4 / 58
状況説明 その2
しおりを挟む
「そこは普通に置いてきてほしかったです」
「そうねえ。わたくしも今すぐに戻してきなさいって言おうと思ったのだけれど」
あ、やっぱり。普通そうなるよね。子供が犬猫拾ってきたら、母親はとりあえず戻してきなさいって言うよね。
「ああ、自己紹介がまだだったわね。わたくしはレィファルメア。こっちが夫のミゼルカイデンと」
「僕はフェイルリックだよ」
「わたしはファーナメリア」
はいはーい、と双子が声を出す。
にしても自己紹介唐突だね。
「わたしはリーゼロッテといいます」
一人だけ名乗らないのもおかしいのでわたしも名乗ることにした。家名を出さなかったのは一応用心のため。
「あなた、リーゼロッテは竜の大きな声やら魔法の波動にも動じないで、というか眠りこけているし。あらあら、どうしたのかしらと調べてみたら毒で昏睡状態に陥っていていたでしょう。わたくし、驚いてしまって」
「そ、それは」
自ら仮死状態になる薬を飲んでいたので当たり前といえば当たり前。
妻の言葉を引き取るように今度はミゼルカイデンが口を開く。
「それにね、結構きわどい状態だったんだよ。生と死の狭間にいるというか、心臓の動きも泊まる寸前。魔法由来の薬じゃなかったから毒抜きも簡単ではなかったし。あのまま何も手を施さなかったらきみは死んでいた。いや、きっときみの従者たちはきみがまだかろうじて生きていたことを知らずに埋葬をする手筈になっていたのだろう?」
ミゼルカイデンは大マジな顔をずいっとわたしに近づけた。
う、美形が近い。しかもマジな顔。
心配してくるのはありがたいけど、こっちにも事情があったわけで。しかもうちの家人たちはわたしが死んだふりをしているのを知っていたからあのまま土の中、っていうことにはならかったはず……って、全部正直に言った方がいいかな。
「そ、そんなに強い毒でした……?」
わたしはそろりと尋ねてみた。
黄金竜の夫妻がそろって首を縦に振る。
「あー……あはは」
まあ王都のもぐりの薬師(怪しさ大爆発な人しか見つからなかったんだもん)がつくった薬だからね。あの人も効能は保証しないとかごにょごにょと言っていたし。
「きみに解毒を施すのが少しでも遅かったら本当に死んでいたかもしれない。毒を盛られた人間の女の子を元の場所に戻すことも出来ないからね。一応は私たちの住まいで起きるのを見守ることにしたんだよ」
「ええと。ありがとうございます」
どうやらそれなりにまずい状態になっていたらしい。
一か八かの薬に頼ってみたら、悪い方向に天秤が傾いたけど、拾われた先の黄金竜がいい人(竜だね)たちでよかった。
「幸いにこの森には色々な力を持った精霊たちが住んでいるからね。私たちの魔法と彼らの力と、あとはきみの体力次第といったところだったんだ」
「早く起きないかなってずぅっと待っていたんだよ」
わたしのよこににゅっと黄金竜の子供が顔を寄せてきた。
声からすると、これはフェイルリックのほう。
「ほんとうにありがとうございました。ちょっと色々とあって、ああいうことになっていたところ、ひょんなことから拾われて助かりました」
わたしは立ち上がって丁寧にお辞儀をした。
やっぱり怪しげな薬に手を出してはいけない。一つ学んだ。いや、知ってはいたけれど人には人生の内で一度や二度、背に腹は代えられないという状況があるわけで。
わたしにとってはあのときがまさにその状況だったというわけで。
とりあえず、無事に生還を果たしたわけだし、考えるべきは今後のことだろう。
「いいえ。こちらのほうこそ勝手に連れてきてしまった負い目もあるし。それで、あなたこれからどうするの? わたくしたち、あなたの身元について少し調査したの」
レィファルメアの言葉にわたしは二の句を継げなくなる。
ちょ、どうしてそういうことを……するかな…….
いや、するか。子供たちが人間を拾ってきたんだから返そうと思って、返し先調べるよね。勝手に子犬拾ってきたら迷子犬情報が出ていないか調べるのと一緒か。うん、納得した。
「きみはシュタインハルツ王国のベルヘウム家の娘だろう」
うわ。正確に把握をされていらっしゃる。
「シュタインハルツ王国って?」
大人の会話に混ざりたがるのは世の子供の常。背後で双子竜がひそひそと話し出す。
「ぼくたちが遊びに行った人間の国だよ」
「あ、そっか。そういえばドルムントがこの間教えてくれたっけ」
「人間の国たくさんあってわけわかんないよね」
「うんうん」
などという会話を小耳に入れつつ、わたしはミゼルカイデンと視線を合わせる。
そこまで知られているなら仕方ない。
「はい。そうです」
わたしは頷いた。
「シュタインハルツ王国では貴族と呼ばれる位に属している家なのだろう? 代々魔力を有した人間が多く生まれる家系だという。そのような大きな家の娘が毒を盛られた。まあ、人の国には色々な事情があるのだろうが」
「べつにわたくしたちは人の国での騒ぎに首を突っ込む気はないのよ。けれど、こうして出会ったのも何かの縁なのだし、あなたは幸いにも一命をとりとめた」
「聞けばきみはシュタインハルツの王の息子と結婚の約束をしていたのだろう?」
「うわ。そこまで知っていらっしゃるんですか」
「風の精霊にあなたのことを調べてきて頂戴って頼んだの。それから、その結婚の約束が無くなったことも聞いたわ」
「王子が別の女性に心変わりしたんだろう?」
ミゼルカイデンが言いにくそうに、すまなさそうな顔をしながらレィファルメアから言葉を引き継いだ。
「そんなことまで……」
精霊の情報網すごいな。
この世界のあちこちに散らばる精霊や妖精たち。四大元素と呼ばれる風・火・水・土に属する精霊たちはこの世界そのものと同質でもある。その風に頼んだらしい。
わたしたち人間も魔法を使うとき多かれ少なかれ精霊の力を頼ることになる。人間よりも高い魔法の力を有する黄金竜なら風魔法を使って情報収集することくらい朝飯前か。
「でしたら、わたしの噂もたくさん仕入れることができたんじゃないですか?」
わたしはなんとなく不貞腐れた声を出す。
だって、風の精霊たちがわたしのことを話したのなら、わたしがどうしてヴァイオレンツから婚約を破棄されたのか、その理由だって知っていることになる。
「ええ。面白いくらいに相反するお話で、わたくしたち首をかしげたのよ。どっちが本当のあなたなのかしらって」
「はい?」
相反するってどういうことでしょうか。どうせ悪役令嬢らしく意地悪だの高飛車だだの言われまくっていたんでしょうとやさぐれていたわたしは大きく聞き返した。
「ベルヘウム家を知る人や精霊たちはあなたのことを頑張り屋さんで勉強熱心な子って。あああと、お庭のお花たちを気にかけたり、使用人の名前もきちんと覚えて多忙な両親に代わって家の細かいところまで采配をふるっていたそうね」
レィファルメアがにこりと微笑んだ。
対するわたしは顔を赤くする。なんだか、めちゃくちゃ私生活掘り下げられている気がするんだけど。つーか恥ずかしい。頑張り屋さんって、ちょっといやかなり恥ずかしい呼ばれ方してるし。
「そのわりに学園でのきみの評判は芳しくない。人間の話す噂限定でいうとね。しかし、魔法学園の人工池に住まう水の精霊はきみは悪い子じゃないと言う」
ミゼルカイデンはわたしが学園内で起こしたという出来事をいくつか挙げていく。そのなかにはリーゼロッテがフローレンスに悪意を持って近づいたという、ヴァイオレンツが言っていた例の件も含まれていた。
「それは断じて濡れ衣です。わたしは、フローレンスとあまり関りにならないようにしていましたし」
「ちなみにそのフローレンスがきみの元婚約者と惹かれ合っていたのだろう? 悔しくはなかったのかい?」
ああ、その話ですか。どいつもこいつも、人の色恋沙汰が好きなのね。
わたしのいささか冷めた瞳に気が付いたのか、ミゼルカイデンはやや居心地悪そうに肩をすくめた。
「そうねえ。わたくしも今すぐに戻してきなさいって言おうと思ったのだけれど」
あ、やっぱり。普通そうなるよね。子供が犬猫拾ってきたら、母親はとりあえず戻してきなさいって言うよね。
「ああ、自己紹介がまだだったわね。わたくしはレィファルメア。こっちが夫のミゼルカイデンと」
「僕はフェイルリックだよ」
「わたしはファーナメリア」
はいはーい、と双子が声を出す。
にしても自己紹介唐突だね。
「わたしはリーゼロッテといいます」
一人だけ名乗らないのもおかしいのでわたしも名乗ることにした。家名を出さなかったのは一応用心のため。
「あなた、リーゼロッテは竜の大きな声やら魔法の波動にも動じないで、というか眠りこけているし。あらあら、どうしたのかしらと調べてみたら毒で昏睡状態に陥っていていたでしょう。わたくし、驚いてしまって」
「そ、それは」
自ら仮死状態になる薬を飲んでいたので当たり前といえば当たり前。
妻の言葉を引き取るように今度はミゼルカイデンが口を開く。
「それにね、結構きわどい状態だったんだよ。生と死の狭間にいるというか、心臓の動きも泊まる寸前。魔法由来の薬じゃなかったから毒抜きも簡単ではなかったし。あのまま何も手を施さなかったらきみは死んでいた。いや、きっときみの従者たちはきみがまだかろうじて生きていたことを知らずに埋葬をする手筈になっていたのだろう?」
ミゼルカイデンは大マジな顔をずいっとわたしに近づけた。
う、美形が近い。しかもマジな顔。
心配してくるのはありがたいけど、こっちにも事情があったわけで。しかもうちの家人たちはわたしが死んだふりをしているのを知っていたからあのまま土の中、っていうことにはならかったはず……って、全部正直に言った方がいいかな。
「そ、そんなに強い毒でした……?」
わたしはそろりと尋ねてみた。
黄金竜の夫妻がそろって首を縦に振る。
「あー……あはは」
まあ王都のもぐりの薬師(怪しさ大爆発な人しか見つからなかったんだもん)がつくった薬だからね。あの人も効能は保証しないとかごにょごにょと言っていたし。
「きみに解毒を施すのが少しでも遅かったら本当に死んでいたかもしれない。毒を盛られた人間の女の子を元の場所に戻すことも出来ないからね。一応は私たちの住まいで起きるのを見守ることにしたんだよ」
「ええと。ありがとうございます」
どうやらそれなりにまずい状態になっていたらしい。
一か八かの薬に頼ってみたら、悪い方向に天秤が傾いたけど、拾われた先の黄金竜がいい人(竜だね)たちでよかった。
「幸いにこの森には色々な力を持った精霊たちが住んでいるからね。私たちの魔法と彼らの力と、あとはきみの体力次第といったところだったんだ」
「早く起きないかなってずぅっと待っていたんだよ」
わたしのよこににゅっと黄金竜の子供が顔を寄せてきた。
声からすると、これはフェイルリックのほう。
「ほんとうにありがとうございました。ちょっと色々とあって、ああいうことになっていたところ、ひょんなことから拾われて助かりました」
わたしは立ち上がって丁寧にお辞儀をした。
やっぱり怪しげな薬に手を出してはいけない。一つ学んだ。いや、知ってはいたけれど人には人生の内で一度や二度、背に腹は代えられないという状況があるわけで。
わたしにとってはあのときがまさにその状況だったというわけで。
とりあえず、無事に生還を果たしたわけだし、考えるべきは今後のことだろう。
「いいえ。こちらのほうこそ勝手に連れてきてしまった負い目もあるし。それで、あなたこれからどうするの? わたくしたち、あなたの身元について少し調査したの」
レィファルメアの言葉にわたしは二の句を継げなくなる。
ちょ、どうしてそういうことを……するかな…….
いや、するか。子供たちが人間を拾ってきたんだから返そうと思って、返し先調べるよね。勝手に子犬拾ってきたら迷子犬情報が出ていないか調べるのと一緒か。うん、納得した。
「きみはシュタインハルツ王国のベルヘウム家の娘だろう」
うわ。正確に把握をされていらっしゃる。
「シュタインハルツ王国って?」
大人の会話に混ざりたがるのは世の子供の常。背後で双子竜がひそひそと話し出す。
「ぼくたちが遊びに行った人間の国だよ」
「あ、そっか。そういえばドルムントがこの間教えてくれたっけ」
「人間の国たくさんあってわけわかんないよね」
「うんうん」
などという会話を小耳に入れつつ、わたしはミゼルカイデンと視線を合わせる。
そこまで知られているなら仕方ない。
「はい。そうです」
わたしは頷いた。
「シュタインハルツ王国では貴族と呼ばれる位に属している家なのだろう? 代々魔力を有した人間が多く生まれる家系だという。そのような大きな家の娘が毒を盛られた。まあ、人の国には色々な事情があるのだろうが」
「べつにわたくしたちは人の国での騒ぎに首を突っ込む気はないのよ。けれど、こうして出会ったのも何かの縁なのだし、あなたは幸いにも一命をとりとめた」
「聞けばきみはシュタインハルツの王の息子と結婚の約束をしていたのだろう?」
「うわ。そこまで知っていらっしゃるんですか」
「風の精霊にあなたのことを調べてきて頂戴って頼んだの。それから、その結婚の約束が無くなったことも聞いたわ」
「王子が別の女性に心変わりしたんだろう?」
ミゼルカイデンが言いにくそうに、すまなさそうな顔をしながらレィファルメアから言葉を引き継いだ。
「そんなことまで……」
精霊の情報網すごいな。
この世界のあちこちに散らばる精霊や妖精たち。四大元素と呼ばれる風・火・水・土に属する精霊たちはこの世界そのものと同質でもある。その風に頼んだらしい。
わたしたち人間も魔法を使うとき多かれ少なかれ精霊の力を頼ることになる。人間よりも高い魔法の力を有する黄金竜なら風魔法を使って情報収集することくらい朝飯前か。
「でしたら、わたしの噂もたくさん仕入れることができたんじゃないですか?」
わたしはなんとなく不貞腐れた声を出す。
だって、風の精霊たちがわたしのことを話したのなら、わたしがどうしてヴァイオレンツから婚約を破棄されたのか、その理由だって知っていることになる。
「ええ。面白いくらいに相反するお話で、わたくしたち首をかしげたのよ。どっちが本当のあなたなのかしらって」
「はい?」
相反するってどういうことでしょうか。どうせ悪役令嬢らしく意地悪だの高飛車だだの言われまくっていたんでしょうとやさぐれていたわたしは大きく聞き返した。
「ベルヘウム家を知る人や精霊たちはあなたのことを頑張り屋さんで勉強熱心な子って。あああと、お庭のお花たちを気にかけたり、使用人の名前もきちんと覚えて多忙な両親に代わって家の細かいところまで采配をふるっていたそうね」
レィファルメアがにこりと微笑んだ。
対するわたしは顔を赤くする。なんだか、めちゃくちゃ私生活掘り下げられている気がするんだけど。つーか恥ずかしい。頑張り屋さんって、ちょっといやかなり恥ずかしい呼ばれ方してるし。
「そのわりに学園でのきみの評判は芳しくない。人間の話す噂限定でいうとね。しかし、魔法学園の人工池に住まう水の精霊はきみは悪い子じゃないと言う」
ミゼルカイデンはわたしが学園内で起こしたという出来事をいくつか挙げていく。そのなかにはリーゼロッテがフローレンスに悪意を持って近づいたという、ヴァイオレンツが言っていた例の件も含まれていた。
「それは断じて濡れ衣です。わたしは、フローレンスとあまり関りにならないようにしていましたし」
「ちなみにそのフローレンスがきみの元婚約者と惹かれ合っていたのだろう? 悔しくはなかったのかい?」
ああ、その話ですか。どいつもこいつも、人の色恋沙汰が好きなのね。
わたしのいささか冷めた瞳に気が付いたのか、ミゼルカイデンはやや居心地悪そうに肩をすくめた。
21
あなたにおすすめの小説
死亡予定の脇役令嬢に転生したら、断罪前に裏ルートで皇帝陛下に溺愛されました!?
六角
恋愛
「え、私が…断罪?処刑?――冗談じゃないわよっ!」
前世の記憶が蘇った瞬間、私、公爵令嬢スカーレットは理解した。
ここが乙女ゲームの世界で、自分がヒロインをいじめる典型的な悪役令嬢であり、婚約者のアルフォンス王太子に断罪される未来しかないことを!
その元凶であるアルフォンス王太子と聖女セレスティアは、今日も今日とて私の目の前で愛の劇場を繰り広げている。
「まあアルフォンス様! スカーレット様も本当は心優しい方のはずですわ。わたくしたちの真実の愛の力で彼女を正しい道に導いて差し上げましょう…!」
「ああセレスティア!君はなんて清らかなんだ!よし、我々の愛でスカーレットを更生させよう!」
(…………はぁ。茶番は他所でやってくれる?)
自分たちの恋路に酔いしれ、私を「救済すべき悪」と見なすめでたい頭の二人組。
あなたたちの自己満足のために私の首が飛んでたまるものですか!
絶望の淵でゲームの知識を総動員して見つけ出した唯一の活路。
それは血も涙もない「漆黒の皇帝」と万人に恐れられる若き皇帝ゼノン陛下に接触するという、あまりに危険な【裏ルート】だった。
「命惜しさにこの私に魂でも売りに来たか。愚かで滑稽で…そして実に唆る女だ、スカーレット」
氷の視線に射抜かれ覚悟を決めたその時。
冷酷非情なはずの皇帝陛下はなぜか私の悪あがきを心底面白そうに眺め、その美しい唇を歪めた。
「良いだろう。お前を私の『籠の中の真紅の鳥』として、この手ずから愛でてやろう」
その日から私の運命は激変!
「他の男にその瞳を向けるな。お前のすべては私のものだ」
皇帝陛下からの凄まじい独占欲と息もできないほどの甘い溺愛に、スカーレットの心臓は鳴りっぱなし!?
その頃、王宮では――。
「今頃スカーレットも一人寂しく己の罪を反省しているだろう」
「ええアルフォンス様。わたくしたちが彼女を温かく迎え入れてあげましょうね」
などと最高にズレた会話が繰り広げられていることを、彼らはまだ知らない。
悪役(笑)たちが壮大な勘違いをしている間に、最強の庇護者(皇帝陛下)からの溺愛ルート、確定です!
溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~
夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」
弟のその言葉は、晴天の霹靂。
アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。
しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。
醤油が欲しい、うにが食べたい。
レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。
既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・?
小説家になろうにも掲載しています。
完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい
咲桜りおな
恋愛
オルプルート王国第一王子アルスト殿下の婚約者である公爵令嬢のティアナ・ローゼンは、自分の事を何故か初対面から溺愛してくる殿下が苦手。
見た目は完璧な美少年王子様なのに匂いをクンカクンカ嗅がれたり、ティアナの使用済み食器を欲しがったりと何だか変態ちっく!
殿下を好きだというピンク髪の男爵令嬢から恋のキューピッド役を頼まれてしまい、自分も殿下をお慕いしていたと気付くが時既に遅し。不本意ながらも婚約破棄を目指す事となってしまう。
※糖度甘め。イチャコラしております。
第一章は完結しております。只今第二章を更新中。
本作のスピンオフ作品「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」も公開しています。宜しければご一緒にどうぞ。
本作とスピンオフ作品の番外編集も別にUPしてます。
「小説家になろう」でも公開しています。
なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。
槙村まき
恋愛
スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。
それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。
挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。
そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……!
第二章以降は、11時と23時に更新予定です。
他サイトにも掲載しています。
よろしくお願いします。
25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!
ヒロインしか愛さないはずの公爵様が、なぜか悪女の私を手放さない
魚谷
恋愛
伯爵令嬢イザベラは多くの男性と浮名を流す悪女。
そんな彼女に公爵家当主のジークベルトとの縁談が持ち上がった。
ジークベルトと対面した瞬間、前世の記憶がよみがえり、この世界が乙女ゲームであることを自覚する。
イザベラは、主要攻略キャラのジークベルトの裏の顔を知ってしまったがために、冒頭で殺されてしまうモブキャラ。
ゲーム知識を頼りに、どうにか冒頭死を回避したイザベラは最弱魔法と言われる付与魔法と前世の知識を頼りに便利グッズを発明し、離婚にそなえて資金を確保する。
いよいよジークベルトが、乙女ゲームのヒロインと出会う。
離婚を切り出されることを待っていたイザベラだったが、ジークベルトは平然としていて。
「どうして俺がお前以外の女を愛さなければならないんだ?」
予想外の溺愛が始まってしまう!
(世界の平和のためにも)ヒロインに惚れてください、公爵様!!
悪役令嬢ですが、当て馬なんて奉仕活動はいたしませんので、どうぞあしからず!
たぬきち25番
恋愛
気が付くと私は、ゲームの中の悪役令嬢フォルトナに転生していた。自分は、婚約者のルジェク王子殿下と、ヒロインのクレアを邪魔する悪役令嬢。そして、ふと気が付いた。私は今、強大な権力と、惚れ惚れするほどの美貌と身体、そして、かなり出来の良い頭を持っていた。王子も確かにカッコイイけど、この世界には他にもカッコイイ男性はいる、王子はヒロインにお任せします。え? 当て馬がいないと物語が進まない? ごめんなさい、王子殿下、私、自分のことを優先させて頂きまぁ~す♡
※マルチエンディングです!!
コルネリウス(兄)&ルジェク(王子)好きなエンディングをお迎えください m(_ _)m
2024.11.14アイク(誰?)ルートをスタートいたしました。
楽しんで頂けると幸いです。
※他サイト様にも掲載中です
村娘になった悪役令嬢
枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。
ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。
村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。
※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります)
アルファポリスのみ後日談投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる