10 / 17
10
しおりを挟む
「はあ……っ」
私は馬車に揺れながら、この世界を眺めた。
「元気出してくださいよ・・・、ユーフェミア様・・・」
「ありがとうー、キリエー」
私は上の空で応える。この世界のお風呂の基準は大分低い。そうなってくると、大浴場のような湯水のごとくの湯水が湧いてこなさそうな感じがひしひしと感じる。
「あーあ、魔法があればなぁ」
「魔法があっても、時間は巻き戻せないですし、人の心も操れないですよ」
「あぁ、そういうのはいいの、別に。やったことには責任持ちたいし、時間巻き戻す系はエタる可能性高いし、飽きちゃいそうだし、私潔癖症だから、100点以外やり直ししたくなっちゃってきり無いから。人の心も操れたら、一人のお人形遊びみたいでそれは5歳で卒業したからいいや」
「そっ、そうですか」
私は恋愛メインの作品しかしないけれど、恋愛メインでファンタジーが大分凝った作品にハマったことがって、色々魔法が使えたらどうするかを妄想したこともあったけれど、その2つは最初いいなと思ったけれど、2週くらい回ったらいらないかなっていう考えになっている。
「それよりも、温泉を発掘する力が欲しい」
「はい・・・?」
キリエが意味が分からないって顔をしている。キリエは多分私がラインハルトに振られて凹んでいると思っているのだろうが、私の定義するお風呂に毎日入れることが前提で、恋愛したいのだ。
(でも、お風呂のことで頭がいっぱいだったけど、いい男だったかもね)
それも今さらだ。
私がサンドラに転生していて、あんな風にラインハルトに守ってもらっていれば・・・
(止めよう)
フラれた気はまったくないけれど、考え続ければ私がフラれた気分になって悲しくなるのが目に見えていた。今はお風呂のことでも大分ショックなのに自分で、自分を苦しめることはない。
(いや、違うかも。いやいやいや・・・っ)
タイミングだ。タイミングがいけなかったのだ。お風呂のことは金の浴槽に入れて、それで切り替えようと思っていたのに、今こんなに凹んでいるのは出鼻をくじかれたから。私はお風呂好き。男好きではない。お風呂に入れればこのもやもやなんて一瞬で吹き飛ぶのだ。
「せめて、炎の魔法さえ使えればなぁーーー」
「炎の魔法なんて学んだら戦場に連れて行かれちゃいますよ?」
「そうよねーーー、戦場に行かなきゃ・・・・・・って、キリエっ!?」
私はキリエの両肩を掴む。
「痛い、痛いですって・・・・・・ユーフェミア様っ」
「ごっごめん」
私は慌ててキリエの肩を放す。
「血眼になってて怖かったです」
「本当にごめんね・・・それで、キリエ、今、なんて言った?」
私は慌てる気持ちを抑えて、ゆっくりと喋る。すると、痛がっていたキリエが思い題しながら、
「だから、戦場に連れて行かれ・・・」
「その前っ!! ・・・あぁ、ごめんね」
今も目に力が入っていた。
でも・・・
「あぁ、炎魔法のことですか?」
「そう、それっ」
この世に、魔法があるみたいだ。
お風呂ほどじゃないけれど、私の目は再び火を灯した。
私は馬車に揺れながら、この世界を眺めた。
「元気出してくださいよ・・・、ユーフェミア様・・・」
「ありがとうー、キリエー」
私は上の空で応える。この世界のお風呂の基準は大分低い。そうなってくると、大浴場のような湯水のごとくの湯水が湧いてこなさそうな感じがひしひしと感じる。
「あーあ、魔法があればなぁ」
「魔法があっても、時間は巻き戻せないですし、人の心も操れないですよ」
「あぁ、そういうのはいいの、別に。やったことには責任持ちたいし、時間巻き戻す系はエタる可能性高いし、飽きちゃいそうだし、私潔癖症だから、100点以外やり直ししたくなっちゃってきり無いから。人の心も操れたら、一人のお人形遊びみたいでそれは5歳で卒業したからいいや」
「そっ、そうですか」
私は恋愛メインの作品しかしないけれど、恋愛メインでファンタジーが大分凝った作品にハマったことがって、色々魔法が使えたらどうするかを妄想したこともあったけれど、その2つは最初いいなと思ったけれど、2週くらい回ったらいらないかなっていう考えになっている。
「それよりも、温泉を発掘する力が欲しい」
「はい・・・?」
キリエが意味が分からないって顔をしている。キリエは多分私がラインハルトに振られて凹んでいると思っているのだろうが、私の定義するお風呂に毎日入れることが前提で、恋愛したいのだ。
(でも、お風呂のことで頭がいっぱいだったけど、いい男だったかもね)
それも今さらだ。
私がサンドラに転生していて、あんな風にラインハルトに守ってもらっていれば・・・
(止めよう)
フラれた気はまったくないけれど、考え続ければ私がフラれた気分になって悲しくなるのが目に見えていた。今はお風呂のことでも大分ショックなのに自分で、自分を苦しめることはない。
(いや、違うかも。いやいやいや・・・っ)
タイミングだ。タイミングがいけなかったのだ。お風呂のことは金の浴槽に入れて、それで切り替えようと思っていたのに、今こんなに凹んでいるのは出鼻をくじかれたから。私はお風呂好き。男好きではない。お風呂に入れればこのもやもやなんて一瞬で吹き飛ぶのだ。
「せめて、炎の魔法さえ使えればなぁーーー」
「炎の魔法なんて学んだら戦場に連れて行かれちゃいますよ?」
「そうよねーーー、戦場に行かなきゃ・・・・・・って、キリエっ!?」
私はキリエの両肩を掴む。
「痛い、痛いですって・・・・・・ユーフェミア様っ」
「ごっごめん」
私は慌ててキリエの肩を放す。
「血眼になってて怖かったです」
「本当にごめんね・・・それで、キリエ、今、なんて言った?」
私は慌てる気持ちを抑えて、ゆっくりと喋る。すると、痛がっていたキリエが思い題しながら、
「だから、戦場に連れて行かれ・・・」
「その前っ!! ・・・あぁ、ごめんね」
今も目に力が入っていた。
でも・・・
「あぁ、炎魔法のことですか?」
「そう、それっ」
この世に、魔法があるみたいだ。
お風呂ほどじゃないけれど、私の目は再び火を灯した。
0
あなたにおすすめの小説
元公爵令嬢は年下騎士たちに「用済みのおばさん」と捨てられる 〜今更戻ってこいと泣きつかれても献身的な美少年に溺愛されているのでもう遅いです〜
日々埋没。
ファンタジー
「新しい従者を雇うことにした。おばさんはもう用済みだ。今すぐ消えてくれ」
かつて婚約破棄され、実家を追放された元公爵令嬢のレアーヌ。
その身分を隠し、年下の冒険者たちの身の回りを世話する『メイド』として献身的に尽くしてきた彼女に突きつけられたのは、あまりに非情な追放宣告だった。
レアーヌがこれまで教育し、支えてきた若い男たちは、新しく現れた他人の物を欲しがり子悪魔メイドに骨抜きにされ、彼女を「加齢臭のする汚いおばさん」と蔑み、笑いながら追い出したのだ。
地位も、居場所も、信じていた絆も……すべてを失い、絶望する彼女の前に現れたのは、一人の美少年だった。
「僕とパーティーを組んでくれませんか? 貴方が必要なんです」
新米ながら将来の可能性を感じさせる彼は、レアーヌを「おばさん」ではなく「一人の女性」として、甘く狂おしく溺愛し始める。
一方でレアーヌという『真の支柱』を失った元パーティーは、自分たちがどれほど愚かな選択をしたかを知る由もなかった。
やがて彼らが地獄の淵で「戻ってきてくれ」と泣きついてきても、もう遅い。
レアーヌの隣には、彼女を離さないと誓った執着愛の化身が微笑んでいるのだから。
【完結】元悪役令嬢は、最推しの旦那様と離縁したい
うり北 うりこ@ざまされ2巻発売中
恋愛
「アルフレッド様、離縁してください!!」
この言葉を婚約者の時から、優に100回は超えて伝えてきた。
けれど、今日も受け入れてもらえることはない。
私の夫であるアルフレッド様は、前世から大好きな私の最推しだ。 推しの幸せが私の幸せ。
本当なら私が幸せにしたかった。
けれど、残念ながら悪役令嬢だった私では、アルフレッド様を幸せにできない。
既に乙女ゲームのエンディングを迎えてしまったけれど、現実はその先も続いていて、ヒロインちゃんがまだ結婚をしていない今なら、十二分に割り込むチャンスがあるはずだ。
アルフレッド様がその気にさえなれば、逆転以外あり得ない。
その時のためにも、私と離縁する必要がある。
アルフレッド様の幸せのために、絶対に離縁してみせるんだから!!
推しである夫が大好きすぎる元悪役令嬢のカタリナと、妻を愛しているのにまったく伝わっていないアルフレッドのラブコメです。
全4話+番外編が1話となっております。
※苦手な方は、ブラウザバックを推奨しております。
わがままな婚約者はお嫌いらしいので婚約解消を提案してあげたのに、反応が思っていたのと違うんですが
水谷繭
恋愛
公爵令嬢のリリアーヌは、婚約者のジェラール王子を追いかけてはいつも冷たくあしらわれていた。
王子の態度に落ち込んだリリアーヌが公園を散策していると、転んで頭を打ってしまう。
数日間寝込むはめになったリリアーヌ。眠っている間に前世の記憶が流れ込み、リリアーヌは今自分がいるのは前世で読んでいたWeb漫画の世界だったことに気づく。
記憶を思い出してみると冷静になり、あれだけ執着していた王子をどうしてそこまで好きだったのかわからなくなる。
リリアーヌは王子と婚約解消して、新しい人生を歩むことを決意するが……
◆表紙はGirly Drop様からお借りしました
◇小説家になろうにも掲載しています
記憶を失くして転生しました…転生先は悪役令嬢?
ねこママ
恋愛
「いいかげんにしないかっ!」
バシッ!!
わたくしは咄嗟に、フリード様の腕に抱き付くメリンダ様を引き離さなければと手を伸ばしてしまい…頬を叩かれてバランスを崩し倒れこみ、壁に頭を強く打ち付け意識を失いました。
目が覚めると知らない部屋、豪華な寝台に…近付いてくるのはメイド? 何故髪が緑なの?
最後の記憶は私に向かって来る車のライト…交通事故?
ここは何処? 家族? 友人? 誰も思い出せない……
前世を思い出したセレンディアだが、事故の衝撃で記憶を失くしていた……
前世の自分を含む人物の記憶だけが消えているようです。
転生した先の記憶すら全く無く、頭に浮かぶものと違い過ぎる世界観に戸惑っていると……?
悪役令嬢と言われ冤罪で追放されたけど、実力でざまぁしてしまった。
三谷朱花
恋愛
レナ・フルサールは元公爵令嬢。何もしていないはずなのに、気が付けば悪役令嬢と呼ばれ、公爵家を追放されるはめに。それまで高スペックと魔力の強さから王太子妃として望まれたはずなのに、スペックも低い魔力もほとんどないマリアンヌ・ゴッセ男爵令嬢が、王太子妃になることに。
何度も断罪を回避しようとしたのに!
では、こんな国など出ていきます!
私を選ばなかったくせに~推しの悪役令嬢になってしまったので、本物以上に悪役らしい振る舞いをして婚約破棄してやりますわ、ザマア~
あさぎかな@コミカライズ決定
恋愛
乙女ゲーム《時の思い出(クロノス・メモリー)》の世界、しかも推しである悪役令嬢ルーシャに転生してしまったクレハ。
「貴方は一度だって私の話に耳を傾けたことがなかった。誤魔化して、逃げて、時より甘い言葉や、贈り物を贈れば満足だと思っていたのでしょう。――どんな時だって、私を選ばなかったくせに」と言って化物になる悪役令嬢ルーシャの未来を変えるため、いちルーシャファンとして、婚約者であり全ての元凶とである第五王子ベルンハルト(放蕩者)に婚約破棄を求めるのだが――?
悪役令嬢のビフォーアフター
すけさん
恋愛
婚約者に断罪され修道院に行く途中に山賊に襲われた悪役令嬢だが、何故か死ぬことはなく、気がつくと断罪から3年前の自分に逆行していた。
腹黒ヒロインと戦う逆行の転生悪役令嬢カナ!
とりあえずダイエットしなきゃ!
そんな中、
あれ?婚約者も何か昔と態度が違う気がするんだけど・・・
そんな私に新たに出会いが!!
婚約者さん何気に嫉妬してない?
幼馴染みの婚約者が「学生時代は愛する恋人と過ごさせてくれ」と言ってきたので、秒で婚約解消を宣言した令嬢の前世が、社畜のおっさんだった件。
灯乃
ファンタジー
子爵家の総領娘である令嬢の前に、巨乳美少女と腕を組んだ婚約者がやってきた。
曰く、「学生時代くらいは、心から愛する恋人と自由に過ごしたい。それくらい、黙って許容しろ」と。
婚約者を甘やかし過ぎていたことに気付いた彼女は、その場で婚約解消を宣言する。
前半はたぶん普通の令嬢もの、後半はおっさんコメディーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる