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母と二人の兄
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成人の儀を終え、父に冒険者となることを伝え部屋に戻り、自分の剣や鎧などの手入れをしていた。
「コンコン、ジョミー入るわよ」
ドアをとノックする音がし、母と二人の兄がやってきた。
「お母様、ロイド兄様、ドナルド兄様。どうしました?」
「成人の儀を終え、冒険者になるとクリストファーから聞いてね。
話を聞きに来たのよ。」
母はジェニファーといい、元子爵家の次女だった。父のクリストファーに一目ぼれをし、次女ということもあり、降嫁する形で嫁いできた、35歳。長男はロイドといい20歳。父の後を継ぐべく領地の首領となるイフクの代官職についている。次男はドナルドといい19歳。兄の代官職を補佐しながら後1~2年もすれば、領内の他の町で代官になる予定だ。
兄2人には以前から冒険者になりたいと伝えていたが、母には伝えてなかったため、話を聞きに来たんだろう
「ショウ、人様に後ろめたい人生を歩まなければいいの。でも、冒険者となって戦いでケガしないか心配なのよ。」
「お母様、ショウのところに来るまでに言ったではないですか!
3人の兄弟の中で剣技、魔法技術ともに抜きんでているのがショウだから、冒険者となっても大丈夫だろうと。
で、成人の儀でのステータスはどうだったんだ」
母の心配をロイド兄様がフォローしつつ、俺のステータスを知りたいようで、ステータスを見せるように言ってきた。
「お母様、ロイド兄様、ドナルド兄様、これが俺のステータスです」
父に見せるのと同じようにステータスを開示した。
「やはり、剣術と魔術をスキルで得ているし、能力値100というのも中々だ。
能力によっては、ロイド兄や俺より高いじゃないか。しかもユニークスキルまで持っているとは・・・ユニークスキル『おまけ』とはなんだ。」
ドナルド兄様がそう言って、父と同じようにユニークスキル『おまけ』について聞いてきたが、父に伝えたように神官も俺も分からないということを伝えた。
母は、能力値よりケガしないようにと呪文のように心配しているが・・・
「この『おまけ』は解りませんが、旅をしながら冒険者として活動していく中で少しずつ判明するかと。一応、明日にでもギルド登録をして、旅に出る予定です。まずは領内ですけどね。」
「領内ね。領内から出る時には一度帰ってくるのよ。もし、冒険者が厳しいなら他の町で役人としての職はいくらでもあるんだからね。」
「はい、分かりました。領内を巡った後、一度帰ってきますので、そんなに心配しないでください。」
母にそう伝えると、少し安心したのか兄達と部屋を後にした。兄達は、俺のステータスが気になって仕方なかったようだけどね。
12歳位から兄2人には、剣でも魔法でも模擬戦では、俺の方が強かったし、それがあったからか、ドナルド兄様は騎士や魔術師の試験を受けるのをやめ、早々と領内の代官になると兄と一緒に行政を学んでいる。
「さて、明日は冒険者の登録して、まずは、隣町のシカワへ向かおうかな。」
隣町のシカワまでは徒歩でも半日で着く距離で、シカワの近くには森があり、ウルフ、エイプ、ラビット、ラットといった比較的弱めのケモノがいると聞いているので、腕試しにはもってこいの町だ。別名初心者の町とも呼ばれているらしいし。
ん、なぜ『らしいし・・・』かって!
実際に領都イフクから出たことがないんだよね。
「コンコン、ジョミー入るわよ」
ドアをとノックする音がし、母と二人の兄がやってきた。
「お母様、ロイド兄様、ドナルド兄様。どうしました?」
「成人の儀を終え、冒険者になるとクリストファーから聞いてね。
話を聞きに来たのよ。」
母はジェニファーといい、元子爵家の次女だった。父のクリストファーに一目ぼれをし、次女ということもあり、降嫁する形で嫁いできた、35歳。長男はロイドといい20歳。父の後を継ぐべく領地の首領となるイフクの代官職についている。次男はドナルドといい19歳。兄の代官職を補佐しながら後1~2年もすれば、領内の他の町で代官になる予定だ。
兄2人には以前から冒険者になりたいと伝えていたが、母には伝えてなかったため、話を聞きに来たんだろう
「ショウ、人様に後ろめたい人生を歩まなければいいの。でも、冒険者となって戦いでケガしないか心配なのよ。」
「お母様、ショウのところに来るまでに言ったではないですか!
3人の兄弟の中で剣技、魔法技術ともに抜きんでているのがショウだから、冒険者となっても大丈夫だろうと。
で、成人の儀でのステータスはどうだったんだ」
母の心配をロイド兄様がフォローしつつ、俺のステータスを知りたいようで、ステータスを見せるように言ってきた。
「お母様、ロイド兄様、ドナルド兄様、これが俺のステータスです」
父に見せるのと同じようにステータスを開示した。
「やはり、剣術と魔術をスキルで得ているし、能力値100というのも中々だ。
能力によっては、ロイド兄や俺より高いじゃないか。しかもユニークスキルまで持っているとは・・・ユニークスキル『おまけ』とはなんだ。」
ドナルド兄様がそう言って、父と同じようにユニークスキル『おまけ』について聞いてきたが、父に伝えたように神官も俺も分からないということを伝えた。
母は、能力値よりケガしないようにと呪文のように心配しているが・・・
「この『おまけ』は解りませんが、旅をしながら冒険者として活動していく中で少しずつ判明するかと。一応、明日にでもギルド登録をして、旅に出る予定です。まずは領内ですけどね。」
「領内ね。領内から出る時には一度帰ってくるのよ。もし、冒険者が厳しいなら他の町で役人としての職はいくらでもあるんだからね。」
「はい、分かりました。領内を巡った後、一度帰ってきますので、そんなに心配しないでください。」
母にそう伝えると、少し安心したのか兄達と部屋を後にした。兄達は、俺のステータスが気になって仕方なかったようだけどね。
12歳位から兄2人には、剣でも魔法でも模擬戦では、俺の方が強かったし、それがあったからか、ドナルド兄様は騎士や魔術師の試験を受けるのをやめ、早々と領内の代官になると兄と一緒に行政を学んでいる。
「さて、明日は冒険者の登録して、まずは、隣町のシカワへ向かおうかな。」
隣町のシカワまでは徒歩でも半日で着く距離で、シカワの近くには森があり、ウルフ、エイプ、ラビット、ラットといった比較的弱めのケモノがいると聞いているので、腕試しにはもってこいの町だ。別名初心者の町とも呼ばれているらしいし。
ん、なぜ『らしいし・・・』かって!
実際に領都イフクから出たことがないんだよね。
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