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そして、魔法使いは別れを告げる
逃げようと扉から出ようとした直前。
誰かがミネルヴァの肩を掴んだ。
「お、ミネルヴァ様じゃん」
「…………」
「あっ。 い~や、違うか。下働き風情に落ちた侍女のミネルヴァちゃんかぁー」
ミネルヴァは無視して行こうとしたが、ミネルヴァを馬鹿にしてその誰かは肩を掴んだ手に力を入れてミネルヴァを逃さんとする。
ミネルヴァが面倒臭そうに横目でチラリと一瞥した相手のゲス顔を見て、僕は「うわぁ」と思わず声を上げてしまった。
彼の名は炎狼ヴォルガ。
魔王軍幹部のひとりで、名前の通り狼の姿をした魔族。僕がアステル達とともに魔王戦の前に戦い倒した相手だった。
生きてたのか。と、驚くと同時にバレたら報復されると肝を冷やす。
「お前の魔法如きでこのヴォルガ様の鼻を誤魔化せると思ってるのか。アホ竜。お前がメイド服とか似合ってねぇー」
ニヤニヤと笑いながらミネルヴァを貶すヴォルガにコイツはこんな奴だったんだな。と冷や汗をかく。
ミネルヴァは無言だったが、魔力を垂れ流し、無言でヴォルガに圧を掛ける。ヴォルガは「お、やるかぁ?」と顔は悪どく笑っているのによく見れば尻尾をぶんぶんと楽しそうに振っていた。お前、そんな奴だったんだな…。
敵の意外な一面を垣間見て、少し呆れていると、ふとヴォルガが鼻をすんっと鳴らした。
「なぁなぁ、お前さっきから誰、運んでんの? ……なんか、嗅いだ事ある匂いだな」
スンスンッと鼻を動かし、ヴォルガは首をかしげた。その目は好奇心に染まっていた。
ミネルヴァが無言で肘鉄をヴォルガの鼻目掛けて、放つ。ヴォルガは「うおっ」と驚きの声を上げたが、ギリギリでミネルヴァの肘鉄を避け、僕の前に躍り出た。
してやったりと言わんばかりのしたり顔が僕を覗いた。しかし、僕と目が合うとヴォルガは目を大きく見開いて、後退った。
「マ…。マグ…、マグリット!!??」
そう声を上げれば、ヴォルガは更に後退る。後退った勢いで頭を壁にぶつけて、「イテェッ」と悲鳴を上げた。
ヴォルガの大きな声は鍛錬場に響き渡る。そこにいた全員が振り向き、ミネルヴァは長く深い溜息をついた。
「マグリット様。約束を破り、誠に申し訳ございません」
ミネルヴァの目線の先にエメラルドの瞳が揺らぐのが見え、僕はびくりっと身体を揺らす。マズイ。バレた。
タラタラと冷や汗を掻き、不安でその瞳を見返せば、魔王はブワッと顔を赤くし、激しく動揺を見せた。
「そ、そのだな。マグリット。これは…その、イジメではないのだ。決して、暴力を振るっていた訳ではないぞ!!??」
見当違いな謎の言い訳をして、違うとワタワタと手を振り、大いに動揺する姿にこっちも動揺する。
いや、指導してたんでしょ? 流石に見てたから分かるって。
絶望の表情でよろよろと近づいてくる魔王がいっそ哀れに見える。
さっきまで指導していた凛々しい姿とは似ても似つかぬ、変りっぷりがあまりにも不思議で僕は思わず、笑ってしまった。
「変なの」
笑うのは流石に可哀想と思うのだが、ついつい笑ってしまう。笑い声を止めようと口元に手を寄せたが、やっぱり笑いは止まらない。
小馬鹿にするつもりはなかった。今ので怒らせてしまったかなと、魔王を見やれば、熱を孕んだエメラルドの瞳が僕を見つめていた。
「マグリットっ…」
噛み締めるように僕の名を呼び、魔王は遠慮がちに僕の頰に触れる。
今まで矢鱈と触れたり抱きしめたりしてきたのに、急にそんな触れ方をされれば調子が狂う。体が痒くないのにムズムズする。
居た堪れなくなり、目を逸らすが何故か魔王が嬉しそうに笑い出すので、不服に感じて拗ねた事を言ってしまう。
「笑ったのに怒らないんだ?」
なぁなぁになって、命拾いしたと思っていた筈なのに自分でもこんな事を言うのは馬鹿だと思う。なのに不服でムズムズして、つい、口が滑ってしまう。
拗ねた事を言ったのに魔王はそれすら嬉しそうに目を細めた。
「マグリットが笑ってくれるなら我はマグリットだけの道化になりたい。もっと、お前が笑った顔が見たい。もっと…」
ふわりと優しい笑みが咲く。
頰に触れるだけの指先から伝わる熱が離れていく。それが少し寂しく感じて反射的に手を伸ばせば、魔王が心底嬉しそうに体を震わせて、緩む口元を手で隠した。
マズイ…。何で自ら手を伸ばしたんだ僕!!
慌てて、手を引っ込めれば、魔王は引っ込めようとした手を掴み、絡め取る。ひぇ…。
マズイ。どうしようと、アタフタとしている間に魔王は思いっきり僕を抱き締めようと手を伸ばす。
「……陛下」
「だ、だが、マグリットがこんなに可愛く我を求めてくれてるのだぞ!? 恋を知らない少女のように愛らしく可憐にっ! 今、愛でなくていつ愛でるというのだ!?」
「陛下」
「……クッ!」
魔王はミネルヴァに睨まれて、しゅんっとない耳を垂れ下げて、僕の手を握るだけに収めた。
「ほら。抱き締めてないし、可愛い事を言う可愛い口に口吸いもしていない。慎ましく淑やかな手をただ握っているだけだ」
矢鱈と『ただ』の所を強調して、未練がましく僕の口をチラチラと獣のようなギラギラした目で見てくる。
生命の危機を感じて、ミネルヴァを見れば、ミネルヴァは頷き、無言で魔王の手に手刀を落とした。
魔王は至極残念そうに、名残惜しそうに「久々に会えたのに…」と未練がましく呟いてくる。ひ、久々…。 たった、数時間で??
魔王は僕の手に今度は自身の頰を擦り付けて、「ダメ?」と言わんばかりに潤んだエメラルドの瞳は上目遣いで懇願する。
「ここで会ったが三十年目ぇっ!!」
突如轟いたキャンキャンっと鼓膜に轟くその声に、咄嗟に両手で耳を押さえた。僕の手が離れた魔王は上機嫌だった顔が瞬時にしゅんっとした顔に変わり、光を失ったエメラルドの瞳が声の主に向く。
そのエメラルドの瞳は魔王戦の時より冷たかった。しかし、その底冷えするような冷たさに気付いていないのか声の主ヴォルガは僕を指差し、ニヤリっと笑う。
「俺は忘れてねぇぞ、マグリット!! テメェに付けられたこの傷の痛みを!!!今こそ、屈辱を晴らす時!!!!」
周囲は魔王の不穏な空気を感じ取り、「止めろ、馬鹿」と口上を叫ぶヴォルガに窘めるが、ヴォルガは聞こえてないのか止まらない。
ヴォルガは服をたくし上げると、僕が戦いで付けた火傷を見せ付けて、フンスっと鼻を鳴らす。それを見て、顔を伏した状態でゆらりと魔王は立ち上がった。
「マグリットが付けた…傷?」
「いいか。マグリット! 俺は炎狼。炎のエキスパートの俺様に炎で傷をつけた事は褒めてやらぁ!」
「我だって、まだマグリットの柔肌に痕を散らした事も、痕を付けてもらった事もないのに……。マグリットが付けた傷?」
「ようやく起きやがったなら、マグリット! やるこたぁ、一つだ」
ヴォルガが嬉々として口上を述べる中、魔王の怒り…というより嫉妬の炎は限界まで燃え上がる。だが、「陛下…」というミネルヴァの言葉にはたと我に返り、魔王は僕の方へと振り向く。
慌てて、ゴホンッと咳払いをすると、魔王は王らしく威厳を醸し出し、ミネルヴァに指示をする。
「ミネルヴァ。ここは危ない。早急にマグリットを安全地帯まで運べ」
「承知」
仰々しく頭を下げるミネルヴァを見て、魔王は満足げに頷き、僕の前に傅いた。僕の左手をソッと手に取る。
「愛しいマグリット。お前を害なす者は全て我が薙ぎ払おう。一切、我以外の男に擦り傷一つ付けさせぬ」
先程のミネルヴァと既視感のあるポーズでキラキラと眩いばかりの美形が僕を見上げる。
パッと見れば、姫を守る麗しい騎士のように見えなくもない。だが、根本にあるのはしょうもない嫉妬だ。ミネルヴァと比べる事すら烏滸がましい。
まだ何も分かってない当の本人に憐憫の目を向ければ、「な、なんだよ」とたじろいだ。
(お達者で)
心の中でヴォルガに別れを告げ、転移の光に包まれる。あの黒い剣を抜く魔王の後ろ姿が見え、ソッと目を逸らした。
「え? 陛下、何で剣なんか抜いて…。俺はマグリットとの再せn…」
「ちょっ!? 陛下!!ぐおぁあああっ!!?」
炎狼ヴォルガ。どうか。安らかに。
誰かがミネルヴァの肩を掴んだ。
「お、ミネルヴァ様じゃん」
「…………」
「あっ。 い~や、違うか。下働き風情に落ちた侍女のミネルヴァちゃんかぁー」
ミネルヴァは無視して行こうとしたが、ミネルヴァを馬鹿にしてその誰かは肩を掴んだ手に力を入れてミネルヴァを逃さんとする。
ミネルヴァが面倒臭そうに横目でチラリと一瞥した相手のゲス顔を見て、僕は「うわぁ」と思わず声を上げてしまった。
彼の名は炎狼ヴォルガ。
魔王軍幹部のひとりで、名前の通り狼の姿をした魔族。僕がアステル達とともに魔王戦の前に戦い倒した相手だった。
生きてたのか。と、驚くと同時にバレたら報復されると肝を冷やす。
「お前の魔法如きでこのヴォルガ様の鼻を誤魔化せると思ってるのか。アホ竜。お前がメイド服とか似合ってねぇー」
ニヤニヤと笑いながらミネルヴァを貶すヴォルガにコイツはこんな奴だったんだな。と冷や汗をかく。
ミネルヴァは無言だったが、魔力を垂れ流し、無言でヴォルガに圧を掛ける。ヴォルガは「お、やるかぁ?」と顔は悪どく笑っているのによく見れば尻尾をぶんぶんと楽しそうに振っていた。お前、そんな奴だったんだな…。
敵の意外な一面を垣間見て、少し呆れていると、ふとヴォルガが鼻をすんっと鳴らした。
「なぁなぁ、お前さっきから誰、運んでんの? ……なんか、嗅いだ事ある匂いだな」
スンスンッと鼻を動かし、ヴォルガは首をかしげた。その目は好奇心に染まっていた。
ミネルヴァが無言で肘鉄をヴォルガの鼻目掛けて、放つ。ヴォルガは「うおっ」と驚きの声を上げたが、ギリギリでミネルヴァの肘鉄を避け、僕の前に躍り出た。
してやったりと言わんばかりのしたり顔が僕を覗いた。しかし、僕と目が合うとヴォルガは目を大きく見開いて、後退った。
「マ…。マグ…、マグリット!!??」
そう声を上げれば、ヴォルガは更に後退る。後退った勢いで頭を壁にぶつけて、「イテェッ」と悲鳴を上げた。
ヴォルガの大きな声は鍛錬場に響き渡る。そこにいた全員が振り向き、ミネルヴァは長く深い溜息をついた。
「マグリット様。約束を破り、誠に申し訳ございません」
ミネルヴァの目線の先にエメラルドの瞳が揺らぐのが見え、僕はびくりっと身体を揺らす。マズイ。バレた。
タラタラと冷や汗を掻き、不安でその瞳を見返せば、魔王はブワッと顔を赤くし、激しく動揺を見せた。
「そ、そのだな。マグリット。これは…その、イジメではないのだ。決して、暴力を振るっていた訳ではないぞ!!??」
見当違いな謎の言い訳をして、違うとワタワタと手を振り、大いに動揺する姿にこっちも動揺する。
いや、指導してたんでしょ? 流石に見てたから分かるって。
絶望の表情でよろよろと近づいてくる魔王がいっそ哀れに見える。
さっきまで指導していた凛々しい姿とは似ても似つかぬ、変りっぷりがあまりにも不思議で僕は思わず、笑ってしまった。
「変なの」
笑うのは流石に可哀想と思うのだが、ついつい笑ってしまう。笑い声を止めようと口元に手を寄せたが、やっぱり笑いは止まらない。
小馬鹿にするつもりはなかった。今ので怒らせてしまったかなと、魔王を見やれば、熱を孕んだエメラルドの瞳が僕を見つめていた。
「マグリットっ…」
噛み締めるように僕の名を呼び、魔王は遠慮がちに僕の頰に触れる。
今まで矢鱈と触れたり抱きしめたりしてきたのに、急にそんな触れ方をされれば調子が狂う。体が痒くないのにムズムズする。
居た堪れなくなり、目を逸らすが何故か魔王が嬉しそうに笑い出すので、不服に感じて拗ねた事を言ってしまう。
「笑ったのに怒らないんだ?」
なぁなぁになって、命拾いしたと思っていた筈なのに自分でもこんな事を言うのは馬鹿だと思う。なのに不服でムズムズして、つい、口が滑ってしまう。
拗ねた事を言ったのに魔王はそれすら嬉しそうに目を細めた。
「マグリットが笑ってくれるなら我はマグリットだけの道化になりたい。もっと、お前が笑った顔が見たい。もっと…」
ふわりと優しい笑みが咲く。
頰に触れるだけの指先から伝わる熱が離れていく。それが少し寂しく感じて反射的に手を伸ばせば、魔王が心底嬉しそうに体を震わせて、緩む口元を手で隠した。
マズイ…。何で自ら手を伸ばしたんだ僕!!
慌てて、手を引っ込めれば、魔王は引っ込めようとした手を掴み、絡め取る。ひぇ…。
マズイ。どうしようと、アタフタとしている間に魔王は思いっきり僕を抱き締めようと手を伸ばす。
「……陛下」
「だ、だが、マグリットがこんなに可愛く我を求めてくれてるのだぞ!? 恋を知らない少女のように愛らしく可憐にっ! 今、愛でなくていつ愛でるというのだ!?」
「陛下」
「……クッ!」
魔王はミネルヴァに睨まれて、しゅんっとない耳を垂れ下げて、僕の手を握るだけに収めた。
「ほら。抱き締めてないし、可愛い事を言う可愛い口に口吸いもしていない。慎ましく淑やかな手をただ握っているだけだ」
矢鱈と『ただ』の所を強調して、未練がましく僕の口をチラチラと獣のようなギラギラした目で見てくる。
生命の危機を感じて、ミネルヴァを見れば、ミネルヴァは頷き、無言で魔王の手に手刀を落とした。
魔王は至極残念そうに、名残惜しそうに「久々に会えたのに…」と未練がましく呟いてくる。ひ、久々…。 たった、数時間で??
魔王は僕の手に今度は自身の頰を擦り付けて、「ダメ?」と言わんばかりに潤んだエメラルドの瞳は上目遣いで懇願する。
「ここで会ったが三十年目ぇっ!!」
突如轟いたキャンキャンっと鼓膜に轟くその声に、咄嗟に両手で耳を押さえた。僕の手が離れた魔王は上機嫌だった顔が瞬時にしゅんっとした顔に変わり、光を失ったエメラルドの瞳が声の主に向く。
そのエメラルドの瞳は魔王戦の時より冷たかった。しかし、その底冷えするような冷たさに気付いていないのか声の主ヴォルガは僕を指差し、ニヤリっと笑う。
「俺は忘れてねぇぞ、マグリット!! テメェに付けられたこの傷の痛みを!!!今こそ、屈辱を晴らす時!!!!」
周囲は魔王の不穏な空気を感じ取り、「止めろ、馬鹿」と口上を叫ぶヴォルガに窘めるが、ヴォルガは聞こえてないのか止まらない。
ヴォルガは服をたくし上げると、僕が戦いで付けた火傷を見せ付けて、フンスっと鼻を鳴らす。それを見て、顔を伏した状態でゆらりと魔王は立ち上がった。
「マグリットが付けた…傷?」
「いいか。マグリット! 俺は炎狼。炎のエキスパートの俺様に炎で傷をつけた事は褒めてやらぁ!」
「我だって、まだマグリットの柔肌に痕を散らした事も、痕を付けてもらった事もないのに……。マグリットが付けた傷?」
「ようやく起きやがったなら、マグリット! やるこたぁ、一つだ」
ヴォルガが嬉々として口上を述べる中、魔王の怒り…というより嫉妬の炎は限界まで燃え上がる。だが、「陛下…」というミネルヴァの言葉にはたと我に返り、魔王は僕の方へと振り向く。
慌てて、ゴホンッと咳払いをすると、魔王は王らしく威厳を醸し出し、ミネルヴァに指示をする。
「ミネルヴァ。ここは危ない。早急にマグリットを安全地帯まで運べ」
「承知」
仰々しく頭を下げるミネルヴァを見て、魔王は満足げに頷き、僕の前に傅いた。僕の左手をソッと手に取る。
「愛しいマグリット。お前を害なす者は全て我が薙ぎ払おう。一切、我以外の男に擦り傷一つ付けさせぬ」
先程のミネルヴァと既視感のあるポーズでキラキラと眩いばかりの美形が僕を見上げる。
パッと見れば、姫を守る麗しい騎士のように見えなくもない。だが、根本にあるのはしょうもない嫉妬だ。ミネルヴァと比べる事すら烏滸がましい。
まだ何も分かってない当の本人に憐憫の目を向ければ、「な、なんだよ」とたじろいだ。
(お達者で)
心の中でヴォルガに別れを告げ、転移の光に包まれる。あの黒い剣を抜く魔王の後ろ姿が見え、ソッと目を逸らした。
「え? 陛下、何で剣なんか抜いて…。俺はマグリットとの再せn…」
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