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第一話「点滅」
「点滅」(3)
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夕暮れの住宅街を歩きながら、セラはふとメグルの上着のすそをつまんだ。
「やぶれてる。縫うね」
「裁縫ができるのか?」
「まあ、そこそこには」
「器用だなァ、セラは」
空き地で足を止めると、セラはカバンから裁縫セットを取り出した。制服にあう色の糸を手早く選ぶや、さっさと上着の修繕を始める。
「よし、これでオーライ。今夜は雨予報もないし、気温もそれなりに暖かい。汚れた制服は、洗濯して一夜干しすれば綺麗になるよ」
「仕事が早いな……着いたよ、家だ」
メグルが立ち止まったのは、あまり上品とはいいがたい安アパートの前だった。なぜか居心地悪げに、セラへつぶやく。
「ほんとはお茶でもだしたいとこだが……家には入らないほうがいい。あいつがいる」
「お気遣いは無用だよ。ここで退散する。ところであいつ、って?」
「どうしようもなくてな」
メグルの愛想笑いには、かすかに他者を寄せつけない雰囲気が混じっていた。
「きょうはありがとう。不良の退治にケガや服の手当てまで……このお礼はまた、学校できっと」
「うん。困ったことがあったら、いつでも言って。じゃ、またあした」
路地の角で手を振り合い、セラとメグルは別れた。
力なく手をおろし、深く嘆息したのはメグルだ。
「井踊静良、か」
築何十年かになる古いアパートの階段は、のぼるたびに耳障りな金属音を響かせた。
「クラスじゃただのぼんやりした不思議ちゃんだと思ってたが、まさかこんなにも度胸があったなんて。たぶん根本的にいいやつなんだろうな……」
とぼとぼと通路を歩くと、メグルは自宅のカギを開けて入った。
部屋は薄暗くて、とても湿っぽい。台所の流し場に山をつくる洗っていない食器、何日も置きっぱなしのゴミ袋、無造作に散らかった女物の下着、そこかしこに転がる酒の空き缶、そして……
家に人はいた。
仏頂面のメグルの首に手を回した女が、もつれた舌で喋りかけてきたではないか。
「見たわよ~、あんた」
「酒臭え。また飲んでるのか」
二合理乃……この生き物が実の母親であることに、メグルにはもうなんの感慨もない。
メグルに物心がつく前後に、父親はいろいろトラブルがあって離婚している。息子のメグルとは、リノに内緒でときどき気遣いのメールを送り合うていどの関係だ。聞くところによれば、いまは再婚相手の女性とうまくやっているという。
母子家庭の育児等に疲れ果て、あるときからリノは、なにもかもを放棄して酒におぼれるようになった。アルバイト・パート等も試すには試すが、彼女の根拠のない理想の高さからどれも長続きはしない。そのため二合家は現在、父親からの養育費とメグル自身のアルバイト、国の諸保護を受けながらなんとか生活している。
恥ずかしげもなく缶ビールを嚥下して、リノはしゃっくりをひとつ放った。酒とタバコで肌は荒れ、髪も新聞紙のように艶がない。
ケガまみれの息子を心配もせず、リノはにやついた。
「話し声が聞こえたんでね。窓から見てたのよ」
「なにを?」
「あんたにもとうとうできたか、彼女が?」
「ちがう」
いまいましげに鼻を鳴らし、メグルは自室のスペースに通学カバンを放って置いた。
「セラとはきょう初めて話したばかりだ」
「へえ、セラちゃんって言うの。かわいい名前じゃん。で?」
たんたんとカバンから宿題を取り出すことで、メグルはリノを黙殺した。それでもリノは食い下がってくる。
「で、もうヤったの?」
「なにもしてない。彼女じゃないって言ったろ。ただのクラスメイトだ」
「怖い顔しちゃって。お母さん喜んでるのよ?」
食卓に座ってタバコに火をつけると、リノはゆったり紫煙を吐きだした。
「こういうときに父親がいないと困るのよね。分けてあげよっか?」
「なにを?」
「ゴムだよ。セラちゃんがもし失敗して妊娠でもしちゃったら、あたし、相手の親御さんに下げる頭も堕ろす金もないわよ?」
思春期の息子が着替えをしているのに、リノにはなんの遠慮もない。時計を確認しながら、メグルはリノの詮索を切って捨てた。
「悪いけど、おしゃべりしてる暇はない。もうすぐバイトの時間だ」
「付け方、知ってる? 教えてあげよっか?」
「だから、うるさいって」
投げつけられた缶ビールは、中身がやや残っていた。
そんなものが直撃したメグルの頭は大きく揺れ、こぼれた中身は私服を汚して泡立っている。メグルの胸ぐらを掴み上げるや、リノはいきなり逆上した。
「うるさい!? うるさいだと!? それが母親にいう言葉か!?」
節くれだったリノの手首を掴むと、メグルは八重歯をむき出しにした。
「なんどでも言ってやる! うるせえ! 気まぐれに母親ヅラすんな! 母親なら、ちっとは家事でもしてみろってんだ!」
「おまえはいつもそうだ! あいつそっくり! うちを見捨てて、ほかの女のとこに転がり込んだロクでなしのおまえの親父! だからあたしは、おまえが大嫌いなんだ!」
「ならなんで俺を産んだ!? なんで親父を遠ざけて、俺の親権を引き取った!? すこしは親の責任感ってものを持てよ! 一日中引きこもって飲んだっくれやがって!」
幼いころは母親に暴力を振るわれるままだったが、いまのメグルはもう違う。一人前の大人の男に近づきつつあるメグルの力は、リノの女手よりすでに強い。
リノをあっさり突き飛ばすと、メグルは怒鳴った。
「もう二年我慢しろ! 卒業したらすぐに出てってやる! いやそれとも、いますぐのほうがいいか!? いまの俺は、あんたより生活能力はある! とっくに一人暮らしの物件のめどはついてるぜ! ひとりでも立派に生きてってやる!」
「言ったな!? 出てけよ、出てけ! もう二度と帰ってくんな!」
メグルに飛んでくるものは増えた。
吸い殻のたまった灰皿に、食器、無駄に買って放置したままの健康器具……
避けきれず、メグルの鼻面にとがった目覚まし時計は突き刺さった。鉄臭い血のぬめりが、鼻孔の奥を埋め尽くす。メグルの頭の中で響いたのは、なにかの切れる音だ。
くぐもった声で、メグルは吠えた。
「死ね! くそばばあ!」
次の瞬間に起こったことは、メグルにもよくわからなかった。
渇いた音……
それはテレビや映画でしか聞いたことのない〝銃声〟のように思えた。
気づいたときには、リノはひっくり返って気絶している。その側頭部をかすめた弾丸のようなものが、衝撃で脳しんとうを起こしたのだ。この母親なので、今回のことも〝飲み過ぎによる幻覚〟で解決してしばらくの入院生活を送ることになる。
轟音に驚いて頭をかばったまま、メグルはあたりを見回した。
「!?」
それはそこにいた。
歴史の教科書で見たことがある。ああ。メグルの背後にたたずむのは、古い日本の甲冑をまとった人影だ。その腕では、これも大昔の火縄銃がまだ硝煙をあげている。
それよりなにより……鉄砲兵の姿は半分透き通っているではないか。
腰を抜かして尻もちをつき、メグルは鼻血をだらだら流しながらあえいだ。
「ゆ、幽霊!?」
鉄砲兵は無言で踵を返し、そのまま押入れに吸い込まれるように消失した。
メグルの混乱に答えたのは、保健室からずっと囁き続けていたあの声だ。
〈それはただの幽霊ではない。それは二合恵留、おまえ自身の結果呪〝墳丘の松明〟……この場所が過去に記憶した〝射撃の結果〟を現在に再生したのだ〉
耳をふさいでも、声はメグルの脳裏に直接届いた。
幻聴? 亡霊? 超能力?
〈おまえの怒り、憎しみ、悲しみ……あらゆる負の感情は呪力として集束し、強力な結果呪の能力をおまえに与えた〉
メグルは叫んだ。
「だれなんだ!? おまえは!?」
メグルにしか聞こえない声で、不吉なそれは名乗った。
〈我はヒュプノス……可能性を探る〝眠れる覚醒〟だ〉
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ケガまみれの息子を心配もせず、リノはにやついた。
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「で、もうヤったの?」
「なにもしてない。彼女じゃないって言ったろ。ただのクラスメイトだ」
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食卓に座ってタバコに火をつけると、リノはゆったり紫煙を吐きだした。
「こういうときに父親がいないと困るのよね。分けてあげよっか?」
「なにを?」
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思春期の息子が着替えをしているのに、リノにはなんの遠慮もない。時計を確認しながら、メグルはリノの詮索を切って捨てた。
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そんなものが直撃したメグルの頭は大きく揺れ、こぼれた中身は私服を汚して泡立っている。メグルの胸ぐらを掴み上げるや、リノはいきなり逆上した。
「うるさい!? うるさいだと!? それが母親にいう言葉か!?」
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「なんどでも言ってやる! うるせえ! 気まぐれに母親ヅラすんな! 母親なら、ちっとは家事でもしてみろってんだ!」
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気づいたときには、リノはひっくり返って気絶している。その側頭部をかすめた弾丸のようなものが、衝撃で脳しんとうを起こしたのだ。この母親なので、今回のことも〝飲み過ぎによる幻覚〟で解決してしばらくの入院生活を送ることになる。
轟音に驚いて頭をかばったまま、メグルはあたりを見回した。
「!?」
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