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黒豚令息の領地開拓編
飛行日和
「で?なんでこんな夜にわざわざ空なんか飛んで来たんだ?」
「実は血統の能力が完全開花したのついさっきなんだ。空を飛んで来たのは飛行の練習と、君に見せたかったから。」
「コウモリよか良さそうだな。」
「もう最高だったよ。こんなに自由に空が飛べるなんて夢みたいだった!」
ペラペラと風に流されるコウモリではなく、血統の開花により夜空を切り裂くように鋭く羽ばたく竜の翼を手に入れ、エドワードはもう感無量だと言う。
「あ、それからちょっと報告。以前エリック先生にナイトメアを仕掛けた刺客だった女生徒が、君に使われた毒の入手を手伝ってたって再捕縛されてたよ。」
「なんだ投獄されてたんじゃねぇのか。」
「それがね、教会が責任持って処罰するとか言って引き取った後に野放しにしてたらしいよ。」
「ろくでもねぇ…」
「今度こそ徹底的に調べられてさ、なんと昨年の芸術祭のステージで緞帳を落としたのも彼女だったって話。女神信仰の過激派で聖女に傾向し過ぎて暴走してたってさ。怖いよね。」
「それで終わるなら、これ切り終わりにして欲しい…」
エドワードはプラムのパイとハーブティーを堪能しながら、月の明かりに照らされた夜の森を見つめていた。
森の先にそびえる仄かな光に包まれた巨木が幻想的だ。
「所で…ここってすごいものが生えてるんだね…」
「ああ、アレだろ?アリーの腹の中から出て来た種が育ったんだってよ。」
「ここからでもぼんやり光って見えるのわかる!?あれ、集まった妖精の光だよ?!」
「らしいな…」
「イヴェットが見たら発狂するだろうね。」
エドワードはその後、また来ると言って翼を広げ、夜空へ飛び立って行った。
「あら、誰か来てたの?」
「エドがな。血統が覚醒したんで報告に来てた。」
「ホント?!やっと能力が開花したのね!?あぁ良かった。ずっと心配してたのよ!」
「ちゃんと吸血鬼らしくなってた。」
「変な奴の血なんか飲むから具合悪くしてないか気になってたのよね。」
「悪かったな!!」
薬草を摘み終えたシェルリアーナ達が戻り、いよいよ夜が更ける。
「そういやベルダはどうした?」
「ネカシタ!」
見ると、得意げに胸を張るアリーのツタの中に、眠ったベルダが運ばれていた。
「アリー チャント オセワシテル」
「そうか、エライな…」
恐らく眠りの花粉を使われたのだろう、記録用のノートとぺんはそれでも離さない辺りは大したモノだ。
アリーはベルダを外のハンモックに寝かせると、自分は再び森の方へ戻ろうとする。
「アソンデクル」
「こんな時間に…ってそうか、アリーには夜昼なんか関係無いのか。」
「お日様浴びたから元気なんですって。大丈夫よ、私達の心配なんていらないくらい強いんだからアリーは!」
「それでも気をつけるんだぞ?」
「ワカッタ イッテキマス!」
「それじゃ、私もお休みなさい…」
「おぅ、お休み…ってお前も帰らねぇのか?!」
「今度こそ誰も近づけない様に結界張るからいいの!」
シェルリアーナはエリックと反対側のベッド周りに私物を配置し、自分だけの空間を作るとカーテンを引いて直ぐに眠ってしまった。
(どいつもこいつも、好きにも楽しんでんなぁ…)
デイビッドも変わらずチェアに座り静かに目を閉じた。
「酷いと思わないか!?記録中に「寝る時間~」とか言っていきなり意識奪うんだよ?!おかげで記録が中途半端で続きが思い出せない!!」
コーヒーを飲みながら、夕べも良く寝て肌艶の良いベルダが朝から文句を垂れている。
デイビッドはフライパンで大きな目玉焼きを焼きながら、鶏肉と野草のサラダと、葉野菜のスープを火にかけていた。
「そう言えば!アリーはどこに行ったんだい!?」
「木の上にツリーハウス拵えて遊んでる。」
見上げると、マロニエの大枝にツタを絡めた大きな繭がぶら下がり、中で遊び疲れたアリーが丸まって眠る姿が見える。
それを見てまた何か書き始めたベルダを他所に、デイビッドは朝食の支度を整えると、焼き上がったパンを取り出してカゴに山盛りにした。
「パンの焼ける匂いで目が冷めるって…幸せ過ぎるわ…」
「そりゃ良かったな。」
起き抜けに焼きたてをひとつつまみながら、シェルリアーナがポットのコーヒーに手を伸ばした。
一口含んで香りを楽しむと、今度はミルクを加えて飲んでいる。
「貴方も朝はコーヒーなの?!」
「俺のは違う。これは炒った大麦を煮出したもんだ。」
「美味しいの?!」
「東方じゃもう少し薄く作って水代わりに飲むんだよ。」
こちらは香ばしい麦の香りが、見慣れない東方製の陶器のポットから注がれている。
「コーヒーもいい香り…」
「アデラから送られてきた豆だ。俺はあんまり飲まねぇから、この際消費しちまおうと思ってよ。」
「コーヒー派には嬉しいよ?」
サイフォンから落ちる煎りたてのコーヒーは、また格別な香りだ。
「苦い…」
「そういうもんだからな…」
その後、転移装置を潜って来たヴィオラが、コーヒーを楽しむ大人のマネをして洗礼を受けた。
「口がギュッてなる程苦いです…」
「ストレートでいくなよ、ミルクも砂糖も入れていいんだから…」
ヴィオラにはまだまだコーヒーは早かったらしい。
甘めのカフェオレで落ち着くと、目玉焼きを乗せたパンを食べながら今日は何をしようとデイビッドと相談を始める。
「そうだ!湖の仕掛け、どうなったか見に行きませんか!?」
「あぁ…アレな、無くなってた…仕掛けごと食われた跡があって、ちょん切れた金網の断片が浮いてたよ…」
「怖い…」
「絶対近づくなよ?」
「うーん…じゃぁ、今日はなにをしましょうか?」
「そうだ、ヴィオラ。ファルコに乗ってみる気はないか?」
「ファルコにですか!?」
「とにかく今領内がどうなってんのか、上空から一度見て回って来ようと思うんだ。」
「乗りたい!デイビッド様と2人で空のデートしたいです!」
朝食後、シェルリアーナは薬草の鮮度が良い内に薬を作りたいと、錬成釜と壺鍋を取り出し作業に取り掛かった。
エリックと今日は溜まった書き物をまとめるというベルダを馬車に残し、ヴィオラとデイビッドはファルコを探した。
口笛を吹くとムスタと戯れていたファルコがこちらへ寄ってくる。
「ファルコ、今日はヴィオラを乗せるから、無茶するなよ?」
「よろしくね!」
「キュルルルル」
ファルコは大人しく脚を曲げ、ヴィオラがゆっくり跨るのを行儀良く待っていた。
「フフフ!ファルコは紳士ね!?」
「男乗せる時とはエライ違いだな…」
ヴィオラのベルトを締めるとデイビッドも後ろへ飛び乗り、綱を引いた。
ゆっくりと翼を広げ、少しずつ地面から離れていく。
「わ!わ!デイビッド様、飛んでます!飛んでますよ!?」
「しっかりつかまってろよ。馬に乗るのより平行感覚が要るぞ?」
鞍をつかむヴィオラの後ろから太い綱を握り、デイビッドが指示を出すとファルコも素直に向きを変えた。
「森をぐるり一周して、湖の上を飛んでみようと思う。」
「はい!」
川筋を辿り、森の行き止まりだったその先へ向かうと、早くも移動中の猪の群れと大きな角の鹿が現れた。
普通の野生動物もいるが、どうも魔物の方がが多いようだ。
だんだん近づいて来る巨木に目が眩む。
「木が近くなってきたな…」
「すごぉ~い!おっっきぃですねぇデイビッド様!」
ベルダの言った通り、余りの大きさに脳が錯覚を起こして遠近感が正しく掴めない。
「少し降りてみるか…」
「大丈夫ですかね?」
木の近くにファルコを降ろすと、森の空気が全く違う事に気が付いた。
いつだったか、デイビッドが学園の中にある精霊の領域に迷い込んだ時の様な、人の世界とは根本から別物の様な、澄み切った清浄な気に満ち溢れている。
2人はファルコを連れて木の周りを一周しようとしたが、なかなか元の場所に戻ることが出来ないほど幹が太く大きい。
見上げると、たわわに果実が実っている。
「ブドウみたいですね。」
「ああ…文献に寄ると、精霊樹の木にはあらゆる果実が実って、森を豊かにするんだと。本物の精霊樹の実は精霊が必要とした時にしか現れないらしい。」
「精霊の領域にはこんな木がたくさん生えているんですかね…」
「どうだがなぁ…」
見上げる枝にはたくさんの果実がついた房が垂れ下がり、風に揺れていた。
「実は血統の能力が完全開花したのついさっきなんだ。空を飛んで来たのは飛行の練習と、君に見せたかったから。」
「コウモリよか良さそうだな。」
「もう最高だったよ。こんなに自由に空が飛べるなんて夢みたいだった!」
ペラペラと風に流されるコウモリではなく、血統の開花により夜空を切り裂くように鋭く羽ばたく竜の翼を手に入れ、エドワードはもう感無量だと言う。
「あ、それからちょっと報告。以前エリック先生にナイトメアを仕掛けた刺客だった女生徒が、君に使われた毒の入手を手伝ってたって再捕縛されてたよ。」
「なんだ投獄されてたんじゃねぇのか。」
「それがね、教会が責任持って処罰するとか言って引き取った後に野放しにしてたらしいよ。」
「ろくでもねぇ…」
「今度こそ徹底的に調べられてさ、なんと昨年の芸術祭のステージで緞帳を落としたのも彼女だったって話。女神信仰の過激派で聖女に傾向し過ぎて暴走してたってさ。怖いよね。」
「それで終わるなら、これ切り終わりにして欲しい…」
エドワードはプラムのパイとハーブティーを堪能しながら、月の明かりに照らされた夜の森を見つめていた。
森の先にそびえる仄かな光に包まれた巨木が幻想的だ。
「所で…ここってすごいものが生えてるんだね…」
「ああ、アレだろ?アリーの腹の中から出て来た種が育ったんだってよ。」
「ここからでもぼんやり光って見えるのわかる!?あれ、集まった妖精の光だよ?!」
「らしいな…」
「イヴェットが見たら発狂するだろうね。」
エドワードはその後、また来ると言って翼を広げ、夜空へ飛び立って行った。
「あら、誰か来てたの?」
「エドがな。血統が覚醒したんで報告に来てた。」
「ホント?!やっと能力が開花したのね!?あぁ良かった。ずっと心配してたのよ!」
「ちゃんと吸血鬼らしくなってた。」
「変な奴の血なんか飲むから具合悪くしてないか気になってたのよね。」
「悪かったな!!」
薬草を摘み終えたシェルリアーナ達が戻り、いよいよ夜が更ける。
「そういやベルダはどうした?」
「ネカシタ!」
見ると、得意げに胸を張るアリーのツタの中に、眠ったベルダが運ばれていた。
「アリー チャント オセワシテル」
「そうか、エライな…」
恐らく眠りの花粉を使われたのだろう、記録用のノートとぺんはそれでも離さない辺りは大したモノだ。
アリーはベルダを外のハンモックに寝かせると、自分は再び森の方へ戻ろうとする。
「アソンデクル」
「こんな時間に…ってそうか、アリーには夜昼なんか関係無いのか。」
「お日様浴びたから元気なんですって。大丈夫よ、私達の心配なんていらないくらい強いんだからアリーは!」
「それでも気をつけるんだぞ?」
「ワカッタ イッテキマス!」
「それじゃ、私もお休みなさい…」
「おぅ、お休み…ってお前も帰らねぇのか?!」
「今度こそ誰も近づけない様に結界張るからいいの!」
シェルリアーナはエリックと反対側のベッド周りに私物を配置し、自分だけの空間を作るとカーテンを引いて直ぐに眠ってしまった。
(どいつもこいつも、好きにも楽しんでんなぁ…)
デイビッドも変わらずチェアに座り静かに目を閉じた。
「酷いと思わないか!?記録中に「寝る時間~」とか言っていきなり意識奪うんだよ?!おかげで記録が中途半端で続きが思い出せない!!」
コーヒーを飲みながら、夕べも良く寝て肌艶の良いベルダが朝から文句を垂れている。
デイビッドはフライパンで大きな目玉焼きを焼きながら、鶏肉と野草のサラダと、葉野菜のスープを火にかけていた。
「そう言えば!アリーはどこに行ったんだい!?」
「木の上にツリーハウス拵えて遊んでる。」
見上げると、マロニエの大枝にツタを絡めた大きな繭がぶら下がり、中で遊び疲れたアリーが丸まって眠る姿が見える。
それを見てまた何か書き始めたベルダを他所に、デイビッドは朝食の支度を整えると、焼き上がったパンを取り出してカゴに山盛りにした。
「パンの焼ける匂いで目が冷めるって…幸せ過ぎるわ…」
「そりゃ良かったな。」
起き抜けに焼きたてをひとつつまみながら、シェルリアーナがポットのコーヒーに手を伸ばした。
一口含んで香りを楽しむと、今度はミルクを加えて飲んでいる。
「貴方も朝はコーヒーなの?!」
「俺のは違う。これは炒った大麦を煮出したもんだ。」
「美味しいの?!」
「東方じゃもう少し薄く作って水代わりに飲むんだよ。」
こちらは香ばしい麦の香りが、見慣れない東方製の陶器のポットから注がれている。
「コーヒーもいい香り…」
「アデラから送られてきた豆だ。俺はあんまり飲まねぇから、この際消費しちまおうと思ってよ。」
「コーヒー派には嬉しいよ?」
サイフォンから落ちる煎りたてのコーヒーは、また格別な香りだ。
「苦い…」
「そういうもんだからな…」
その後、転移装置を潜って来たヴィオラが、コーヒーを楽しむ大人のマネをして洗礼を受けた。
「口がギュッてなる程苦いです…」
「ストレートでいくなよ、ミルクも砂糖も入れていいんだから…」
ヴィオラにはまだまだコーヒーは早かったらしい。
甘めのカフェオレで落ち着くと、目玉焼きを乗せたパンを食べながら今日は何をしようとデイビッドと相談を始める。
「そうだ!湖の仕掛け、どうなったか見に行きませんか!?」
「あぁ…アレな、無くなってた…仕掛けごと食われた跡があって、ちょん切れた金網の断片が浮いてたよ…」
「怖い…」
「絶対近づくなよ?」
「うーん…じゃぁ、今日はなにをしましょうか?」
「そうだ、ヴィオラ。ファルコに乗ってみる気はないか?」
「ファルコにですか!?」
「とにかく今領内がどうなってんのか、上空から一度見て回って来ようと思うんだ。」
「乗りたい!デイビッド様と2人で空のデートしたいです!」
朝食後、シェルリアーナは薬草の鮮度が良い内に薬を作りたいと、錬成釜と壺鍋を取り出し作業に取り掛かった。
エリックと今日は溜まった書き物をまとめるというベルダを馬車に残し、ヴィオラとデイビッドはファルコを探した。
口笛を吹くとムスタと戯れていたファルコがこちらへ寄ってくる。
「ファルコ、今日はヴィオラを乗せるから、無茶するなよ?」
「よろしくね!」
「キュルルルル」
ファルコは大人しく脚を曲げ、ヴィオラがゆっくり跨るのを行儀良く待っていた。
「フフフ!ファルコは紳士ね!?」
「男乗せる時とはエライ違いだな…」
ヴィオラのベルトを締めるとデイビッドも後ろへ飛び乗り、綱を引いた。
ゆっくりと翼を広げ、少しずつ地面から離れていく。
「わ!わ!デイビッド様、飛んでます!飛んでますよ!?」
「しっかりつかまってろよ。馬に乗るのより平行感覚が要るぞ?」
鞍をつかむヴィオラの後ろから太い綱を握り、デイビッドが指示を出すとファルコも素直に向きを変えた。
「森をぐるり一周して、湖の上を飛んでみようと思う。」
「はい!」
川筋を辿り、森の行き止まりだったその先へ向かうと、早くも移動中の猪の群れと大きな角の鹿が現れた。
普通の野生動物もいるが、どうも魔物の方がが多いようだ。
だんだん近づいて来る巨木に目が眩む。
「木が近くなってきたな…」
「すごぉ~い!おっっきぃですねぇデイビッド様!」
ベルダの言った通り、余りの大きさに脳が錯覚を起こして遠近感が正しく掴めない。
「少し降りてみるか…」
「大丈夫ですかね?」
木の近くにファルコを降ろすと、森の空気が全く違う事に気が付いた。
いつだったか、デイビッドが学園の中にある精霊の領域に迷い込んだ時の様な、人の世界とは根本から別物の様な、澄み切った清浄な気に満ち溢れている。
2人はファルコを連れて木の周りを一周しようとしたが、なかなか元の場所に戻ることが出来ないほど幹が太く大きい。
見上げると、たわわに果実が実っている。
「ブドウみたいですね。」
「ああ…文献に寄ると、精霊樹の木にはあらゆる果実が実って、森を豊かにするんだと。本物の精霊樹の実は精霊が必要とした時にしか現れないらしい。」
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