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黒豚令息の領地開拓編
ありのままのアリー
外に置いておくと魔物や野生動物が寄ってきてしまうので、野盗共は納屋に放り込み、外から鍵をかけた。
「明日、最寄りのギルドに持って行くからこのままにしといてくれ。」
「ワカッタ!」
「いやぁ!僕の出番なかったねぇ。」
「メガネ ヤクタタズ」
「そういう言葉どこで覚えるの?」
ヘラヘラしながら、ベルダはデイビッドとアリーを見て何か嬉しそうにしていた。
(魔物の本性は他の生物の命を奪う事だ。それを人間に合わせて抑え込み、相手を殺さず捕らえる事の重大さ…伝わんないかな。こんな奇跡、他にないんだよ…?)
人間のために魔物である事を捨てたアルラウネと、アリーを信じて受け入れるデイビッド、これは互いの信頼のみで成り立つ細い糸のような奇跡だ。
願わくば、この関係が途絶えること無く続く事をベルダは常に祈っている。
建物の外に出ると、空にはもう星が一面に輝いていた。
「夜だけど、大丈夫か?」
「アリー ヨルハスキ! シズカデ キモチイイ」
「じゃぁ、僕達はしばらく戻らないから、何かあったらエリック君に頼んで君にあげた指輪に魔力を流してもらうといいよ。そしたらここまで戻って来るから!」
「アリー、気をつけねぇとコイツは飲み食いすら忘れるからな。ちゃんと責任持って世話するんだぞ?」
「ワカッタ!」
「アハハ、これじゃどっちが飼われてるのかわかんないねぇ!」
「自分で言うな!!」
アリーは目を閉じると、真っ暗な森に向かってツルを伸ばし始めた。
魔力が溢れ出し、最早元の面影は欠片も無く、更に魔物然とした姿に変化していく。
「イッテモイイ…?」
「もちろん、思いっ切り暴れて来いよ!」
「アリガトウ! イッテキマス!」
「じゃぁねデイビッド君!行って来るよ!」
アリーは全身に魔力を纏わせると、ベルダと一緒に森の奥目指し、滑るように闇の中に消えて行った。
2人を見送ると、デイビッドも館から頂いて来たランプを揺らしながら、マロニエの木を探して草むらを歩いて行った。
「ぜんっぜん見えねぇのな!!」
「そういう魔法ですからねぇ。」
暗い中、ようやく見つけたマロニエの木に近寄った瞬間、いきなり馬車の壁が現れ激突したデイビッドは、顔を洗いながら自分だけ受ける事のできない魔法の恩恵に恨み言を吐いた。
「こんなギリギリで見えなくすんなよ、危ねぇな!」
「あんな派手にぶつかる方が珍しいんですけどね、普通」
「しっかし、やたら広くて拠点探すのも一苦労だ…せめてなんか印とかねぇと、ヴィオラが迷ったらどうすんだ…」
「ヴィオラ様ならポイントの魔力を感知できますから、隠蔽の有無関わらず僕のいる所へは戻って来られるんですよ。」
「俺の所じゃなく!?」
「無理ですよ…魔力は無いし魔素反応すら皆無で、寝たら最後闇と同化する様な人、魔術師でも見つけられませんて…」
「…もうちょい存在感あるだろ…?」
湧いたヤカンを下ろし、昼間見つけた野生化したハーブと木苺の葉で適当に茶を淹れると、デイビッドはようやく一息ついて背もたれ付きの折り畳み椅子に腰掛けた。
とろとろと燃える熾き火と、星明かりだけが頼りの夜の中で、デイビッドは久々に心地良い眠りに落ちて行った。
次の朝、デイビッドが据え付けのオーブンでパンを焼いていると、着替えたエリックが馬車から少し離れた所で地面に何かを描いていた。
「なんだそれ?」
「簡易の転移門の魔法陣です。ここに繋げとこうと思って。」
「そんなとこで消えちまわないのか?」
「魔力を流して座標を記録してしまえば魔法陣自体は消えても大丈夫なんですよ!」
昨日のスープにマカロニを加え、ソーセージもたっぷり茹でて焼けたパンに挟んでいく。
そこへピクルスとトマトソースを添えようと、デイビッドが保冷庫の方へ視線を移した瞬間、パンが次々とどこかへ消えて行った。
嫌な予感と馴れた気配に後ろを向くのを躊躇っていると、決定的な声が聞こえてしまう。
「ねぇ、甘いパン無いの?」
「ねぇよ!なんでお前がここに居るんだよ!!」
「なによ!私に一言も無くどっか行く方が悪いんでしょ?!部屋は空っぽで学園はめちゃくちゃだし、温室は閉まって鍵掛かってるし!リズは大事な用があるとかで居ないし!!そしたらエリックがここに転移門繋げるって聞いたから、早いとこ向こうと繋げて座標固定してこっちに来たって訳!」
「聞いたって?誰に!」
「ヴィオラに!」
「おはようございます!スープ美味しいです!」
ヴィオラは連絡が来るのを待ち切れず、今朝は寮の朝食も食べずにエリックが門を繋げるのを、今か今かと魔法学棟の転移装置の前で待っていたそうだ。
そこへ便乗してやって来てしまったのがシェルリアーナだ。
「タルトも食べちゃったし、甘い物作ってよ!」
「もう?早くねぇ!?」
普段から何か作る際には多めかつ大きめで周囲を驚かせて来たデイビッドが太刀打ちできない程、この令嬢は本当によく食べる。
いや、食べるようになった…
(絶対に会った時より1.5は増えてんだろ…)
※増えている
オーブンにドカッと大きなベリーのパイと、白パンにもたっぷりジャムとチョコレートを詰めて焼き、石窯にカステラ生地を流し入れたフライパンを仕込み、デイビッドは頃合いを見て釣りの支度を始めた。
「デイビッド様、釣りに行くんですね!?あの森の奥の湖ですか?!地図では学園の園庭くらい広いみたいですよ!?」
「ああ、その前にちょっとだけ仕事を片付けてくるから、待っててくれるか?」
「わかりました!早く帰って来て下さいね!?」
ケーキを取り出して見せると、ヴィオラもシェルリアーナも大人しくなったので、そのままムスタに荷車を引かせ、例の館まで向かって行く。
納屋の中からはゴソゴソ音はしていたが、誰も逃げてはおらず、昨夜デイビッドが倒した男以外はまだ気を失っていた。
片っ端から荷馬車に積み込み、館の中にあった武器や荷物も乗せると、仕切り板をはめ込んで上から雨避けの幌を被せてしまい、目指すは最寄りのギルド。
実は王都にはギルドが無い。
結界の守護がある王都にそんな無粋な物は必要無いとされ、50年も前に撤去されて以降、情報伝達用の小さな支部が残されたのみとなっている。
一番近いギルドは、王都の真横の農村地帯を治めるコンラッド領。
学園の管理する山もここにあり、ギルドには学生が入る際に護衛や指導などでいつも世話になっている。
コンラッド領の町中にあるギルド“コルビス”は、良く言えば平和、悪く言えば雑用しか仕事がない。
しかし、町にとって有り難い存在であるのは確かで、依頼も高額ではないが常に入り、学園の敷地に当たる森の管理もあり、更に学生などが利用する際には魔物素材なども買い取るため、そこそこ賑わいのあるギルドだ。
デイビッドが町に入ろうとすると何やら入り口が物々しい。
いつもは居ない警備と検問が敷かれ、荷物を改めている。
「なんかあったのか?」
「ああ、北の方で盗賊団の大捕物のあってな。残党がこっちに流れて来てるらしい。今朝からギルドが出張って警戒中さ。」
「キリフの…盗賊…?」
「あんたアデラ人だろ?気をつけないとカモにされちまうぞ?」
「被害が出てるのか?」
「こっちに向かう馬車と、商隊がひとつやられて積み荷を持っていかれたってよ。有り金置いて逃げたから命までは取られなかったが、聞いた手口からして殺しもする様な連中だそうだ。あんたも用心しなよ?そんな訳で、悪いが積み荷を見せてもらってもいいかい?サッと終わりにするからよ。」
「ああ、構わねぇぜ。」
憲兵はもう何度目かになるかもわからない退屈な作業に嫌気が差した様子で幌をめくり、目を丸くした。
「あ、あんた、こりゃァ一体…?!」
「空き家に潜んでたゴロツキだよ。刃物を向けられたんで、とっ捕まえて来たとこだ。騎士団もギルドもあるからここに連れてきたんだが、正解だったみたいだな!」
荷馬車は止められ、その場で待っているとギルドの従業員が慌てて走って来た。
「盗賊が捕まったってのは本当か?!」
「まだどこの野郎共かは分かんねぇけどな。昨日空き家で酒盛りしてたから、様子を見に行ったら脅されたんで捕まえて来た。手配書かなんか出てないか?」
「ちょ…ちょっと待ってくれ…あ!あった!!キリフの街道で取り逃した灰雪の盗賊団の残党だ!片目に傷のあるこの男、間違い無い!」
どうやら中の数人の顔が割れていて、人相書きが出回っていたらしい。
なかなかの手練れで、剣も銃もかなりの腕前だとか。
本当にアリー様々だ。
「明日、最寄りのギルドに持って行くからこのままにしといてくれ。」
「ワカッタ!」
「いやぁ!僕の出番なかったねぇ。」
「メガネ ヤクタタズ」
「そういう言葉どこで覚えるの?」
ヘラヘラしながら、ベルダはデイビッドとアリーを見て何か嬉しそうにしていた。
(魔物の本性は他の生物の命を奪う事だ。それを人間に合わせて抑え込み、相手を殺さず捕らえる事の重大さ…伝わんないかな。こんな奇跡、他にないんだよ…?)
人間のために魔物である事を捨てたアルラウネと、アリーを信じて受け入れるデイビッド、これは互いの信頼のみで成り立つ細い糸のような奇跡だ。
願わくば、この関係が途絶えること無く続く事をベルダは常に祈っている。
建物の外に出ると、空にはもう星が一面に輝いていた。
「夜だけど、大丈夫か?」
「アリー ヨルハスキ! シズカデ キモチイイ」
「じゃぁ、僕達はしばらく戻らないから、何かあったらエリック君に頼んで君にあげた指輪に魔力を流してもらうといいよ。そしたらここまで戻って来るから!」
「アリー、気をつけねぇとコイツは飲み食いすら忘れるからな。ちゃんと責任持って世話するんだぞ?」
「ワカッタ!」
「アハハ、これじゃどっちが飼われてるのかわかんないねぇ!」
「自分で言うな!!」
アリーは目を閉じると、真っ暗な森に向かってツルを伸ばし始めた。
魔力が溢れ出し、最早元の面影は欠片も無く、更に魔物然とした姿に変化していく。
「イッテモイイ…?」
「もちろん、思いっ切り暴れて来いよ!」
「アリガトウ! イッテキマス!」
「じゃぁねデイビッド君!行って来るよ!」
アリーは全身に魔力を纏わせると、ベルダと一緒に森の奥目指し、滑るように闇の中に消えて行った。
2人を見送ると、デイビッドも館から頂いて来たランプを揺らしながら、マロニエの木を探して草むらを歩いて行った。
「ぜんっぜん見えねぇのな!!」
「そういう魔法ですからねぇ。」
暗い中、ようやく見つけたマロニエの木に近寄った瞬間、いきなり馬車の壁が現れ激突したデイビッドは、顔を洗いながら自分だけ受ける事のできない魔法の恩恵に恨み言を吐いた。
「こんなギリギリで見えなくすんなよ、危ねぇな!」
「あんな派手にぶつかる方が珍しいんですけどね、普通」
「しっかし、やたら広くて拠点探すのも一苦労だ…せめてなんか印とかねぇと、ヴィオラが迷ったらどうすんだ…」
「ヴィオラ様ならポイントの魔力を感知できますから、隠蔽の有無関わらず僕のいる所へは戻って来られるんですよ。」
「俺の所じゃなく!?」
「無理ですよ…魔力は無いし魔素反応すら皆無で、寝たら最後闇と同化する様な人、魔術師でも見つけられませんて…」
「…もうちょい存在感あるだろ…?」
湧いたヤカンを下ろし、昼間見つけた野生化したハーブと木苺の葉で適当に茶を淹れると、デイビッドはようやく一息ついて背もたれ付きの折り畳み椅子に腰掛けた。
とろとろと燃える熾き火と、星明かりだけが頼りの夜の中で、デイビッドは久々に心地良い眠りに落ちて行った。
次の朝、デイビッドが据え付けのオーブンでパンを焼いていると、着替えたエリックが馬車から少し離れた所で地面に何かを描いていた。
「なんだそれ?」
「簡易の転移門の魔法陣です。ここに繋げとこうと思って。」
「そんなとこで消えちまわないのか?」
「魔力を流して座標を記録してしまえば魔法陣自体は消えても大丈夫なんですよ!」
昨日のスープにマカロニを加え、ソーセージもたっぷり茹でて焼けたパンに挟んでいく。
そこへピクルスとトマトソースを添えようと、デイビッドが保冷庫の方へ視線を移した瞬間、パンが次々とどこかへ消えて行った。
嫌な予感と馴れた気配に後ろを向くのを躊躇っていると、決定的な声が聞こえてしまう。
「ねぇ、甘いパン無いの?」
「ねぇよ!なんでお前がここに居るんだよ!!」
「なによ!私に一言も無くどっか行く方が悪いんでしょ?!部屋は空っぽで学園はめちゃくちゃだし、温室は閉まって鍵掛かってるし!リズは大事な用があるとかで居ないし!!そしたらエリックがここに転移門繋げるって聞いたから、早いとこ向こうと繋げて座標固定してこっちに来たって訳!」
「聞いたって?誰に!」
「ヴィオラに!」
「おはようございます!スープ美味しいです!」
ヴィオラは連絡が来るのを待ち切れず、今朝は寮の朝食も食べずにエリックが門を繋げるのを、今か今かと魔法学棟の転移装置の前で待っていたそうだ。
そこへ便乗してやって来てしまったのがシェルリアーナだ。
「タルトも食べちゃったし、甘い物作ってよ!」
「もう?早くねぇ!?」
普段から何か作る際には多めかつ大きめで周囲を驚かせて来たデイビッドが太刀打ちできない程、この令嬢は本当によく食べる。
いや、食べるようになった…
(絶対に会った時より1.5は増えてんだろ…)
※増えている
オーブンにドカッと大きなベリーのパイと、白パンにもたっぷりジャムとチョコレートを詰めて焼き、石窯にカステラ生地を流し入れたフライパンを仕込み、デイビッドは頃合いを見て釣りの支度を始めた。
「デイビッド様、釣りに行くんですね!?あの森の奥の湖ですか?!地図では学園の園庭くらい広いみたいですよ!?」
「ああ、その前にちょっとだけ仕事を片付けてくるから、待っててくれるか?」
「わかりました!早く帰って来て下さいね!?」
ケーキを取り出して見せると、ヴィオラもシェルリアーナも大人しくなったので、そのままムスタに荷車を引かせ、例の館まで向かって行く。
納屋の中からはゴソゴソ音はしていたが、誰も逃げてはおらず、昨夜デイビッドが倒した男以外はまだ気を失っていた。
片っ端から荷馬車に積み込み、館の中にあった武器や荷物も乗せると、仕切り板をはめ込んで上から雨避けの幌を被せてしまい、目指すは最寄りのギルド。
実は王都にはギルドが無い。
結界の守護がある王都にそんな無粋な物は必要無いとされ、50年も前に撤去されて以降、情報伝達用の小さな支部が残されたのみとなっている。
一番近いギルドは、王都の真横の農村地帯を治めるコンラッド領。
学園の管理する山もここにあり、ギルドには学生が入る際に護衛や指導などでいつも世話になっている。
コンラッド領の町中にあるギルド“コルビス”は、良く言えば平和、悪く言えば雑用しか仕事がない。
しかし、町にとって有り難い存在であるのは確かで、依頼も高額ではないが常に入り、学園の敷地に当たる森の管理もあり、更に学生などが利用する際には魔物素材なども買い取るため、そこそこ賑わいのあるギルドだ。
デイビッドが町に入ろうとすると何やら入り口が物々しい。
いつもは居ない警備と検問が敷かれ、荷物を改めている。
「なんかあったのか?」
「ああ、北の方で盗賊団の大捕物のあってな。残党がこっちに流れて来てるらしい。今朝からギルドが出張って警戒中さ。」
「キリフの…盗賊…?」
「あんたアデラ人だろ?気をつけないとカモにされちまうぞ?」
「被害が出てるのか?」
「こっちに向かう馬車と、商隊がひとつやられて積み荷を持っていかれたってよ。有り金置いて逃げたから命までは取られなかったが、聞いた手口からして殺しもする様な連中だそうだ。あんたも用心しなよ?そんな訳で、悪いが積み荷を見せてもらってもいいかい?サッと終わりにするからよ。」
「ああ、構わねぇぜ。」
憲兵はもう何度目かになるかもわからない退屈な作業に嫌気が差した様子で幌をめくり、目を丸くした。
「あ、あんた、こりゃァ一体…?!」
「空き家に潜んでたゴロツキだよ。刃物を向けられたんで、とっ捕まえて来たとこだ。騎士団もギルドもあるからここに連れてきたんだが、正解だったみたいだな!」
荷馬車は止められ、その場で待っているとギルドの従業員が慌てて走って来た。
「盗賊が捕まったってのは本当か?!」
「まだどこの野郎共かは分かんねぇけどな。昨日空き家で酒盛りしてたから、様子を見に行ったら脅されたんで捕まえて来た。手配書かなんか出てないか?」
「ちょ…ちょっと待ってくれ…あ!あった!!キリフの街道で取り逃した灰雪の盗賊団の残党だ!片目に傷のあるこの男、間違い無い!」
どうやら中の数人の顔が割れていて、人相書きが出回っていたらしい。
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本当にアリー様々だ。
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カクヨムで公開したものに手を入れたものです。