勇者様に復讐を

月ノ猫

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一章 剣の才能持ち双子

奴隷市場と奴隷館の違い

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頭を抱えたライムだったがこれ以上話が拗れると厄介だと判断してエリオットに違いの説明を始める

「じゃあ聞くが、奴隷市場ってどんなところか知ってるか?」

ライムの質問にエリオットが答える

「知ってるよ」

「奴隷市場は国に認知されてない違法市場でしょう?」

「奴隷の殆どが最悪な環境の中にいて大半が孤児や売られた人で病気にかかっている人が多いところで」

「違法に他種族の領地に入って連れ去って奴隷として売っているところ」

エリオットの回答にライムは苦笑いをする

「あってるけど…なんでそんなに詳しいんだよ」

ライムの言葉にエリオットは疑問な表情を浮かべながら答える

「だって母上が元奴隷だからね」

エリオットの回答にライムは驚く

「嘘だろ!」

「カレン様が元奴隷!?」

「あれ?ライムは知らなかったの?」

「知らない…」

「まぁ俺も詳しくは知らないんだけど」

「父上の話では奴隷市場でたまたま見つけた母上を買って」

「一緒に暮らしていくうちに好きになって結婚したらしいよ」

「な、成程…」

「だからエリオットが奴隷市場の事に詳しかったんだな」

「うん」

「なら、奴隷市場の方はその認識で構わない」

「逆に奴隷館については知っているか?」

エリオットにさらに質問するライム

エリオットは首を横に振る

「知らない」

エリオットの反応にライムは優しく答える

「なら、教えるよ」

「奴隷館は奴隷市場と一緒で奴隷を扱う場所なのは一緒だけど違うところもある」

「違うところ?」

「嗚呼、大きく分けて三つある」

「まず一つ目は、環境が整っているところ」

「奴隷市場の環境を知っているならあわかると思うが」

「奴隷は確かに奴隷館や奴隷市場にとっては商品だ」

「だけど商品の前に1人の種族なんだ」

「だから、奴隷館では1人の人として体調管理や持っている病気や職歴などを徹底的に調べて1人1人に合った環境を作っているんだ」

「それは徹底してるね」

「だろ?その分奴隷市場よりも相場が高いし元軍人や元傭兵といった人もいるんだ」

「成程…つまり奴隷館は簡単に言うと商品としてはの品質は良?って事?」

「そう思ってくれていいよ」

「二つ目は?」

「二つ目としては一つ目の時にチラッと話したけど職歴だね」

「職歴?」

「そう、奴隷市場では無理やり連れ去られたり売られたりした種族がいるつまり働いた経歴がないんだ」

「だから、富豪の人たちは好んで買うんだよ」

「どうして買うの?」

「それは扱いやすいからさ」

?」

「エリオットはあまり知らないだろうけど、奴隷館の場合は館に登録されている奴隷の経歴にあった客が来た場合にその奴隷を紹介するようになってるんだ」

「へぇ…」

「だけど、富豪が欲しがるのは都合のいいなんだよ」

「富豪達は世間体を大切にする」

「だから高い奴隷館で買うより安い奴隷市場で大量に買ってオモチャにするんだ」

その話を聞いたエリオットは冷や汗をかく

もし昔に父であるアウギュステが母のカレンと出会ってなければ母はライムの言うとおりな結末だっただろうと

そしてライムが言うオモチャの意味をエリオットは理解したくもないが理解をしていた

「すまないなあまりいい話じゃなくって」

「構わないよ」

「それで説明は以上となるがどうする?」

「ライム」

エリオットは真剣な顔でライムを見る

「なんだ?」

「奴隷館にも行くけど、先に奴隷市場行きたい」

「はぁ!?」

「話を聞いていたか?奴隷市場を言ってもはっきり言うが人材はいないと思うぞ?」

「なのにどうして?」

ライムは慌てた様子で質問する

「確信はないけど…感が言ってる」

「先に、奴隷市場に行った方がいいって」

エリオットの回答に頭を抱えながらため息をつくライム

「はぁ、お前の感は確かだもんな」

「わかったよ、奴隷館の前に奴隷市場に行こう」

「ありがとう!ライム!」

エリオットは笑顔でライムに抱きつく

「うぁあ!?」

「危ないだろ!!」

「全く…魔王になったんだから少しは落ち着いてくれよ?」

「わかってるよ、こんなことをするのはライムだけだからな!」

「全く…」

ライムは笑顔をエリオットに見せる

そしてエリオットとライムは今後の予定として奴隷市場と奴隷館へと行くことにするのだった

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