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カッパとの悪夢の結婚生活が始まった。
俺達は、軍の用意したとある辺境の無人島に住むことになった。
ドグール星人の妊娠期間はほぼ三か月だった。
しかも、多産で一度に七~八人の子を産む。
生まれた子供は、皆、カッパ似だ。
カッパ、カッパ、カッパ…家の中はどこを見てもカッパだらけだ。
幸い、生活費は軍の方でみてくれるし、子供たちの成長も人間よりもずっと早いので特に問題はない。
それに、子供が生まれる度にカッパの機嫌は良くなっていった。
俺もいつの間にかすっかりカッパに慣れ、最近では可愛いとさえ思うようになっていた。
『良いか、どんどん子供を増やし、彼女の精神を落ち着けて、爆弾のありかを聞き出すのだ!』
将軍から、そう言いつかっていた俺は、子供が百人を超えたのを機に、彼女に訊いてみた。
「そういえば、爆弾の起爆装置はどこにあるんだ?」
「うふふ…気になる?」
「ま、まぁな。」
「じゃあ、近いうちに教えてあ・げ・る。」
「ほ、本当か!?」
数日後、カッパがハイキングに行こうと言い出した。
「じゃあ、いくわよ!」
子供たちと手を繋ぎ、彼女がそう言うと、あたりの景色は一瞬にして変わっていた。
百人を一瞬で運べるとは、たいしたテレポーテーション能力だ。
そこは鬱蒼とした暗い森の中だった。
「なんで、こんな所に?」
「ここは呪いの森と呼ばれてて、誰も立ち入ることがない森なの。
ここだったら、安全だと思ってね。」
カッパは穏やかに微笑む。
「とりあえず、お弁当でも食べましょう。」
「あ、あぁ、そうだな。
あ、その前に俺、ちょっと…トイレに…」
この森のどこかに起爆装置がある。
早くそれを見つけ出さなくては…!
俺は、皆の所から離れ、起爆装置を捜して歩いた。
「カチッ」
不意に、足に違和感と共に小さな音がして…
世界は目も眩むような光に包まれた。
俺達は、軍の用意したとある辺境の無人島に住むことになった。
ドグール星人の妊娠期間はほぼ三か月だった。
しかも、多産で一度に七~八人の子を産む。
生まれた子供は、皆、カッパ似だ。
カッパ、カッパ、カッパ…家の中はどこを見てもカッパだらけだ。
幸い、生活費は軍の方でみてくれるし、子供たちの成長も人間よりもずっと早いので特に問題はない。
それに、子供が生まれる度にカッパの機嫌は良くなっていった。
俺もいつの間にかすっかりカッパに慣れ、最近では可愛いとさえ思うようになっていた。
『良いか、どんどん子供を増やし、彼女の精神を落ち着けて、爆弾のありかを聞き出すのだ!』
将軍から、そう言いつかっていた俺は、子供が百人を超えたのを機に、彼女に訊いてみた。
「そういえば、爆弾の起爆装置はどこにあるんだ?」
「うふふ…気になる?」
「ま、まぁな。」
「じゃあ、近いうちに教えてあ・げ・る。」
「ほ、本当か!?」
数日後、カッパがハイキングに行こうと言い出した。
「じゃあ、いくわよ!」
子供たちと手を繋ぎ、彼女がそう言うと、あたりの景色は一瞬にして変わっていた。
百人を一瞬で運べるとは、たいしたテレポーテーション能力だ。
そこは鬱蒼とした暗い森の中だった。
「なんで、こんな所に?」
「ここは呪いの森と呼ばれてて、誰も立ち入ることがない森なの。
ここだったら、安全だと思ってね。」
カッパは穏やかに微笑む。
「とりあえず、お弁当でも食べましょう。」
「あ、あぁ、そうだな。
あ、その前に俺、ちょっと…トイレに…」
この森のどこかに起爆装置がある。
早くそれを見つけ出さなくては…!
俺は、皆の所から離れ、起爆装置を捜して歩いた。
「カチッ」
不意に、足に違和感と共に小さな音がして…
世界は目も眩むような光に包まれた。
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