秘めた思いと繋がり

しぎょく

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一時帰国

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こうしてイギリスに行く事になった僕は、空港で皆に見送られ、日本を出発した。
玲那さんが用意してくれたイギリス直行便の航空チケット。
エコノミークラスのチケットを取ってくれたのかと思って受け取ったら、ファーストクラスのチケットで、びっくりしてしまった。
ファーストクラスのチケットと言えば行き先で多少値段が変るけれど、一人百万は優に超える額。学生でなくても一般人が早々手を出せる額ではない。
 こんなの受け取れないと一度は付き返したけれど、玲那さんは僕に受け取ってくれなければ破って捨てると本気で言うので、これはもう受け取るしかないと思い、受け取った。
 これまで仕事を手伝う為、飛行機に乗って海外に行った事があるけれど、全て近隣の国で長時間飛行機を乗る事がなかったのでエコノミークラスが多く、たまにビジネスクラスで、日本に来る時も、長時間飛行機に乗る事になるからと、母がビジネスクラスでチケットを取ってくれたけれど、ファーストクラスは初めてだった。
 ビジネスクラスに乗った時も思っていたけれど、エコノミークラスの席と違って、とっても席と席にゆとりがあるように作られていたけれど、ファーストクラスはさらにゆとりがある作りにされている。
 飛行機に乗るための入り口もエコノミーやビジネスと違って別にされていて、入った瞬間、別世界を思わせるかと思う空間だった。
 イギリスに着くまでの間、これと言ってすることがないので、飛行機が飛び立ってシートベルト着用のサインが消えてから、鞄の中から、授業に出られないので、少しでも勉強をしようと思い持ってきた教科書を取り出した。
 ファーストクラスの椅子は一人一人個室みたいな感じになっていて、物を広げても周りの人に迷惑が掛からない。
 サービスで出された飲み物を飲みながら、教科書に書かれている事をノートに書き写し、自分なりに問題を作ったりして、勉強をしていた。
 中でも一番頑張っていたのは苦手な国語を中心としてやっていた。
 暫くすると、機内食が運ばれてきた。
 和食と洋食のどちらかを選ぶ事が出来たので、和食を選んだ。
 洋食より和食を選らんが理由は単純。単に和食が洋食よりも好きなだけと言う事なだけだったりする。
 食事の時ぐらいは勉強するのをやめて、目の前の料理を楽しむ事にした。
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