30 / 59
第30話 親
しおりを挟む
聞き覚えのない声に戸惑いを覚えたダンテが後ろへと振り返ると、そこには先ほどまで教室の一番後ろで見学をしていた女性が立っていた。
女性は、ダンテが最初に感じた印象の通り、やや勝気な態度でアンジェリカに食って掛かる。
「その子が何か悪いことでもしたのかしら?」
「…………」
さしものアンジェリカも、自分の倍以上歳を重ねた人物にいつも通りの横柄な態度で接することはできなかったのか、一瞬言葉に詰まる。
「あ、あなたに何か関係がございますの?」
「当たり前でしょう」
女性は大きく頷くと、右手を自身の胸元に当て、
「娘が責められているのに何もしない母親が居ると思う?」
そう言い切った。
この状況からするならば、間違いなくベアトリーチェの母親なのだろう。
しかし、性格的にも外見的にも似ていない親子で、一見してそうだとはダンテも気づかなかった。
「フェリシア……!」
「あら、あなた」
女性――フェリシアの肩を、その夫と思しき男性が掴む。
こちらの方も外見的にはベアトリーチェと似てはいなかったが、雰囲気はなんとなく近しいものを感じさせる。
「いきなり喧嘩腰は良くないだろう」
「そうかしら。私は喧嘩をするつもりなんてないわよ」
「なら……」
「注意するつもりだったの」
気位が高く、下に見た相手には横柄な態度を取るアンジェリカには、なおのこと悪手だ。
いきりたつフェリシアをまあまあと諫め、男性はアンジェリカへと向き直り、一礼する。
「アンジェリカ嬢、お久しぶり……になりますでしょうか。ジェイド・オーキス・ロナ。ベアトリーチェの父にございます。それから……」
ジェイドがアンジェリカへ自分や妻の紹介をして、軽くやり取りを始める。
その間、完全に蚊帳の外であったダンテは、ベアトリーチェへと視線を向けると、彼女は先ほどまでの怯えた様子はどこへやら。
今は渋い顔をして両親のことを見つめていた。
ダンテは、なぜ今まで両親の存在に気づかなかったと突っ込みたくなる気持ちを抑え、アンジェリカから見えない位置で手を動かして合図を送る。
「――――っ」
ベアトリーチェはすぐさま気づき、ダンテへと視線を向けた。
母親という疎ましくも頼もしい味方を得た以上、もう心配はいらないだろうが、ダンテは念のためにと、口の動きだけで「気にするな」と伝える。
「…………」
ベアトリーチェの表情が一気にほどけ、口元には小さく笑みが浮かぶ。
そして、「ありがとう」と、ダンテと同じく音のない言葉を返す。
本当はこういった接触は気を持たせてしまうため、ダンテはしないつもりでいた。
しかし、ベアトリーチェが傷ついていくのを前にして、行動せずにはおれなかったのだ。
「それでは、お父様によろしくお伝えください」
「……ええ」
ダンテとベアトリーチェが無言のやり取りを終えると同時に、アンジェリカとジェイドの話も終わる。
アンジェリカの表情からすれば、まだ不満は残っている様だったが、一応は矛を収めたのだろう。
「ダンテさま、参りましょう」
アンジェリカはそう言って、ダンテの二の腕辺りに手を回す。
「ダンテ……君がダンテくんかな」
「はい? なんでしょうか」
ダンテは自身の名前を呼ばれたため、何気なくベアトリーチェの父、ジェイドの方へと振り向いた。
「君にはお礼を……言って……おか…………」
ダンテの顔を真正面から見たジェイドは、目を丸くして息をのむ。
その顔は、ただ驚いているというわけではなく、顔面を蒼白にして怯えすら混じっていた。
「あの、なにか?」
アンジェリカの父であるフェリドもダンテを見て驚いていた。
まるで、ダンテの顔に覚えでもあるかのように。
「いや……その……なんだ、君は……」
ジェイドはためらいながら、ひとこと一言絞り出すようにして言葉を紡ぐ。
次になんと言えばいいのか、それを口にしてもいいのか、相当悩んでいるように見える。
何故そこまで悩んでいるのか、その理由にダンテは心当たりがあった。
ダンテの親を殺す様に命令したのがアンジェリカの父親であるフェリドである、ということだ。
恐らくジェイドはダンテの父親と何らかの交流があり、顔を知っていたのだろう。
だからダンテは助け船を出す。
「ここでお話ししづらいようでしたら場所をかわりましょうか?」
「それは……」
ジェイドがしきりにアンジェリカへと視線を送る。
やはりブルームバーグ伯爵家を気にしているのだろうが、そこまで露骨ではなにかに感づいてくれと言っているようなものだった。
「私にだけ、話したいことがあると」
「ぐっ……まあ」
ベアトリーチェの父親なだけあって、嘘や隠し事が出来ない性質らしい。
素直に認め、重々しく頷いた。
「では、学校が終わってからでよろしいですか?」
「それは、何時なんだね?」
ジェイドの問いに答える前に、ダンテはアンジェリカの方を見る。
「申し訳ありませんが、私はあなたよりアンジェとの時間を優先させていただきます」
ダンテの言葉を聞いたアンジェリカの表情が、暗いものから晴れやかなものへと一気に変わっていく。
ダンテは、二の腕に添えられていたアンジェリカの手に自らの手を重ねると、彼女が安心するよう柔らかく微笑んだ。
「ですので、学校側が戸締りを始めましたら正門前にいらしてください」
ジェイドがあいまいな返事をしながらうなずいたのを確認した後、ダンテはフェリシアへと向き直る。
「奥さま。本日、教科書を返却しに行くのはベアトリーチェさんの当番です。誤解なきよう、お願いいたします」
「あら、そうなの」
軽くそう答えつつも、全然納得していないと言わんばかりに腕組みをして鋭い目つきでアンジェリカを見やる。
もう二回戦はさすがのダンテも勘弁願いたいところだったので、失礼の無いように別れの挨拶をしたうえで、アンジェリカを促し、ベアトリーチェとその家族たちへ背中を向けた。
「……アルはすぐに来させる」
「別に、必要な――」
「要らなくとも来させる。そうすれば合流もしやすいからね」
強く言い含めておけば、思いやりのあるベアトリーチェであれば断れはしない。
予想通り、ベアトリーチェはそれ以上何も言えなかった。
ただ、ダンテが強く出たのは手伝いをさせる目的もあったが、ベアトリーチェの口が滑って余分な事を両親に伝えてしまうのを防ぐという目的もあった。
「さて、アンジェ。今日は何がしたい?」
ダンテは教科書を集めている間に片付けていた自身のカバンと、アンジェリカの手提げ袋を持って歩き出す。
「そ、そうですわね、今日は……」
ダンテの腕に引かれるようにアンジェリカも歩き出し、ふたりは言葉を交わしながら教室を後にしたのだった。
女性は、ダンテが最初に感じた印象の通り、やや勝気な態度でアンジェリカに食って掛かる。
「その子が何か悪いことでもしたのかしら?」
「…………」
さしものアンジェリカも、自分の倍以上歳を重ねた人物にいつも通りの横柄な態度で接することはできなかったのか、一瞬言葉に詰まる。
「あ、あなたに何か関係がございますの?」
「当たり前でしょう」
女性は大きく頷くと、右手を自身の胸元に当て、
「娘が責められているのに何もしない母親が居ると思う?」
そう言い切った。
この状況からするならば、間違いなくベアトリーチェの母親なのだろう。
しかし、性格的にも外見的にも似ていない親子で、一見してそうだとはダンテも気づかなかった。
「フェリシア……!」
「あら、あなた」
女性――フェリシアの肩を、その夫と思しき男性が掴む。
こちらの方も外見的にはベアトリーチェと似てはいなかったが、雰囲気はなんとなく近しいものを感じさせる。
「いきなり喧嘩腰は良くないだろう」
「そうかしら。私は喧嘩をするつもりなんてないわよ」
「なら……」
「注意するつもりだったの」
気位が高く、下に見た相手には横柄な態度を取るアンジェリカには、なおのこと悪手だ。
いきりたつフェリシアをまあまあと諫め、男性はアンジェリカへと向き直り、一礼する。
「アンジェリカ嬢、お久しぶり……になりますでしょうか。ジェイド・オーキス・ロナ。ベアトリーチェの父にございます。それから……」
ジェイドがアンジェリカへ自分や妻の紹介をして、軽くやり取りを始める。
その間、完全に蚊帳の外であったダンテは、ベアトリーチェへと視線を向けると、彼女は先ほどまでの怯えた様子はどこへやら。
今は渋い顔をして両親のことを見つめていた。
ダンテは、なぜ今まで両親の存在に気づかなかったと突っ込みたくなる気持ちを抑え、アンジェリカから見えない位置で手を動かして合図を送る。
「――――っ」
ベアトリーチェはすぐさま気づき、ダンテへと視線を向けた。
母親という疎ましくも頼もしい味方を得た以上、もう心配はいらないだろうが、ダンテは念のためにと、口の動きだけで「気にするな」と伝える。
「…………」
ベアトリーチェの表情が一気にほどけ、口元には小さく笑みが浮かぶ。
そして、「ありがとう」と、ダンテと同じく音のない言葉を返す。
本当はこういった接触は気を持たせてしまうため、ダンテはしないつもりでいた。
しかし、ベアトリーチェが傷ついていくのを前にして、行動せずにはおれなかったのだ。
「それでは、お父様によろしくお伝えください」
「……ええ」
ダンテとベアトリーチェが無言のやり取りを終えると同時に、アンジェリカとジェイドの話も終わる。
アンジェリカの表情からすれば、まだ不満は残っている様だったが、一応は矛を収めたのだろう。
「ダンテさま、参りましょう」
アンジェリカはそう言って、ダンテの二の腕辺りに手を回す。
「ダンテ……君がダンテくんかな」
「はい? なんでしょうか」
ダンテは自身の名前を呼ばれたため、何気なくベアトリーチェの父、ジェイドの方へと振り向いた。
「君にはお礼を……言って……おか…………」
ダンテの顔を真正面から見たジェイドは、目を丸くして息をのむ。
その顔は、ただ驚いているというわけではなく、顔面を蒼白にして怯えすら混じっていた。
「あの、なにか?」
アンジェリカの父であるフェリドもダンテを見て驚いていた。
まるで、ダンテの顔に覚えでもあるかのように。
「いや……その……なんだ、君は……」
ジェイドはためらいながら、ひとこと一言絞り出すようにして言葉を紡ぐ。
次になんと言えばいいのか、それを口にしてもいいのか、相当悩んでいるように見える。
何故そこまで悩んでいるのか、その理由にダンテは心当たりがあった。
ダンテの親を殺す様に命令したのがアンジェリカの父親であるフェリドである、ということだ。
恐らくジェイドはダンテの父親と何らかの交流があり、顔を知っていたのだろう。
だからダンテは助け船を出す。
「ここでお話ししづらいようでしたら場所をかわりましょうか?」
「それは……」
ジェイドがしきりにアンジェリカへと視線を送る。
やはりブルームバーグ伯爵家を気にしているのだろうが、そこまで露骨ではなにかに感づいてくれと言っているようなものだった。
「私にだけ、話したいことがあると」
「ぐっ……まあ」
ベアトリーチェの父親なだけあって、嘘や隠し事が出来ない性質らしい。
素直に認め、重々しく頷いた。
「では、学校が終わってからでよろしいですか?」
「それは、何時なんだね?」
ジェイドの問いに答える前に、ダンテはアンジェリカの方を見る。
「申し訳ありませんが、私はあなたよりアンジェとの時間を優先させていただきます」
ダンテの言葉を聞いたアンジェリカの表情が、暗いものから晴れやかなものへと一気に変わっていく。
ダンテは、二の腕に添えられていたアンジェリカの手に自らの手を重ねると、彼女が安心するよう柔らかく微笑んだ。
「ですので、学校側が戸締りを始めましたら正門前にいらしてください」
ジェイドがあいまいな返事をしながらうなずいたのを確認した後、ダンテはフェリシアへと向き直る。
「奥さま。本日、教科書を返却しに行くのはベアトリーチェさんの当番です。誤解なきよう、お願いいたします」
「あら、そうなの」
軽くそう答えつつも、全然納得していないと言わんばかりに腕組みをして鋭い目つきでアンジェリカを見やる。
もう二回戦はさすがのダンテも勘弁願いたいところだったので、失礼の無いように別れの挨拶をしたうえで、アンジェリカを促し、ベアトリーチェとその家族たちへ背中を向けた。
「……アルはすぐに来させる」
「別に、必要な――」
「要らなくとも来させる。そうすれば合流もしやすいからね」
強く言い含めておけば、思いやりのあるベアトリーチェであれば断れはしない。
予想通り、ベアトリーチェはそれ以上何も言えなかった。
ただ、ダンテが強く出たのは手伝いをさせる目的もあったが、ベアトリーチェの口が滑って余分な事を両親に伝えてしまうのを防ぐという目的もあった。
「さて、アンジェ。今日は何がしたい?」
ダンテは教科書を集めている間に片付けていた自身のカバンと、アンジェリカの手提げ袋を持って歩き出す。
「そ、そうですわね、今日は……」
ダンテの腕に引かれるようにアンジェリカも歩き出し、ふたりは言葉を交わしながら教室を後にしたのだった。
0
あなたにおすすめの小説
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
悪役令嬢に転生しましたが、行いを変えるつもりはありません
れぐまき
恋愛
公爵令嬢セシリアは皇太子との婚約発表舞踏会で、とある男爵令嬢を見かけたことをきっかけに、自分が『宝石の絆』という乙女ゲームのライバルキャラであることを知る。
「…私、間違ってませんわね」
曲がったことが大嫌いなオーバースペック公爵令嬢が自分の信念を貫き通す話
…だったはずが最近はどこか天然の主人公と勘違い王子のすれ違い(勘違い)恋愛話になってきている…
5/13
ちょっとお話が長くなってきたので一旦全話非公開にして纏めたり加筆したりと大幅に修正していきます
5/22
修正完了しました。明日から通常更新に戻ります
9/21
完結しました
また気が向いたら番外編として二人のその後をアップしていきたいと思います
悪役令嬢の身代わりで追放された侍女、北の地で才能を開花させ「氷の公爵」を溶かす
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の罪は、万死に値する!」
公爵令嬢アリアンヌの罪をすべて被せられ、侍女リリアは婚約破棄の茶番劇のスケープゴートにされた。
忠誠を尽くした主人に裏切られ、誰にも信じてもらえず王都を追放される彼女に手を差し伸べたのは、彼女を最も蔑んでいたはずの「氷の公爵」クロードだった。
「君が犯人でないことは、最初から分かっていた」
冷徹な仮面の裏に隠された真実と、予想外の庇護。
彼の領地で、リリアは内に秘めた驚くべき才能を開花させていく。
一方、有能な「影」を失った王太子と悪役令嬢は、自滅の道を転がり落ちていく。
これは、地味な侍女が全てを覆し、世界一の愛を手に入れる、痛快な逆転シンデレラストーリー。
婚約破棄すると言われたので、これ幸いとダッシュで逃げました。殿下、すみませんが追いかけてこないでください。
桜乃
恋愛
ハイネシック王国王太子、セルビオ・エドイン・ハイネシックが舞踏会で高らかに言い放つ。
「ミュリア・メリッジ、お前とは婚約を破棄する!」
「はい、喜んで!」
……えっ? 喜んじゃうの?
※約8000文字程度の短編です。6/17に完結いたします。
※1ページの文字数は少な目です。
☆番外編「出会って10秒でひっぱたかれた王太子のお話」
セルビオとミュリアの出会いの物語。
※10/1から連載し、10/7に完結します。
※1日おきの更新です。
※1ページの文字数は少な目です。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年12月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、番外編を追加投稿する際に、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
死に物狂いで支えた公爵家から捨てられたので、回帰後は全財産を盗んで消えてあげます 〜今さら「戻れ」と言われても、私は隣国の皇太子妃ですので〜
しょくぱん
恋愛
「お前のような無能、我が公爵家の恥だ!」
公爵家の長女エルゼは、放蕩者の父や無能な弟に代わり、寝る間も惜しんで領地経営と外交を支えてきた。しかし家族は彼女の功績を奪った挙句、政治犯の濡れ衣を着せて彼女を処刑した。
死の間際、エルゼは誓う。 「もし次があるのなら――二度と、あいつらのために働かない」
目覚めると、そこは処刑の二年前。 再び「仕事」を押し付けようとする厚顔無恥な家族に対し、エルゼは優雅に微笑んだ。
「ええ、承知いたしました。ただし、これからは**『代金』**をいただきますわ」
隠し金庫の鍵、領地の権利書、優秀な人材、そして莫大な隠し資産――。 エルゼは公爵家のすべてを自分名義に書き換え、着々と「もぬけの殻」にしていく。
そんな彼女の前に、隣国の冷徹な皇太子シオンが現れ、驚くべき提案を持ちかけてきて……?
「君のような恐ろしい女性を、独り占めしたくなった」
資産を奪い尽くして亡命した令嬢と、彼女を溺愛する皇太子。 一方、すべてを失った公爵家が泣きついてくるが、もう遅い。 あなたの家の金庫も、土地も、働く人間も――すべて私のものですから。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる