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人間トラック?
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5歳になりました。 ついこの間、家族に誕生日を祝わっていただいたんですが、なんかそれはどうなのか? と思うようなことがありました。
いや、別にそこまで不満があるわけではないんですけど、誕生日に魔法書を渡すのはどうなんでしょうか?
この世界の子供はそんなに魔法が好きなんですかね?
⋯⋯勉強熱心すぎるでしょう。
ここは秋田県なんでしょうか?
いくらなんでも早すぎる気がするんですよ。
まぁ、いいんですけどね。
てなわけで、魔法書を読んで見たんですけど、なんか詠唱ってのが書かれてて、とても面倒くさそうです。
まぁ、詠唱はどうやら補助の役割があるだけで、魔法を発動させるのは大変なようですね。
時空意外の適正がない僕では無属性魔法のライトくらいしか使えませんからいいんですなけどね。(涙目)
ページをペラペラめくっていると、魔法陣について書かれているページが出てきた。
どうやら魔法陣を描けば適正のない僕でも使えるみたいです。
これは暇な時に読むとしましょう。
さて、ナーバスな気分はここらで終わりだ。
今からテンションだけでも楽しくいきたいと思う。
「あら~、マルクちゃんは今からどこか行くの?」
玄関に行くと、おっとりとした声で母親のフローラが聞いてきた。
「うん! 今から公園で魔法の練習してくる!」
俺はそう言って手に持った魔法書を上げた。
「行ってらっしゃい。 早く帰ってくるのよ~」
「うん! 行ってきます!」
俺は元気な様子で家を出た。 そして直ぐに苦々しい表情になる。
今のやり取りで分かったと思うが、俺は家にいる時は元気な子供を演じている。
初めは大変だったが、今ではもう慣れている。
こんなことをしているから精神的には少しつらい。
親戚の家にお泊まりしているような気分だろうか?
早く一人暮らししたいものだ。
俺は鬱々とした気分で冒険者ギルドにとぼとぼと向かった。
すると、
「マルク~!」
俺は少女が聞こえて振り向こうとした。
「ドンッ!」
だが、その掛け声が聞こえたかと思うとトラックにひかれた時みたいに数メートル吹き飛ばされた。
「がっ!」
俺は地面にぶつかると、勢いそのままにゴロゴロと転がった。
勢いが収まると、俺は頭を抑えながら立った。
「いててっ⋯⋯エレーナか」
俺は自分を突き飛ばした犯人を睨みつけた。
その犯人は少し気まづそうに目を逸らしている。
「このっ、糞ガキが⋯⋯」
俺は小さくそう呟いた。
いきなりで戸惑っているかもしれないが、俺は今同い年の少女に突き飛ばされ⋯⋯吹き飛ばされた。
エレーナにだ。
あれ? あの少女そんなんだったっけ? とか思っているかもしれないが、実はかなりの馬鹿力だった。
おいおい、馬鹿力の域を超えているぞ? と思うかもしれないが、仕方ない。
なんせ相手は勇者様だ。
生まれつき魔力と身体能力が高いみたいで、さっきみたいなやばいことが普通に出来てしまう。
幸い俺は身体強化と不死の能力でどうにかなっているが、普通の人なら怪我か、運が悪ければ首の骨が折れて死んでいるだろう。
今回みたいなのは稀だが、エレーナは俺に怪我させるレベルの攻撃を何度もしてきている。
握手をすれば骨がミシミシ、スカートめくりをすれば、振り払った手でボキンッと会心の一撃、 ⋯⋯もう怖い。
幸い被害者は俺だけで多分すんでいるが、そこらの子供にやっちゃえばその子供はやばいだろう。
エレーナも俺以外に友達が居ないせいか、怪我が 直ぐに治っても全く疑問に思っていない。
漫画や小説での勇者は鈍感野郎なんだろうが、正直こんなところで鈍感スキルを発動しないで欲しかった。
思いやり精神を強く持って欲しい。
まぁ、別に怪我させられても少し手を焼いているように感じるだけで、怒りよりも微笑ましさがくる。
俺は人に飢えているのだ。
まぁ、てなわけで悪い奴ではないのだ。
だから、ここは大人の意地(子供です)を見せてやるとしよう。
「あははははっ、本当にエレーナは元気ごいいね。 僕は大丈夫だから気にしないで?」
すると、エレーナは子犬のように恐る恐るこちらを見た。
「本当?」
「うん、なんたって僕は不死身だからね!」
俺がそう言うと、エレーナは笑顔を浮かべてこちらに走ってきた。
そして俺を抱きしめてきた。
抱きしめてしまったのだ。
俺はエレーナの締めつけをくらい、一瞬にして骨を何本か骨折した。
エレーナから離れようとするが、エレーナの力が強いのに加えて、俺は痛みで力が加えれずなすがままになった。
そしてエレーナが離れた時には虚空を見つめて呆然としているのだった。
いや、別にそこまで不満があるわけではないんですけど、誕生日に魔法書を渡すのはどうなんでしょうか?
この世界の子供はそんなに魔法が好きなんですかね?
⋯⋯勉強熱心すぎるでしょう。
ここは秋田県なんでしょうか?
いくらなんでも早すぎる気がするんですよ。
まぁ、いいんですけどね。
てなわけで、魔法書を読んで見たんですけど、なんか詠唱ってのが書かれてて、とても面倒くさそうです。
まぁ、詠唱はどうやら補助の役割があるだけで、魔法を発動させるのは大変なようですね。
時空意外の適正がない僕では無属性魔法のライトくらいしか使えませんからいいんですなけどね。(涙目)
ページをペラペラめくっていると、魔法陣について書かれているページが出てきた。
どうやら魔法陣を描けば適正のない僕でも使えるみたいです。
これは暇な時に読むとしましょう。
さて、ナーバスな気分はここらで終わりだ。
今からテンションだけでも楽しくいきたいと思う。
「あら~、マルクちゃんは今からどこか行くの?」
玄関に行くと、おっとりとした声で母親のフローラが聞いてきた。
「うん! 今から公園で魔法の練習してくる!」
俺はそう言って手に持った魔法書を上げた。
「行ってらっしゃい。 早く帰ってくるのよ~」
「うん! 行ってきます!」
俺は元気な様子で家を出た。 そして直ぐに苦々しい表情になる。
今のやり取りで分かったと思うが、俺は家にいる時は元気な子供を演じている。
初めは大変だったが、今ではもう慣れている。
こんなことをしているから精神的には少しつらい。
親戚の家にお泊まりしているような気分だろうか?
早く一人暮らししたいものだ。
俺は鬱々とした気分で冒険者ギルドにとぼとぼと向かった。
すると、
「マルク~!」
俺は少女が聞こえて振り向こうとした。
「ドンッ!」
だが、その掛け声が聞こえたかと思うとトラックにひかれた時みたいに数メートル吹き飛ばされた。
「がっ!」
俺は地面にぶつかると、勢いそのままにゴロゴロと転がった。
勢いが収まると、俺は頭を抑えながら立った。
「いててっ⋯⋯エレーナか」
俺は自分を突き飛ばした犯人を睨みつけた。
その犯人は少し気まづそうに目を逸らしている。
「このっ、糞ガキが⋯⋯」
俺は小さくそう呟いた。
いきなりで戸惑っているかもしれないが、俺は今同い年の少女に突き飛ばされ⋯⋯吹き飛ばされた。
エレーナにだ。
あれ? あの少女そんなんだったっけ? とか思っているかもしれないが、実はかなりの馬鹿力だった。
おいおい、馬鹿力の域を超えているぞ? と思うかもしれないが、仕方ない。
なんせ相手は勇者様だ。
生まれつき魔力と身体能力が高いみたいで、さっきみたいなやばいことが普通に出来てしまう。
幸い俺は身体強化と不死の能力でどうにかなっているが、普通の人なら怪我か、運が悪ければ首の骨が折れて死んでいるだろう。
今回みたいなのは稀だが、エレーナは俺に怪我させるレベルの攻撃を何度もしてきている。
握手をすれば骨がミシミシ、スカートめくりをすれば、振り払った手でボキンッと会心の一撃、 ⋯⋯もう怖い。
幸い被害者は俺だけで多分すんでいるが、そこらの子供にやっちゃえばその子供はやばいだろう。
エレーナも俺以外に友達が居ないせいか、怪我が 直ぐに治っても全く疑問に思っていない。
漫画や小説での勇者は鈍感野郎なんだろうが、正直こんなところで鈍感スキルを発動しないで欲しかった。
思いやり精神を強く持って欲しい。
まぁ、別に怪我させられても少し手を焼いているように感じるだけで、怒りよりも微笑ましさがくる。
俺は人に飢えているのだ。
まぁ、てなわけで悪い奴ではないのだ。
だから、ここは大人の意地(子供です)を見せてやるとしよう。
「あははははっ、本当にエレーナは元気ごいいね。 僕は大丈夫だから気にしないで?」
すると、エレーナは子犬のように恐る恐るこちらを見た。
「本当?」
「うん、なんたって僕は不死身だからね!」
俺がそう言うと、エレーナは笑顔を浮かべてこちらに走ってきた。
そして俺を抱きしめてきた。
抱きしめてしまったのだ。
俺はエレーナの締めつけをくらい、一瞬にして骨を何本か骨折した。
エレーナから離れようとするが、エレーナの力が強いのに加えて、俺は痛みで力が加えれずなすがままになった。
そしてエレーナが離れた時には虚空を見つめて呆然としているのだった。
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