永遠に一緒に…

神在琉葵(かみありるき)

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「百合子…バンドで合宿したいんだけど、またしばらく別荘を貸してくれる?」

「いいわよ。」

私は、咲哉に別荘の鍵を貸した。



咲哉と付き合い始めてまだ日も浅かった夏の頃…
私は咲哉を別荘に誘った。
静かで広いだけしか取り柄のない別荘だけれど、咲哉は、そこをとても気に入った。
ここなら、大きな音を出しても大丈夫だからと、バンドの合宿をさせてほしいと頼まれた。
私には特に断る理由もないから、言われる度に貸してあげた。



私の父は建設会社を経営していて、私は子供の頃からお金だけには不自由しなかった。
今も父の会社で事務として働いているけれど、そんなのはただ世間体を考えてのこと。
お小遣いがほしければいくらでももらえるし、ほしいものがあれば何だって買ってもらえる。
私にはそんな生活がごく当たり前のことだった。



だから、咲哉にもたいていのものなら買ってあげられる。
最初は、アクセサリーや服をプレゼントした。
それも、そんなに高くはないものだったのに、咲哉はとても喜んでくれて、そんな咲哉を心の底から可愛いと思った。



誕生日に少し豪華な腕時計を買ってあげた時は、こんな高価なもの受け取れないと、返そうとまでした。
今までに付き合った人達は、私のお金を目当てにしていたけれど、咲哉は違う。
そのことがとても新鮮で、私は咲哉の誠実さに胸を打たれた。

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