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「ほ、本当なんですか!?
本当にあの父さんが…?」
ライアンさんの話は衝撃的なものだった。
だって、あの父さんが…穏やかで花が好きで甘い物が好きで…
その父さんが、若い頃は将来を嘱望されたすご腕の剣士だったなんて…
だけど、その腕を見込まれて、同盟国の傭兵として戦場に赴いてから、父さんは一変したらしい。
「あいつは、剣の腕は一流だったんだけど、あまりにも繊細だったんだな。
人を傷付けることに耐えられなかったんだろう。
まだ若かったってこともあるかもしれない。
あの時は、国を出て行くとまで言い出したんだが、王様がそれを引きとめてくれてな。」
「お…王様が!?
なぜそんな…」
「その話も聞いてないのか!?」
ライアンさんは呆れたような声を上げた。
「元々リチャードを見出したのは、警備隊の隊長なんだ。
まだ入隊出来る年じゃなかったが、隊長はリチャードの剣の腕を見こんで稽古をつけるようになった。
それで、リチャードはお城にも出入りをするようになってな。
その頃、王子・ウィリアム様も隊長に剣の手ほどきを受けていて、リチャードと王子は年が同じだったこともあって自然に仲良くなったんだ。
それで国王もリチャードのことを知るようになり、庭師の仕事を与えて下すったんだ。」
「そんなことがあったんですか…
僕…何も聞いてなかった。
……僕が警備隊に入りたいって言った時も、父さんは何も言わなかった。」
「あいつも内心は複雑だったと思うぞ。
あいつ自身、剣が嫌いなわけじゃないんだ。
だから、おまえがその道に進んでくれることは嬉しいと思う。
だけど、あいつはああいう優しい性格だから、おまえが誰かを傷付けることになったらと思うと辛いだろうと思う。
それよりも、大切なおまえを誰かに傷付けられるかもしれないと思えば、もっと不安だろうな。
幸い、今はほとんど戦争がなくなったから、そういう危険もうんと少なくはなってるが…」
ライアンさんの話はまるで知らない人の話みたいだった。
僕の知ってる父さんとはまるで別の人みたいで…
父さんにそんな過去があったなんて、今でもまだ信じられない気分だ。
「ほ、本当なんですか!?
本当にあの父さんが…?」
ライアンさんの話は衝撃的なものだった。
だって、あの父さんが…穏やかで花が好きで甘い物が好きで…
その父さんが、若い頃は将来を嘱望されたすご腕の剣士だったなんて…
だけど、その腕を見込まれて、同盟国の傭兵として戦場に赴いてから、父さんは一変したらしい。
「あいつは、剣の腕は一流だったんだけど、あまりにも繊細だったんだな。
人を傷付けることに耐えられなかったんだろう。
まだ若かったってこともあるかもしれない。
あの時は、国を出て行くとまで言い出したんだが、王様がそれを引きとめてくれてな。」
「お…王様が!?
なぜそんな…」
「その話も聞いてないのか!?」
ライアンさんは呆れたような声を上げた。
「元々リチャードを見出したのは、警備隊の隊長なんだ。
まだ入隊出来る年じゃなかったが、隊長はリチャードの剣の腕を見こんで稽古をつけるようになった。
それで、リチャードはお城にも出入りをするようになってな。
その頃、王子・ウィリアム様も隊長に剣の手ほどきを受けていて、リチャードと王子は年が同じだったこともあって自然に仲良くなったんだ。
それで国王もリチャードのことを知るようになり、庭師の仕事を与えて下すったんだ。」
「そんなことがあったんですか…
僕…何も聞いてなかった。
……僕が警備隊に入りたいって言った時も、父さんは何も言わなかった。」
「あいつも内心は複雑だったと思うぞ。
あいつ自身、剣が嫌いなわけじゃないんだ。
だから、おまえがその道に進んでくれることは嬉しいと思う。
だけど、あいつはああいう優しい性格だから、おまえが誰かを傷付けることになったらと思うと辛いだろうと思う。
それよりも、大切なおまえを誰かに傷付けられるかもしれないと思えば、もっと不安だろうな。
幸い、今はほとんど戦争がなくなったから、そういう危険もうんと少なくはなってるが…」
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