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第2章「統治」
第六話-①「あれから一瞬間……」
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アクセスの街を手に入れてかれこれ一週間が経過した。
私たちは洗脳した諜報員たちから情報を元にどのように円滑に人間たちの資源をこちらに横流し出来るかと考えていた。
そんな状況だというのに私たち魔王様たちを含む事務作業をする者たちはひっきりなしに来る書類に頭を抱えている……はずだった。
「……」
静かな執務室の中で魔王様は黙々と書類に文字をスラスラと動かしていた。
その速さは500枚ほどに重なった紙の山が一瞬で完了しまうほどだった。
それを見たボクは茫然とその光景を見ていました。するとそこに後ろからバラミットがひそひそと声をかけてきた。
「あの魔王様、アクセスに来てから休んでいる様子が無いのですが?」
そう、魔王様はあの日以降からアビス経由から大魔王様からの仕事が来てから一日中書類の処理を過ごしている。
この状況はあまりにも異例と言っていいだろう。
何故なら前の紅蓮の魔王様を例えるなら、書類仕事は秘書に丸投げは当たり前で領地の運営なんて二の次だった。
(まあかといって軟弱な魔王なんて威厳にも関わるし、勇者に敗れて再就職に困るのも迷惑で仕方ない)
だから魔王は自分磨きをするのが基本なのだが、無の魔王様であるムイカという男は全くそんな素振りが無かった。
なのでもしもの時が来たときに迎撃出来ないことを考えて魔王様に声をかけた。
「あの魔王様……」
ボクが言いかけたときに魔王様はスッと立ち上がった。
それを見てボクは少しビクッとなったが魔王様はその後スタスタと扉の方に向かってそっと開けてはすぐに閉じてしまった。
その一連の流れに一瞬ポカンとなった。
「……ってポカンってしている場合じゃない!」
ボクはすぐに気づいて魔王様を追いかけた。
一方その一連の流れに置いてけぼりされたバラミットは茫然としていた。
「と、とりあえず出来た書類をまとめよう……」
そう思い、さっきまで魔王様が完成させた書類を集め始めた。
バラミットは魔王様の書類を見ると少し鳥肌が立つほどに引いていた。
全く狂いのない文章に文字の形と大きさで誰が見ても分かりやすかった。
しかもそれが何千、何万枚もあるのだから末恐ろしいと感じた。
「魔王様は街を救ってくれた救世主ではあるけれどその底知れない力には同じ人類として恐怖を感じます」
この先この街にどのような恩恵をもたらしてくれるのか?
またこの先どのような出来事が起きるのか好奇心と恐怖が交差するのか現状では分からない。
私たちは洗脳した諜報員たちから情報を元にどのように円滑に人間たちの資源をこちらに横流し出来るかと考えていた。
そんな状況だというのに私たち魔王様たちを含む事務作業をする者たちはひっきりなしに来る書類に頭を抱えている……はずだった。
「……」
静かな執務室の中で魔王様は黙々と書類に文字をスラスラと動かしていた。
その速さは500枚ほどに重なった紙の山が一瞬で完了しまうほどだった。
それを見たボクは茫然とその光景を見ていました。するとそこに後ろからバラミットがひそひそと声をかけてきた。
「あの魔王様、アクセスに来てから休んでいる様子が無いのですが?」
そう、魔王様はあの日以降からアビス経由から大魔王様からの仕事が来てから一日中書類の処理を過ごしている。
この状況はあまりにも異例と言っていいだろう。
何故なら前の紅蓮の魔王様を例えるなら、書類仕事は秘書に丸投げは当たり前で領地の運営なんて二の次だった。
(まあかといって軟弱な魔王なんて威厳にも関わるし、勇者に敗れて再就職に困るのも迷惑で仕方ない)
だから魔王は自分磨きをするのが基本なのだが、無の魔王様であるムイカという男は全くそんな素振りが無かった。
なのでもしもの時が来たときに迎撃出来ないことを考えて魔王様に声をかけた。
「あの魔王様……」
ボクが言いかけたときに魔王様はスッと立ち上がった。
それを見てボクは少しビクッとなったが魔王様はその後スタスタと扉の方に向かってそっと開けてはすぐに閉じてしまった。
その一連の流れに一瞬ポカンとなった。
「……ってポカンってしている場合じゃない!」
ボクはすぐに気づいて魔王様を追いかけた。
一方その一連の流れに置いてけぼりされたバラミットは茫然としていた。
「と、とりあえず出来た書類をまとめよう……」
そう思い、さっきまで魔王様が完成させた書類を集め始めた。
バラミットは魔王様の書類を見ると少し鳥肌が立つほどに引いていた。
全く狂いのない文章に文字の形と大きさで誰が見ても分かりやすかった。
しかもそれが何千、何万枚もあるのだから末恐ろしいと感じた。
「魔王様は街を救ってくれた救世主ではあるけれどその底知れない力には同じ人類として恐怖を感じます」
この先この街にどのような恩恵をもたらしてくれるのか?
またこの先どのような出来事が起きるのか好奇心と恐怖が交差するのか現状では分からない。
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