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深紅の瞳
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昼食を食べて僕と優依は教皇さんに称号、ステータスの偽装について分かった事を話すために教皇さんの執務室に足を運んだ。
「まず、カミラのステータスの偽装について分かった事があります。」
「もう分かった事があるのですか?凄いですね。」
「大したことはしていません。カミラが身に付けている物を鑑定しただけです。」
そう、カミラがステータスを偽装出来たのは身に付けていたアクセサリーの効果だったんだ。
「ということは、それらの中にステータスを偽装出来るような物があったのですね。」
「うん。カミラが着けてるブレスレットの効果みたいだよ。しかも、『呪いの装備』だった。邪神の力が宿ってるって!」
「効果としては『ステータス画面の表示変更』という効果みたいです。」
「…そのような物が出回っていたとは…それも呪いの装備ですか…」
鑑定したらこんな表示が出たよ!
偽りのブレスレット 【呪】
効果 ステータス画面の表示変更
詳細 邪神の力が宿ったブレスレット。装備者の本来のステータスを隠蔽し、装備者が指定した別のステータスを表示することが出来る。
代償 装備者の寿命
呪いの装備って言うのは『代償』によって効果を発揮する装備のことなんだ。どんなにしょうもない効果でも代償があれば呪いの装備になるんだよ。
「…それと教皇様、もう一つ話しておかないといけないことがあるのですが…」
「?他にもあるのですか?」
「はい。…実は『聖女』の称号は優依のものらしいです。」
「!?そうなのですか!!」
そうだよね…そういう反応になるよね…
「うん。えっと…ちょっと待ってね。…エル!おいで!」
優依は召喚魔法の魔法陣を展開してエルを召喚した。
『優依~ルーク~!会いたかったよ!』
「うん!僕も!」
「相変わらず可愛いなぁ~」
エルは年齢的にはもう成体なんだけど体の大きさを変えれるみたいでずっと子狼の姿のままなんだ!…つまり、可愛い!成体でも可愛いだろうけどやっぱり子狼が可愛いよ!
「フェンリル様、お会いできて光栄です。キルファ神聖国の教皇ミリアナと申します。」
『ボクはエルピスだよ!エルって呼んでね!』
どうやら、エルはリディア様から色々聞いていたみたいで色々話してくれた。
1.カミラは何かしらの理由で邪神と接点があり、その時にブレスレットを受け取った。
2.それと同時に邪神の力で優依の『聖女』の称号を奪った。
3.そして、カミラには聖魔法の適性が皆無で聖魔法も他人から一緒に奪ったもの。
ということだった。
話し合いは一度切り上げ明日することになった。そして、今客室に僕一人でいる。夕飯はなるべくカミラと接しないように各自部屋でとることにした。
…どうして、僕が一人なのか気になる?簡単な話。優依は影魔法で教皇さんの部屋に行っててエルは学園の寮に帰ったからだよ!
カミラのステータス偽装についてどのタイミングで正式に国に話を持ち出すか、などなど考えているとドアがノックされた。
「はい。」
「ルーク様!いらっしゃってよかったです!」
「カミラ様。どうしたのですか?」
そう、ドアの向こうにいたのはカミラだった。
「ふふふ、ルーク様。私の目を見てくださいますか?」
「目を、ですか…?」
何だろう…嫌な予感がする。
「はい!見てください!」
カミラは横を向いた僕の顔を無理やり自分の方に向けた。そしてつい、僕はカミラの目を見てしまった…
「…あ……」
薄い緑だったはずのカミラの瞳は深紅の色に変化していた。僕の視界はボヤけている。
…あ……ダメ…頭が回らない…どうすれば…?
次第に視界は暗くなっていき、僕はその場に倒れ込んだ。
「ふふふ。任務、完了ですね。」
そう呟いたカミラの声はもう僕には届いていなかった。
『…持って来たか?』
「はい。こちらに。」
暗く何もないただ暗いだけの空間にカミラはいた。カミラはその場に響いた声に返事をした。何もなかった彼女の前にどこからか先ほど眠らせたルークが現れた。
『くくく…カミラよ、よくやった。褒美をやろう。』
「でしたら、その人間が用済みになれば私に譲ってくださいますか?」
『よかろう。…引き続き頼む。』
「はい。お任せください。『邪神様』」
その言葉を残しカミラは暗い空間から消え、その場には横たわっているルークと邪神のみになった。
『くくく…『勇者』よ…その力を我に捧げ、魂を捧げ、我の忠実な下僕となるのだ!』
そう邪神が高らかに声を発するとルークの周りに黒い霧がかかった。霧はルークの中に入り込んでいき、周りにあった霧が全てルークの中に入り終わると、ルークは体を起こした。だが、その瞳には生気は感じられず普段は光輝いている薄紫の色は黒く濁っていた。ルークの体は邪神によって動かされているがルークの意識はまだ眠ったままだった。
『ルークよ。今日からお前は我の下僕だ。我に絶対服従だ。命令通り動け。』
「…はい。」
その声はルークだが彼の意思ではなく、邪神がルークの体を操り自分の思い通りの返事をさせている。邪神は魂に干渉する魔法を使い、魂自体に主従関係を刻み込もうとしているのだろう。
『その魂を我に捧げ、永遠の忠誠を誓え。』
邪神がそう言うとルークの黒く濁っている瞳が一瞬赤く光った。
「…はい。」
ルークはその場で片膝を着いた。
「…邪神様に永遠の忠誠を。」
『く…くはははっ!いい!いいぞ!我を打つはずの『勇者』が我に頭を垂れている!実にいい!』
邪神は愉快そうに笑う。
『お前の最初の任務だ。お前の『仲間だった』ユイを殺せ!』
「…畏まりました。」
そう、ルークは返事をした。
「まず、カミラのステータスの偽装について分かった事があります。」
「もう分かった事があるのですか?凄いですね。」
「大したことはしていません。カミラが身に付けている物を鑑定しただけです。」
そう、カミラがステータスを偽装出来たのは身に付けていたアクセサリーの効果だったんだ。
「ということは、それらの中にステータスを偽装出来るような物があったのですね。」
「うん。カミラが着けてるブレスレットの効果みたいだよ。しかも、『呪いの装備』だった。邪神の力が宿ってるって!」
「効果としては『ステータス画面の表示変更』という効果みたいです。」
「…そのような物が出回っていたとは…それも呪いの装備ですか…」
鑑定したらこんな表示が出たよ!
偽りのブレスレット 【呪】
効果 ステータス画面の表示変更
詳細 邪神の力が宿ったブレスレット。装備者の本来のステータスを隠蔽し、装備者が指定した別のステータスを表示することが出来る。
代償 装備者の寿命
呪いの装備って言うのは『代償』によって効果を発揮する装備のことなんだ。どんなにしょうもない効果でも代償があれば呪いの装備になるんだよ。
「…それと教皇様、もう一つ話しておかないといけないことがあるのですが…」
「?他にもあるのですか?」
「はい。…実は『聖女』の称号は優依のものらしいです。」
「!?そうなのですか!!」
そうだよね…そういう反応になるよね…
「うん。えっと…ちょっと待ってね。…エル!おいで!」
優依は召喚魔法の魔法陣を展開してエルを召喚した。
『優依~ルーク~!会いたかったよ!』
「うん!僕も!」
「相変わらず可愛いなぁ~」
エルは年齢的にはもう成体なんだけど体の大きさを変えれるみたいでずっと子狼の姿のままなんだ!…つまり、可愛い!成体でも可愛いだろうけどやっぱり子狼が可愛いよ!
「フェンリル様、お会いできて光栄です。キルファ神聖国の教皇ミリアナと申します。」
『ボクはエルピスだよ!エルって呼んでね!』
どうやら、エルはリディア様から色々聞いていたみたいで色々話してくれた。
1.カミラは何かしらの理由で邪神と接点があり、その時にブレスレットを受け取った。
2.それと同時に邪神の力で優依の『聖女』の称号を奪った。
3.そして、カミラには聖魔法の適性が皆無で聖魔法も他人から一緒に奪ったもの。
ということだった。
話し合いは一度切り上げ明日することになった。そして、今客室に僕一人でいる。夕飯はなるべくカミラと接しないように各自部屋でとることにした。
…どうして、僕が一人なのか気になる?簡単な話。優依は影魔法で教皇さんの部屋に行っててエルは学園の寮に帰ったからだよ!
カミラのステータス偽装についてどのタイミングで正式に国に話を持ち出すか、などなど考えているとドアがノックされた。
「はい。」
「ルーク様!いらっしゃってよかったです!」
「カミラ様。どうしたのですか?」
そう、ドアの向こうにいたのはカミラだった。
「ふふふ、ルーク様。私の目を見てくださいますか?」
「目を、ですか…?」
何だろう…嫌な予感がする。
「はい!見てください!」
カミラは横を向いた僕の顔を無理やり自分の方に向けた。そしてつい、僕はカミラの目を見てしまった…
「…あ……」
薄い緑だったはずのカミラの瞳は深紅の色に変化していた。僕の視界はボヤけている。
…あ……ダメ…頭が回らない…どうすれば…?
次第に視界は暗くなっていき、僕はその場に倒れ込んだ。
「ふふふ。任務、完了ですね。」
そう呟いたカミラの声はもう僕には届いていなかった。
『…持って来たか?』
「はい。こちらに。」
暗く何もないただ暗いだけの空間にカミラはいた。カミラはその場に響いた声に返事をした。何もなかった彼女の前にどこからか先ほど眠らせたルークが現れた。
『くくく…カミラよ、よくやった。褒美をやろう。』
「でしたら、その人間が用済みになれば私に譲ってくださいますか?」
『よかろう。…引き続き頼む。』
「はい。お任せください。『邪神様』」
その言葉を残しカミラは暗い空間から消え、その場には横たわっているルークと邪神のみになった。
『くくく…『勇者』よ…その力を我に捧げ、魂を捧げ、我の忠実な下僕となるのだ!』
そう邪神が高らかに声を発するとルークの周りに黒い霧がかかった。霧はルークの中に入り込んでいき、周りにあった霧が全てルークの中に入り終わると、ルークは体を起こした。だが、その瞳には生気は感じられず普段は光輝いている薄紫の色は黒く濁っていた。ルークの体は邪神によって動かされているがルークの意識はまだ眠ったままだった。
『ルークよ。今日からお前は我の下僕だ。我に絶対服従だ。命令通り動け。』
「…はい。」
その声はルークだが彼の意思ではなく、邪神がルークの体を操り自分の思い通りの返事をさせている。邪神は魂に干渉する魔法を使い、魂自体に主従関係を刻み込もうとしているのだろう。
『その魂を我に捧げ、永遠の忠誠を誓え。』
邪神がそう言うとルークの黒く濁っている瞳が一瞬赤く光った。
「…はい。」
ルークはその場で片膝を着いた。
「…邪神様に永遠の忠誠を。」
『く…くはははっ!いい!いいぞ!我を打つはずの『勇者』が我に頭を垂れている!実にいい!』
邪神は愉快そうに笑う。
『お前の最初の任務だ。お前の『仲間だった』ユイを殺せ!』
「…畏まりました。」
そう、ルークは返事をした。
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