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0章
10夜 優しさの使い方
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同時刻。蜂蜜色の夕焼け空を背に、カモメは空を舞っている。
今日は昨日よりも、高く飛ぼう。明日は、今日よりも高く飛ぼう。
天国に居る、お母さんに会う為に。
お母さんは空で一番高いところに居ると、カモメの兄弟が教えてくれた。
そこは楽園とも呼ばれているらしく、辿り着いたものはどんな願いも叶うらしい。
楽園を目指して、更なる上空へ!
「くぅ~?」
突如、空が真っ暗になった。さっきまでの蜂蜜色の、おいしそうな空が嘘みたいだ。
雨が降るのだろうか? カモメは、雨が嫌いだった。
お母さんが亡くなった日も、雨だったからだ。
カモメは真っ暗な空を見上げた。
いつから自分は、空が昏くなったと錯覚していたのだろう?
空ではなくて、空を覆い尽くすような巨大な影だったのだ。
なんて大きな鳥なんだろう? 彼なら、楽園の場所も知っているかもしれない。
カモメは巨大な影に向かって、更に上空へと飛翔した。
その鳥の名前を、人間はイカロスと呼ぶ。
*
イカロスのとある船室。
舞踏会が開けそうな広々とした部屋を見て、男は感嘆の息を漏らした。
彼の息に合わせて、漆黒の髪が揺れる。
大きな天蓋付きのベッドに、薔薇模様のプチポワン刺繍のサロンチェアに、蓄音機からは誰もが耳にしたことがある煌びやかなメヌエットが流れている。
絨毯も華美な薔薇模様で、スナック菓子の欠片を落とすことすらはばかられる。
男はテーブルに置かれたポットに手を取りグラスに移し、グラスに口をする。
「いけません! 貴方は囚人ではなく特別保護人なのですから、茶汲みなどは我々が」
黒ローブの一人が、静止をかけた。
声音から察するに、少年のものだ。
声変わり前の高い声をしている。果実のような甘酸っぱく、艶のある声音だ。
特別保護人と、十歳近く年が離れているだろう。
また別の黒ローブの人間は、彼を横抱きしてベッドに放り込んだ。
武術の心得がある特別保護人のパンチや、蹴りが一切通用していない。
黒ローブの風に、流されるだけだった。
「上からの命令です。貴方を国宝並に、丁重に扱えと。要望は、全てお聞きしますよ」
物怖じを感じない、落ち着いた男性の声音。
黒ローブ男の感情は、一切感じない。上から伝えられた連絡を、ただ伝えているだけ。
この黒ローブ達はみんな同じ姿勢で立ち、歩幅も、敬礼の角度も、全て同じなのだ。
まるで、機械人形のよう。
「それってさ。例えば、帝都一帯を吹き飛ばす爆弾を落として。って言ったら、叶えてくれんの?」
黒ローブ達が、驚いた声を小さくあげる。
まるで大悪党を前にした、勇者のような声だった。
世間的には自分達は大悪党側であるのに、だ。
みんな武器を構え、ヴェノムに襲いかかった。
ただ一人を、除いて。
(俺を横抱きした野郎は、反応ナシか。マジで機械なんじゃねぇの?)
その機械みたいな男が「やめなさい」と、黒ローブ達に制止をかけた。
みんなが「班長、申し訳ありません」と頭を下げている。
コンコンと、扉がノックされた。騒ぎに掻き消されそうな、小さな音だ。
黒髪の男は、直感した。
拳が小さな存在に違いない! 男は、こんな品のあるノックをしない! きっと、女子だ!
扉の奥から姿を現したのはーー
「ンワーッ! ウルトラ プリティー コケティッシュ ガール! アルストレンジ可愛い大賞受賞してらっしゃいますよねぇ!? 俺は、ヴェノムって言います! 今晩、暇ですか!? 人間は一人では解けない愛のパズルを抱いてますからね、二人でパズルを完成させーーゲファッ!!!」
たちまちどよめく、黒ローブ達。
ウルトラ プリティー コケティッシュガールこと爽乃は、至福のスマイルをヴェノムに向ける。
笑顔を崩さず「10t」と書かれた、身の丈ほどある木槌を構えた。
そのまま大きく振りかぶって、ヴェノムを野球ボールのように打ち付けたのだ。
ヴェノムの身体は宙を舞い、天井に大穴が空いた。
黒ローブの中でも小柄な人間が、ヴェノムを横抱きした黒ローブに耳打ちする。
「タンザナイトさん……天井に穴開くの何回目ですか」
「私が記憶する限り、九回目ですね」
「爽乃さんが、開けた回数って」
「五回ですね」
「過半数超えてますね」
少年は黒ローブのフードの下で、小さく欠伸をした。
タンザナイト フィデーリスは、怒りも焦り呆れも感じてない。
上司ながら、タンザナイトを恐ろしく思っている。
(この人はいつ怒り、いつ笑うのだろう?)
タンザナイトは、爽乃に話しかけた。
「爽乃さん。またあの水を、布教したのですか?」
今話す話題か? それ? 少年は、喉まで出掛かった言葉を飲み込んだ。
「はい。でも、良さが分かって貰えませんでした。私の努力不足です」
さも悲しそうに、項垂れる爽乃。
「常人はあんな気色悪い水、喜びませんよ。他に生き甲斐を、見つけることをお勧めします」
タンザナイト フィデーリスは、また淡々と言葉を紡いだ。
*
半刻後。やけに下の階が騒がしい。
まるで人が投げ飛ばされでもした、騒がしさだ。
爽乃が去った後の牢屋はやけに広く思えて、キースは暇で暇で仕方がなかった。
しかしいつ殺されるかも分からない状況で、不貞寝をする気にもなれない。
「こんにちは。ご機嫌は、いかがでしょうか」
鉄格子の檻越しに、話しかけて来る黒ローブが一人。
爽乃とは、違う人間。それも、男。
キースの身体の筋肉は、岩のように固くなった。
「お利口さんらしいので、朝刊でも渡してあげようと思いまして」
「どうせ一面記事は、王都襲撃でしょう? 要らないです」
「他にも、特大ニュースがありますよ」
黒ローブ男は食事の支給窓に、新聞を差し込んだ。
バサリとそれは落ちるが、キースは拾うことすらままならない。
「貴方、性悪って言われませんか?」
「失礼。先に言っておくべきでした。私は優しくする人間を、選別しています。貴方が此処に居る時点で、私の優しさを使うに値しないのです」
不思議なことに、怒りを覚えなかった。
この黒ローブ達は、キース レイバンは罪人である。と、刷り込まれているのである。
あの極悪非道な、人間の部下だ。人の心を持っていないと、考えた方がいい。
「王都魔獣襲撃のみならず、遊覧船も魔獣に襲撃されました。遊覧船は、王都の港発のものです」
まるで芝居の前説のように言う、黒ローブの男。
キースの全身の血液と細胞が、動きを止めたように思えた。
どれだけ自分が固まっていたのか、分からない。
一分程の短時間にも思えるし、一時間くらいの長時間のような気もする。
キースの喉はカラカラに渇き切り、口を開く気が起きなかった。
「貴方のお父様が、乗ってらっしゃった船です。死亡者リストにも、生存者リストにも名前はない。生死不明なんです。この遊覧船の乗客の大半が貴族にも関わらず、金銭や金目の物が奪われていない。余りに不自然な、事件なんです」
「他人の不幸で、探偵ごっこをしないで下さい!!」
キースは捨て身の覚悟で、鉄格子に体当たりをした。
鉄格子の檻が砕ける訳もなく、性悪の黒ローブに一矢報いれる訳でもなく、額から血が滴るだけ。
自身の非力さに、キースは打ちひしがれた。
「失礼しました。無神経でした。世界保安団の見解は、王国を陥落させようとするテロリストの仕業だそうです。外れてはいないでしょうが、私はもっと別の何か違う組織が動いていると考えています」
男は絹糸のように、細い息を吐いた。
「それを何故、俺に伝えたんですか?」
「世界保安団に入る決意を、固めて貰う為です」
地方警察が知り得ない情報も、世界保安団ならば届くと言う。
一呼吸置いた後、男が口を開いた。
「私はタンザナイト フィデーリス。怒りや憎しみは、人を強くします。貴方の回答、お待ちしています」
この人間の言動力は、怒りや憎しみなのだろう。
彼の青紫の瞳に、囚われて逃げられない。ローブで顔など見えないのに、彼の目や鼻や口が分かる。
切り揃えられた、バターをぶちまけたような金の髪。毛量が多いのか、後ろで髪を更に三つ編みに結んでいる。獅子をも怯ませるような鋭い眼光の男。
「フィデーリスさん。俺、世界保安団に入ります」
「ありがとうございます。では、こちらを」
タンザナイトが差し出したのは、宛名も差し出し人も書かれていない真っ黒な封筒。アカシア模様の封蝋で、封筒は閉じられている。
「何ですか? これ?」
「シスター ミモザのお茶会の招待状です。簡単に魔獣退治部隊に入ると言いますが、今のままでは無理です。まずは彼女に、魔力開花をして頂きます」
今日は昨日よりも、高く飛ぼう。明日は、今日よりも高く飛ぼう。
天国に居る、お母さんに会う為に。
お母さんは空で一番高いところに居ると、カモメの兄弟が教えてくれた。
そこは楽園とも呼ばれているらしく、辿り着いたものはどんな願いも叶うらしい。
楽園を目指して、更なる上空へ!
「くぅ~?」
突如、空が真っ暗になった。さっきまでの蜂蜜色の、おいしそうな空が嘘みたいだ。
雨が降るのだろうか? カモメは、雨が嫌いだった。
お母さんが亡くなった日も、雨だったからだ。
カモメは真っ暗な空を見上げた。
いつから自分は、空が昏くなったと錯覚していたのだろう?
空ではなくて、空を覆い尽くすような巨大な影だったのだ。
なんて大きな鳥なんだろう? 彼なら、楽園の場所も知っているかもしれない。
カモメは巨大な影に向かって、更に上空へと飛翔した。
その鳥の名前を、人間はイカロスと呼ぶ。
*
イカロスのとある船室。
舞踏会が開けそうな広々とした部屋を見て、男は感嘆の息を漏らした。
彼の息に合わせて、漆黒の髪が揺れる。
大きな天蓋付きのベッドに、薔薇模様のプチポワン刺繍のサロンチェアに、蓄音機からは誰もが耳にしたことがある煌びやかなメヌエットが流れている。
絨毯も華美な薔薇模様で、スナック菓子の欠片を落とすことすらはばかられる。
男はテーブルに置かれたポットに手を取りグラスに移し、グラスに口をする。
「いけません! 貴方は囚人ではなく特別保護人なのですから、茶汲みなどは我々が」
黒ローブの一人が、静止をかけた。
声音から察するに、少年のものだ。
声変わり前の高い声をしている。果実のような甘酸っぱく、艶のある声音だ。
特別保護人と、十歳近く年が離れているだろう。
また別の黒ローブの人間は、彼を横抱きしてベッドに放り込んだ。
武術の心得がある特別保護人のパンチや、蹴りが一切通用していない。
黒ローブの風に、流されるだけだった。
「上からの命令です。貴方を国宝並に、丁重に扱えと。要望は、全てお聞きしますよ」
物怖じを感じない、落ち着いた男性の声音。
黒ローブ男の感情は、一切感じない。上から伝えられた連絡を、ただ伝えているだけ。
この黒ローブ達はみんな同じ姿勢で立ち、歩幅も、敬礼の角度も、全て同じなのだ。
まるで、機械人形のよう。
「それってさ。例えば、帝都一帯を吹き飛ばす爆弾を落として。って言ったら、叶えてくれんの?」
黒ローブ達が、驚いた声を小さくあげる。
まるで大悪党を前にした、勇者のような声だった。
世間的には自分達は大悪党側であるのに、だ。
みんな武器を構え、ヴェノムに襲いかかった。
ただ一人を、除いて。
(俺を横抱きした野郎は、反応ナシか。マジで機械なんじゃねぇの?)
その機械みたいな男が「やめなさい」と、黒ローブ達に制止をかけた。
みんなが「班長、申し訳ありません」と頭を下げている。
コンコンと、扉がノックされた。騒ぎに掻き消されそうな、小さな音だ。
黒髪の男は、直感した。
拳が小さな存在に違いない! 男は、こんな品のあるノックをしない! きっと、女子だ!
扉の奥から姿を現したのはーー
「ンワーッ! ウルトラ プリティー コケティッシュ ガール! アルストレンジ可愛い大賞受賞してらっしゃいますよねぇ!? 俺は、ヴェノムって言います! 今晩、暇ですか!? 人間は一人では解けない愛のパズルを抱いてますからね、二人でパズルを完成させーーゲファッ!!!」
たちまちどよめく、黒ローブ達。
ウルトラ プリティー コケティッシュガールこと爽乃は、至福のスマイルをヴェノムに向ける。
笑顔を崩さず「10t」と書かれた、身の丈ほどある木槌を構えた。
そのまま大きく振りかぶって、ヴェノムを野球ボールのように打ち付けたのだ。
ヴェノムの身体は宙を舞い、天井に大穴が空いた。
黒ローブの中でも小柄な人間が、ヴェノムを横抱きした黒ローブに耳打ちする。
「タンザナイトさん……天井に穴開くの何回目ですか」
「私が記憶する限り、九回目ですね」
「爽乃さんが、開けた回数って」
「五回ですね」
「過半数超えてますね」
少年は黒ローブのフードの下で、小さく欠伸をした。
タンザナイト フィデーリスは、怒りも焦り呆れも感じてない。
上司ながら、タンザナイトを恐ろしく思っている。
(この人はいつ怒り、いつ笑うのだろう?)
タンザナイトは、爽乃に話しかけた。
「爽乃さん。またあの水を、布教したのですか?」
今話す話題か? それ? 少年は、喉まで出掛かった言葉を飲み込んだ。
「はい。でも、良さが分かって貰えませんでした。私の努力不足です」
さも悲しそうに、項垂れる爽乃。
「常人はあんな気色悪い水、喜びませんよ。他に生き甲斐を、見つけることをお勧めします」
タンザナイト フィデーリスは、また淡々と言葉を紡いだ。
*
半刻後。やけに下の階が騒がしい。
まるで人が投げ飛ばされでもした、騒がしさだ。
爽乃が去った後の牢屋はやけに広く思えて、キースは暇で暇で仕方がなかった。
しかしいつ殺されるかも分からない状況で、不貞寝をする気にもなれない。
「こんにちは。ご機嫌は、いかがでしょうか」
鉄格子の檻越しに、話しかけて来る黒ローブが一人。
爽乃とは、違う人間。それも、男。
キースの身体の筋肉は、岩のように固くなった。
「お利口さんらしいので、朝刊でも渡してあげようと思いまして」
「どうせ一面記事は、王都襲撃でしょう? 要らないです」
「他にも、特大ニュースがありますよ」
黒ローブ男は食事の支給窓に、新聞を差し込んだ。
バサリとそれは落ちるが、キースは拾うことすらままならない。
「貴方、性悪って言われませんか?」
「失礼。先に言っておくべきでした。私は優しくする人間を、選別しています。貴方が此処に居る時点で、私の優しさを使うに値しないのです」
不思議なことに、怒りを覚えなかった。
この黒ローブ達は、キース レイバンは罪人である。と、刷り込まれているのである。
あの極悪非道な、人間の部下だ。人の心を持っていないと、考えた方がいい。
「王都魔獣襲撃のみならず、遊覧船も魔獣に襲撃されました。遊覧船は、王都の港発のものです」
まるで芝居の前説のように言う、黒ローブの男。
キースの全身の血液と細胞が、動きを止めたように思えた。
どれだけ自分が固まっていたのか、分からない。
一分程の短時間にも思えるし、一時間くらいの長時間のような気もする。
キースの喉はカラカラに渇き切り、口を開く気が起きなかった。
「貴方のお父様が、乗ってらっしゃった船です。死亡者リストにも、生存者リストにも名前はない。生死不明なんです。この遊覧船の乗客の大半が貴族にも関わらず、金銭や金目の物が奪われていない。余りに不自然な、事件なんです」
「他人の不幸で、探偵ごっこをしないで下さい!!」
キースは捨て身の覚悟で、鉄格子に体当たりをした。
鉄格子の檻が砕ける訳もなく、性悪の黒ローブに一矢報いれる訳でもなく、額から血が滴るだけ。
自身の非力さに、キースは打ちひしがれた。
「失礼しました。無神経でした。世界保安団の見解は、王国を陥落させようとするテロリストの仕業だそうです。外れてはいないでしょうが、私はもっと別の何か違う組織が動いていると考えています」
男は絹糸のように、細い息を吐いた。
「それを何故、俺に伝えたんですか?」
「世界保安団に入る決意を、固めて貰う為です」
地方警察が知り得ない情報も、世界保安団ならば届くと言う。
一呼吸置いた後、男が口を開いた。
「私はタンザナイト フィデーリス。怒りや憎しみは、人を強くします。貴方の回答、お待ちしています」
この人間の言動力は、怒りや憎しみなのだろう。
彼の青紫の瞳に、囚われて逃げられない。ローブで顔など見えないのに、彼の目や鼻や口が分かる。
切り揃えられた、バターをぶちまけたような金の髪。毛量が多いのか、後ろで髪を更に三つ編みに結んでいる。獅子をも怯ませるような鋭い眼光の男。
「フィデーリスさん。俺、世界保安団に入ります」
「ありがとうございます。では、こちらを」
タンザナイトが差し出したのは、宛名も差し出し人も書かれていない真っ黒な封筒。アカシア模様の封蝋で、封筒は閉じられている。
「何ですか? これ?」
「シスター ミモザのお茶会の招待状です。簡単に魔獣退治部隊に入ると言いますが、今のままでは無理です。まずは彼女に、魔力開花をして頂きます」
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