神隠しに合いました。異世界でなんとか生きていきます。

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黒いフードの男

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襲ってきた相手に『何故襲う』って質問しても普通なら任務遂行優先で問答無用でバトルになるのに、フードを外して返答が来た。

「何も知らずに死ぬのも可哀そうなんで、教えてあげましょう。
このアトランス国で領民に慕われる領主といえば、そうガルム辺境伯。
そしてそれ以外の貴族の領地では、かなり高額な税が課されており、内部分裂でもしてくれれば、この時代に戦乱を巻き起こすことが出来るのですよ。
そして、そこに倒れているリスタにも少々因縁がありましてね。」

どうやらアトランス国を内戦状態にし、その中で利益を得ようとしているのだとは推測されるが、いかんせんこの世界にきて国々の情勢なんてちっとも分からない。
ただ、リスタの因縁は放っておいてもいい気がした・・・
だって、あちこちで問題起こしてそうだし!

「しかし、あなたのその魔力、惜しいですね。
命乞いをするなら我々の仲間にしてあげてもいいんですが・・・」

「すみませんが、戦乱を好まれているあなた方の仲間というのはお断りします。俺は、ただ行商でもして静かに暮らしていきたいだけなので。」

「まぁ、魔物共は当てにならなそうですが、戦えそうなのは貴方だけですので、とりあえず死んでください。」

変な仲間へのお誘いを断ったら、死んでくれと火の玉を飛ばしてきた。
ガルム辺境伯とリナージュちゃんは馬車の中だしと、火の玉を避けながら顔を殴るふりをしながらの膝蹴りを仕掛けてみた。
やはり、人間顔を守ろうとするのか、殴られそなのを交わしたが体の体重が残り、俺の膝蹴りが見事にお腹に決まった。

「ぐわぁっ」

膝蹴りが決まったので、すかさず両手を組んで後頭部に組んだ手を振り下ろした。
腹部への膝蹴りからの後頭部への打撃は、喧嘩する上での必勝パターン!まぁ、顔へのパンチに対する予備動作で膝蹴りをするかでもパターンは変わってくるのだが!
良く喧嘩の強い、弱いという事が議論されるが、体の大きさや力強さの他、後のことを考えているかが大きな違いだ。当然、ガルム辺境伯の命を狙った族を邪魔したという結果から再起不能にはしておくべきと力加減も手加減もしなかった。

さて、俺の今の能力値で膝蹴りと打撃を与えたのが効いた・・・いや効きすぎたのか!
体をぴくぴく痙攣しながらフードの男は倒れている。

「ふぅ、さてとガルム辺境伯、縄でもないですか?」

「ショウさん、大丈夫なのか?」

「ええ、魔物はすでに逃げ出して見える範囲にはいませんし、襲撃者もダウンしてますから」

そういうと、ちょっと長いロープを馬車から取り出してきた。
とりあえず首に輪をかけ、両手を後ろにし、肘、手首を縛ってみたが少しロープが余ってしまったので、亀の甲羅のようにしながらほどけない様にきつく縛った。
いわゆる亀甲縛りというやつだ。
ちょっと卑猥な感じになったが、男を縛るそんな趣味は俺にはない。
ロープを切りたくなかったのだ、うん。

気絶しているリスタ達、いつ目がさめるのだろうか・・・
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