アルカディア・クロノクル ゲーム世界に囚われた俺を救うのは、妹か、かつての仲間か

織部

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新たなる住民

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 アキラは温かいベッドの中で目を覚ました。隣に人の気配を感じたが、完全に意識が覚醒すると、その気配は消えていた。

「勘違いかな」この部屋には簡単には入れない。幽霊の少女以外は。

「ラピさん、おはよう」アキラは寝起きの挨拶をした。

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•ガチャチケット:10連チケット                    
•緊急食料:30人分
 ストーリー開始までまだあと、3日。



下のリビングに降りていくと、すでにセレナ、ノクス、ステラ、ルナの姿があった。

「アキラ。オススメの朝ごはんだよー」セレナが声をかける。

「ありがとう」急いで顔を洗うと、リビングに座り、みんなと共に食事をとる。朝食は昨日の料理を真似した簡易的なクレープとスープだった。

「人が来た!」急にセレナとルナが元気よく駆け出していった。マップを確認すると、はるか北の平原に人間の識別反応があった。弱い魔物しかいないし、彼女たちが駆けつけるから問題はないだろう。

「ご馳走様でした。ありがとう」ノクスとステラに感謝を述べた。

「はい。お粗末様でした。ところで、アキラさんのお部屋のお掃除や洗濯をしてもよろしいですか?」ステラから確認が入る。

「うん。問題はないけど。自分のことは自分でするよ」

「アキラさん、ステラの仕事として、させてはどうでしょう?も、も、もちろん、エリス様の御意向もあろうかと思いますが」 ノクスが恐る恐る助け船を出す。

「それは、大丈夫だよ。じゃあ、我が家のメイドのお仕事で、週金貨一枚で契約ね。ディスカウントはしません」

 全く、ノクスは何に怯えているのだろう。神様になりすましたナビゲーターのラピスに騙されているのは、可哀想だなとアキラは思った。

 監視塔に登り、屋上から望遠鏡で眺める。農民夫婦とステラと同い年の女の子、農民夫婦と赤ん坊2人、職人夫婦の3家族。それに、知的な30代の女性1人と50代の男性1人の合計11人。

 30代の女性と50代の男性が、魔物といってもスライムや魔兎だが戦闘をし倒している。やがてセレナと合流し会話を交わすと、連れられて来るのが見えた。

「問題なさそうだな。」アキラは監視塔を降りて自宅に戻った。

 セレナたちが向かいのギルドホールからも、人が出て来て様子を伺っていたが、アズーリア村の住人だとわかったらしく、全員出て来て再会を喜んでいる。

「ステラは、行かなくていいの?」ノクスが声をかける。

「行く!」ステラは、なぜかノクスの手を引いて、みんなの所に向かった。

 一人になったアキラが窓の外の様子を見ながら、ラピさんに質問する。

「なんか、おかしくない?」

「何がですか?」ラピさんは、とぼけた答えをする。

「ガチャで引いたのは、30人のはず」

「良かったです。アキラも気がついて。まだまだ来ますよ」彼女は少し嬉しそうだ。

 状況調査に家を出ようとしたところ、セレナたちが呼びに来た。到着した人たちが挨拶をしたいらしい。アキラは順番に全員と挨拶をすることにした。そのため、家の執務室がちょっとした面接会場になった。

「うん、良いですね。主人らしい振る舞いです」ラピスはご機嫌だ。

 アズーリア村の3家族には簡単な事情を聞くと、詳細は他の村人たちに話を聞いて欲しいとお願いをした。

「疲れているだろうから、無理をしないで。セレナ、ギルドの部屋と食事の用意を」事情を聞くと、森を彷徨い、いつの間にか転移しただけでなく、時間もあやふやな状態だった。ただ、疲労感が滲み出ていた。

 次に、清潔感のある知的な女性が進み出て、深々と頭を下げて挨拶をした。しかし、その目には好奇心と探究心が宿っているのがわかる。

「薬師のアリアと言います。ステラがいろいろとお世話になりました。数日間、森の中を彷徨いながらステラを探していましたが、無事に会うことができて本当に良かったです」
 
彼女には疲れた様子もなく、旅慣れた風貌から体力がまだ十分にありそうだと感じられた。

「数日間ですか?それは大変でしたね」

「いえ、そうでもありません。むしろ、おかしな現象に遭遇できて興味深かったです。方向感覚や時間の感覚が狂うんですよ。それに、その場所の生態系が……いえ、オーガに襲われて大変でした」

 アリアは話の方向が変わったことに気づき、軌道修正しながら続ける。

「でも、あのオーガは変異種ですね。セレナさんが倒したそうですが、ぜひ詳細な戦闘履歴をお聞かせいただけないでしょうか?それと、この場所についてですが、普通なら魔物の森の内側には入れないはずです。過去にもそのような記録はありません。ここにいることは非常に貴重でして。歴史書にも残る監視塔の島と、南西の森の生態系も調査しないと。それでですね……」

「今日はゆっくり休んでください」アキラが優しく遮る。

「ありがとうございます。薬師として微力ながらお手伝いさせていただきます」

「アリア姉さん、アキラさんに迷惑をかけないでくださいね。さあ、こちらへ案内します」

 ステラが急いで戻ってきて、アリアの手を取る。

「アキラさんにいろいろ聞きたいことが……」アリアは席を立とうとせず、話を続けようとする。

「ダメです。今度にしてください」

 ノクスと付き添いのステラは目を合わせ、彼女の両腕を掴んで執務室から連行していった。

 アリアは、ステラから聞いていた通りの変わり者だった。単なる薬師とは思えない。注意すべき人物だと感じた。



 最後の一人とは、意外な人物であった。

「私は、ダリオス。ウエストグレンで商人をしてました」

「どうやってここに?」

「それが不思議なんです。昨日の夜なのかな?家に帰る途中意識がなくなり、気づくとアズーリア村の人達と同じところに。ところでここは何処ですか?」

「ここは、魔物の森の中にある平原です。町まで行く時に送りますよ」

「ありがとうございます。でも宜しかったら、アズーリア村の人達の事もあるので少しお手伝いさせてもらえませんか?」

「良いですよ。ギルドホールの中を自由に使って下さい。食事も部屋」
「それはありがたい。頑張ります。しかし、なぜこんな場所に立派な建物が幾つもあるのですか? 秘密ですかね?」

「……」彼に嘘を言ってもばれるだろうと、アキラは答えなかった。

「いえ、いいんです。アキラさんが普通の人では無いのは一目見てわかりました。私を信じられたら、事情もそのうち教えて下さい。何より、夢でエリス神より神託を受けた身、よろしくお願いします!」

 そういうと彼は握手を強要し元来の活発さなのか、生き生きとした様子で部屋を出ていった。

 アキラは、全員と挨拶を終わらせると、村人達に、早速、簡単な指示を出した。

「島の監視小屋や納屋に、各種の作業道具が一応あります。欲しいものがあったら、お教え下さい。引き続き上下水の整備作業や農地の作りをお願いします」

「今日来た奴等にも同じ話をしても?」

「構いませんよ。仲良くみんなでお願いします。もちろん、報酬も全員同じです」

 アキラの話を聞いて、みなほっとした表情を見せた。

「さて、僕は何の手伝いをすればいいのかな」アキラが呟くと「必要ありません。アキラのやる事はレベル上げです!」ラピスは言った。
 村としての活動が、こうして始まった。

レベル2
エリシオン村
人口 24
軍事力(攻)38(守)38
環境 ◯
文化 5
税収 ➖
建築可能 農地、住宅、市場、商店、薬局、学校、工房
ゴールド 10,910G
(保護期間 86日、保護エリア 建築物周辺 100m)
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