13 / 27
カキナの日常編
中国からの訪問者っ!
しおりを挟む
今日の労働も終わり、放課後となった。鞄に荷物をしまい始めると、びわが僕の席の前に来た。
「カキナ、もたもたしてないで、早く帰りますわよ」
「わかった......あれ、いちごは今日も部活だから、一緒に帰れないんだっけ」
「そうですわ。そんな事よりも、今日は早く帰った方がいい気がしますの。嫌な予感がしまして......」
びわは深刻そうな表情を浮かべながら、僕にそう言った。何かの気のせいでしょ、と言いたいところではあるが、口に出したら何されるか分からないから、言わない事にした。
「その予感、当たってると思うよ。僕もそんな気がするんだ」
周りの目を気にすることもなく教室の入り口から入って来たのは、隣のクラスのメロくんだった。
「......また貴方でしたの。相手してる時間なんてありませんわよ」
「一緒に帰ろうと思ったのに、びわさんは冷たいね。カキナくんはどうだい?」
「まあ、いいよ。何か起きるって思うなら、一緒に帰ろう」
びわはムスッとした顔を僕に見せてきた。嫌だとは思うけど、ちょっとだけ我慢しておくれ......。
※
「私、帰り道こっちなのに、なんで貴方の家の方から帰らなきゃいけないんですの!?」
「嫌な予感がするなら、僕の家の方から帰るといいって言うの、これで何回目かな?」
予想はしていたが、やはり喧嘩へと発展してしまった。びわの嫌な予感ってこれの事だったんじゃ......。
「おーおー、二人はとても仲良しさんなのって、本当だったんダナ」
「なっ!?」
突如、特徴的な語尾と共に電信柱の裏から出てきたのは、お団子頭に青のチャイナ服、背中には長い棒、という、まるで漫画の世界から飛び出してきたような子だった。
「ニーハオ、ウチの名は、林ランメイ。十九歳なんダナ」
「ランメイ......この子、やばいかもしれないな......」
「こんな所で共感したくありませんが、私にも感じますわ......」
いつも余裕そうな顔をしているメロくんとびわだが、今回は何だか思いつめた顔になっている。ランメイさん、見た目は可愛らしいのに。
「まーまー、今日はお二人に用はないんダナ。本来の目的は、シィズナ、君ダナ」
僕の名前はシィズナなんかじゃないのに、ランメイさんは僕の両肩をポン、と叩いた。
「ひ、人違いじゃないですか?」
「おっと失礼、シィズは中国語で柿って意味なんダナ。確か......カキナ。 君の情報は国を跨いで伝わってきてるんダナ」
「まさか......ダークパワーで?」
「まー、そういう事だネ。今日はそのダークパワーの事で気になって来たんダナ。という事で......少し痛いかもしれないネ」
ランメイさんは背中に付いていた長い棒を手に取り、僕の背中を刺すように棒の先で打撃した。
「痛......っ!? 体が動かない......!?」
「カキナっ! 貴方カキナに何をしたんですの!?」
「金縛りのツボを押したんダナ。暫くシィズナを借りる事にするヨ」
そう言うとランメイさんは僕を担ぎ、どこかへ逃げようとした。
「逃がすかっ!! いも天ビー......ぐはぁっ!?」
「ウチの如意棒の方が早いんダナ」
メロくんの太ももに、如意棒の先が当たる。そしてメロくんの様子が、何かおかしくなった。
「......漬け物。漬け物を僕に......」
「メロには、漬け物が無性に食べたくなるツボを押したネ。今はそう考える事しか出来ない体だヨ」
つ、漬け物......? さっきまでのシリアス感は何処に......?
「メロはともかく、カキナに手を出す奴は......ぶった切りますわァッ!!」
びわは我を忘れてスタータグリップを上下に引き、チェーンソーの音を住宅街に響かせる。そしてエンジンが起動し、刃をこちらに向ける。
「さ、流石に殺人鬼レベルだ。やり過ぎだよ......」
「心配はいらないネ、シィズナ」
ランメイさんは逃げるどころか、今度は逆にびわの方へ走っていく。何をする気だ......と思ったら、びわの目の前に来た途端、大きく宙を舞った。
「な、何ですのその飛躍力!?」
「そんな事を気にしてる場合なのかナ? ホイ」
「きゃぁッッ!!」
びわの脛骨辺りに、如意棒の先が当たる。そして、メロくんと同様、様子がおかしくなった。
「......うがいがしたい......うがいがしたいですわぁ!!」
「見ての通り、うがいがしたくなるツボを押したんダナ。にしても、二人とも思ってた程の力じゃなかったネ、期待外れだヨ」
二人とも、住宅街で変な事を呟いている。緊急時じゃなきゃ他人事にしたい。
「じゃ、意識あっても困るし、気絶させるヨ」
「ちょ、準備させてよ......ウッ......」
そしてこのまま、意識が無くなってしまった。最後は普通に手刀でやられた気がした。
「カキナ、もたもたしてないで、早く帰りますわよ」
「わかった......あれ、いちごは今日も部活だから、一緒に帰れないんだっけ」
「そうですわ。そんな事よりも、今日は早く帰った方がいい気がしますの。嫌な予感がしまして......」
びわは深刻そうな表情を浮かべながら、僕にそう言った。何かの気のせいでしょ、と言いたいところではあるが、口に出したら何されるか分からないから、言わない事にした。
「その予感、当たってると思うよ。僕もそんな気がするんだ」
周りの目を気にすることもなく教室の入り口から入って来たのは、隣のクラスのメロくんだった。
「......また貴方でしたの。相手してる時間なんてありませんわよ」
「一緒に帰ろうと思ったのに、びわさんは冷たいね。カキナくんはどうだい?」
「まあ、いいよ。何か起きるって思うなら、一緒に帰ろう」
びわはムスッとした顔を僕に見せてきた。嫌だとは思うけど、ちょっとだけ我慢しておくれ......。
※
「私、帰り道こっちなのに、なんで貴方の家の方から帰らなきゃいけないんですの!?」
「嫌な予感がするなら、僕の家の方から帰るといいって言うの、これで何回目かな?」
予想はしていたが、やはり喧嘩へと発展してしまった。びわの嫌な予感ってこれの事だったんじゃ......。
「おーおー、二人はとても仲良しさんなのって、本当だったんダナ」
「なっ!?」
突如、特徴的な語尾と共に電信柱の裏から出てきたのは、お団子頭に青のチャイナ服、背中には長い棒、という、まるで漫画の世界から飛び出してきたような子だった。
「ニーハオ、ウチの名は、林ランメイ。十九歳なんダナ」
「ランメイ......この子、やばいかもしれないな......」
「こんな所で共感したくありませんが、私にも感じますわ......」
いつも余裕そうな顔をしているメロくんとびわだが、今回は何だか思いつめた顔になっている。ランメイさん、見た目は可愛らしいのに。
「まーまー、今日はお二人に用はないんダナ。本来の目的は、シィズナ、君ダナ」
僕の名前はシィズナなんかじゃないのに、ランメイさんは僕の両肩をポン、と叩いた。
「ひ、人違いじゃないですか?」
「おっと失礼、シィズは中国語で柿って意味なんダナ。確か......カキナ。 君の情報は国を跨いで伝わってきてるんダナ」
「まさか......ダークパワーで?」
「まー、そういう事だネ。今日はそのダークパワーの事で気になって来たんダナ。という事で......少し痛いかもしれないネ」
ランメイさんは背中に付いていた長い棒を手に取り、僕の背中を刺すように棒の先で打撃した。
「痛......っ!? 体が動かない......!?」
「カキナっ! 貴方カキナに何をしたんですの!?」
「金縛りのツボを押したんダナ。暫くシィズナを借りる事にするヨ」
そう言うとランメイさんは僕を担ぎ、どこかへ逃げようとした。
「逃がすかっ!! いも天ビー......ぐはぁっ!?」
「ウチの如意棒の方が早いんダナ」
メロくんの太ももに、如意棒の先が当たる。そしてメロくんの様子が、何かおかしくなった。
「......漬け物。漬け物を僕に......」
「メロには、漬け物が無性に食べたくなるツボを押したネ。今はそう考える事しか出来ない体だヨ」
つ、漬け物......? さっきまでのシリアス感は何処に......?
「メロはともかく、カキナに手を出す奴は......ぶった切りますわァッ!!」
びわは我を忘れてスタータグリップを上下に引き、チェーンソーの音を住宅街に響かせる。そしてエンジンが起動し、刃をこちらに向ける。
「さ、流石に殺人鬼レベルだ。やり過ぎだよ......」
「心配はいらないネ、シィズナ」
ランメイさんは逃げるどころか、今度は逆にびわの方へ走っていく。何をする気だ......と思ったら、びわの目の前に来た途端、大きく宙を舞った。
「な、何ですのその飛躍力!?」
「そんな事を気にしてる場合なのかナ? ホイ」
「きゃぁッッ!!」
びわの脛骨辺りに、如意棒の先が当たる。そして、メロくんと同様、様子がおかしくなった。
「......うがいがしたい......うがいがしたいですわぁ!!」
「見ての通り、うがいがしたくなるツボを押したんダナ。にしても、二人とも思ってた程の力じゃなかったネ、期待外れだヨ」
二人とも、住宅街で変な事を呟いている。緊急時じゃなきゃ他人事にしたい。
「じゃ、意識あっても困るし、気絶させるヨ」
「ちょ、準備させてよ......ウッ......」
そしてこのまま、意識が無くなってしまった。最後は普通に手刀でやられた気がした。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
陰キャの俺が学園のアイドルがびしょびしょに濡れているのを見てしまった件
暁ノ鳥
キャラ文芸
陰キャの俺は見てしまった。雨の日、校舎裏で制服を濡らし恍惚とする学園アイドルの姿を。「見ちゃったのね」――その日から俺は彼女の“秘密の共犯者”に!? 特殊な性癖を持つ彼女の無茶な「実験」に振り回され、身も心も支配される日々の始まり。二人の禁断の関係の行方は?。二人の禁断の関係が今、始まる!
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件
遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。
一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた!
宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!?
※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる