ミステリーSS集

神在琉葵(かみありるき)

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人形師Ⅱ

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『エディ、今日はとても良いお天気で気持ちが良いわね。』

 「そうだね、何だか良い香りがするね?
 何の花だろう?」



 僕とアニーは、木陰に並んで座り、他愛ない会話を交わした。
 僕達の住む村は、これといって何もない田舎だけど、僕は生まれ育ったこの村がけっこう好きだった。
 自然に囲まれたこの村は、どこを見ても穏やかな気持ちになれるから。



 僕は、人形師だ。
 父も人形師だったこともあって、僕はまだ小さな子供の頃から父の仕事を見ていたせいか、自然と父と同じ職業に就いていた。
やがて、時は流れ…
父はまだ若くして亡くなり、僕はいつの間にか、父の腕を超えていた。



 「あなたの作る人形には、魂までこもってるみたいね。」

「まるで本当にあの人が生き返ったみたいだわ。」



 皆が、僕の作った人形を褒め称えてくれて、その噂はやがてこの国のお城にまでも届くようになっていた。



つい最近、王様から亡くなった王妃様の人形を作るように命じられ、僕は遺された王妃様の肖像画を頼りに、一心不乱に人形を作った。
その甲斐あって、とても素晴らしい人形が完成し、王様はそれを見て涙を流して喜んで下さった。



それからしばらく経ったある日…
僕の家を兵士が訪れた。



 「人形職人のエディか?」

 「は、はい、そうですが、何か?」

 「王様のお呼びだ。私達と一緒に城へ参れ。」

 「え?お城に?」

アニーは心配そうな顔で、僕をみつめた。



「大丈夫だよ、アニー…心配しないで。」

 僕は、兵士たちと一緒に家を後にした。
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