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様々な恋愛事情
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大変長らくお待たせしました!約二ヶ月ぶりの更新です。もっと頻繁に更新したかったのですが、今年度高校に上がってからレポートに追われてまして…💦本当にスミマセンでした!長く空いてしまったので話の内容を忘れてしまっている読者様もいらっしゃると思います。その場合は申し訳ありませんが前回の話から読んでいただければと思います。では本編をどうぞ!
僕とシルファがユリス君をのんびり追いかけているとユリス君があるものを見つけた。
「おにいさま~!あのワンちゃんとあそびた~い!」
「…?ワンちゃん?」
僕がユリス君の視線の先を見ると、そこには庭を走り回っていた神獣のエルピスがいた。
「ふふっ、じゃあ優依を探すのを手伝ってもらおっか。」
「うん!やったぁ!」
ユリス君がエルの元に走って行き、僕とシルファも後を追う。
『あっ!ルークだー!ひさしぶりー!』
「おっと。ふふっ、久しぶり!エル!」
僕は急いで走ってきたエルを受け止めて頭を撫でた。
「おにいさま!ワンちゃんがしゃべったよ!?」
「ユリス君、この子はワンちゃんじゃなくて狼さんなんだよ。」
「すごいすごい!しゃべった!」
『エルピスだよ~!エルってよんでね!』
「ユリスだよ!いっしょにおねえちゃんさがそ!」
『たのしそう!いっしょにさがそ~!』
ということで、エルも一緒に優依を探すことになった。
「わ~っ!きゃははっ!すごーい!」
エルがユリス君を背中に乗せ、みんなで屋敷の中を歩いているとシルファがくいっと僕の服の袖を引っ張った。
「シルファ?どうしたの?」
「あ、あの……ルークさん……確かめたいことがあるんですが……」
「…?いいよ?」
なんだろう……?
「わ、私の記憶違いでなければ…白い毛並みのしゃべる狼といえば…神獣のフェンリル様しか思い付かないのですが……」
そっか!伝え忘れてた!
「うん!そうだよ!エルはそのフェンリルなんだよ!」
「………………」
……あ、あれ?シルファが固まっちゃった!?なんで!?
「……!?ユ、ユリス!こ、こら!神獣様に失礼ですよ!?降りてください!」
「え~~っ!いやだーー!」
「いやじゃありません!神獣様は神様のお仲間なんですから!」
あ~……そっか…よく考えたらこれが普通の反応だよね……シルファ!ごめんね!僕が前もって説明しなかったから…!
『ボクはだいじょうぶだよ!シルファもエルってよんでね!』
「そ、そんな恐れ多い…!」
『だいじょうぶだよ~』
優依を探すゲームを再開して皆で屋敷を歩く。ちなみに、シルファはエルに負けて結局「エル様」って呼ぶことで落ち着いたみたいだよ!
「ふふふっ、皆勢揃いでどうしたの?」
廊下を歩いていると書類を何枚か持ったイクル兄様と遭遇した。
「イクル兄様!今は優依を探しながら屋敷を回ってるんです。」
「申し訳ありません……ルークさんにはユリスのわがままに付き合ってもらっています。」
「気にしなくて大丈夫だよ、シルファ嬢。せっかく来てくれたんだからユリス君にも楽しんでもらわないとね。」
ニッコリとイクル兄様が微笑んだ。我が兄ながらカッコいいなぁ……そういえば、イクル兄様って好きな人いないのかな?婚約者はまだ決まってないけど……
「ありがとうございます。…あっ!ユリス!待ってください!一人で行ったらダメですよ!す、すみません!イクル様、失礼します!」
エルと一緒に先に行ってしまったユリス君を慌ててシルファが追いかけた。ふふっ、シルファって普段は落ち着いた感じだけど焦ったらこんな感じなんだね!
「じゃあ、兄様!僕も行きますね!」
「っと…ちょっと待って、ルーク。」
「…?はい。」
どうしたんだろう……?
(シルファ嬢は可愛いから敵が多いと思うよ。)
「ふわっ!?」
ビックリして変な声出ちゃったよ!?というよりバレてる!?
「じゃあね、ルーク。頑張ってね。応援してるよ。」
イクル兄様はパチリとウインクをしてどこかへ行ってしまった……
『ルークー!はやくきてー!おいてっちゃうよー!』
「え?あ!うん!待ってー!」
僕は少し早くなった心臓の鼓動を落ち着かせるために一回深呼吸をしてから、今日は誰かを追いかけてばかりな気がするなぁ……なんてボンヤリ考えながらエル達を追いかけた。
一方その頃……
「ふぅ……やっぱり畳の上のちゃぶ台と言えば緑茶と煎餅だよね~♪」
と優依は一人で畳を敷いた自室の一角で、ヤマトで購入した緑茶と煎餅を楽しんでいた。
「それにしても……やっぱり私にはあの二人の間に割り込む勇気はないなぁ……」
優依の言う『二人』とはルークとシルファのことだ。ルークとシルファは端から見ればお互いに気があることは分かる。だが、当の本人達は全く気が付いていない。ルークと幼なじみの優依としては『幼なじみの初恋を応援したい』という気持ちもある。だが、その優依もまた、ルークに恋心を抱いている。
「まぁ…でも悪あがきはしてみよっかな!……九分九厘無意味なんだろうけど……」
優依は湯呑みに入った緑茶をずずっとすすり、綺麗な緑色をした緑茶をじっと見つめた。
「…………まぁ…悠真が幸せなら結果がどうなろうとなんでもいっか…」
そう呟いた優依の顔は少し不安げでもあり、どこか寂しげにも見えたのだった……
一方その頃……
「はぁ…」
「どうしたんだい?ため息だなんて珍しいね。」
「……ロイさんがカッコよすぎる……」
「………………これが私の妹か……先が思いやられるね……」
と少し顔を赤らめた少女とその少女と瓜二つの少年は苦笑いを浮かべている。少女と少年は双子であり、テンバーナ王国の王子と王女、カインとノインだ。ノインの言う『ロイさん』とは、ニーヴェ侯爵家の長男であるロイであり、ノインの初恋の相手だ。
「で?カインは?告白しないの?」
「しないよ。当分の間は…だけどね。ズルいと思われるかもしれないけど、どうせならカッコよく見えるタイミングじゃないと。」
「うわあ……ズル賢いね……」
ノインが苦笑いするとカインはニッコリ微笑んだ。
「……ロイさん…告白したら婚約してくれるかな……?」
「それは彼の返事次第だよ。無理強いはしないようにね。」
「当たり前でしょ!」
「アハハハッ!」
カインの言葉に頬を膨らませたノインを見て、カインは声をあげて笑ったのだった……
僕とシルファがユリス君をのんびり追いかけているとユリス君があるものを見つけた。
「おにいさま~!あのワンちゃんとあそびた~い!」
「…?ワンちゃん?」
僕がユリス君の視線の先を見ると、そこには庭を走り回っていた神獣のエルピスがいた。
「ふふっ、じゃあ優依を探すのを手伝ってもらおっか。」
「うん!やったぁ!」
ユリス君がエルの元に走って行き、僕とシルファも後を追う。
『あっ!ルークだー!ひさしぶりー!』
「おっと。ふふっ、久しぶり!エル!」
僕は急いで走ってきたエルを受け止めて頭を撫でた。
「おにいさま!ワンちゃんがしゃべったよ!?」
「ユリス君、この子はワンちゃんじゃなくて狼さんなんだよ。」
「すごいすごい!しゃべった!」
『エルピスだよ~!エルってよんでね!』
「ユリスだよ!いっしょにおねえちゃんさがそ!」
『たのしそう!いっしょにさがそ~!』
ということで、エルも一緒に優依を探すことになった。
「わ~っ!きゃははっ!すごーい!」
エルがユリス君を背中に乗せ、みんなで屋敷の中を歩いているとシルファがくいっと僕の服の袖を引っ張った。
「シルファ?どうしたの?」
「あ、あの……ルークさん……確かめたいことがあるんですが……」
「…?いいよ?」
なんだろう……?
「わ、私の記憶違いでなければ…白い毛並みのしゃべる狼といえば…神獣のフェンリル様しか思い付かないのですが……」
そっか!伝え忘れてた!
「うん!そうだよ!エルはそのフェンリルなんだよ!」
「………………」
……あ、あれ?シルファが固まっちゃった!?なんで!?
「……!?ユ、ユリス!こ、こら!神獣様に失礼ですよ!?降りてください!」
「え~~っ!いやだーー!」
「いやじゃありません!神獣様は神様のお仲間なんですから!」
あ~……そっか…よく考えたらこれが普通の反応だよね……シルファ!ごめんね!僕が前もって説明しなかったから…!
『ボクはだいじょうぶだよ!シルファもエルってよんでね!』
「そ、そんな恐れ多い…!」
『だいじょうぶだよ~』
優依を探すゲームを再開して皆で屋敷を歩く。ちなみに、シルファはエルに負けて結局「エル様」って呼ぶことで落ち着いたみたいだよ!
「ふふふっ、皆勢揃いでどうしたの?」
廊下を歩いていると書類を何枚か持ったイクル兄様と遭遇した。
「イクル兄様!今は優依を探しながら屋敷を回ってるんです。」
「申し訳ありません……ルークさんにはユリスのわがままに付き合ってもらっています。」
「気にしなくて大丈夫だよ、シルファ嬢。せっかく来てくれたんだからユリス君にも楽しんでもらわないとね。」
ニッコリとイクル兄様が微笑んだ。我が兄ながらカッコいいなぁ……そういえば、イクル兄様って好きな人いないのかな?婚約者はまだ決まってないけど……
「ありがとうございます。…あっ!ユリス!待ってください!一人で行ったらダメですよ!す、すみません!イクル様、失礼します!」
エルと一緒に先に行ってしまったユリス君を慌ててシルファが追いかけた。ふふっ、シルファって普段は落ち着いた感じだけど焦ったらこんな感じなんだね!
「じゃあ、兄様!僕も行きますね!」
「っと…ちょっと待って、ルーク。」
「…?はい。」
どうしたんだろう……?
(シルファ嬢は可愛いから敵が多いと思うよ。)
「ふわっ!?」
ビックリして変な声出ちゃったよ!?というよりバレてる!?
「じゃあね、ルーク。頑張ってね。応援してるよ。」
イクル兄様はパチリとウインクをしてどこかへ行ってしまった……
『ルークー!はやくきてー!おいてっちゃうよー!』
「え?あ!うん!待ってー!」
僕は少し早くなった心臓の鼓動を落ち着かせるために一回深呼吸をしてから、今日は誰かを追いかけてばかりな気がするなぁ……なんてボンヤリ考えながらエル達を追いかけた。
一方その頃……
「ふぅ……やっぱり畳の上のちゃぶ台と言えば緑茶と煎餅だよね~♪」
と優依は一人で畳を敷いた自室の一角で、ヤマトで購入した緑茶と煎餅を楽しんでいた。
「それにしても……やっぱり私にはあの二人の間に割り込む勇気はないなぁ……」
優依の言う『二人』とはルークとシルファのことだ。ルークとシルファは端から見ればお互いに気があることは分かる。だが、当の本人達は全く気が付いていない。ルークと幼なじみの優依としては『幼なじみの初恋を応援したい』という気持ちもある。だが、その優依もまた、ルークに恋心を抱いている。
「まぁ…でも悪あがきはしてみよっかな!……九分九厘無意味なんだろうけど……」
優依は湯呑みに入った緑茶をずずっとすすり、綺麗な緑色をした緑茶をじっと見つめた。
「…………まぁ…悠真が幸せなら結果がどうなろうとなんでもいっか…」
そう呟いた優依の顔は少し不安げでもあり、どこか寂しげにも見えたのだった……
一方その頃……
「はぁ…」
「どうしたんだい?ため息だなんて珍しいね。」
「……ロイさんがカッコよすぎる……」
「………………これが私の妹か……先が思いやられるね……」
と少し顔を赤らめた少女とその少女と瓜二つの少年は苦笑いを浮かべている。少女と少年は双子であり、テンバーナ王国の王子と王女、カインとノインだ。ノインの言う『ロイさん』とは、ニーヴェ侯爵家の長男であるロイであり、ノインの初恋の相手だ。
「で?カインは?告白しないの?」
「しないよ。当分の間は…だけどね。ズルいと思われるかもしれないけど、どうせならカッコよく見えるタイミングじゃないと。」
「うわあ……ズル賢いね……」
ノインが苦笑いするとカインはニッコリ微笑んだ。
「……ロイさん…告白したら婚約してくれるかな……?」
「それは彼の返事次第だよ。無理強いはしないようにね。」
「当たり前でしょ!」
「アハハハッ!」
カインの言葉に頬を膨らませたノインを見て、カインは声をあげて笑ったのだった……
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