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第三話 幽霊お悩み相談室開業!
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トレーニーの幽霊が目を覚ました。
「うーん…」
「おっ、起きたか」
幽霊が起き上がる。
「ここは…」
「ここは俺の店だ」
「そうか、俺は負けたのか…」
「いや、負けたとかそういうのではないと思うが」
「俺ここで鍛えて強くなるっす!」
「いや、ここではやめろ?」
ダメだ、気絶させたら良くない方向に進化してしまった。追い出す方法は何かないのか。
「いやぁ、店主さんって強いんすね」
「まぁ、柔道やってたからな。幽霊を投げ飛ばせるのかは賭けだったけどな。そういや殴りかかってきたけど人間相手に拳は当たるのか?」
「当たらないっすね!」
当たらんのかい。なのにコイツ殴りかかってきたんか…
「だったら、物を浮かせて攻撃してきたらよかったじゃん」
「いやそれは卑怯っす!正々堂々自分の拳一本で戦いたいっすね!」
こういうまっすぐな奴は嫌いじゃないな。
「ところでマッチョ君。君はお金を持っているかい?」
「無いっす!」
無いか、まぁ見た感じ何も持ってなさそうだし、さっきポケットを漁った時も何も出てこなかったしな。幽霊は服だけそのままの姿で幽霊になるのかもしれないな。
「無いならいいんだ」
「お金が要るんすか?」
「いやまぁ、この店に幽霊しか来なくなって売り上げが無くなって困ってんだ」
「でももうこのお店には幽霊しか来ないと思うっす」
「なんで」
「幽霊にとって居心地がいいからっす!」
「そうか…」
ああ、これは近いうちに廃業だな…こうなったら廃業するまで幽霊のお悩み相談居酒屋にでもするか。妻に先立たれ、一人で息子を育てつつ守ってきた居酒屋だったが、もう息子も巣立っていき孤独に切り盛りする毎日。どうせ潰れるなら誰かの役にたってから潰そう。俺はそう覚悟した。
「マッチョ君よ、筋トレできる場所が欲しいんだったな?」
「そうっす!」
「ならウチが潰れるまで好きなだけここで筋トレしていいぞ」
「いいんすか!」
「ああ。記憶喪失の幽霊さんも自分が何者か分かるまで居てくれて構わない」
「本当ですか!ありがとうございます」
記憶喪失の幽霊に関してはもう勝手に居ついているが嬉しそうにしている二人を見ていたらそんなことどうでもよくなった。
「だが、マッチョ君店の物は壊すなよ?新しく買うお金なんて無いんだからな」
「うっす!」
さっそくトレーニーの幽霊は店の机を使って筋トレ?をしている。客じゃないが賑やかなお店も悪くない。幽霊で賑やかなのはちょっとおかしいかもしれないが。
「そういや店長さん」
店長?誰かを雇った覚えは無いが…
「なんだ?」
トレーニーの幽霊は一度筋トレ?をやめて向き直り、真剣な顔で話し始めた。
「最近この辺にやばい幽霊が出るらしいので気を付けてほしいっす」
「やばい幽霊?」
やばい幽霊なら目の前に居るが。
「はい、めちゃくちゃ強いらしいっす。幽霊の友達、霊友から聞いたっす」
「はぁ、強いと何がやばいんだ?」
「わかんないっす」
わからんのかい。どうやばいのか分からないと警戒も出来ないのだが、呪われるみたいなものなのかなぁ。今の俺の状況は呪われてると言えるが…
「まぁ気を付けるよ」
「うっす!」
トレーニーの幽霊はまた筋トレ?を始めた。何もなければいいが嫌な予感が頭を駆け巡る。
「こんにちはー!」
元気な声と共に幽霊が扉をすり抜けてくる。波乱の幕開けであった。
「うーん…」
「おっ、起きたか」
幽霊が起き上がる。
「ここは…」
「ここは俺の店だ」
「そうか、俺は負けたのか…」
「いや、負けたとかそういうのではないと思うが」
「俺ここで鍛えて強くなるっす!」
「いや、ここではやめろ?」
ダメだ、気絶させたら良くない方向に進化してしまった。追い出す方法は何かないのか。
「いやぁ、店主さんって強いんすね」
「まぁ、柔道やってたからな。幽霊を投げ飛ばせるのかは賭けだったけどな。そういや殴りかかってきたけど人間相手に拳は当たるのか?」
「当たらないっすね!」
当たらんのかい。なのにコイツ殴りかかってきたんか…
「だったら、物を浮かせて攻撃してきたらよかったじゃん」
「いやそれは卑怯っす!正々堂々自分の拳一本で戦いたいっすね!」
こういうまっすぐな奴は嫌いじゃないな。
「ところでマッチョ君。君はお金を持っているかい?」
「無いっす!」
無いか、まぁ見た感じ何も持ってなさそうだし、さっきポケットを漁った時も何も出てこなかったしな。幽霊は服だけそのままの姿で幽霊になるのかもしれないな。
「無いならいいんだ」
「お金が要るんすか?」
「いやまぁ、この店に幽霊しか来なくなって売り上げが無くなって困ってんだ」
「でももうこのお店には幽霊しか来ないと思うっす」
「なんで」
「幽霊にとって居心地がいいからっす!」
「そうか…」
ああ、これは近いうちに廃業だな…こうなったら廃業するまで幽霊のお悩み相談居酒屋にでもするか。妻に先立たれ、一人で息子を育てつつ守ってきた居酒屋だったが、もう息子も巣立っていき孤独に切り盛りする毎日。どうせ潰れるなら誰かの役にたってから潰そう。俺はそう覚悟した。
「マッチョ君よ、筋トレできる場所が欲しいんだったな?」
「そうっす!」
「ならウチが潰れるまで好きなだけここで筋トレしていいぞ」
「いいんすか!」
「ああ。記憶喪失の幽霊さんも自分が何者か分かるまで居てくれて構わない」
「本当ですか!ありがとうございます」
記憶喪失の幽霊に関してはもう勝手に居ついているが嬉しそうにしている二人を見ていたらそんなことどうでもよくなった。
「だが、マッチョ君店の物は壊すなよ?新しく買うお金なんて無いんだからな」
「うっす!」
さっそくトレーニーの幽霊は店の机を使って筋トレ?をしている。客じゃないが賑やかなお店も悪くない。幽霊で賑やかなのはちょっとおかしいかもしれないが。
「そういや店長さん」
店長?誰かを雇った覚えは無いが…
「なんだ?」
トレーニーの幽霊は一度筋トレ?をやめて向き直り、真剣な顔で話し始めた。
「最近この辺にやばい幽霊が出るらしいので気を付けてほしいっす」
「やばい幽霊?」
やばい幽霊なら目の前に居るが。
「はい、めちゃくちゃ強いらしいっす。幽霊の友達、霊友から聞いたっす」
「はぁ、強いと何がやばいんだ?」
「わかんないっす」
わからんのかい。どうやばいのか分からないと警戒も出来ないのだが、呪われるみたいなものなのかなぁ。今の俺の状況は呪われてると言えるが…
「まぁ気を付けるよ」
「うっす!」
トレーニーの幽霊はまた筋トレ?を始めた。何もなければいいが嫌な予感が頭を駆け巡る。
「こんにちはー!」
元気な声と共に幽霊が扉をすり抜けてくる。波乱の幕開けであった。
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