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黒豚令息と訳あり令嬢の学園生活〜怒涛の進学編〜
大爪熊
「あ!見て下さい、あそこに大きな足跡が!」
「ああ、熊の足跡で間違いない。かなりデカいな…まだ新しそうだ、追ってみよう。」
沢から古い山道へ向かい、通常の2倍はある熊の足跡が続いている。
空から更に追っていくと、そこには巨大な赤毛の熊がのそのそと歩いているのが見えた。
「うわ…大きいですね…」
「ありゃ大爪熊だ…魔物の中でもかなり大型だが、基本的に森からは出て来ないし、どっちかってぇと温厚な部類なはずなんだけどなぁ…」
熊が向かう先に少し先回りして人や物が無いか様子を見ていると、道の真ん中に倒れた馬車を発見した。
「デイビッド様!あれを!!」
「マズイな、もう誰か襲われたのか。ん?中でなんか動いてる。なんだアレ…?」
まさかまだ人がいるのかと急いで近づくと、倒れた馬車の荷台の中で何かが動き回っていた。
「小熊だ!!」
「ええっ?!」
「そうか!あの中に自分の子供がいるからここに居座ってんだ!!親熊とはまだ少し距離があるな…よし、降りるぞ!?」
「そんな自殺行為!?」
「なんかあったらお前が結界張るなりなんでもして時間稼げ!!」
「そんなぁ!!」
馬車の近くにファルコを寄せると、まずはデイビッドが飛び降りて馬車の中を確認した。
幌の中には鉄の檻がひっくり返っていて、隙間から小熊が頭を出している。
「グウウウ…」
「よーしよし…頼むから大人しくしててくれよ…?」
檻を馬車から引き摺り出し、中もよく見てみるが檻以外特に乗っていない。
鉄製の檻は頑丈で、流石の熊にも破ることは出来なかったのだろう。
その代わりあちこちが歪んでしまっている。
「マズイな…開け口に鍵がないのはいいが、留め金が曲がって上手く開かなくなっちまってる…」
親熊が必死に我が子を助けようとしたのだろう、鉄の格子には爪痕と歯型がくまなく付いている。
デイビッドは、ベルトから手斧を取り出すと、金具に引っ掛け梃子の原理で留め金を外そうと力を入れた。
「だぁーっ!ビクともしねぇ!!」
しかし開け口はそこしか無い。
懸命に力を入れていると、遠くに親熊の姿が見えてしまった。
「こりゃ駄目だ!一旦引くか!?」
バレたら最後、熊の餌食にされてしまう。
エリックに助けを求めようと上を見ると、すごい速さでファルコがこちらへ飛んで来て、なんと檻を掴み、しがみつくデイビッドごと上空へ飛び上がった。
「そう来たか!!」
「この方が速いでしょ?」
「俺は落ちたら終わりだけどな!?」
全速力で追って来る母熊も、空の上までは手が届かない。
その代わり恐ろしい咆哮と共にどこまでも追いかけて来る。
デイビッドは、怯える小熊の手が届かない位置から檻の留め具と格闘しているうちに何か閃いた。
「そうだ!エリック、この先に一旦降ろしてくれ!ファルコの力でこの留め金、外せねぇか試したい!!」
「相変わらずむちゃくちゃな…」
ファルコは全力で親熊と距離を開け、道の先に檻を降ろした。
しかし熊の速さから持って数分、1秒も無駄にできない。
ファルコはデイビッドが引っ掛けた手斧の柄を前足で押さえ、思い切り力を掛けた。
何度か繰り返すと、ガチンと音がして歪んだ留め具が弾け、檻の扉が開いて中から小熊が飛び出して行った。
その隙に再びファルコにつかまり空へ逃れると、上空から再会を果たし喜ぶ熊の親子の姿が見えた。
「これでもう大丈夫だろ…いや~ヒヤッとした。」
「こっちはヒヤッとどころじゃないですよ!!熊との距離10m切ってましたからね!?」
「なんにせよ今回はファルコのお手柄だな。何から何まで本当に助かった!」
「キュルルピーー!!」
しばらく見守っていると、熊の親子は旧道を下って行き、その先の魔素地を目指して森の中へ入って行った。
それを見届けてから、今度は改めてひっくり返った馬車の元へ降りる。
「あの母熊、生け捕りにされた小熊を助けようとしてたんですね。」
「あぁ。でもな、生きた魔物の輸送は本来禁止されてる。そもそも大爪熊は生態系の要だ。余程人里にでも近づかない限り討伐対象にはならない。ましてや小熊を生け捕りなんて…こりゃどっかでなんか動いたな…?!」
貴族や商人が珍しい生き物欲しさに、禁忌を侵す事はままある話。
するとギルドを通さず直接冒険者に依頼が出されたり、いわゆる“裏の仕事”を請け負う組織が動いて、相場の何倍もの金銭で引き受けることがあると言う。
「ファルコの時と同じ闇市場に出されるか、直々の依頼があってどっかの冒険者が引き受けたのか…」
倒れた馬車を調べると、壊れた木箱にどこかのギルドのマークが焼き付けられていた。
恐らくローベル領の北側にある、ショーン伯爵領の物だろう。
“蔦の森”と“魔の渓谷”に隣接しており、ローベル領の最寄りのギルドもそこにある。
デイビッドは木箱の残骸を持って、今度はショーン領へと向かった。
深い森の奥が突如開けて、扇状に広がる農村地帯と、その真ん中にそびえる堅牢な石造りの砦の中に街並みが見える。
ここはショーン伯爵領の領都、魔物産業が最も盛んなラムダ最大の冒険者の街、エルピス。
大門の前には行列が出来ていて、大勢の冒険者や商人が並んでいる。
ファルコを降ろすと大勢の目がこちらに向かって来たが、気にせず門を目指す。
街の入り口には検問所があり、大きな門扉の前で憲兵が何人も見張っていた。
そこに冒険者や商人が列を成して順番が来るのを待っている。
デイビッドは行列を無視して、その隣の小さな門へ向かって行った。
そこへすかさず憲兵がやって来て道を塞ぐ。
「コラコラ何してる!ここは役人専用の入り口だ!!お前達冒険者か?!だったらあそこの最後尾に並べ!」
「ならこれでどうだ?」
デイビッドは懐から3つの記章と1枚のメダルを取り出すと、憲兵達に掲げて見せた。
「こ…これは…」
「今、ローベル領へ魔物を引き入れ、放置して逃げた輩を追っているところだ。大爪熊の幼体を生け捕りにして親熊の怒りを買ったようだ。領主が対処に向かい、襲われて負傷している。現場に残された馬車にこれがあった。どこのものか確認したい。」
デイビッドがとどめとばかりに木箱の破片を見せると、憲兵の態度が一変した。
「これは、失礼致しました!どうぞお進み下さい!」
デイビッドが提示したのは、家章と騎士章と通行章とクロノスの団員章。
どれかひとつでも所持していれば充分通れるが、念の為多めに提示した上に、事情を少しだけ大袈裟に話してみた。
これだけ身分と権力を笠に着て見せるのにも理由がある。
デイビッドがぱっと見そう見えないだけに、ここまでしないと信用が得られないのだ。
「すごい…ひとつも嘘言ってないのにまるで詐欺師みたいでした…」
「うるせぇな!!」
難なく通されファルコを連れて門を潜ると、活気に満ちた情緒溢れる街並みと、大きな銅像に迎えられる。
この像は伝説的な冒険者で、己の腕ひとつで日夜魔物と戦い、この街を興して英雄となった人物なのだとか。
いくつもあるギルドの紋章をひとつずつ確認して行くと、かなり大きな建物の入り口に、焼き印と同じ模様を見つけた。
看板には大きく“ネスト”と書かれている。
「どうやらここらしいな。」
「結構賑わってますね。」
ファルコを外へ繋ぎ、中に入ると集まった冒険者達の人熱れと、様々な素材の混ざり合ったギルド独特の匂いがする。
大勢が並ぶカウンターを無視し、行き交う従業員を捕まえていくつか言付けると直ぐに奥へ通された。
奥の小部屋へ案内されると、しばらくして身なりの良い男性が現れた。
「お待たせして申し訳ありません。マスターが只今取り込み中でして、代わりに私、副支配人のモリスが話をお聞きします。」
「お忙しい所申し訳無い。こちらも急で、先触れもなくお時間を取らせてしまいまして…ひとまずこれを見て頂きたい。」
デイビッドがギルドマークの付いた木片を取り出し、事の経緯を手短に話すと、副支配人は真剣な顔をして木片を受け取った。
「ああ、熊の足跡で間違いない。かなりデカいな…まだ新しそうだ、追ってみよう。」
沢から古い山道へ向かい、通常の2倍はある熊の足跡が続いている。
空から更に追っていくと、そこには巨大な赤毛の熊がのそのそと歩いているのが見えた。
「うわ…大きいですね…」
「ありゃ大爪熊だ…魔物の中でもかなり大型だが、基本的に森からは出て来ないし、どっちかってぇと温厚な部類なはずなんだけどなぁ…」
熊が向かう先に少し先回りして人や物が無いか様子を見ていると、道の真ん中に倒れた馬車を発見した。
「デイビッド様!あれを!!」
「マズイな、もう誰か襲われたのか。ん?中でなんか動いてる。なんだアレ…?」
まさかまだ人がいるのかと急いで近づくと、倒れた馬車の荷台の中で何かが動き回っていた。
「小熊だ!!」
「ええっ?!」
「そうか!あの中に自分の子供がいるからここに居座ってんだ!!親熊とはまだ少し距離があるな…よし、降りるぞ!?」
「そんな自殺行為!?」
「なんかあったらお前が結界張るなりなんでもして時間稼げ!!」
「そんなぁ!!」
馬車の近くにファルコを寄せると、まずはデイビッドが飛び降りて馬車の中を確認した。
幌の中には鉄の檻がひっくり返っていて、隙間から小熊が頭を出している。
「グウウウ…」
「よーしよし…頼むから大人しくしててくれよ…?」
檻を馬車から引き摺り出し、中もよく見てみるが檻以外特に乗っていない。
鉄製の檻は頑丈で、流石の熊にも破ることは出来なかったのだろう。
その代わりあちこちが歪んでしまっている。
「マズイな…開け口に鍵がないのはいいが、留め金が曲がって上手く開かなくなっちまってる…」
親熊が必死に我が子を助けようとしたのだろう、鉄の格子には爪痕と歯型がくまなく付いている。
デイビッドは、ベルトから手斧を取り出すと、金具に引っ掛け梃子の原理で留め金を外そうと力を入れた。
「だぁーっ!ビクともしねぇ!!」
しかし開け口はそこしか無い。
懸命に力を入れていると、遠くに親熊の姿が見えてしまった。
「こりゃ駄目だ!一旦引くか!?」
バレたら最後、熊の餌食にされてしまう。
エリックに助けを求めようと上を見ると、すごい速さでファルコがこちらへ飛んで来て、なんと檻を掴み、しがみつくデイビッドごと上空へ飛び上がった。
「そう来たか!!」
「この方が速いでしょ?」
「俺は落ちたら終わりだけどな!?」
全速力で追って来る母熊も、空の上までは手が届かない。
その代わり恐ろしい咆哮と共にどこまでも追いかけて来る。
デイビッドは、怯える小熊の手が届かない位置から檻の留め具と格闘しているうちに何か閃いた。
「そうだ!エリック、この先に一旦降ろしてくれ!ファルコの力でこの留め金、外せねぇか試したい!!」
「相変わらずむちゃくちゃな…」
ファルコは全力で親熊と距離を開け、道の先に檻を降ろした。
しかし熊の速さから持って数分、1秒も無駄にできない。
ファルコはデイビッドが引っ掛けた手斧の柄を前足で押さえ、思い切り力を掛けた。
何度か繰り返すと、ガチンと音がして歪んだ留め具が弾け、檻の扉が開いて中から小熊が飛び出して行った。
その隙に再びファルコにつかまり空へ逃れると、上空から再会を果たし喜ぶ熊の親子の姿が見えた。
「これでもう大丈夫だろ…いや~ヒヤッとした。」
「こっちはヒヤッとどころじゃないですよ!!熊との距離10m切ってましたからね!?」
「なんにせよ今回はファルコのお手柄だな。何から何まで本当に助かった!」
「キュルルピーー!!」
しばらく見守っていると、熊の親子は旧道を下って行き、その先の魔素地を目指して森の中へ入って行った。
それを見届けてから、今度は改めてひっくり返った馬車の元へ降りる。
「あの母熊、生け捕りにされた小熊を助けようとしてたんですね。」
「あぁ。でもな、生きた魔物の輸送は本来禁止されてる。そもそも大爪熊は生態系の要だ。余程人里にでも近づかない限り討伐対象にはならない。ましてや小熊を生け捕りなんて…こりゃどっかでなんか動いたな…?!」
貴族や商人が珍しい生き物欲しさに、禁忌を侵す事はままある話。
するとギルドを通さず直接冒険者に依頼が出されたり、いわゆる“裏の仕事”を請け負う組織が動いて、相場の何倍もの金銭で引き受けることがあると言う。
「ファルコの時と同じ闇市場に出されるか、直々の依頼があってどっかの冒険者が引き受けたのか…」
倒れた馬車を調べると、壊れた木箱にどこかのギルドのマークが焼き付けられていた。
恐らくローベル領の北側にある、ショーン伯爵領の物だろう。
“蔦の森”と“魔の渓谷”に隣接しており、ローベル領の最寄りのギルドもそこにある。
デイビッドは木箱の残骸を持って、今度はショーン領へと向かった。
深い森の奥が突如開けて、扇状に広がる農村地帯と、その真ん中にそびえる堅牢な石造りの砦の中に街並みが見える。
ここはショーン伯爵領の領都、魔物産業が最も盛んなラムダ最大の冒険者の街、エルピス。
大門の前には行列が出来ていて、大勢の冒険者や商人が並んでいる。
ファルコを降ろすと大勢の目がこちらに向かって来たが、気にせず門を目指す。
街の入り口には検問所があり、大きな門扉の前で憲兵が何人も見張っていた。
そこに冒険者や商人が列を成して順番が来るのを待っている。
デイビッドは行列を無視して、その隣の小さな門へ向かって行った。
そこへすかさず憲兵がやって来て道を塞ぐ。
「コラコラ何してる!ここは役人専用の入り口だ!!お前達冒険者か?!だったらあそこの最後尾に並べ!」
「ならこれでどうだ?」
デイビッドは懐から3つの記章と1枚のメダルを取り出すと、憲兵達に掲げて見せた。
「こ…これは…」
「今、ローベル領へ魔物を引き入れ、放置して逃げた輩を追っているところだ。大爪熊の幼体を生け捕りにして親熊の怒りを買ったようだ。領主が対処に向かい、襲われて負傷している。現場に残された馬車にこれがあった。どこのものか確認したい。」
デイビッドがとどめとばかりに木箱の破片を見せると、憲兵の態度が一変した。
「これは、失礼致しました!どうぞお進み下さい!」
デイビッドが提示したのは、家章と騎士章と通行章とクロノスの団員章。
どれかひとつでも所持していれば充分通れるが、念の為多めに提示した上に、事情を少しだけ大袈裟に話してみた。
これだけ身分と権力を笠に着て見せるのにも理由がある。
デイビッドがぱっと見そう見えないだけに、ここまでしないと信用が得られないのだ。
「すごい…ひとつも嘘言ってないのにまるで詐欺師みたいでした…」
「うるせぇな!!」
難なく通されファルコを連れて門を潜ると、活気に満ちた情緒溢れる街並みと、大きな銅像に迎えられる。
この像は伝説的な冒険者で、己の腕ひとつで日夜魔物と戦い、この街を興して英雄となった人物なのだとか。
いくつもあるギルドの紋章をひとつずつ確認して行くと、かなり大きな建物の入り口に、焼き印と同じ模様を見つけた。
看板には大きく“ネスト”と書かれている。
「どうやらここらしいな。」
「結構賑わってますね。」
ファルコを外へ繋ぎ、中に入ると集まった冒険者達の人熱れと、様々な素材の混ざり合ったギルド独特の匂いがする。
大勢が並ぶカウンターを無視し、行き交う従業員を捕まえていくつか言付けると直ぐに奥へ通された。
奥の小部屋へ案内されると、しばらくして身なりの良い男性が現れた。
「お待たせして申し訳ありません。マスターが只今取り込み中でして、代わりに私、副支配人のモリスが話をお聞きします。」
「お忙しい所申し訳無い。こちらも急で、先触れもなくお時間を取らせてしまいまして…ひとまずこれを見て頂きたい。」
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カクヨムで公開したものに手を入れたものです。