄りませんでしたけれど。それでは今後はどうなさるの?彼は臨時講師なのでしょう?なら研究所へお戻りになられるの?」
「うーん…あそこにはもう僕の興味を引くものはなくなっちゃったからなぁ。むしろどこかに新しい施設を作って、自分だけの研究に勤しみたいと思ってるんだよね!」
「あら!あれほどアルラウネの研究を楽しみにされていたのに…?」
「だって、結界のガラス越しでしょ?」
「嫌だわ教授、アルラウネでしてよ?そう何度も近づけはしませんわ?特殊部隊が先日、今年1度目の採取に成功したそうですのよ?!どんな素材が手に入ったのか確認するのが楽しみ!」
「アハハハハハ!それは本当にご苦労様だねぇ!」
なるほど、アリーの素材を世間に放出できないわけだ。
飼育個体の素材採取にすら精鋭部隊を要する、あれは本来そういう魔物なのだ。
どうでも良さそうにヘラヘラ笑うベルダに、アンジェリーナは不思議そうな顔をしていた。
「残念ながら本当のことなんですよ~!」
「ティターニアよ!ティターニア!!超希少種“夜明けの蝶”よ!それを惜しげもなく片翅磨り潰して薬にしたですって?!」
「アハハハ!貴女のコレクションにも無かったんでしたっけ?」
「せめて現物を見たかった!」
「僕が見た時は既にキラキラのラメになってたからねぇ。アハハハハ!」
酒でも入っているのだろうか。
上機嫌なベルダと、感情が爆発して淑女の皮が剥がれかけたアンジェリーナの目が振り向いて、同時にデイビッドを捕らえた。
「あら、またお会いしましたわね?」
「ほらほら、君達!こっちに来て座りなよ?!」
2人が飲んでいるのは紅茶だが、砂糖の代わりに何を入れているのかデイビッドにはすぐわかった。
「甘露かよ…駄目だ酒より質が悪ぃ…」
「えー?僕むしろ飲んでみたいです!」
ドライアドの花蜜をたっぷり垂らした一杯で、途端エリックもトリップしてしまう。
「アハハハハハ!なにコレ!超気持ち良ぃ~!!」
「そこまでにしとけよ?耐性がねぇとぶっ飛んでひっくり返るぞ。」
エリックが2人の仲間入りをしてしまったので、デイビッドも仕方なく、このイカれたお茶会の席に着くことにした。
「少し真面目な話、クロード殿下に渡した薬がすごい効き目で、中毒症状の大半を抑えて回復に向かっているそうよ。」
「それも僕が作った薬に混じってたデイビッド君の作ったヤツでね!」
「…ワザと紛れ込ませたんじゃねぇだろうな…?」
「いやいやまさかぁ!誰かが触ったらその時点で駄目になるんだよ?それにまだ試験段階の薬を王家に渡したりしないよ普通は!」
「扱いは少し難しいけれど、効き目が恐ろしく高いのよ!追加の注文を掛けたらまた入れて下さる?」
「しばらくは在庫でなんとかなるかなぁ。彼がこの3ヶ月頑張ってくれたから、あと10本くらいはストックがあるんで!」
デイビッドが手掛けていた製薬は3種類。
傷薬、解毒薬、鎮痛剤。
最初の傷薬から精度を上げ、最近はルポナス草を使った薬の精製に成功していた。
「いいこと?コレは極秘よ?!でなきゃ貴方、どっかに攫われて監禁されて、一生薬を作るだけの奴隷にされてしまうかも知れないのよ?!」
「そんな大袈裟な…」
「その前に彼自身が素材にされる方が先じゃない?血の通ったネクターなんて伝説級素材、そうそう手に入んないでしょ!?」
「縁起でもねぇ事言うなよ!!」
「あら、冗談抜きで。現在手に入るネクターは、国内ではほんの数カ所。魔素地の湖の底からごく僅かしか採れない海綿の仲間で、こーんな小さな瓶1本で大銀貨5枚はするの。それでも研究者達はこぞって欲しがるのよ?」
「そろそろ自分の価値、理解できた?」
「…肝が冷えた…」
月1~2回の採血で金貨何枚分の価値だっただろうか。
エドワード達が騒いだ理由も少し分かった。
しかし海綿生物と同じ扱いというのはどこか解せない。
「過去には、魔力抵抗の無い人間を切り売りしたという記録も残ってるわ。わかったら他の人には絶対話しちゃダメよ?いいこと?!」
「悪い大人に捕まっちゃうよ!?」
「もう捕まってる…」
「それじゃ、そろそろお願いしようかしら?!」
「…ナニを?」
「薬の調合よ!!」
アンジェリーナが手を叩くと、どこから現れたのかフードを被った魔術師達が機材を載せたワゴンを引いて来た。
「作るのは新種のルポナス草とヒュリスを使った解毒薬。手順は簡単だけど、魔草の扱いに注意して?レシピはコレ。大丈夫だよ、資格取ったでしょ?いつも通りにお願いね!」
「まさかこのために資格取らせたんじゃねぇよな…?」
結晶化や培養が必要ないので、そこまで時間も掛からない。
抽出と分離さえ終われば、後は混ぜるだけの単純な作業だ。
薬草を磨り潰していると、横のお茶会の会話が聞こえてくる。
「ねぇベルダ教授、貴方が引き入れたがっていた生徒って結局誰でしたの?」
「ああ、その話?」
「貴方が抜けたおかげで、この国の魔草学は10年は遅れたと言われておりますのよ?そうまでして学園に入られたのでしょう?気になりますわ!」
「それがね、来なかったの。毎年生徒名簿をくまなく探したけど、途中入学すらして来なかったんだよね。」
「え…そんな!それでは本当にただ無駄な時間を過ごしたって事ですの?」
「僕も始めはそう思ってた、本気で。」
ベルダはアムリタの回った頭で、ちまちま手を動かすデイビッドの方を楽しげに眺めていた。
「本当に辞めるギリギリだったなぁ。辞表も用意して後任を決めようとしてた矢先、ひょっこり現れて僕の関心を全部掻っ攫って行ったんだ。」
「あら!ではお会いできたのね?」
「だだし、生徒じゃなかったけどね。そうなると手出しも出来なくてもどかしかったけど、温室に通ってくれるだけでも嬉しかった。」
「それで代わりに彼を助手に?」
「代わりだなんて!始めから僕の目的はデイビッド君だけだよ?数カ月だけど、生徒としても指導できて満足した!面白いように懐いてくれたんで、つい調子に乗って距離置かれちゃったけど!こうして逃げずに居てくれるから嬉しいよ!アハハハハハ!」
その話を横で聞いていたデイビッドはゾッとした。
やたら協力的で気安いかと思ったら、絡め取るように逃げ道を塞がれて、半信半疑な存在であったベルダの、初めて知らされた本心。
母カトレアの知り合いとは聞いていたが、まさかそこまで執着されていたとは微塵にも思わず、おかげで今では八方塞がりだ。
(怖ぇ……)
「はい、ベルダ先生質問!デイビッド様じゃ魔力も無いし、学科も離れてるはずですよ?どうやって引き込むつもりだったんですか?」
「それでも、温室には必ず来るってわかってたからね。だからずっとあそこで待ってたんだよ。」
ベルダ・オレアンダーは、医学の権威オレアンダー伯爵家の長男であったが、魔草学の道を頑なに突き進み勘当を受けて後ろ盾を失った過去がある。
そのせいであらゆる派閥から弾き出され、伯爵家の影響を恐れて雇ってくれる所もなく、研究を手放す選択を強いられかけた。
その時手を差し伸べてくれたのが、まだデュロック家に輿入れしたばかりの若きカトレア夫人だった。
「この方は間違いなく大勢するわ!必ずやこの国になくてはならない存在となるはずです。どうか私に預からせて下さいませ!」
そう言って前当主に掛け合い、デュロックの研究施設を貸し与え、惜しみなく支援を注いだその結果、カトレアの宣言通りベルダは魔草学の第一人者として知らない者が居なくなり、勘当も解かれ、最年少で王立の研究所入りを果たし、次々と功績を残していった。
デュロックの施設を去る時に、カトレア夫人へ改めて礼を言いに行くと、カトレアは笑ってこう言った。
「気にしないで。貴方の才能が勿体なかっただけよ。代わりに、いつか私の息子がこの国に帰ってきたら相手をしてあげて。あの子は何かあるとすぐ温室に行くから、きっとどこかで会えると思うわ。」
それならばと、ベルダは時期を見てこの学園の温室で恩人の子息を待った。
ラムダの貴族子女は皆、必ずこの学園に通う。
ベルダの予想も間違いではなかったはずだ。
ただデイビッドが規格外過ぎただけだ。
(そんな前から…)
とは言え母の言葉に思い当たる節はある。
王都に来たばかりの頃、友人がいなかったデイビッドは、嫌なことがあると温室のすみっこで植物を眺めながら本を読んでいることが多かった。
物言わぬ草花に寄り添い、書物の世界に浸ることで現実から逃げていた。
今も行く先で温室を見つけると必ず立ち寄る癖がついているのはそのせいだ。
「そう、カトレアと繋がりがありましたのね貴方。まさか彼がその待ち人だったなんて思いも寄りませんでしたけれど。それでは今後はどうなさるの?彼は臨時講師なのでしょう?なら研究所へお戻りになられるの?」
「うーん…あそこにはもう僕の興味を引くものはなくなっちゃったからなぁ。むしろどこかに新しい施設を作って、自分だけの研究に勤しみたいと思ってるんだよね!」
「あら!あれほどアルラウネの研究を楽しみにされていたのに…?」
「だって、結界のガラス越しでしょ?」
「嫌だわ教授、アルラウネでしてよ?そう何度も近づけはしませんわ?特殊部隊が先日、今年1度目の採取に成功したそうですのよ?!どんな素材が手に入ったのか確認するのが楽しみ!」
「アハハハハハ!それは本当にご苦労様だねぇ!」
なるほど、アリーの素材を世間に放出できないわけだ。
飼育個体の素材採取にすら精鋭部隊を要する、あれは本来そういう魔物なのだ。
どうでも良さそうにヘラヘラ笑うベルダに、アンジェリーナは不思議そうな顔をしていた。
あなたにおすすめの小説
【完結】魔女令嬢はただ静かに生きていたいだけ
⚪︎
恋愛
公爵家の令嬢として傲慢に育った十歳の少女、エマ・ルソーネは、ちょっとした事故により前世の記憶を思い出し、今世が乙女ゲームの世界であることに気付く。しかも自分は、魔女の血を引く最低最悪の悪役令嬢だった。
待っているのはオールデスエンド。回避すべく動くも、何故だが攻略対象たちとの接点は増えるばかりで、あれよあれよという間に物語の筋書き通り、魔法研究機関に入所することになってしまう。
ひたすら静かに過ごすことに努めるエマを、研究所に集った癖のある者たちの脅威が襲う。日々の苦悩に、エマの胃痛はとどまる所を知らない……
【完結】旦那様、どうぞ王女様とお幸せに!~転生妻は離婚してもふもふライフをエンジョイしようと思います~
魯恒凛
恋愛
地味で気弱なクラリスは夫とは結婚して二年経つのにいまだに触れられることもなく、会話もない。伯爵夫人とは思えないほど使用人たちにいびられ冷遇される日々。魔獣騎士として人気の高い夫と国民の妹として愛される王女の仲を引き裂いたとして、巷では悪女クラリスへの風当たりがきついのだ。
ある日前世の記憶が甦ったクラリスは悟る。若いクラリスにこんな状況はもったいない。白い結婚を理由に円満離婚をして、夫には王女と幸せになってもらおうと決意する。そして、離婚後は田舎でもふもふカフェを開こうと……!
そのためにこっそり仕事を始めたものの、ひょんなことから夫と友達に!?
「好きな相手とどうやったらうまくいくか教えてほしい」
初恋だった夫。胸が痛むけど、お互いの幸せのために王女との仲を応援することに。
でもなんだか様子がおかしくて……?
不器用で一途な夫と前世の記憶が甦ったサバサバ妻の、すれ違い両片思いのラブコメディ。
※5/19〜5/21 HOTランキング1位!たくさんの方にお読みいただきありがとうございます
※他サイトでも公開しています。
【無断転載・AI利用禁止 / No Unauthorized Use or AI Training】
本作品の無断転載・複製・AI学習利用を禁じます。
Unauthorized reproduction or use for AI training is strictly prohibited.
© 魯恒凛 / RoKourin
何もしなかっただけです
希臘楽園
ファンタジー
公爵令嬢であり王太子の婚約者であった私は、「地味だ」という理由で婚約を破棄され、王宮を去った。
それまで私が担っていた役目を、誰も知らないまま。
――ただ何もしなくなっただけで、すべては静かに崩れていく。
AIに書かせてみた第14弾は、「追放ざまぁ」系の短編。
どうぞお好きに
音無砂月
ファンタジー
公爵家に生まれたスカーレット・ミレイユ。
王命で第二王子であるセルフと婚約することになったけれど彼が商家の娘であるシャーベットを囲っているのはとても有名な話だった。そのせいか、なかなか婚約話が進まず、あまり野心のない公爵家にまで縁談話が来てしまった。
なんでも奪っていく妹に、婚約者まで奪われました
ねむ太朗
恋愛
伯爵令嬢のリリアーナは、小さい頃から、妹のエルーシアにネックレスや髪飾りなどのお気に入りの物を奪われてきた。
とうとう、婚約者のルシアンまでも妹に奪われてしまい……
誘拐された公爵令嬢ですが、なぜか皇帝に溺愛されています』
富士山麓
恋愛
舞踏会で王太子から婚約破棄を告げられそうになった瞬間――
目の前に現れたのは、馬に乗った仮面の皇帝だった。
そのまま攫われた公爵令嬢ビアンキーナは、誘拐されたはずなのに超VIP待遇。
一方、助けようともしなかった王太子は「無能」と嘲笑され、静かに失墜していく。
選ばれる側から、選ぶ側へ。
これは、誰も断罪せず、すべてを終わらせた令嬢の物語。
ある王国の王室の物語
朝山みどり
恋愛
平和が続くある王国の一室で婚約者破棄を宣言された少女がいた。カップを持ったまま下を向いて無言の彼女を国王夫妻、侯爵夫妻、王太子、異母妹がじっと見つめた。
顔をあげた彼女はカップを皿に置くと、レモンパイに手を伸ばすと皿に取った。
それから
「承知しました」とだけ言った。
ゆっくりレモンパイを食べるとお茶のおかわりを注ぐように侍女に合図をした。
それからバウンドケーキに手を伸ばした。
カクヨムで公開したものに手を入れたものです。