45 / 50
愛彩
2
しおりを挟む
「……どうでしょう?」
カーテンがさっと開いて、着替えた彼が姿を現した。
「はい、とてもお似合いだと思います。」
「そうですか、良かった。
あなたにお任せしたら、間違いがありませんね。
いつも本当にどうもありがとうございます。」
「い、いえ…」
そんなこと、言わないで欲しかった。
ますます泣きそうになってしまう。
あの人は、瑞穂のもの…
想ってはいけない人…
わかっているのに、まだ未練が断ち切れない。
「本当にどうもありがとうございました。」
服を抱えてあの人が試着室から出て来た。
「こちらこそ。
どうもありがとうございました。」
私がそう言ったら、あの人は私の手元に何かを手渡し、レジの方へ歩いて行った。
そっと、手を開いたら…
そこにあったのは、名刺だった。
社名や役職が書いてあるから、多分、仕事で使ってるものだろうけど、裏に、LINEのアカウントが手書きで書かれていて『連絡待ってます。』の文字が…
どうしてこんなことを?
学さんには、瑞穂がいるのに…
誠実そうな人に見えるけど、実は遊び人?
思わず破り捨てようとしたけれど、なぜだか手が止まった。
やっぱり、そんな風には思えない。
もしかしたら、瑞穂のことで何か相談でもあるんだろうか?
あ…学さんは、私のセンスを気に入ってくれてるみたいだから、もしかしたら、瑞穂の誕生日に服でもプレゼントしようとしてるとか…
それは、私の甘さだ。
彼のことを悪く思いたくない。
彼のことをもっと知りたい。
そんな想いが、きっと都合の良いことを考えさせるんだ。
そう思うのに、やっぱりその名刺を捨てることは出来なかった。
カーテンがさっと開いて、着替えた彼が姿を現した。
「はい、とてもお似合いだと思います。」
「そうですか、良かった。
あなたにお任せしたら、間違いがありませんね。
いつも本当にどうもありがとうございます。」
「い、いえ…」
そんなこと、言わないで欲しかった。
ますます泣きそうになってしまう。
あの人は、瑞穂のもの…
想ってはいけない人…
わかっているのに、まだ未練が断ち切れない。
「本当にどうもありがとうございました。」
服を抱えてあの人が試着室から出て来た。
「こちらこそ。
どうもありがとうございました。」
私がそう言ったら、あの人は私の手元に何かを手渡し、レジの方へ歩いて行った。
そっと、手を開いたら…
そこにあったのは、名刺だった。
社名や役職が書いてあるから、多分、仕事で使ってるものだろうけど、裏に、LINEのアカウントが手書きで書かれていて『連絡待ってます。』の文字が…
どうしてこんなことを?
学さんには、瑞穂がいるのに…
誠実そうな人に見えるけど、実は遊び人?
思わず破り捨てようとしたけれど、なぜだか手が止まった。
やっぱり、そんな風には思えない。
もしかしたら、瑞穂のことで何か相談でもあるんだろうか?
あ…学さんは、私のセンスを気に入ってくれてるみたいだから、もしかしたら、瑞穂の誕生日に服でもプレゼントしようとしてるとか…
それは、私の甘さだ。
彼のことを悪く思いたくない。
彼のことをもっと知りたい。
そんな想いが、きっと都合の良いことを考えさせるんだ。
そう思うのに、やっぱりその名刺を捨てることは出来なかった。
0
あなたにおすすめの小説
失った真実の愛を息子にバカにされて口車に乗せられた
しゃーりん
恋愛
20数年前、婚約者ではない令嬢を愛し、結婚した現国王。
すぐに産まれた王太子は2年前に結婚したが、まだ子供がいなかった。
早く後継者を望まれる王族として、王太子に側妃を娶る案が出る。
この案に王太子の返事は?
王太子である息子が国王である父を口車に乗せて側妃を娶らせるお話です。
拝啓、許婚様。私は貴方のことが大嫌いでした
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【ある日僕の元に許婚から恋文ではなく、婚約破棄の手紙が届けられた】
僕には子供の頃から決められている許婚がいた。けれどお互い特に相手のことが好きと言うわけでもなく、月に2度の『デート』と言う名目の顔合わせをするだけの間柄だった。そんなある日僕の元に許婚から手紙が届いた。そこに記されていた内容は婚約破棄を告げる内容だった。あまりにも理不尽な内容に不服を抱いた僕は、逆に彼女を遣り込める計画を立てて許婚の元へ向かった――。
※他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる