82 / 89
人形師Ⅱ
1
しおりを挟む
『エディ、今日はとても良いお天気で気持ちが良いわね。』
「そうだね、何だか良い香りがするね?
何の花だろう?」
僕とアニーは、木陰に並んで座り、他愛ない会話を交わした。
僕達の住む村は、これといって何もない田舎だけど、僕は生まれ育ったこの村がけっこう好きだった。
自然に囲まれたこの村は、どこを見ても穏やかな気持ちになれるから。
僕は、人形師だ。
父も人形師だったこともあって、僕はまだ小さな子供の頃から父の仕事を見ていたせいか、自然と父と同じ職業に就いていた。
やがて、時は流れ…
父はまだ若くして亡くなり、僕はいつの間にか、父の腕を超えていた。
「あなたの作る人形には、魂までこもってるみたいね。」
「まるで本当にあの人が生き返ったみたいだわ。」
皆が、僕の作った人形を褒め称えてくれて、その噂はやがてこの国のお城にまでも届くようになっていた。
つい最近、王様から亡くなった王妃様の人形を作るように命じられ、僕は遺された王妃様の肖像画を頼りに、一心不乱に人形を作った。
その甲斐あって、とても素晴らしい人形が完成し、王様はそれを見て涙を流して喜んで下さった。
それからしばらく経ったある日…
僕の家を兵士が訪れた。
「人形職人のエディか?」
「は、はい、そうですが、何か?」
「王様のお呼びだ。私達と一緒に城へ参れ。」
「え?お城に?」
アニーは心配そうな顔で、僕をみつめた。
「大丈夫だよ、アニー…心配しないで。」
僕は、兵士たちと一緒に家を後にした。
「そうだね、何だか良い香りがするね?
何の花だろう?」
僕とアニーは、木陰に並んで座り、他愛ない会話を交わした。
僕達の住む村は、これといって何もない田舎だけど、僕は生まれ育ったこの村がけっこう好きだった。
自然に囲まれたこの村は、どこを見ても穏やかな気持ちになれるから。
僕は、人形師だ。
父も人形師だったこともあって、僕はまだ小さな子供の頃から父の仕事を見ていたせいか、自然と父と同じ職業に就いていた。
やがて、時は流れ…
父はまだ若くして亡くなり、僕はいつの間にか、父の腕を超えていた。
「あなたの作る人形には、魂までこもってるみたいね。」
「まるで本当にあの人が生き返ったみたいだわ。」
皆が、僕の作った人形を褒め称えてくれて、その噂はやがてこの国のお城にまでも届くようになっていた。
つい最近、王様から亡くなった王妃様の人形を作るように命じられ、僕は遺された王妃様の肖像画を頼りに、一心不乱に人形を作った。
その甲斐あって、とても素晴らしい人形が完成し、王様はそれを見て涙を流して喜んで下さった。
それからしばらく経ったある日…
僕の家を兵士が訪れた。
「人形職人のエディか?」
「は、はい、そうですが、何か?」
「王様のお呼びだ。私達と一緒に城へ参れ。」
「え?お城に?」
アニーは心配そうな顔で、僕をみつめた。
「大丈夫だよ、アニー…心配しないで。」
僕は、兵士たちと一緒に家を後にした。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
二重のカーテン (スカートの下の黒い意志)
MisakiNonagase
青春
洗濯物の隙間に隠したのは、母としての祈りと、娘のプライド。
かつて、女子高生という生き物はもっと無防備で、自由だった。
44歳の主婦、愛子が朝のベランダで手にするのは、娘たちが毎日履き替える漆黒のオーバーパンツ、通称「黒パン」。それは、令和を生きる娘たちが自らの尊厳を守るために身に着ける、鉄壁の「鎧」だった。
小学校時代のママ友たちとのランチ会。そこで語られるのは、ブルセラショップに下着を売っていた奔放な50代、無防備なまま凛と歩くしかなかった40代、そして「見せないこと」に命を懸ける10代の、あまりに深い断絶。さらには、階段で石像のように固まる父、生徒の背後に立たないよう神経を削る教師……。
一枚の黒い布を通して浮き彫りになる、現代社会の歪さと、その根底にある不器用なまでの「優しさ」。
ベランダに干された黒いカーテンの向こう側に、あなたは何を見ますか?
裏長屋の若殿、限られた自由を満喫する
克全
歴史・時代
貧乏人が肩を寄せ合って暮らす聖天長屋に徳田新之丞と名乗る人品卑しからぬ若侍がいた。月のうち数日しか長屋にいないのだが、いる時には自ら竈で米を炊き七輪で魚を焼く小まめな男だった。
秘書と社長の秘密
廣瀬純七
大衆娯楽
社内の調査のため、社長・高橋健一はこっそり秘書・木村由紀と不思議なアプリで入れ替わることに。
突然“社長役”を任された由紀と、自由に動ける立場を手に入れた高橋。
ふたりの秘密の入れ替わり作戦は、どの様な結末になるのか?
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる