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 「……絶対に諦めないわ。」



 魔女に教えてもらった『異界の洞窟』を通り、異界に渡ったマリアンは、見知らぬ世界を旅して歩きました。



 転生したギリアムの手掛かりは、王子だということと転生したばかりだということだけです。
 最近生まれた王子を探せば、すぐにみつかると思っていましたが、それはそう容易いことではありませんでした。
 三年の時が過ぎても、マリアンは手掛かりひとつ見つけることが出来ませんでした。



 幸い、マリアンの体にはまだこれといった変化は見られませんでした。
マリアンもそのことで安心していたのですが、マリアンの体調は確かに悪くなっていました。
それだけではありません。
 五年も経つと、美しかったマリアンは、急激に年を取って老婆のようになり、容姿もだんだん醜くなっていったのです。
 十年を過ぎた頃には、頭巾をかぶり、明るい場所を避けて夜に移動するしかない程、彼女の姿は醜く変わり果てていました。



 (ギリアム…こんな私を見たら、あなたはどう思うかしら?
 私…間違っていたのかもしれない。
ここには来るべきではなかったのかもしれないわ…)



マリアンは、後悔の涙を流しました。
しかし、もう今更、どうにもなりません。
マリアンは、ギリアムを探すしかありませんでした。
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