【完結】魔法が使えると王子サマに溺愛されるそうです〜婚約編〜

ゆずは

文字の大きさ
100 / 560
第2章 お城でも溺愛生活継続中です。

52 「キスして」 ◆クリストフ

しおりを挟む



「ん…クリス、待ってっ、やっ」

 風呂上がりの火照った体を向かい合うように俺の足に跨がせ、アキの太腿から上へと手を這わせた。
 アキの中心はすでに反応し、ピクピク震えながら先走りを零している。

「は……ぁう」

 今日は出だしがアレでも、比較的いい日だった。
 俺の周りをうろつき、執務室にまでおしかけてくるようになったあの女。アキに向ける明らかな敵意。媚びた目つきと仕草。全てが腹立たしい。
 今日宰相に現状への苦情を申し立てた書状を送ったが、どう対処するだろうか。それでも尚、現状が変わらないのであれば、父上に頼る他ない。

「あ、や、ぁぁっ」

 アキの艷やかな声に、意識が現実に引き戻された。
 張りのある大腿から足の付け根を撫で、手触りのいい尻を鷲掴みにしつつ左右に広げる。

「はぅ…やぁ、くりす、それ、やだ…ぁ」

 頬を赤らめ目尻に涙を貯める姿が、酷く扇情的。

「アキ」

 両手で頬を包み、親指で目元を拭う。
 快楽に溺れて理性をなくした顔もいい。だが、恥らって顔を赤く染める初心さもいい。

「ん……クリス」

 耐えられなくなったのか、アキが俺の足の上にペタリと座り込んだ。両手は俺の胸元で握られている。
 ………本当に、可愛らしい。

「アキ、褒美がほしい」
「……?」
「キスしてくれないか?」
「ん…」

 躊躇うのは一瞬。
 アキは少し身体を伸ばし、俺の頬に手を添えて額に唇をつける。それから、眉間に。目を閉じれば、瞼の上に。
 口元の笑みを隠せない。
 細い腰に腕を回せば、ピクリと体を震わすが、唇は離れなかった。

「クリス………好き」

 頬に口付けられたかと思えば、耳朶を舐められ食まれる。それがくすぐったくもあり、気持ちよくもある。…耐え難いのは、耳元で漏らされるアキの熱い吐息だな。
 口づけを繰り返すうちにアキの息が上がっていく。
 耳朶を愛撫するのに満足したのか、口の端に口づけ、顔を離した。

「終わり?」
「ん……まだ」

 腰を浮かせ俺の方に身体を寄せたとき、何かに気づいたかのように、アキは下を見て……、更に顔を赤らめた。
 俺もアキも、しっかりと興奮状態にある。反応しきったそこは、硬く張り詰め先走りに濡れている。
 アキが動いたことでそこが触れ合い、改めて自覚したら恥ずかしくなった、というところだろう。

 これ以上は無理かと少し残念な気分になっていると、きゅっと唇を結んだアキは、耳まで赤くしながらも、目を閉じ何故か首を横に振った。
 何を思っているのだろうか。

「アキ?」

 このまま組敷いてしまってもいい。
 そう思いながら腰を抱く手に力を入れると、アキは目を開き、奇麗な瞳で俺を見つめてきた。

「ん……」

 続き…と言わんばかりに、俺に覆いかぶさりながら、下唇を舐め吸い付く。熱い吐息のままに、濡れた唇が俺のそれに重なってきた。

 いつもとは逆。
 アキは躊躇いながらも舌を伸ばし、俺の口内を探ってくる。
 瞳は閉じない。
 至近距離で見る黒い瞳が、妖艶で美しい。

「んぅ…っ、んっ」

 アキが自分で腰を揺らす。
 触れ合っていた中心がその動きで擦れあった。
 舌の動きと腰の動きが心地良い。
 今このときばかりは、攻められているのは俺。主導権はアキが握っている。だが、それがいい。更に興奮する。

 俺が喉に溜まったものを嚥下すると、アキは唇を離した。満足そうに、嬉しそうに、口元が弧を描く。

「クリス…気持ちいい?」
「ああ」
「ん……俺も」

 アキは首筋に唇を押し当ててきた。舐めたり吸い付いたりを繰り返しながら、下へと降りていく。
 止めるつもりはなく、好きにさせた。
 アキもやめるつもりはないらしく、胸元まで口付けを繰り返し、乳首に舌を這わせてきた。

「っ」

 流石に息を呑む。
 一気に下腹部に熱がこもる。
 まさか、俺までそこで感じるとは思わなかったが…、相手がアキなら納得する。

 アキは俺の反応が気に入ったのか、反対側にも愛撫を繰り返す。
 ちらりと俺を見上げる表情に、口元の笑みで応えた。
 アキは乳首に吸い付きながら、右手で俺の腹を撫でる。腹筋の割れ目を楽しそうに弄り、下生えまで辿り着く。
 怒張した俺のものを指で撫であげ、鈴口をグリグリと弄り始めた。
 ……快楽以外の何物でもない。

「………っ」

 唇が乳首から離れた。
 アキは陰茎を弄る手はそのままに、じ…っと俺を見てくる。

「いい?」
「アキの望むままに」

 頭を撫でながら、足の位置を変える。
 片膝を立て、足の間に四つん這いのような姿勢になったアキを見下ろした。

「無理はするな」
「…無理じゃないよ。俺が、してあげたいだけ」

 そう言って微笑むアキの唇が、鈴口に押し当てられた。
 愛おしそうに、鈴口から根本に向かって唇を押し当てる。そして今度は、舌で舐めながら鈴口まで戻ってくる。

 ……とんでもない褒美だ。
 視覚だけでイってしまいそうになる。
 何度か舐めたあと、アキはその小さな口の中に、俺を誘い込んだ。

「……っ、……ふ、ぅ…………」

 適度な圧に、絡まる舌の滑り。全ては入らなくとも、根本を指で扱かれ、射精感が一気に高まった。

「アキ、離れろ」

 俺の言葉に、アキは頭を横に振るだけ。…その動きも、快楽につながっているのは、意識はしてないだろう。

「……っ、アキっ」

 激しくなる上下の動き。それに合わせた指の扱き。

「っ」

 その瞬間、アキの頭を抑えていた。ビクビクする腰に合わせ、突き出すように動かし、アキの喉の奥に放っていた。

「っ、んっ」

 アキの目元が一瞬苦しそうに細められるが、俺のを咥えたまま喉を鳴らし飲み込んだ。

「ん」

 まだ硬さを失わない俺のものに舌を絡め吸い付き、ゆっくりと唇を離していく。

「は……ん」

 四つん這いの状態から、ペタリと座り込み、半ば放心状態で俺を見上げてきた。

「………あ、つい」

 自分の喉元から、胸をたどり、腹部まで指を這わせた。

「ん………クリスの、魔力……」

 恍惚の貌。
 顎の下に指を添えれば、トロンとした瞳に力が戻っていく。

「クリス……きもち、よかった?」
「もちろん」
「ん…」

 嬉しそうに微笑むアキが可愛い。

「俺のを舐めながら興奮してたのか」

 アキの下腹部は濡れていた。太腿や座り込んでいる尻のあたりに、白濁の体液もついている。

「っ」

 瞳を潤ませるアキが可愛い。
 ……可愛い、しか、言葉が出てこない。

「……意地悪……っ」

 少し唇を尖らせたアキを、そっと後ろに押し倒す。足を開かせ、その間に身体を割り込ませれば、アキが足を絡めてくる。

「してほしいことはあるか?」
「クリスに?」

 俺の首に両腕を回したアキは少し考え込み、口元に笑みを浮かべた。


「キス、して」


 ――――俺がそれに応えたのは、言うまでもない。




【第2章 完】
しおりを挟む
感想 543

あなたにおすすめの小説

愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない

了承
BL
卒業パーティー。 皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。 青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。 皇子が目を向けた、その瞬間——。 「この瞬間だと思った。」 すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。   IFストーリーあり 誤字あれば報告お願いします!

伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい

マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。 最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡) 世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。

あなたと過ごせた日々は幸せでした

蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。

逃げた弟のかわりに溺愛アルファに差し出されました。初夜で抱かれたら身代わりがばれてしまいます💦

雪代鞠絵/15分で萌えるBL小説
BL
逃げた弟の身代わりとなり、 隣国の国王である溺愛アルファに嫁いだオメガ。 しかし実は、我儘で結婚から逃げ出した双子の弟の身代わりなのです… オメガだからと王宮で冷遇されていたので、身代わり結婚にも拒否権が なかたのでした。 本当の花嫁じゃない。 だから何としても初夜は回避しなければと思うのですが、 だんだん王様に惹かれてしまい、苦しくなる…という お話です。よろしくお願いします<(_ _)>

竜帝陛下の愛が重すぎて身代わりの落ちこぼれ薬師は今日も腰が砕けそうです 〜呪いを解いたら一生離さないと宣言されました〜

レイ
BL
「死ぬ覚悟はできています。でも、その前に……お口、あーんしてください」 魔力を持たない「無能」として実家で虐げられていた薬師のエリアン。 彼に下されたのは、触れるものすべてを焼き尽くす「死の竜帝」ヴァレリウスへの、身代わりの婚姻だった。

番に見つからない街で、子供を育てている

はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。 異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。 現世の記憶は失われているが、 この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。 街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、 ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。 だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。 再会は望まない。 今はただ、この子との生活を守りたい。 これは、番から逃げたオメガが、 選び直すまでの物語。 *本編完結しました

婚約者の王子様に愛人がいるらしいが、ペットを探すのに忙しいので放っておいてくれ。

フジミサヤ
BL
「君を愛することはできない」  可愛らしい平民の愛人を膝の上に抱え上げたこの国の第二王子サミュエルに宣言され、王子の婚約者だった公爵令息ノア・オルコットは、傷心のあまり学園を飛び出してしまった……というのが学園の生徒たちの認識である。  だがノアの本当の目的は、行方不明の自分のペット(魔王の側近だったらしい)の捜索だった。通りすがりの魔族に道を尋ねて目的地へ向かう途中、ノアは完璧な変装をしていたにも関わらず、何故かノアを追ってきたらしい王子サミュエルに捕まってしまう。 ◇拙作「僕が勇者に殺された件。」に出てきたノアの話ですが、一応単体でも読めます。 ◇テキトー設定。細かいツッコミはご容赦ください。見切り発車なので不定期更新となります。

殿下に婚約終了と言われたので城を出ようとしたら、何かおかしいんですが!?

krm
BL
「俺達の婚約は今日で終わりにする」 突然の婚約終了宣言。心がぐしゃぐしゃになった僕は、荷物を抱えて城を出る決意をした。 なのに、何故か殿下が追いかけてきて――いやいやいや、どういうこと!? 全力すれ違いラブコメファンタジーBL! 支部の企画投稿用に書いたショートショートです。前後編二話完結です。

処理中です...