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chapter,3 Hawaii
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* * *
寝起きのマツリカを見ることが叶わなかったカナトだったが、シャワーを浴びた直後に使用人控え室の扉を開けたからか、真っ赤な熟れたリンゴのように頬を染める彼女の姿を見ることができた。あの反応からして、彼女は異性のはだかに慣れていないのだろう。なぜか妙なところで安心してしまうカナトである。
彼女が入浴中に昨晩の出来事を幼い頃からの側近で自分のお目付け役でもある伊瀬に報告したところ、彼はあまり入れ込むなと案の定渋い顔をしていた。だが、彼女がナガタニの死の前の記憶を失っていることを話すと、すこしだけ同情したようで、「クルーズのあいだはおふたりを見守ります」とだけ応えてくれた。彼は父親でさえ匙を投げつつある十五年来の初恋を引きずるカナトを痛ましく思いながらも、自分の意思を尊重してくれている頼もしい部下だ。
これでもし彼女がキャッスルシーのスパイだったとして、カナトが騙されようものなら、彼をはじめ周りの人間がことごとくマツリカを糾弾するだろう。けしてそうはさせないけれど……
「準備、できました」
おそるおそる使用人控え室から出てきたマツリカを見て、カナトはうん、と満足そうに頷く。
昨晩慌てて手配したドレス類のなかから彼女が選んだリゾートワンピースは淡い青の濃淡が美しいデザインで、背の高い彼女によく似合っていた。ゆるやかに弧を描いた布の紋様と裾でひろがる流れるようなシルエットを見ると、まるで海にたゆたう波のようだ。
「こっちへおいで……よく似合っているよ」
「あ、ありがとうございます」
恥ずかしそうに俯きながらカナトの前へ現れたマツリカはふふ、と花が綻ぶような笑みを浮かべる。
「制服じゃない服で船に乗るなんて、何年ぶりだろ……」
「ワイキキへはいつ到着予定だっけ」
「本日の昼には」
「じゃあ、それまでに俺たちが恋人同士らしくみえるように、練習しなくちゃいけないね」
「練習、ですか?」
そこへベルの音が鳴り響き、ルームサービスが朝食を運んできた旨を伝えてきた。
カナトは扉の前でワゴンを受け取り、部屋の奥にあるリビングまで運んでいく。
彼に朝食の用意をさせるなんて、まるで自分の方が客ではないかと焦るマツリカだったが「俺が恋人のためにしたいからしているんだよ」と窘められ、しぶしぶソファに沈み込む。
ふんわりと漂う懐かしい香りを前にマツリカの鼻がひくひくと動く。
「お味噌汁!」
「……そこ、驚くところ?」
「失礼しました。あの、コンシェルジュの朝食ってどうしてもふだんはパンとかサンドウィッチとかになってしまうんです。和食といえばせいぜいおにぎりくらいで……すぐに食べて勤務に入れますから。なので朝からお味噌汁が味わえるなんて嬉しくて」
「それならこれから毎朝和食膳の用意をさせるけど」
「……それは遠慮しておきます。飽きちゃいそう」
赤味噌がつかわれた茄子と豆腐のお味噌汁をお椀にいれたものをカナトに手渡され、マツリカがうっとりした表情で口にする。
「いただきます」
朝からゆっくり食事を楽しめることが信じられなくて、マツリカはふだんよりも神妙な顔で和食膳にありついた。豪華客船ハゴロモで食べられるだけあってお味噌汁だけでなく卵焼きも焼き鮭も、上品な味付けだったし、なにより白米そのものがまるで竈で炊かれたものであるかのようにほくほくで美味しかった。向かいに座っているカナトはその白米に容赦なく生卵をかけているが。
「たまごかけごはん?」
「失礼。見苦しかったか?」
「いいえ。若き海運王さまにも人間らしいところがあるのだなと」
「なんだよそれ」
卵かけご飯がすきなんだよ、と不貞腐れるカナトを見て、マツリカはくすくす笑う。
こうしてみると年相応の、自分とさほど年齢の変わらない二十五歳の青年だ。
「あと、いいかげんに若き海運王なんて呼ぶんじゃない。カナトだよ。まつりいか」
「カナトさまこそまつりいかと子どもの頃の呼び名で呼ぶのはやめてください。あたしはマツリカです」
朝食をともにして緊張がほどけたのか、お互いの呼び名についてようやく干渉しあえるようになったな、とカナトは心のなかで呟く。
「じゃあ、クルーズのあいだは恋人らしくマツリカと呼ぼう。だけど俺はまつりいか、って口にしていた幼い日の貴女を知っているよ」
「――?」
「俺のことが記憶から消えてしまったのは残念だけど、俺はあのときのことをすべて覚えている……」
困惑するマツリカを前に、カナトはやさしく言葉を紡ぐ。
「これから二か月のクルーズのあいだ、貴女は俺の恋人になる。それまでに思い出してくれればいい」
「思い、出す……」
「俺が教えてあげる。でもその前にまずは朝食を食べてからだな」
切ない瞳を向けられて、マツリカは自分がほんとうに求められているかのような錯覚に陥ってしまう。
恋人のふりだけのはずなのに、カナトはすでにマツリカを恋しいひとのように扱っている。
だからカナトがさきほどいっていた「恋人同士に見える練習」のことなど、すっかりあたまのなかから抜けていたのだ。
寝起きのマツリカを見ることが叶わなかったカナトだったが、シャワーを浴びた直後に使用人控え室の扉を開けたからか、真っ赤な熟れたリンゴのように頬を染める彼女の姿を見ることができた。あの反応からして、彼女は異性のはだかに慣れていないのだろう。なぜか妙なところで安心してしまうカナトである。
彼女が入浴中に昨晩の出来事を幼い頃からの側近で自分のお目付け役でもある伊瀬に報告したところ、彼はあまり入れ込むなと案の定渋い顔をしていた。だが、彼女がナガタニの死の前の記憶を失っていることを話すと、すこしだけ同情したようで、「クルーズのあいだはおふたりを見守ります」とだけ応えてくれた。彼は父親でさえ匙を投げつつある十五年来の初恋を引きずるカナトを痛ましく思いながらも、自分の意思を尊重してくれている頼もしい部下だ。
これでもし彼女がキャッスルシーのスパイだったとして、カナトが騙されようものなら、彼をはじめ周りの人間がことごとくマツリカを糾弾するだろう。けしてそうはさせないけれど……
「準備、できました」
おそるおそる使用人控え室から出てきたマツリカを見て、カナトはうん、と満足そうに頷く。
昨晩慌てて手配したドレス類のなかから彼女が選んだリゾートワンピースは淡い青の濃淡が美しいデザインで、背の高い彼女によく似合っていた。ゆるやかに弧を描いた布の紋様と裾でひろがる流れるようなシルエットを見ると、まるで海にたゆたう波のようだ。
「こっちへおいで……よく似合っているよ」
「あ、ありがとうございます」
恥ずかしそうに俯きながらカナトの前へ現れたマツリカはふふ、と花が綻ぶような笑みを浮かべる。
「制服じゃない服で船に乗るなんて、何年ぶりだろ……」
「ワイキキへはいつ到着予定だっけ」
「本日の昼には」
「じゃあ、それまでに俺たちが恋人同士らしくみえるように、練習しなくちゃいけないね」
「練習、ですか?」
そこへベルの音が鳴り響き、ルームサービスが朝食を運んできた旨を伝えてきた。
カナトは扉の前でワゴンを受け取り、部屋の奥にあるリビングまで運んでいく。
彼に朝食の用意をさせるなんて、まるで自分の方が客ではないかと焦るマツリカだったが「俺が恋人のためにしたいからしているんだよ」と窘められ、しぶしぶソファに沈み込む。
ふんわりと漂う懐かしい香りを前にマツリカの鼻がひくひくと動く。
「お味噌汁!」
「……そこ、驚くところ?」
「失礼しました。あの、コンシェルジュの朝食ってどうしてもふだんはパンとかサンドウィッチとかになってしまうんです。和食といえばせいぜいおにぎりくらいで……すぐに食べて勤務に入れますから。なので朝からお味噌汁が味わえるなんて嬉しくて」
「それならこれから毎朝和食膳の用意をさせるけど」
「……それは遠慮しておきます。飽きちゃいそう」
赤味噌がつかわれた茄子と豆腐のお味噌汁をお椀にいれたものをカナトに手渡され、マツリカがうっとりした表情で口にする。
「いただきます」
朝からゆっくり食事を楽しめることが信じられなくて、マツリカはふだんよりも神妙な顔で和食膳にありついた。豪華客船ハゴロモで食べられるだけあってお味噌汁だけでなく卵焼きも焼き鮭も、上品な味付けだったし、なにより白米そのものがまるで竈で炊かれたものであるかのようにほくほくで美味しかった。向かいに座っているカナトはその白米に容赦なく生卵をかけているが。
「たまごかけごはん?」
「失礼。見苦しかったか?」
「いいえ。若き海運王さまにも人間らしいところがあるのだなと」
「なんだよそれ」
卵かけご飯がすきなんだよ、と不貞腐れるカナトを見て、マツリカはくすくす笑う。
こうしてみると年相応の、自分とさほど年齢の変わらない二十五歳の青年だ。
「あと、いいかげんに若き海運王なんて呼ぶんじゃない。カナトだよ。まつりいか」
「カナトさまこそまつりいかと子どもの頃の呼び名で呼ぶのはやめてください。あたしはマツリカです」
朝食をともにして緊張がほどけたのか、お互いの呼び名についてようやく干渉しあえるようになったな、とカナトは心のなかで呟く。
「じゃあ、クルーズのあいだは恋人らしくマツリカと呼ぼう。だけど俺はまつりいか、って口にしていた幼い日の貴女を知っているよ」
「――?」
「俺のことが記憶から消えてしまったのは残念だけど、俺はあのときのことをすべて覚えている……」
困惑するマツリカを前に、カナトはやさしく言葉を紡ぐ。
「これから二か月のクルーズのあいだ、貴女は俺の恋人になる。それまでに思い出してくれればいい」
「思い、出す……」
「俺が教えてあげる。でもその前にまずは朝食を食べてからだな」
切ない瞳を向けられて、マツリカは自分がほんとうに求められているかのような錯覚に陥ってしまう。
恋人のふりだけのはずなのに、カナトはすでにマツリカを恋しいひとのように扱っている。
だからカナトがさきほどいっていた「恋人同士に見える練習」のことなど、すっかりあたまのなかから抜けていたのだ。
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