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番外編 「筋肉は裏切らない」
第5話 はちゃめちゃデート
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服を着替え終わった2人は歩いて近くのレストランへ移動した。
リックは予め同僚達に海の近くのおすすめのお店を聞いており、皆が口を揃えてここを勧めたのである。
そのため、初めて訪れるお店であるが、リックはここなら大丈夫だろうと自信に満ち溢れていた。
話している間にあっという間にレストランに到着し、席に案内された2人はメニューを見る。
まあまあ良い値段のするお店ね。
いっぱい食べようと思ったけど、いざ注文するとなると腰が引けるわね。
メニューを眺めながらノーラが悩んでいるとリックが声を掛ける。
「今日は俺の奢りだから、好きなだけ注文してくれ」
「ありがとうございます。それじゃあ、お言葉に甘えて、これとこれと……あと、このスープと……」
そう言うならとノーラは自分の食べたい物を好きなだけ注文する。
これでこんな食い意地の張った人間なんて失望したと思って貰えるはずだわ。
そして、私はお腹いっぱいになって一石二鳥ね。
そんなノーラの内心を知らないリックはノーラと同じように大量に注文した。
「おっ、その料理、美味しそうだな。俺も頼もう。あと、これとこれと……、それからこのお肉と……」
その結果、テーブルには常に料理が運ばれ続けてくる状況となった。
しかし、2人ともお腹がすいていたため、綺麗さっぱり完食する。
「あー、美味しかったな」
「はい、とても美味しくてついつい食べ過ぎてしまいました。さすがに全部出していただくのは申し訳ないので、いくらかお支払いします」
まさか相手も大量に頼むと思っていなかったノーラは少し会計が心配になった。
しかし、国王から貰った金貨があるリックは心配無用と首を振る。
「いや、お金は大丈夫だ。実はレオン様からデート代として金貨を貰っているんだ」
そう言って金貨の袋を見せながらリックはウインクした。
そして、リックは話を続ける。
「次はどこに行きたい?まだお金はあるぞ。服でも買うか?」
さすがにお金の出所が国王であると知った今、ノーラに散財する勇気は無い。
「それはさすがに王様に悪いから遠慮するわ」
そのノーラの様子を見て、リックはそれならとお金を使わない楽しみを勧める。
「そうか、それならせっかくここまで来たことだし、観光でもするか?高台に展望台があるからきっと良い景色が見られると思うぞ」
「それは良さそうですね。では、それでお願いします」
次の目的地が決まったため、会計を済ませてレストランを後にした。
2人は馬に乗り、高台の展望台を目指す。
そして、美しい景色を堪能してから再び馬に跨がり、朝の馬宿へと戻ってきた。
馬を返却してからリックが話を切り出す。
「今日は1日楽しかった。来てくれてありがとう」
「こちらこそありがとうございました」
2人とも今日は満喫した1日だったと感じていた。
そして、リックは自分の思いを口にする。
「丸1日あなたと一緒に過ごして、あなたのことが好きな気持ちがより強くなった。よかったら俺と付き合って欲しい」
その告白にノーラは考え込む。
確かに今日のデートはとても楽しかったわ。
でも、相手はいつも見慣れているむさ苦しい男性……。
やっぱり自分とは違う物を持った知性のある男性に憧れる気持ちが捨てきれないわ。
やはりすぐには答えを出せず、沈黙の後にノーラはあやふやな返事をした。
「……今すぐには答えを出せません。しばらく考えてさせて頂けませんか?」
「ああ、構わない。いつまでも待っているから、ゆっくりと考えてほしい」
無理強いするつもりの無いリックはいつまでも待つとノーラに伝えた。
ここで2人は別れ、各々の家に帰り、今日のデートは一先ず終了となった。
リックは予め同僚達に海の近くのおすすめのお店を聞いており、皆が口を揃えてここを勧めたのである。
そのため、初めて訪れるお店であるが、リックはここなら大丈夫だろうと自信に満ち溢れていた。
話している間にあっという間にレストランに到着し、席に案内された2人はメニューを見る。
まあまあ良い値段のするお店ね。
いっぱい食べようと思ったけど、いざ注文するとなると腰が引けるわね。
メニューを眺めながらノーラが悩んでいるとリックが声を掛ける。
「今日は俺の奢りだから、好きなだけ注文してくれ」
「ありがとうございます。それじゃあ、お言葉に甘えて、これとこれと……あと、このスープと……」
そう言うならとノーラは自分の食べたい物を好きなだけ注文する。
これでこんな食い意地の張った人間なんて失望したと思って貰えるはずだわ。
そして、私はお腹いっぱいになって一石二鳥ね。
そんなノーラの内心を知らないリックはノーラと同じように大量に注文した。
「おっ、その料理、美味しそうだな。俺も頼もう。あと、これとこれと……、それからこのお肉と……」
その結果、テーブルには常に料理が運ばれ続けてくる状況となった。
しかし、2人ともお腹がすいていたため、綺麗さっぱり完食する。
「あー、美味しかったな」
「はい、とても美味しくてついつい食べ過ぎてしまいました。さすがに全部出していただくのは申し訳ないので、いくらかお支払いします」
まさか相手も大量に頼むと思っていなかったノーラは少し会計が心配になった。
しかし、国王から貰った金貨があるリックは心配無用と首を振る。
「いや、お金は大丈夫だ。実はレオン様からデート代として金貨を貰っているんだ」
そう言って金貨の袋を見せながらリックはウインクした。
そして、リックは話を続ける。
「次はどこに行きたい?まだお金はあるぞ。服でも買うか?」
さすがにお金の出所が国王であると知った今、ノーラに散財する勇気は無い。
「それはさすがに王様に悪いから遠慮するわ」
そのノーラの様子を見て、リックはそれならとお金を使わない楽しみを勧める。
「そうか、それならせっかくここまで来たことだし、観光でもするか?高台に展望台があるからきっと良い景色が見られると思うぞ」
「それは良さそうですね。では、それでお願いします」
次の目的地が決まったため、会計を済ませてレストランを後にした。
2人は馬に乗り、高台の展望台を目指す。
そして、美しい景色を堪能してから再び馬に跨がり、朝の馬宿へと戻ってきた。
馬を返却してからリックが話を切り出す。
「今日は1日楽しかった。来てくれてありがとう」
「こちらこそありがとうございました」
2人とも今日は満喫した1日だったと感じていた。
そして、リックは自分の思いを口にする。
「丸1日あなたと一緒に過ごして、あなたのことが好きな気持ちがより強くなった。よかったら俺と付き合って欲しい」
その告白にノーラは考え込む。
確かに今日のデートはとても楽しかったわ。
でも、相手はいつも見慣れているむさ苦しい男性……。
やっぱり自分とは違う物を持った知性のある男性に憧れる気持ちが捨てきれないわ。
やはりすぐには答えを出せず、沈黙の後にノーラはあやふやな返事をした。
「……今すぐには答えを出せません。しばらく考えてさせて頂けませんか?」
「ああ、構わない。いつまでも待っているから、ゆっくりと考えてほしい」
無理強いするつもりの無いリックはいつまでも待つとノーラに伝えた。
ここで2人は別れ、各々の家に帰り、今日のデートは一先ず終了となった。
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