忘れえぬ人

神在琉葵(かみありるき)

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「……また来たのか?」

「言っただろ?僕は毎日来るって…」




 小僧は、飽きもせず毎日ここへやってくる。
ここに来ては、他愛ない話をして去って行く。




 「今度、魔導師に封印について話を聞いてみるつもりなんだ。」

 「またそんなことを…
私はここの暮らしが気に入っている。
ここを出るつもりはないと、何度も言ったはずだが。」

 私は本心を偽り、心にもないことを口にした。




 「でも、僕は外で君と会いたいんだ。
だって、君の世界の鉛色の空は、とても気が滅入るんだもの。」

 「……勝手にしろ。
さぁ、くだらないおしゃべりはおしまいだ。
 私にはやらなければならないことがあるんでな。」

 私は小僧に背を向けた。
 本当はまだしゃべりたい…
ずっと、話していたい…
でも、あいつに負担をかけては申し訳ない…だから、いつも自分から話を打ち切る。



「また明日も来るから…」




その言葉がどんなに嬉しいことか…それを素直に言える日はおそらく一生来ないだろうが…




「レオ…また明日ね!」

一際大きな声でかけられた声に、私は小さく微笑んだ。




(ありがとう…
私の大切な友…アラステア…)




~fin.


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