叶わぬ恋の神頼み！？

８

「あーーーっ！」



そうだった。
この人、なぜだか私が遼ちゃんと凛子のことを考えてたことを知ってた…
なんで？なんで？
そんなのおかしいよね。
あ……もしかして、私…気付かないうちに声に出してた？
……そうだよね？
そうじゃなきゃ、この人がそんなことを知ってるはずないもん。



 「そうじゃないよ。」

 「え？」

 「さっきも言った通り、私は神様だからね。
 人間の心の中が読めるんだよ。」



あぁ、なるほど。そういうことですか…
って、思えるはずないってば！
 神様なんて、この世にはいない。
この人はちょっとイカれたイケメンさんなんだから。



 「君は意外と現実主義者なんだね。
でも、本当なんだよ。
 私は神様。
 頭がイカれてるわけではないから。」



おかしい…
確かに、私が心の中で考えたことを読んでるみたい…
でも、神様なんてこの世にいるはずがない。
だとしたら…あ……あれだ！
メンタリスト！
 細かな表情や仕草から、その人の心の中を推測するメンタリストなんだ、きっと。



 「本当に疑り深いね。
まぁ、良い。
 好きに考えててよ。
 私がメンタリストなんかじゃないことを証明するからさ。
そうだなぁ…じゃあ、君…遼ちゃんと付き合ってみない？
 彼のこと、好きなんだろ？」

 「は、はぁ？」

 全く無神経だな、このメンタリスト…
いきなり遼ちゃんのことを言われたから、顔が熱くなってしまった。
それに、遼ちゃんは凛子と付き合い始めたばかりだっていうのに、どういうこと！？