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名前が分からない神性人外は、結婚ルートを強行してきた。

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 前回のあらすじ。
 大蛇のラミア(オス?男性?)に押し倒されちゃってさぁ大変!夫婦の約束だの顔がイイだの筋肉質で俺好みだの人外だのが盛り沢山!下手したらワンパンで俺を殺せそうな奴に「帰れ」って言っちゃった!これから俺、どーなっちゃうのぉ!?


 うるせぇ、マジでどうするんだよこれ。俺もコイツも、宇宙猫の如く困惑しちゃったじゃん。意味わからん事言ったの俺だけど。
 先ほどまでの不敵そうな雰囲気は何処へやら、ラミアは明らかに困惑しきっている。試しにと相手に胸元をゆっくり押すと、それに合わせる様に俺の上から退いてくれた。

「俺・・・え?俺は夫ではなくペットだった・・・?それどんなプレイ??」

 何時の物かわからない擦れにすれた着物を着ている割には、なんか現代に適用してる臭いぞコイツ・・・。本当に何なんだ。
 いまだに「つまり俺がママになる・・・?俺ややこ産めるかな・・・?」などとブツブツ言っているのを無視し、ソファー上だがゆっくりと体を丸めて距離を取る。先ほどの口ぶりからして、コイツに性的に襲われかねない。人外相手に俺の尊厳が危機である。
 ただ、空気が壊れて多少の余裕が出来たからか、ちょっとした好奇心が顔を出す。
 コイツ相手とか、人外モノの薄い本みたいになるのか?
 だがまずは身の安全が最優先である。コイツが考えに耽っている間になんとか逃げるなり隠れるなりしよう。
 ゆっくりと、だが着実に、ソファーの下に足を下ろしていく。
 
「やはり、俺がややこを産むのは難しいから、今まで通り俺が夫役で良いと思うんだが。稔はどうしたい?」
「あっえっ?」
「なんだ、聞いとらんかったのか。まったく、仕方のない。」

 あと少しで足が着くのに、それよりも先にラミアに抱き寄せられた。まるで子供のようにひょいと持ち上げ、大腿部に当たる位置に下ろされる。思った以上に柔らかく、ぬらりとしている。無機物とは明らかに違う触り心地だ。

「かわいい我が妻よ。俺だけの愛しい妻よ。すまないが、お前が子を産んでくれ。」
「・・・はい?」
「もちろん無理にとは言わない。だがなぁ、そろそろ俺の後継を育てないと間に合わんのだ。できれば何体か産んで欲しい。」
「・・・は?いや俺、男なんだけど?意味が分からないし、まずお前何なんだよ?お前マジで誰?何が何なのか意味わからん!ホントに何なの!?」
「ふむ?・・・うむ、よし。まずは腹ごしらえをしてから話をしようか。」

 そう言うとラミアの蛇の下半身がするすると縮んで短くなり、代わりに人の足が生えてきた。何の汚れもない、美しく筋肉質な長い脚が、ソファーの座面の高さに物足りなさを訴えている。
 俺を膝から降ろして立ち上がった男の姿は、おおよそ2mはあるのではなかろうか。着ている着物から、随分と足がはみ出ている。
 呆けている俺をよそに、男は慣れたようにリビングのカーテンを引き、反対の壁にあるボタンを押してリビングとキッチンの電気をつけた。人工の明かりの下、男の体は強く存在を主張しているのに、物質的な存在感を何故か感じない。幽霊とやらを視たら、きっとこんな感じなのではないだろうかと思ってしまう。
 物質的な存在が希薄なくせに、当たり前のように男は冷蔵庫と冷凍庫、それから食品棚を覗き漁っている。冷凍ご飯を3つも電子レンジに入れ、少し考えてからぽちりとスイッチを押し、無事に動き出したのを見て安堵の吐息を吐き出していた。その後、慣れない手つきでえっちらおっちらと何かしらの野菜をもたもたと切っている。
 そんな様子をソファーの上で眺めていた。わからないことが多いが、あの人に化けた人外男はやけに友好的かつ親密的である。昼間の化け物のようなコミュニケーションが図れない存在でもないしと、いくらかの警戒心や恐怖心が和らいできていた。それと同時に、言い知れない懐かしさの様なものを、この男にわずかに抱いていた。
 『俺はコイツを知っている。コイツは俺の唯一の味方』そんな感じの形の無い思いが、どこからともなく湧き始めていた。

「切り方が危なっかしいな。」
「すまんな。長年見てはいたんだが、実際にこうやってするのは初めてでな。料理というのは難しいな。」
「見ていた?」

 萎びた葱を無残な姿に刻む手を止め、男はカウンター向こうにいる俺の左腕・・・の先にある左手首を指さした。
 7歳のころから肌身離さず持ち歩いている組紐のブレスレッド。昔からの染め方で染められた物らしく、綺麗な水色の絹糸製。絹糸なだけあって丈夫である。その組紐の真ん中に多少筋やヒビがある青い玉石と、黄色?金色?黄土色?そんな感じの色合いの眼のような柄の玉石が一緒に編み込まれている。以前調べたが、青い石はラピスラズリで目のような柄の石は天眼石というらしい。
 男は、この天眼石に指をさしていた。

「俺の眼だ。これを通して稔を見ていた。」
「・・・いや、お前ちゃんと目が2つあるじゃん。何?実は額に第3の目があるの?」
「俺の額に目は無いし、本物の眼球って意味でもない。正確には俺の眼を模した石だな。媒体だ。本家の祭壇にも似たようなのがあっただろう?」

 ・・・確かにあった。黒っぽい色で俺の頭くらいある石で、中央の石の模様に合わせて丸が3つ彫られていた。
 今思えば、アレもコレも眼だ。番傘や御猪口の中にあるような、所謂蛇の目じゃのめだ。
 
「なんで俺はそんな物を身に着けているんだ?うちの両親や本家の人も着けていないぞ?」
「なんだ、知らないのにそんな後生大事に身に着けておったのか。愛い奴め。」
「・・・・・。」
 
 この男が俺に対して、怖いくらいに好感度MAXなのも甚だ疑問である。
 男は「後で話そうな。」と言って、再び葱に集中しだす。しかしその手つきは酷く危なっかしく、とてもじゃないが見ていられない。俺と代わるように言って包丁を取り上げると、男はしょんぼりとした顔で俺を見つめていた。その顔にこみ上げるものがあるが、見ないフリをして料理の続きに取り掛かる。
 この哀れな葱は、チャーハンになる予定だったようだ。卵に葱、賞味期限が4日前の5枚入りハムが作業スペースに並んでいる。しかも、インスタント味噌汁の元がお椀とともにスペースの端っこで鎮座しているのが見えた。
 具材を全て適当に刻み、解凍したご飯も回収し適当にチャーハンを作っていく。俺はチャーハンに少量マヨネーズを入れる派だ。油・卵・お酢で出来ているマヨネーズは、米粒に油をコーティングしパラパラにしてくれる。酸味は炒めている間に飛び、いい感じに旨味を与えてくれる。つまり、マヨネーズはチャーハンと馴染みがいい。入れすぎるとただのマヨチャーハンになるので注意ではあるが。チャーハンの具材とは別に、みじん切りされた葱の少しばかりをインスタント味噌汁の元とともにお椀に入れ、沸きたての熱湯を入れる。味噌と出汁の香りがふわりと立ち上り、鶏ガラやごま油の香り達に加わっていく。
 先ほどまでの警戒も何処へやら、俺の腹が調理されたそれらを寄越せとをキッチンいっぱいに叫び散らかした。そういえば、今日は昼食を口にしていない。空腹を感じたのも、まともな食事をしたのも、何日ぶりだろう。
 誰かと食卓につくのは、いつぶりだろう。
 ここ最近は、元嫁ともともに食事をしていない。部屋にあるプロテインバーのような手軽な物しか食べていなかったような気がする。キッチンに立つのも、コーヒーや水分を求めた時のみだった。
 なぜ?・・・もしかして俺は、無意識のうちに元嫁と同じ空間に居ることすら拒絶していた?一緒に居れば、またあの苦痛な行為をしなくてはいけない、もしくはその話をしなくてはいけない。そう思っていたのだろうか?
 深く思考を潜ることなく行き着いてしまった回答に、すとんと納得してしまった俺は俺自身を嫌悪する。
 大切だったのだ。友として。
 大切だったのだ。共に生きる仲間として。
 ・・・大切だった?もう過去形なのか。最低だな。
 停止したまま表情が抜け落ちた俺のことなんか気にも留めず、男はチャーハンを皿に盛りテーブルへと運んでいく。

「余計なことを考えるな。今は俺だけを見て、俺だけを知ってくれ。」

 そう言って男は俺の手を優しく引いた。促されるがまま席につく。向かいに座ればいいものを、男は何故か俺の隣に座った。盛り良くよそわれた俺のチャーハンに比べ、男の目の前にあるチャーハンは幼児が食べる分だけしか乗っていない。この程度で男の体が維持できるとは到底思えない量だ。しかも匙すら置いていない。

「えっと・・・食べないのか?」
「俺はこれでいいから、稔は沢山食べろ。最近まともな食事をしておらんだろう。」
「そうだけど・・・。」
「俺は物を食べられんのだ。稔のように肉の体を持ってはいないからな、生物のように物をそのまま口には出来ぬ。俺の食事は、食物に入っている気だ。いつもの食事は素材そのもので素朴だから、今日はとても豪華だな。」
「つまりこれは、自分で用意した自分自身のお供え物ってことか?」
「そういうことだ。」

 物だろうが人だろうが、この世のモノにはエネルギーが存在する。仏壇や神棚に供えられた物は、そこにいる非物質的存在・・・つまり霊体やエネルギー体にその気を食される。仏壇で先祖の霊などがお供え物を食べることを『香りを食す』といった表現をするが、文字通り気を食べられたお供え物は香りが非常に薄くなり、味なども劣化するとか。一方神棚へのお供え物は香りは薄くなるが、神が触れたが故に『神気』が含まれており、味の質が上がるらしい。特にお神酒は顕著で、通常よりも味が豊かになるとか。そしてこの神気つまり神のエネルギーにあやかるため、お供え物は食べたほうが良いとされている。これを神人共食という。分かりやすいのが、正月明けに食べる鏡餅だ。年神様という福の神の依り代として祀っていた鏡餅は神気が豊富だ。それを家族で食べ、この1年が健やかであるようにと祈るのだ。
 この男はそのお供え物を、自分自身で用意していた。ほぼほぼ作ったのは俺だが、問題はそこではない。
 組紐のブレスレッドの話やお供え物の話からして、コイツは、この男は、自分自身を神だと・・・我が家や我が一族の守り神だと言っているのだ。

「どうやら俺が何かはわかったようだな。」
「なんでここ、え?」
「そうだな。なんでここにいるんだろうな?そこも含めて順を追って説明しよう。」

 片肘をつきながら穏やかに男は笑って、目の前のチャーハンとみそ汁を食べるよう促してきた。酷く視線は気になるが、気にしないようにしながら匙を口に運んでいく。久しぶりのまともな食事に食が進み、気が付くと皿の中身が空になっていた。気まずげにちらりと男を見ると、酷く満足げだ。

「腹が膨れたようで何よりだ。さて、まずは何処から話そうか・・・稔、俺の名を言ってみよ。」
「うちの守り神様ってことは、アンタ・・・いやあなた様のお名前は加賀様でしょう?うちはそこから苗字を賜ったって聞いていますが。」
「違う。」
「え?」
「質問を変えよう。昼間、あの時誰を何と呼んだ。」
「昼ってあれだろ。あの化け物の時の。それは・・・あれ?」

 思い出せない。確かに、誰かに助けを請うた。この聞き方からして、誰かはこの男、加賀様で間違いないのだろう。しかし、あの時紡いだ言葉が、名が出てこない。
 困惑する俺を、寂しげな瞳に映る。しかしそれは瞬きととも消え、穏やかなものへと戻った。誤魔化すように大きな手が、俺の視線を遮りながら頭をなでた。

「俺たちの仲だ、かしこまらなくていいぞ稔。それに覚えていないのは仕方がない。・・・それにしても加賀様か。お前から呼ばれるにはちと面白みがない。別の呼び名を付けよ。お前専用の呼び名だ、有難く思うがいい。」
「はぁ、そりゃどうも・・・。」

 名を呼べと言ってみたり名前を付けろと言ってみたり、いったい何なんだ。しかし、我が家というか我が一族のありがたい守り神様からのリクエストだ。考えねばなるまい。
 不躾だが、男の頭の先から足先までざっと見てみる。何か格闘でもやっていたかのような筋肉質な身体、肌は日焼けも傷も知らないかのように真っ白で、白雪姫の白雪とはこのことかといわんばかりだ。椅子に座った状態で床につきそうな程長いプラチナブロンドの髪は傷みなんてなく、生成色の絹糸のように滑らかで、ところどころピヨピヨと跳ねている癖っ毛がなければ、これは本当に髪なのかと疑いたくなる。丈のあっていない黒い着物を浴衣か着流しのようにラフに着込んでいる。体の全てをこの黒い着物が際立て、この男の異様さを醸し出していように見えた。
 顔立ちは実に精悍でハッキリしている。瞳は金とも黄ともとれる色合いで、瞳孔はよく見ると猫のように縦長だ。
 うーむ、実に美しい人型人外といった風貌だ。そして何より

「この姿はお前の好みであろう。気に入ったか?」

 笑ってそう言う男の口から八重歯と表現するにはだいぶキツい、大きいというより少し長めの犬歯がちらりと見えている。吸血が出来そうである。
 男の言葉にドキッとした。正直に言おう。そう、俺の好みドストライクである。画面の向こうから推しが出てきたといわんばかりのドストライクすぎる風貌である。
 もう1つ正直に言うのであれば、俺はバリネコである。しかしあまりに理想が高く、まともに彼氏がいた試しが無かった。その上何故か粘着系というか束縛系にモテやすく、たった数人の元彼は皆、一様に面倒くさいヤンデレなストーカーへと変貌していった。もちろん、元彼以外にもそうなった者は少なくない。なんなら、元嫁が言っていた元行きつけの店の店員も、そのたぐいの奴だと睨んでいる。
 言葉に詰まった俺を見て、男は笑みを深めた。何とも言えない羞恥と気まずさに男の顔を見れず、やりどころのない視線を着物に向ける。初めてまじましとその黒い着物を見てあることに気づいた。

 この着物、まさか花嫁衣裳なんかで着る打掛ではないか。
 随分と古くはなっているが、紅白の枝梅と飛んだ鶴が金・銀・朱・白の糸で細かく刺繍され、金彩加工の流水と亀甲紋がその刺繍の下を彩っている。下に行くにつれ流水の金が増えているが、擦れと劣化によりだいぶ落ち着いた色合いになっていた。赤い裏地がこの打掛の上品さを更に引き立てている。
 腰にはあずき色より濃い赤茶色の角帯が雑に巻かれており、俺のと同じような青い玉石のついた水色の組紐が結んである。
 元々はもう少しきちんと着ていたのかもしれない。しかし着崩れてずいぶん経つのか元々こういう着方だったのか、ほぼバスローブを着ているのと変わらないような状態だ。
 
「なんで花嫁衣裳なんか着てんだ?」
「・・・残されたのが、これしかなかった。」
「・・・あー、じゃあ、もうちょいちゃんと着ような。せめて帯はきちんと締めような。せっかくのいい着物なんだし。」
「・・・そうだな。」

 男の様子に気まずさを覚えてしまう。何故俺の反応に、いちいちコイツは切なそうな傷ついたかのような眼を向けてくるのだろうか。俺がいったい何をしたというのだ。
 きっと普通ならイライラして文句の1つでも言ってやるのだろうが、何故か俺は身に覚えのない罪悪感を小さく抱え、訳の分からない狼狽えをしながら話を戻すことを考えた。
 そう、男の名前。呼び名を決めなくては。
 再び男の着物に目をやる。全体を見ると、梅に鶴に流水と雪解けし始めたばかりの春模様だ。鶴は冬のイメージがあるが、春になると再び北に戻ることから「引鶴ひきづる・鶴帰る・帰る鶴』といった春の季語として使われる。また鶴はパートナーを生涯変えない鳥らしく、相方が先に死んでしまった場合その亡骸が見えなくなるか、自身までもが死ぬまで側に寄り添い続けるらしい。それ故に、末永く夫婦仲良く過ごせるように、一生を添い遂げられるようにと願いを込め2羽以上の鶴を打掛に描くのだとか。
 それから俺とお揃いのようになっているこの組紐。組紐についている玉はおそらく、俺と同じラピスラズリだろう。
 ラピスラズリは今では比較的簡単に手に入るが、昔は瑠璃と呼ばれ七宝にも名を連ねる宝石である。一応日本でも産出はされるらしいが、やはり希少なものだ。俺のもそうだが、欠けや傷が多くみられる。おそらく相当昔から大事にしてきたのだろう。古来から幸福・幸運の石としてお守りにもされてきた。
 昔がどれほど前かはわからないが、爺様の話が正しければ室町時代辺りにはそれなりに豊かであり、そこいらの中級武家とそう変わらないほどの嫁入り道具を揃えることができるくらいには栄えていたらしい。今でもその一部が本家に残っていると聞いている。花嫁衣装で打掛が庶民に流行ったのもちょうど室町時代だ。また、組紐の文化が盛んになったのも戦国時代辺りらしい。守り神様と盟約を結んだのは仏教が入ってきたかどうかみたいな頃らしいが、そこに関しては信憑性がないので省く。
 この打掛に込められた思いも、この青い石にかけられた願いも。
 花嫁に裏切られ逃げられたこの男には、どれも与えられなかったものである。

 ならば、今度こそ彼にそれらが与えられるように、俺が願ってもいいのではないか。
 それくらいのささやかな思いを名に込めても、罰は当たらないのではないか。
 彼は今まで与えてきたのだから。
 
 彼の姿からと孤独からの夜明けを求めて白を使おう。幸運の石の瑠璃は琉璃とも書くし、物事を留めるのではなく流れ動いてくためにも、瑠ではなく琉を使おう。打掛の柄のみで止まった思いと彼の冬の終わりを告げるために、音には春を。
 キッチンとリビングを仕切るカウンターにある付箋タイプのメモ用紙を剥ぎ取り、ボールペンで丁寧に字を書いて彼に渡す。

「・・・白琉はる。アンタの名前は白琉だ。」
「・・・はる、白琉・・・いいな。暖かい名だ。」

 彼の輪郭が徐々にハッキリしてくる。まるで何かで満たされるかのように密度が増し、物質として在る俺と同じように存在していく。もう、彼の体の向こうに景色は見えない。

「改めて名乗ろう。」

「俺は白琉。お前の伴侶になるものであり、かの土地を守る水神。白蛇神である。」

 かちりと何かが嵌るように、彼は、白琉はそこに現界した。
 
 そう言えばそんなこと言っていたなぁと、遠い目をしてしまう。
 どうやら俺は、強制的に結婚ルートに入れられてしまったようだ。
 
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