女好きの親友に恋した僕と、女好きなのに親友に恋した俺の話

ゆずは

文字の大きさ
8 / 20
親友を拘束して目隠しして襲ってしまった side:智大

しおりを挟む



 7月に入って考えることって、とりあえず夏休みだよね。

「んー……」

 夏休み、今までは楽しみだったのに、今年は全然楽しみじゃない。
 まさに会える日が少なくなる。
 学校に行けば、平日は必ず会えたのに。夏休みだと、遊ぶ約束とかしない限り会えない。
 毎日毎日誘うわけに行かないし、誘える訳がなくて。
 ……夏休みなんて、なくなればいいのに。

 今日は金曜日だけど、まさは今日うちには寄らなかった。

 きっと、彼女さんと、いるんだ。
 ……する、の、かな。
 ……いいなぁ。

 まさが、僕じゃない人にキスをして、僕じゃない人の身体を触って、射精、して。

「………抱かれ、たい」

 口に出してしまった言葉は、もう、ほんと、どうしようもないくらい僕を追い詰める。
 あの、泣いてしまった日。抱きしめてくれた腕の力強さとか。匂い、とか。

「ん……」

 短パンの中に手を突っ込んで、僕のそこを触った。

「まさ……まさと……」

 あの目にまっすぐ見つめられて。

『好き』

 って、言われたら。
 言ってくれたら。

「ん……きもち、いい……」

 固くなって、濡れてきて。

「まさと………イく……イ……」

 ビクンって体が震えて、イきそうになったとき、家の中にピンポン音が鳴り響いた。…それも、何回も何回も。
 あまりのことにびっくりしすぎて、僕のそこはすっかり萎えて、こんなことするのは一人くらいしか思い浮かばないけど、今は彼女さんと一緒にいるんじゃなかったの……って思いながら、服を整えて手をきれいにしてから、玄関に向かった。

 ……鍵、開けた瞬間に玄関のドアを引かれて、

「ちひろ……助けて!?」

 ……って、まさに抱きつかれた。

 ぐだぐだでなんか愚図ってるまさを、とりあえず居間に連れて行こうと思ったら、まさから女の子の匂いがしてきた。体臭なのか、香水なのか。よくわからない、まさに似合わない甘ったるい匂い。

「なんか香水とか?色々臭い。シャワー入ってきて!」
「うぉ、ごめん…」

 女の子の匂いなんて、嫌だ。
 まさをさっさとお風呂場に行かせて、勝手にパパとけい君の部屋に入ってクローゼットの中からけい君の服を引っ張り出す。
 急いでお風呂場に行ったら、シャワーの音がしてた。

「まさー、服、おいておくからね」

 って声かけたら、

「あー、うん。ありがと」

 ……っていきなりドアを開けるもんだから、真っ裸のまさと、目が、合って。

「ちょ、なんで開けるのさ!」
「いや、礼を…」
「もー、いいから、さっさと閉めて!!ちゃんとシャワーしてよ!」
「智大、真っ赤」
「も~~~~っ」

 バタン!ってドア閉めて、脱衣所から出た。

「も……うそ……」

 心臓、ドキドキしてる。
 耐えられなくて、ずるずるとその場にうずくまって、じっとしてた。
 だって。
 まさ…やっぱりすごく格好いいし、体、すごいし……。
 触ったら……気持ちよさそう、とか。
 勃ったら、すごいんだろうな…とか。
 僕のと、全然違う。

「ううう」

 けい君に聞かれたときに、キスの先なんて考えられないって言ったけど、全然そんなことない。
 すごく、すごく、抱かれ、たい。

「もー……」

 よいしょって勢いをつけて立ち上がって、台所に向かった。
 パパとけい君、今日はちょっと遅くなりそうだから、夕飯の準備しないと。
 まさ…食べていくかな。
 何作ったら喜んでくれるかな…って思いながら、冷蔵庫の中を確認した。





 作るもの決めて、少し準備して。
 ふと手を止めて、あれ?と思う。

「まさ……遅い?」

 何かあったのかもと思ってお風呂場に向かって、シャワーの音とかしてなくて、でも上がった形跡はなくて。

「…まさぁ……、随分長いけど……」

 そーっとほんの少しだけドアを開けたら、まさが、体育座りな状態でうなだれてた。
 なんで。どーして。
 湯あたりとか体調悪いとか思ってたら、ものすごく聞いたことのないような情けない声を出した。

「勃たないんだよ……っ」

 ………って言われて、もう、僕の、なんて言っていいかわかんなくて。

「………ちひろ、なんかいって………」
「…っ、えっと」

 なんかって、何言えばいいわけ?
 ふざけてる様子はないし、まさはかなり真剣だし。

「え………っと」

 慰める?でも、無責任なこと言えない。
 それに、女の子とっかえひっかえしてるまさに限って、絶対そんなことないと思って。
 なにバカなこと言ってるんだろう…と、思って。

「……バカなの?」

 って言っちゃった。

「………ひどい……。ちひろがいじめる……」

 ていうか、それでうちに来たときからなんか様子がおかしかったのかな。
 裸のまさ見てたら、僕の方がやばくなりそうだから、あんまり傍に行きたくないのに、まさは動こうとしないし。
 仕方ないから浴室に入って、肩に触ったらすごく冷たくてびっくりして、大急ぎでちょっと熱いシャワーを出して、まさの頭からかけた。

「ちひろぉ……」
「手間かけすぎっ。明日土曜日だからいいけどさ……」

 なんとなく、頭も撫でる。
 パパとけい君が、僕によくしてくれるから。
 多分あったまったまさに手を出したら、握ってくれて、どきんって心臓がなった。
 出来るだけまさの体……特に下半身には目をやらないように気をつけて、体を拭いて、頭も拭いてあげる。少しあらっぽくなったのは、仕方ない。

 けい君の服と、開けてない新しい下着をまさに押し付けて、僕は脱衣所を出た。
 顔が熱くなってて、真っ赤かもしれない。
 大急ぎでコップにスポーツドリンクを注いで、お風呂場まで持っていった。
 出てきたまさにコップを渡したら、一気飲み。
 飲むたびに動く喉元に、目が吸い寄せられて、慌てて下を向いた。

 居間か僕の部屋か聞いたら、即答で僕の部屋というから、一緒に部屋に行く。
 ん…。今日も、変なとこは、ない、はず。

「……なんか疲れた」
「寝てていいよ。夕飯、食べていきなよ。7時ころにはパパもけい君も帰ってくるから」
「智大のベッド、いい?」
「…………いい、けど」
「サンキュ」

 ……僕、挙動不審になってない?
 大丈夫?
 まさが、僕のベッドに寝転んでる。
 いつも僕が使う枕に、顔を押し当ててる。
 どうしよう。
 心のなか、台風並みに大荒れだ……っ。

「おやすみ」
「ん、おやすみ」

 でもなんとか叫ばずに慌てずに、目を閉じたまさに肌掛けをかけた。
 そしたら、なんか嬉しそうな顔をしてて。
 これくらいいいよね……って思いながら、何度も頭を撫でてみた。
 嫌がられることはなくて。むしろ、気持ちよさそうに寝息が聞こえてきて。






 思わず、額に、キス、してた。











しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

身代わり召喚された俺は四人の支配者に溺愛される〜囲い込まれて逃げられません〜

たら昆布
BL
間違って異世界召喚された青年が4人の男に愛される話

イケメン大学生にナンパされているようですが、どうやらただのナンパ男ではないようです

市川
BL
会社帰り、突然声をかけてきたイケメン大学生。断ろうにもうまくいかず……

同僚に密室に連れ込まれてイケナイ状況です

暗黒神ゼブラ
BL
今日僕は同僚にごはんに誘われました

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
 漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。  漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。  陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。  漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。  漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。  養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。  陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。  漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。  仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。  沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。  日本の漁師の多くがこの形態なのだ。  沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。  遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。  内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。  漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。  出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。  休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。  個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。  漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。  専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。  資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。  漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。  食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。  地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。  この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。  もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。  翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。  この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

天使から美形へと成長した幼馴染から、放課後の美術室に呼ばれたら

たけむら
BL
美形で天才肌の幼馴染✕ちょっと鈍感な高校生 海野想は、保育園の頃からの幼馴染である、朝川唯斗と同じ高校に進学した。かつて天使のような可愛さを持っていた唯斗は、立派な美形へと変貌し、今は絵の勉強を進めている。 そんなある日、数学の補習を終えた想が唯斗を美術室へと迎えに行くと、唯斗はひどく驚いた顔をしていて…? ※1話から4話までは別タイトルでpixivに掲載しております。続きも書きたくなったので、ゆっくりではありますが更新していきますね。 ※第4話の冒頭が消えておりましたので直しました。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

処理中です...